介護の夜勤はしんどい?楽?50代以降の未経験で働く際の注意点も紹介

介護施設で高齢者の介護を行うためには24時間帯でサポートすることが不可欠であり、介護士は夜勤をしなければなりません。介護施設での夜勤は大変だと言われる方もいれば、楽だから好きだと言われる方もいらっしゃいます。

ここでは、夜勤帯に行われる介護の内容を具体的に説明し、夜勤の仕事のイメージができるように解説します。

介護の夜勤で行う仕事内容

夜勤帯の業務内容は、居室やリビングなどの共有スペースで、夕食から起床後までの各時間帯によって決められているいるケアを中心に実施します。

就寝前までの業務

夕方に出勤すると、まずは日勤帯からの引継ぎをしてもらいます。昼間どのようにお過ごしになられていたのかや、注意しておかなければ行けないことなどをしっかりと把握するようにしましょう。

そして、夕食の準備や食事介助、食後の服薬介助などを実施して、食事の後片付け、食後の口腔ケアとして歯磨きやうがいをいていただくように声かけをし、必要な方には介助を行います。

その後は、就寝準備として着替えや排泄を行っていきますが、手際よく行って少ない職員で就寝時間までに終わらせるようにしなければなりません。

就寝後の業務

消灯時間が過ぎた後は、定期的に安否確認やトイレへの誘導、おむつ交換などを行っていきます。施設によってはセンサーなどを用いて、夜中の覚醒状態や膀胱への尿の貯留の状態が分かるようにしているところもあり、決まった時間に声をかけるのではなく入居者の状況に応じた適時介護や安否確認の方法を実践するところが増えてきています。

また、入居者が就寝している時間帯に、次の日の準備をしておいたり、不眠を訴える方への対応をすることもあります。

起床後の業務

早い方だと5時くらいから起床されますので、順次、排泄の介助や洗面、着替えの介助、朝食の準備を行います。朝食は、一斉に摂るところもあれば、入居者のペースで食事時間を決めているところなどがあり、必要に応じて食事介助を行い、朝食後は歯磨きや服薬介助を実施します。

施設によって仕事内容は違うの?

夜勤で実施する仕事の内容は、人員配置や入居者の状況に左右され、勤務する施設によって違いがあります

例えば、特別養護老人ホームでは入所者の介護度が基本的には要介護3以上とされているため、重度で介助を必要とする方が多くなります。そのため、夜勤は複数の人員で対応し交代で仮眠を取れるような工夫がされています。

また、住宅型や健康型有料老人ホームはある程度自立した生活ができる方が入居されているため、介助を必要とする方は少なく見守りが中心になるなどの特徴が見られます。

勤務形態や待遇

介護施設では夜勤を2勤務分としてカウントする2交代制としているところが約9割を占め、2交代制では夕方に出勤するところがほとんどです。

勤務時間は何時から何時まで?

夜勤を2交代制としている介護施設の夜勤の勤務時間は、一例として16:00~次の日の9:00、3交代としている場合は0:00~9:00などがあります。2交代制では2勤務分のシフトとなるため、連続して16時間以上勤務することも少なくありません。

また、夜勤の勤務だけでなく早出や遅出の勤務のあるシフトで、業務の多い時間帯の人員体制が手厚くなるように工夫されていることがほとんどです。そのため、色々な時間帯のシフトで勤務することになり、生活リズムをつくるのに苦労をすることがあるかも知れません。

休憩時間はどれくらいとれる?仮眠してもいいの?

休憩時間は労働基準法により、1日の労働時間が8時間を超える場合は1時間以上の休憩時間を設けなければならないと定められています。そのため、1勤務につき1時間、2交代の施設では2時間の休憩時間が設定されています。

しかし、1人夜勤の職場では休憩中にコールなどがあった時には対応しなければならず、ゆっくりと休憩時間を確保できないケースがあり課題となっています。一方で、複数名で夜勤を行っているような規模の大きい施設では、交代で休憩を行い仮眠室などで仮眠を取ることができる施設も多いようです。

給与は高くなる?

労働基準法では、午後10時~午前5時までを深夜の時間帯と定めており、この時間の労働に対して、通常の労働賃金の25%以上の率で計算した割増賃金を支払わなければなりません。

そのため、午後10時から午前5時までを勤務しなければならない夜勤の仕事をした場合には、給与は高くなります。また、施設によっては夜勤手当として更に手厚い手当を付けているところも見られます。

夜勤に入れる回数に上限はある?

労働基準法では介護士が夜勤に入れる回数の上限については定めておらず、法的には月に何度夜勤に入っても問題はありません。したがって、収入を増やしたいために夜勤回数を多くすることも可能です。

少人数で行うの?1人きりになることはある?

夜勤を何人で行うのかは、厚生労働大臣が定める基準によって施設ごとに必要な人員が決められています。例えば、特別養護老人ホームでは従来型の場合は入所者25名ごとに1名、ユニット型の場合は2ユニットごとに1名の配置となっています(令和3年度の介護報酬改定で夜間職員配置の緩和が認められる予定です)。

そのため、小規模の施設では、ひとりで夜勤を行うこともありえます。

50代でも介護の夜勤はできる?

夜勤の仕事は、夕食の準備から就寝時のケア、夜間帯の巡回による安否確認や排泄ケア、起床時のケアと朝食の準備などが主な仕事です。そのため、入浴介助などの負担の大きい身体介護を行うことは一般的には少ないです。

しかし、何度もコールで呼ばれたり、1人夜勤のため休憩もままならないような職場では、勤務の時間帯ずっと動き回っていなければならないということもあるでしょう。

したがって、50代でも夜勤をすることは十分可能ですが、人員体制や入居者の状況によってその大変さは大きく異なります。なるべく、1人きりになることが少ない施設を選ぶようにしましょう。

また、夜勤だけを行う夜勤専従の働き方もライフスタイルによっては50代にもおすすめです。子育てなどがなく、夜勤明けで身体を休めることができるようであれば、50代でもチャレンジできるでしょう。ただし、夜勤は急な交代が難しいため、体調不良などで急に休むことがないように気をつけなければなりません。

未経験や無資格でも夜勤に入れるの?

介護施設での夜勤は未経験や無資格でも行うことができます。しかし、人数の少ない夜間帯では十分なフォローをしてもらうことは困難であり、急変時には状態を把握して自分が対応をしていかなければならない場面も出てきます。

そのため、未経験の場合は仕事に十分慣れてから夜勤に入るようにするか、1人になる時間がないか、十分なフォローをしてもらえるような施設を選ぶようにすることをおすすめします。

介護の夜勤のしんどいところ

夜勤をしていると、しんどいと感じることもありますので、あらかじめどのようなことがあるのかを知っておき、対策をとれるようにしておきましょう。

生活リズムが崩れる

夜勤は朝まで一晩中仕事をするため、睡眠パターンや生活リズムを崩しやすくなります。生活リズムの乱れが、心身の疲労につながることもあるため、休憩時に仮眠を取る、夜勤明けは横になって身体を休めることを意識しましょう。施設によっては仮眠が取れない、夜勤回数が多いというところもあります。体調のことを考え、無理のない職場を選択することが大切です

休憩ができない

1人夜勤の職場では、休憩時間であってもコールへの対応をする必要があり、休憩なのか業務中なのかの線引きがしっかりとできないところもあります。また、夜間帯であっても入居者へのケアがたくさんあると長時間にわたって動き続けていたという場合もあります。

このよう場所では体力の消耗が激しく、疲労が抜けなくなる危険があります。事前に、夜勤帯に1人になることがあるのかをチェックしておき、複数で対応できる施設を選ぶようにしましょう。

簡単に休めない

介護の現場は、ぎりぎりの人数でシフトを組んでいることが多く、急に体調が悪くなった時に夜勤を変わってもらえる人がいない状況や休みたいと言いにくい場合があります。

しかし、体調が悪いのに無理をして仕事をしても良いことはありません。場合によっては、入居者に感染症をうつしてしまうリスクもあります。体調不良の際には、遠慮せず早めに報告と相談をするようにしましょう

介護の夜勤の楽なところ

夜勤はつらいことばかりではありません。なかには夜勤の方が楽ということもあります。

夜間の業務が少ない

入居者の方は夜は入眠されますので、消灯後から朝までコールも少なく突発的な対応が少なかったということもよくあります。このような場合は、休憩時間以外でも座って仕事ができるなど身体の負担が少なくなり、介護士から夜勤の方が楽と言われる職場も見られます。

自由時間を確保できる

シフトで勤務する介護の仕事では、連休を取ることが難しい場合が多いです。しかし、2交代制を取っている場合、夜勤明けの次の日のシフトが休みになることが多く、連休と同じような感覚で自由時間を確保することが可能です。

特に、仮眠をしっかりとることが可能な職場では夜勤明けであっても活動しやすく、仕事もプライベートも充実させることができます。

昼間の用事ができる

夜勤明けは昼間の時間が取れるため、役所などの手続きや習い事に行く、子どもの学校行事に参加するなど平日の昼間にしかできないことを済ませることも可能です。

短時間の用事のために休日の希望や有給休暇を取らなくて済み、他の日に休みを取ることができることで、精神的にも楽だと感じられる点です。

緊急時はどのように対応すればいい?

入居者の状態が急変したなどの緊急時は、昼間の時間であれば看護師や医師に連絡をして様子を見てもらう、指示を仰ぐなどの対応をすることが可能です。しかし、夜勤帯で看護師や医師が在籍していない場合はどうすれば良いのか不安になるかもしれません。

ですが、そのような場合にどのように行動するのかは各施設できちんと決められており、その方法に従うことになります。

緊急時の対応マニュアルを把握する

緊急時に何を観察し、誰に連絡をするのかなどの対応はマニュアル化してありますので、その内容を事前にしっかりと把握しておくようにします。

ただし、事前に把握していてもいざその場に遭遇すれば、慌ててしまってすっかり忘れてしまったという話はよくあります。そのような状況でも落ち着て行動できるようにするために、必要なことを張り出しておくと一つ一つ確認しながら行うことが可能になります。

オンコールの活用

夜間帯に看護師の配置がない施設などでは、緊急時に看護師につながり指示を受けることができるように、オンコール体制を取っているところも多くあります。夜勤当日のオンコールの当番が誰なのかを把握して置き、必要時にすぐに連絡が取れるようにして、入居者の安全の確保ができるようにしましょう。

また、どのような状況になれば連絡するのかなど想定されることに対しては、あらかじめ看護師と連携をして情報を共有しておきましょう。

まとめ

介護施設において夜勤はなくてはならないものですが、良い面もあればしんどい面もあります。自分のライフスタイルや体調に合わせて、不安なく夜勤をすることができるかを検討しておくほか、夜勤時の状態を事前に確認して無理なく夜勤を行うことができる環境を整えることが大切です。

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この記事を書いた人:寺岡 純子

この記事を書いた人:寺岡 純子この記事を書いた人:寺岡 純子

保有資格:終活カウンセラー上級、主任介護支援専門員、看護師、GCS認定コーチ
合同会社カサージュ代表。急性期の看護師として従事後、介護保険制度の開始と共に介護業界へ転身。超高齢社会の社会構造の変化を目の当たりにし、人生100年時代を自分らしく生きる必要性を実感する。 現在、20年間の介護業界での経験も生かしながら、終活をお手伝いする終活カウンセラーとして活動中。自分らしい人生を応援する『Happy Life College』を主宰。

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