初任者研修とはどんな資格?とり方や試験内容、資格を活かせる仕事も紹介

介護の仕事は、資格がなくても出来ることがあります。しかし、「基本的なことを学びたい」「これから資格を取ってステップアップしていきたい」と考えている方もおられるでしょう。そのような方は初任者研修からチャレンジしてみましょう。

初任者研修とは

初任者研修とは、介護に携わる者が、基本的な介護業務を行えるようにするための資格であり、介護の仕事をスタートしたい、あるいはしようとしている人が最初に取っておくべき資格ともいえるでしょう。

初任者研修のカリキュラムは厚労省で定められた「職務の理解」、「介護の基本」、「介護におけるコミュニケーション技術」、「認知症の理解」等の10項目を、130時間かけて履修するように構成されています。介護に必要な基本知識と技術を講義と演習を通して学ぶので、仕事をしながら受講していても、学んだ事をそのまま現場で活かすことが可能です。

資格取得には、講義とは別に筆記試験による修了評価が実施され、この試験に合格すると資格証が発行される仕組みです。

旧ヘルパー2級との違いは?

以前はホームヘルパー1級、2級、3級、介護職員基礎研修という介護の資格がありましたが、制度の変更によりこれらの資格は廃止となっています。それに代わり、初任者研修が介護の資格の入門的な資格として位置づけられました。

この初任者研修は、ホームヘルパー2級相当の資格と言われています。しかし、ホームヘルパー2級では求められていた施設での実習がなくなり、講義の中で実技の演習を行い、それに加えて新たに研修終了後に筆記試験に合格することが課せられています。

実務者研修との違いは?

実務者研修は、ホームヘルパー1級~3級、介護職員基礎研修を一本化し、介護を提供するにあたり必要な知識と技術を習得し、幅広い利用者に対して介護を実施できるようにするための資格です。

実務者研修のカリキュラムの内容は大きくは「人間と社会」「介護」「こころとからだのしくみ」「医療的ケア」の4つで20科目に分けられており、トータルで450時間の履修が必要です。

ただし、実務者研修の内容には初任者研修で履修する内容も含まれており、初任者研修の資格を保有している人が実務者研修を受ける場合は、一部のカリキュラムが免除されることになります。

資格があると、どのような仕事ができるの?

初任者研修の資格があると在宅での生活を支える訪問介護のホームヘルパーになることができます。また、介護施設に入居されている方の移乗や食事介助、入浴介助、更衣などの身体介助の仕事、病院や診療所などの院内ヘルパーとして医師や看護師の指示のもと患者さんのサポートを行う仕事をすることもできます。

介護や医療の現場以外では、高齢者に対するサービスを提供しているホテルや旅館、百貨店等での仕事に活かせます。

資格を取得するメリット

介護の仕事の入門的な資格と言える初任者研修ですが、資格を取得することによっていろいろなメリットがあります。

介護業界の就職・転職に有利

介護の仕事は無資格でも可能ですが、介護の現場は人員不足であることも多く、事業者は1日でも早く即戦力として働いてもらいたいと思っています。そのため、募集要項に初任者研修の資格を持っていることが条件になっている場合があり、初任者研修の資格があると就職や転職先の幅が広がります。

資格手当が付き給料が増える

事業者によっては介護の資格を持っていると、資格手当が付いて、無資格の時に比べて給料が増えることがあります。また、資格があることで管理者等のポジションに選ばれる可能性も広がります。

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キャリアアップが描ける

介護事業者は介護職のキャリアアップについて具体的に描いているところが多く、その場合、資格取得を中心とした昇給や職位に関するキャリアパスを作成しています。

初任者研修は介護職として取得しやすい資格ですが、最初のステップとして初任者研修を取得することで、実務者研修、更には国家資格である介護福祉士というような上位資格の取得を目指しやすくなります。

資格のとり方

初任者研修の資格取得には、年齢制限はありません。また、介護職が最初に取得するという位置づけの初心者向けのカリキュラムになっており、介護のことを全く知らない、介護の仕事が未経験であるという人でも問題なく受講することが出来ます

初任者研修の資格は、都道府県または都道府県知事の指定を受けた初任者研修講座を開講しているスクールで取得することができます。スクールにはさまざまな形態があり、短期集中コースや平日コース、土日のコースなど、自分の都合に合うところを探して受講することが可能です。

また、研修の講座の受講時間はトータルで130時間に及びますが、うち40.5時間は通信講座として自宅で学習することが認められています。そのため、自宅での学習と通学を組み合わせて、働きながら資格を取ることも十分に可能です。

試験問題はどのようなもの?

講義が修了すれば、筆記試験を受け合格する必要があります。試験と言うと身構えてしまうかもしれませんが、初任者研修の試験は講義を受けた内容からの出題となっています。

また、回答は記述式ではなく、選択式になっており難易度はそれほど高くはありません。もし、不合格になっても追試を受けることが可能な場合が多いようです。

費用

資格取得に必要な費用は、スクールによって違いがあり3~12万円くらいが相場です。時期によってはキャンペーンをしていたり、就職までセットにすると割引き価格で受講できるなどのスクールもあり、いくつかを比較して選ぶようにしましょう。

また、職場によっては無資格者に対して受講費用の一部や全部を負担してくれるところもあります。無資格で仕事をしている場合は、そのような制度があるか職場に確認してみると良いでしょう。

資格をとるまでの期間

初任者研修は130時間の講義を受ける必要があり、受講のスタイルや通学の頻度や1日当たりの受講時間によって資格取得までの日数に違いがあります。

たとえば、89.5時間の通学と40.4時間を通信講座による学習とする組み合わせのコースで、1回7時間の講義に週4回通うことができれば、約1カ月で終了することができます。ただし、1か月で終了するためには毎日約80分間の自宅学習が必要となり、かなりハードではあります。

多少時間がかかってでも、仕事をしながらや家事や育児の合間に資格取得をしたい時には、土日の週2日、土曜日のみ、日曜のみ、平日1日のみ、夜間コースなどのコースを選ぶようにすると、それぞれのライフスタイルに合わせて無理なく資格取得をすることが可能です。

こんなシニアにおすすめ!

初任者研修の資格は年齢制限がないため、シニアにもおすすめです。シニアになると仕事で採用されにくいと感じるかもしれませんが、これまでの家事などの経験に、介護の資格を取得していれば、介護の仕事で採用されるのに有利になることもあります

新たに介護の仕事にチャレンジしてみたいと考えている人や、定年後の第二の人生として介護の仕事を行いたいと思っている人には是非、取得していただきたい資格です。また、家族の介護に活かしたいと思っているシニアにも介護の基礎的な知識や技術が学べるためおすすめです。

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まとめ

初任者研修は介護職を始めるにあたり、知っておくと良い知識や技術が学べ、取得しやすい資格です。介護の仕事を始めて間もない人や、介護の仕事に就く予定の方は自分の条件に合った方法で資格の取得を目指してみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人:寺岡 純子

保有資格:終活カウンセラー上級、主任介護支援専門員、看護師、GCS認定コーチ
合同会社カサージュ代表。急性期の看護師として従事後、介護保険制度の開始と共に介護業界へ転身。超高齢社会の社会構造の変化を目の当たりにし、人生100年時代を自分らしく生きる必要性を実感する。 現在、20年間の介護業界での経験も生かしながら、終活をお手伝いする終活カウンセラーとして活動中。自分らしい人生を応援する『Happy Life College』を主宰。

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