世界遺産「石見銀山」観光をゆっくり楽しむ【観光ガイド】

石見銀山とは島根県大田市にある日本最大の銀山です。この石見銀山では、主に江戸時代の頃に銀の採掘が行われていました。

実際に銀の採掘が行われていた「間歩(坑道)」と、その銀の貿易で栄えていた町やそこに根付いた文化を内包するエリア一帯は、2007年に「石見銀山遺跡とその文化的景観」の名で世界文化遺産に登録されています。

今回は、江戸時代の人々が築き上げた歴史を今も色濃く残している石見銀山の見どころや観光スポット、おすすめのお土産などについてご紹介します。

石見銀山の歴史

石見銀山の歴史は古く、1526年に博多の豪商が日本海を船で移動している際に銀山を発見、そこから本格的な開発が始まったとされています(鎌倉時代に周防国の武将が仏様のお告げにより発見したという伝承もあります)。

それから銀の貿易に関与した町はどんどんと栄えてゆき、立派な家が立ち並ぶようになりました。

その後は莫大な財産を生む銀山をめぐり周辺の大名たちが奪っては奪われの激しい争奪戦を繰りしていましたが、紆余曲折を経て1600年に徳川幕府によって支配されることで安定した経営がなされるようになりました。

しかし、間歩を深く掘り進めるほどに銀の採掘が困難になり、ついには採算が合わなくなるほどに衰退してしまいます。

1868年に幕府の支配から民間経営へと移った後は幾度か再開発が試みられましたが、世界大戦の影響や台風の被害によりうまくいかず、ついには1943年の水害で坑道が水没したことが決め手となり、閉山することとなりました。

 

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石見銀山の見どころ

ここでは、世界遺産 石見銀山の特に魅力的なポイントをご紹介します。

3つのエリアで観光を楽しめる

石見銀山周辺は、間歩の跡が今も残る「銀山エリア」、家屋や神社・寺院が立ち並ぶ「大森エリア」、かつて銀の積み出し港があり湯治場としても親しまれていた「温泉津エリア」の3つのエリアに分けられています。

時間をかけてゆっくり歩いて観光するのが楽しいというのが石見銀山の魅力です。

実際に使われていた間歩や屋敷を見学できる

石見銀山には主な3つの間歩のほか、当時使われていた代官所や住宅などの建築物が多数あります。

その中には見学できる場所も多くあり、銀の採掘の様子や当時の町の人々の暮らしをよりリアルにイメージすることができます。

江戸時代の景観を守りながらもお洒落な店がたくさんある

時代劇に出てくるような建物が並んでいる中に、お洒落なカフェやレストランなどが違和感なく紛れ込んでいるというような光景を何度も目にすることができます。

その地域で生活している人みんなが町を愛し、美しい景観を守っていこうとしていることがよくわかります。

 

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まずは石見銀山の間歩(坑道)を楽しもう

銀の採掘で栄えた場所なので、やっぱり間歩はぜひ見ておきたいポイントです。石見銀山が世界遺産登録された理由のひとつでもある、極めて良好な状態を保っている間歩を楽しみましょう。

龍源寺間歩

石見銀山の代表的な観光スポットのひとつで、600mにも及ぶ間歩の一部を一般公開しています。

間歩内部では壁面に今もはっきりと残るノミの跡を見ることができるほか、実際に採掘をしているときの様子を描いた「石見銀山絵巻」の展示がされています。

まだ電気がない江戸の時代、真っ暗な間歩内でサザエの殻に菜種油を入れて火を灯し、その明かりを頼りに採掘をしている人の絵を見ると、機械に頼ることができない時代にこれだけの距離を掘り進んだ人たちの苦労と執念を感じることができます。

 

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大久保間歩

江戸時代から明治時代にかけて採掘がされていた、全長900mもある石見銀山最大級の間歩です。

江戸時代に人の手で掘った跡と、明治時代に機械を用いて掘られた跡の両方を見ることができるとても珍しい遺跡です。

なお、この大久保間歩を見学するにはガイド付きのツアーを予約する必要があります。
見学当日は石見銀山世界遺産センターに集合後、バスで大久保間歩まで移動します。
間歩内の見学は洞窟を探検するような感覚で、大人も童心に返って楽しめます。

 

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釜屋間歩

大久保間歩の近くにあり、ここでは巨大な岩盤を削って作った階段やテラスを見ることができます。

この釜屋間歩を開発したことで銀の生産量が飛躍的に向上したことはわかっているのですが、まだまだ不明な点が多いミステリアスな場所です。

内部の見学はできませんが、自分と同じ人の手によって作られたその外観だけでも十分に凄みを感じることができます。

 

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石見銀山でおすすめの観光スポット

石見銀山に観光に行った際にぜひ立ち寄って欲しいおすすめの観光スポットを5か所ご紹介します。

地元の専門ガイドが500円で提供している「石見銀山観光ワンコインガイド」の利用もおすすめで、龍源寺間歩をガイドしてくれる「龍源寺間歩コース」と歴史的町並みをガイドしてくれる「大森町並みコース」の2つから選ぶことができます。

時間をずらして両方楽しむことも可能です。

石見銀山世界遺産センター

ここでは石見銀山の調査・研究の成果を展示しているほか、模型や映像などを用いて当時の石見銀山周辺の様子や町民の暮らしなどをわかりやすく紹介しています。

丁銀を作ったり砂の中から銀を探してキーホルダーにするといった体験のほか各種イベントも開催されており、お孫さんと一緒に楽しみながら学ぶことができます。
石見銀山の観光のスタート地点として立ち寄ることで、その後の散策が何倍も楽しくなるでしょう。

 

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大森の町並み

江戸時代に銀の採掘で繁栄した町の景観が、地域住民や自治体の努力により良好な状態で保存されています。

町全体がとても綺麗で、見学可能な屋敷やお洒落な飲食店なども数多くあるため散策するのがとても楽しい町です。

町並みの中に役人が住んでいた武家屋敷や庶民が住んでいた町家、神社や寺などの歴史的建造物をたくさん見ることができます。

歴史的な建造物が好きな人は本当に飽きることがない場所です。

 

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石見銀山資料館(大森代官所跡)

国の史跡に指定されている建物で、もともとは代官所として使用されていたものが青年学校、保育園と姿を変えていった末に取り壊しを免れて資料館として運営されるようになりました。

石見銀山への理解を深めるために、ぜひ立ち寄って欲しいスポットです。

 

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石見銀山街道

石見銀山街道とは、石見銀山の中心となる大森地区から銀の積み出し港までを結ぶ旧街道のことを言います。

積み出し港は日本海側と瀬戸内海側に分かれており、日本海側には「鞆ヶ浦道」と「温泉津沖泊道」が、瀬戸内海側には「尾道道」と「笠岡道」が伸びています。

それらの道では当時から残る遺構を見ることができます。

 

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石見銀山の温泉「温泉津温泉」

銀の輸送ルート上にあったこともあり湯治の場として栄えた温泉津温泉は、世界遺産の一部であり、国の重要伝統的建築物群でもある非常に歴史価値のある温泉地です。

温泉津温泉の中でも「薬師湯」と「元湯泉薬湯」が共同浴場として人気があります。

特に薬師湯は、日本温泉協会によって最高評価の天然温泉として認定されています。

 

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石見銀山のお土産

石見銀山へ観光に行ったら、石見銀山ならではのものを何か買って帰りたいところです。ここでは、石見銀山で買えるおすすめのお土産をご紹介します。

群言堂 石見銀山本店「わっかのふきん」

布の端どうしを縫い合わせた、文字通り輪っか状になっているのが特徴のふきんです。

薄手で吸水性が高いガーゼ生地で作られており、ふきんとしてだけでなくハンカチや手ぬぐいなど色んな使い方をすることができます。

気軽に買いやすい価格で、特に女性の方へお土産にしてあげると喜ばれるでしょう。

 

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日本酒「特別純米 石見銀山」

幻の米と呼ばれる「改良八反流」を使用しており、米本来の味を強く感じることができる日本酒です。

香り高く甘味のある味わいと、料理の味を邪魔しないスッキリとしたキレの良い後味が特徴です。

とても珍しい米を使用しているので、日本酒を飲み慣れている方へのお土産に最適です。

 

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石見銀山観光でのおすすめの服装

間歩の見学をしない場合は、季節に合わせた服装で大丈夫です。

間歩を見学したい場合は、間歩内部が夏場でも気温が低いこと、場合によっては山を歩く可能性があることから肌の露出が少ない長袖・長ズボン・歩きやすい靴が必要です。

 

石見銀山へのアクセス

石見銀山への行き方を、公共交通機関と自家用車に分けてご案内します。

公共交通機関

石見銀山へは鉄道・バスを利用して行くことができます。

鉄道での行き方

新幹線・電車を利用する場合の石見銀山への行き方をご案内します。

大阪方面から 「大阪駅」から「新大阪駅」まで電車で4分

→「新大阪駅」から「岡山駅」まで新幹線で50分

→「岡山駅」から「出雲市駅」まで電車で3時間10分

→「出雲市駅」から「大田市駅」まで電車で30分

→「大田市駅」から「石見銀山世界遺産センター」までバスで30分

広島方面から 「広島駅」から「新山口駅」まで新幹線で新幹線で30分

→「新山口駅」から「大田市駅」まで2時間50分

→「大田市駅」から「石見銀山世界遺産センター」までバスで30分

博多方面から 「博多駅」から「新山口駅」まで新幹線で50分

→「新山口駅」から「大田市駅」まで電車で3時間

→「大田市駅」から「石見銀山世界遺産センター」までバスで30分

 

バスでの行き方

バスを利用する場合の石見銀山への行き方をご案内します。

大阪方面から 「大阪駅」から「出雲市駅」まで高速バスで5時間30分

→「出雲市駅」から「大田市駅」まで電車で30分

→「大田市駅」から「石見銀山世界遺産センター」までバスで30分

広島方面から 「広島バスセンター」から「石見銀山世界遺産センター」までバスで2時間30分
博多方面から 「博多バスターミナル」から「出雲市駅」まで高速バスで9時間

→「出雲市駅」から「大田市駅」まで電車で40分

→「大田市駅」から「石見銀山世界遺産センター」までバスで30分

 

車での行き方

車を利用する場合の石見銀山への行き方をご案内します。

大阪方面から 「長柄IC」から「三次IC」まで4時間15分

→「三次IC」から「石見銀山世界遺産センター」まで1時間15分

広島方面から 「広島IC」から「大朝IC」まで40分

→「大朝IC」から「石見銀山世界遺産センター」まで1時間

博多方面から 「博多駅東IC」から「大朝IC」まで4時間

→「大朝IC」から「石見銀山世界遺産センター」まで1時間15分

石見銀山近くの駐車場

石見銀山を観光する際には、石見銀山世界遺産センター駐車場をご利用ください。そこから徒歩・バス・タクシーでの移動になります。

石見銀山世界遺産センター 【所在地】〒694-0305島根県大田市大森町イ1597-3
【駐車料金】無料
【駐車可能台数】約400台

 

石見銀山から出雲大社へのアクセス情報

車で行く場合と電車で行く場合に分けて、石見銀山から出雲大社までの行き方をご案内します。

「石見銀山」から「出雲大社」まで山陰道、国道431号線などの一般道を1時間
電車 「仁万駅」から「出雲市駅」まで1時間15分

→「出雲市駅」から「電鉄出雲市駅」まで徒歩5分

→「電鉄出雲市駅」から「出雲大社前駅」まで20分

まとめ

石見銀山は江戸時代の文化を主に「体験」を通して知ることができる場所であり、これまでにいろんな場所を見てきたシニアの方でも十分に楽しめる観光地です。

遺跡が好きな人、古い町並みが好きな人、神社が好きな人、温泉が好きな人などなど、様々な趣味に対応できるほど石見銀山はたくさんの魅力に溢れています。

日本の世界遺産の中ではあまり目立たない存在ではありますが、見どころの多さではむしろ他の世界遺産に勝っているくらいです。

観光客が多すぎない分観光がしやすいおすすめの場所なので、興味のある方はぜひ石見銀山へ行ってみてください。

この記事を書いた人:斎藤 誠

この記事を書いた人:斎藤 誠この記事を書いた人:斎藤 誠

旅行・温泉・ラーメンが大好きな、自称アウトドア派の30代。47都道府県すべてに訪れた経験を活かし、あなたにとって本当に役に立つ情報を発信します。

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