警備員への転職は難しい?50代以降で未経験でも失敗しないコツを紹介

警備員への転職。はじめて警備を仕事にするなら、わからないことも多いですよね。体力がなくてもできるのか、危険なことはないか、警備の転職においてのポイントなどを、この記事で解説していきます。

トータル12年間の警備業務経験者の筆者が実体験をもとにして紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

警備員の種類

警備員の仕事は、いくつか種類があります。

  • 施設を巡回、監視する1号警備
  • 交通を整理して事故防止をする2号警備

などが主になり、ほかに現金輸送の警備やボディーガードなども警備員の仕事です。この中では、交通誘導の2号警備と施設警備の1号警備が求人の大多数を占めており、その業務内容は会社や現場によっても多少の違いがあります。それぞれ具体的に説明していきます。

交通誘導

交通誘導は、工事の現場を整理して事故防止をする警備業務になります。工事をしているため危険だということを分かってもらい、安心して通行できるようにすることが基本的な仕事です。例えば、

  • 道路工事現場を通る車の誘導
  • 工事現場にダンプカーなどの車両が入る誘導および通行人誘導

などです。また、片方の道路の一般車両を止めて、もう片方を通すという「片側交互通行誘導」は運転していてよく見かけると思います。30時間程度の研修を行ってから業務に入りますから、安心ですね。

夜には光る誘導灯で車をスムーズに通行させ、通行人に注意しながら、工事現場への専用車両の誘導と通行人の注意喚起を行います。車の通りが激しい現場や人通りの多さは現場により差があります。

施設警備

施設警備は、ビル内での巡回、受付、立哨、トラブル対応などがメインの業務です。流れとしては、巡回し、異常がないか確認して報告、トラブルがあれば対応、あとは待機といったところ。

基本的にどのビルでも巡回と受付業務は必ずあります。巡回ではいつもと同じ館内の状態かどうか、ビルの関係者ではなさそうな不審者、その場所にあるのが不自然な不審物などをチェックして、あれば無線などで報告し対応を仰ぐことになります。

また、決められた業務以外は待機時間になります。防犯カメラの監視と業務連絡などの引継ぎなどをPCに入力、警報対応など。座って待機ですので、ゆったりとした時間ではあります。

警備員への転職における不安を解消!

はじめて警備員の仕事へ転職される方は不安もあると思います。「平成27年転職者実態調査」によると、50歳から59歳までの自己都合退職者の5人に1人以上が、賃金以外での労働条件が良くなかったからという理由で離職しています。

シニア世代の転職はお金というよりも、より自分に合ったライフスタイルのためとも言えるでしょう。そこで警備員へ転職する際のポイントを紹介していきます。

未経験・無資格のシニアでも転職できる?

未経験・無資格でも転職可能です。

シニア世代での警備への転職は不利だとか、難しい、きついからやめたほうがいいなどという人もいます。確かに、体力を使う大手の警備会社なら、それは若い方が有利かもしれません。ただ、警備員に魅力を感じて転職したい人にとっては、どちらかというと、ある程度休みなどに自由がきく勤務体制にメリットを感じている人が多いでしょう。

中小規模の警備会社での転職なら、未経験で資格が無くても十分可能です。実際、私のいたビル管理会社でも、シニア世代の方が未経験、無資格で準社員として入社していました。経験を重ねた方の余裕のある態度が、警備員向きだという理由も多かったです。

資格に関しては、入社してから取得する方が多く、自分で費用を払い取得する必要はありません。

正社員になることは可能?

正社員の登用制度を設けている会社かどうか、確認する必要があります。アルバイトで入ってから、昇格という形で正社員になれる警備会社もあるためです。

未経験で無資格のシニア世代の方の場合は、いきなり正社員はさすがに難しいと思いますし、体力的にもきついでしょう。まずはアルバイトから経験を積んで資格を取りながら、現場でマネージャー的な役回りを経て、キャリアアップの機会を伺いましょう。

また、警備専門の転職サイトや転職エージェントなどもありますから、より確実に正社員を考えているのなら、ご自分の条件にあった会社があるか検討してみるのもおすすめです。

正社員になるのに持っていると良い資格は、警備員指導教育責任者。この資格があれば、警備員の法定研修ができるためポイントが高いです。名前のとおり、警備を指導する責任者の資格なので、持っていると需要があります。

どれくらい稼げるの?

交通誘導と施設警備によって違いがありますが、交通誘導は日給制のところが多く、施設警備は時給制が多いです。

  • 交通誘導の日給:約9,000円~1,3000円
  • 施設警備の時給:1,000円前後。夜勤勤務で1,1000円~1,4000円。日勤勤務で7,500~8,000円程度
  • 正社員の月給:19万~23万程度(入社時~数年間)

以上が都内での給料の目安となります。したがって、地方に行けばもう少し下がると思って間違いありません。交通誘導の場合は、交通誘導2級という資格を持っていれば、現場によっては、1000円~2000円程、日当が上がります。

交通誘導では、危険な目に遭わない?

立ち位置に注意して仕事をしていれば、基本的には問題ありません。仕事中、危険を感じるとすれば、片側交互通行などの誘導で、ドライバーがよそ見をしていたときに、接触事故が起こる可能性も非常にまれですが、あります。

このようなときのために、保安用資器材の後ろ側で安全な距離を保って誘導することが重要です。

体力に自信がないと難しい?

交通誘導でも施設警備でも体力に自信がないとできないことはありません。ずっと体を動かす仕事を少なく、力仕事もまず無いからです。しかしながら注意したいのが、交通誘導は屋外の仕事だということ。真夏の炎天下、真冬の深夜などにずっと立っている状態は、つらいことではあります。

施設警備でも夜勤と日勤が入り乱れる勤務体制や、急に来なくなった警備員の穴埋め、24時間勤務が断続的に続くと、日に日に疲れていくことを実感します。

しかしながら、いずれもシフトに入る回数を自分で決め、無理をしないようにすることで、体力に自信がない人でも勤務可能です。交通誘導なら大体、時間より早く切りあがりますし、施設警備でも勤務時間中でも、イスに座っての監視業務になりますので、心配はいりません。

ただ、個人的な感想ですが、交通誘導の方が基本的に立ちっぱなしですので、きついと感じることが多いと思います。

どんな職場環境?人間関係は?

どのような人間が警備員なのかを含め、職場環境も気になるところだと思います。まず職場環境。会社にもよりますが、本格的な大手警備会社に入らなければ、縦社会の厳しい体育会系といったことも無いと思います

私の経験上、アルバイトで警備をやる人は、警備の他に仕事を持っている人が多く、音楽関係の仕事、また芸術系の仕事に、自分個人で会社を立ち上げているなど、さまざま。本業のあいた時間に勤務している人も多く、決して「こうでないといけない」などといった厳しい環境ではありません。

始めてから分かった!警備員の大変なところ

警備員になる前は、分からないことも多々あると思います。警備会社や勤務先のビルにより違いがありますが、始めてから分かる大変なことを順に紹介していきますので、参考にしてください。

トイレに行きにくいことも…

まず交通誘導警備で大変だったことは、トイレが近くに無い現場にあたったことです。仮設トイレや、公園、コンビニ、ガソリンスタンドなどが近くにあればそこで用を足しますが、それらが近くにない場所になることもあります。

トイレには勤務に入る前に行くことが鉄則ですが、寒い冬場ではどうしてもトイレが近くなることも。人数に関しても、2人で誘導する場合でも、待機要員もおらず、なんとか耐えた場合もありました。

ただ、我慢できないときはできないので、現場監督や工事の作業員に言って行かせてもらうことになります。また、真夏や真冬の屋外で立っていないといけないのは、体力のみならず暑さ寒さが特に大変でした。

想定外の業務

次に大変だったことは、施設警備においてです。年末にテナントに入っている会社の皆さんが社内で忘年会を行っていました。最後の巡回が23時で館内を回っていると、吐しゃ物がエレベーターの入口付近に。

飲みすぎて吐いてしまった後始末は地味ですが、大変でした。清掃の人がいれば清掃さんが行うのですが、大体20時~21時頃には帰ってしまうため、警備がやることになります。

感染症対策もあり、直には触らないようにしなければならず、汚物を固形化して処理できるキットを使って汚物処理を行いました。飲食店などのお酒が飲める店舗がビル内にあるところでも、同様のことが起こります。日頃からキットの使い方を覚えておかなかったことで、意外と慌ててしまった経験があり、大変でした。

夜勤の入りすぎには注意

最後は自分のペースで仕事をしなかったために、体調を崩したこと。当時30代前半でしたが、夜勤(17:00~翌9:00)を3日連続で勤務して、3日目の次に日の朝に日勤で9:00出勤など、日勤と夜勤を入り乱れるようにシフトに入ったときは、不規則な生活になってしまい、朝の引継ぎも集中できない状態でした。

加えて、私が勤務していた会社は、朝に非常時に対応する訓練を行っていたため、フラフラの状態で訓練などできるわけもなく、安易にシフトに入りすぎると逆に迷惑をかけてしまうと実感したことがあります。

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警備員のやりがい

我慢することも多い警備の仕事ですが、やりがいも確かにあります。ここでは交通誘導と施設警備で勤務していたときのやりがいを、実体験をもとに紹介します。

「ありがとう」の一言

交通誘導の現場は大変なことも多いですが、一番やりがいを感じたのは通行人の方から「ありがとう」「お疲れ様」と声をかけてもらったり、車のドライバーの方から会釈してもらったりと、ねぎらってもらうことはやりがいと言ってもいいかもしれません

また、たまにではありますが、真冬に缶コーヒーの差し入れをもらうこともありました。ちょっとしたことですが、やりがいと言えると思います。

施設警備のやりがいとしても、同じくねぎらって頂くことでしょうか。テナントに入っている会社の方に「いつもありがとう」という言葉や、清掃の方や協力会社の方に「夜勤お疲れ様です」というあいさつをして頂けると、救われた気持ちになることもしばしば。

また、立哨業務中にテナントの方に挨拶をしても反応がないことも多いですが、あいさつを返してもらえることも。

やりがいというと大げさですが、ビルを守っているという気持ちになることが嬉しかったです

早くに上がれることもあり、給料もいい

やりがいは他にもあります。交通誘導なら雨が降ってきたら、工事は中止。警備も上がって良いとなることも。その場合でもきっちりと日給分全額もらえます。また、道路工事の許可の関係で、拘束時間よりも大体、早く終わりになります。この場合でもきっちりと日給分全額もらえます。

施設警備では、トラブル対応などが何もないときは本当に何もなく、ただ座っていればいいという日もたまにはありました。ビルにもよりますが、館内工事がない時期の週末は、まばらなビル内に巡回する自分の足音だけが聞こえる状態。正直楽で、そこまで給料も安くないというのは、やりがいといっても言い過ぎではないと思います。

また、警備会社によっては、年末年始の差し入れや手当などがあり、仕事の大変さに反して割りの良い給料をもらえることもやりがいのひとつでした。

転職に失敗しないために

転職に失敗しないようにするには、いくつかポイントがあります。求人などで確認しておくことが分かれば、変な警備会社に所属しないで済む可能性が高くなるからです。具体的には以下の点をチェックするとよいでしょう。

  • ネットでその会社の評判を調べる
  • 給与体系や福利厚生などの雇用条件を確認する

ネットで調べるに際しては、研修などがしっかりと行われているかがわかる指標として、警備業法に違反して指示処分を受けた会社が警察で公開されています。注意して見ておきましょう。

また、面接時にはいかのことを聞いておくことをおすすめします。

  • 残業はあるか、所定の時間で退勤できるか
  • 研修体制はどのようになっているか
  • 夜勤には入れないなどの、勤務の希望は聞いてもらえるか
  • 交通費、研修の費用、制服のクリーニング代など費用面
  • 施設警備なら、地震や火災の対応訓練などは実施しているか

いずれも聞いたことに対して、答えを濁すなど、モヤモヤする対応をとられた場合は、その会社は避けた方が無難です。また、研修に関しては、どこの警備会社も必ず行わなければならない法定ルールがあります。入社していきなり現場に配属といったことはありませんので、面接時に研修の話が出なければしっかりと確認しておきましょう。

最後に、面接のときにアピールすることや気をつけることは、姿勢を良くし、ルールを守れる性格だということを伝えることです。体格が良くルールを守れ、しっかりと受け答えをする態度であなければ、問題は無いでしょう。

こんなシニアにおすすめ!

警備員の仕事は、シニアの方におすすめです。人生経験が多い方が、対応力の引き出しが多い分、迷いなく勤務できるからです。具体的に以下のような方には、向いているかと思います。

  • 慌てずに冷静に判断できる方
  • 物事に集中して取り組める方
  • いろいろな仕事を経験されてきた方
  • ノルマのある仕事はもうコリゴリな方

その他、トラブル対応を行う必要が出てきても、人生経験が豊富な方なら、毅然とした対応ができる方がほとんど。交通誘導ならドライバー、施設なら地震対応、テナント社員へのクレーム対応など、対人の対応力が大事になる場面もありますが、様々な人生経験を積んでいるシニアの方なら、若い警備員よりも慌てずに対処できることも多いです。

私がいた警備会社でも、シニア世代の方が巡回時、細かなビル内の異常に気がついたときは、さすが人生の先輩だと感心しました。若い警備よりも着眼点や異変を察知する仕事ぶりに助けられたのは覚えています。

まとめ

警備員は安定している職業です。機械警備を取り入れている企業もありますが、完全に機械化することは未だできていません。やはり人が警備してくれているという安心感を求めるオーナーや会社の方々は多くあります。

警備会社はあまたあり、賃金もある程度安定している上、一番の魅力はやはり自分のライフスタイルにあった勤務体制を選べること。警備員は、自分の体力と相談して無理なく転職ができる職業だと言えるでしょう。

警備員のバイトはシニアにもできるの?業務内容や給与、きつい点を紹介

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ヒトシア編集部

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