生前整理のやり方とポイント|これを読めばやることが分かる!

終活という言葉が2012年の流行語に選ばれてから、自分の人生の最期を明確にプランニングする人が増えてきました。

終活の中でも、今すぐ始められ、且つしっかり行うことで家族の負担を減らすことができるのが生前整理です。

生前整理はセカンドライフを意識した方だけでなく、20~30代から始めることで今後の人生をより豊かにすることが出来ます。

本記事では、生前整理を始めようと思っている人のために、生前整理のやり方とポイントを紹介します。

生前整理とは

生前整理とは生きているうちに、自分の身の回りの物や財産、人間関係を確認・整理することを言います。生前整理はよりよく生きるための準備であり、それが自分や家族の財産を守ることにもつながりますので、非常に重要です。

また、家財を整理して物を減らしておいたり、家族や信頼できる人に必要な情報を知らせておいたりすることで、家族の負担を減らすこともできますので、自分のためだけでなく、自分の後を継ぐ人のためにもなるのです。

生前整理とは|やり方のポイントを抑えて快適な人生を【初めての終活】

生前整理でやること7つとそのやり方

生前整理を行う男性

©ucchie79/stock.adobe.com

生前整理は簡単に言うと人・物・お金の確認・整理です。大きく分けて、下記の8つを整理していきます。簡単な物からその細かい方法を下記で紹介します。

1.エンディングノートを書く

エンディングノートは、自分でオリジナルで作っても良いですが、市町村で無料で配布しているものもありますし、一般で売られている物も安価なので、既製品を使用した方がスムーズに書き始められるかと思います。

エンディングノートでは、自分の人生を振り返る項目があることが多いので、自分の価値観を見つめなおす事が出来ます。それによって自分にとって重要な物や事柄を再確認できますので、この後進めていかなければならない実際の整理に役立ちますので、ぜひ書いてみるのがよいでしょう。

エンディングノートの書き方 | 書く内容とポイント【はじめての終活】

2.遺言書を書く

遺言書は、相続対策に一番有効です。自分の希望する遺産配分を行うことができたり、法的相続人以外に財産を残すことが出来ます。エンディングノートと違って法的効力がありますので、自分の死後、確実に自分の希望通りにしてもらうためには遺言書を書くのがおすすめです。ただし、決まった形式通りに書かれていないと無効になることもありますし、自分自身だけで決めて書いてしまうと、相続人が多数いる場合には、それが争いの元になってしまう場合もあります。

自分で遺言書を書こうと思っている場合は下記を注意しましょう。

  • 全て自筆で書く
  • 日付を入れる
  • 署名をする
  • 押印する
  • 誰に相続する、ということをはっきりと記載(曖昧な表現は避ける)

3.人間関係の確認・慶弔記録を整理する

親族の整理

親族関係をわかりやすく整理する方法として、家系図を書いてみることをおすすめします。

相続人になる権利をもつ親族の整理になりますし、入院や施設入居の際に保証人を依頼する必要が出てくる可能性に備えることもできます。

また、親族をしっかり確認しておくことで、財産の整理を考える際にも役立ちます。

親族以外の人間関係の整理

自分にもしものことがあった時に知らせてほしい、お世話になった方や友人の名前、連絡先、自分との関係をまとめておくと、家族は葬儀の際などに招く方の連絡先を調べる手間が省けます。

慶弔記録の整理

お祝い事や不幸事の際に頂いた物や送った物(お金)を、いつ・誰にという事も合わせて慶弔記録としてリストにまとめておきましょう。

自分の後を継ぐ家族にとって、今後のお付き合いを継続していくにあたって非常に助かるものになるでしょう。

4.財産目録を作る

エンディングノートに財産目録を書く項目がある場合もありますが、下記内容をわかりやすくまとめましょう。

財産目録を作っておくと、財産分与を考える際に役立ちます。

項目 内容
貯蓄 金融機関、支店、口座番号、連絡先・担当者、種類
※銀行だけでなく、投資信託、外貨預金や証券会社の口座も忘れずに。
保険 保険会社、営業所・代理店名、証券番号、連絡先・担当者、種類(生命保険、共済・火災保険、自動車保険など)
※生命保険の場合には契約者、被保険者、加入日、満期日、支払方法、保険料、満期時にいくらもらえるのか、死亡時にいくらもらえるのか、入院したら一日いくらもえるのか、死亡時受取人は誰か等もわかるようにしておきましょう。
公的年金 基礎年金番号、年金証書番号(もらっている人)最寄りの年金事務所、保険料を払っている講座または年金の受取口座、住民票コード
個人年金 保険会社、営業所・代理店名、証券番号、連絡先、受取開始日、受取期間・金額
借入 借入先(クレジットカードの場合はカード会社、カード番号、引落日)、内容、連絡先、決済口座、完済日
※住宅・リフォーム・自動車・教育などのローンも忘れずに。
不動産 不動産会社、営業所・担当部署、連絡先、不動産の種類、住所、地番、登記の内容、持分など
その他の財産 宝石、貴金属、車、絵画、骨董品、コレクション、着物、会員権など

5.家や部屋を片付ける

処分するモノ(捨てるモノ、売るモノ)・保留(使わないけど処分したくないモノ)・必要なモノの大きく3点に分け、徐々に処分していくのがおすすめです。

なかなか捨てられない場合には3年使っていないモノは基本的に処分する、などとルールを自分なりに決めておくとスムーズかもしれません。

ただし、ルールに縛られすぎて自分が苦しくなってしまっても意味がないので、まずはゆるくスタートしてみて、整理を何度も繰り返すというのがおすすめです。

また、物を整理したり処分したりするのは精神的も体力的にも負担になる場合がありますので、家族に協力してもらったり、業者に依頼するのもよいでしょう。

処分するモノに関しては、自分でリサイクルショップに持って行ったり、オークションに出したりすることも出来ますが、業者に買取してもらうこともできます。

ブランド品や骨董品などは、専門の業者に依頼した方が高く買取してくれる場合もあるので、少し手間になりますが、高価な物とそうでない物に更に仕分けしておくと良いかもしれません。

6.デジタルデバイス・インターネット関連情報を整理する

デジタル遺品という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

近年では多くの方が当たり前のようにスマートフォンを使っています。

スマートフォンやタブレット、パソコンの中にはもちろん個人情報が残されていますし、利用しているサイトのアカウント等はそのままにしておくと不正利用されてしまう可能性もあります。

普段から、使わなくなったサイトは退会しておいたり、不要になったデバイスは処分しておきましょう。

また、重要なアカウント情報はエンディングノートなどにまとめておき、自分が亡くなった後でも家族が退会処理などを出来るようにしておくのが良いでしょう。

デジタル終活のすすめ方 | デジタル世代にこそ必要な終活とは

7.住まいや土地の整理

生前整理を進めるうえでは、住んでいる家や保有している土地について考えておくことも重要です。

今の住まいにずっと住み続けたいと思っても、家の老朽化や環境の変化、自分自身の体調の変化などにより、住み方を変える必要が出てきます。

場合によっては家そのものや、不要な土地などを売却し、現金化してしまうというのも一つの整理の方法です。売却した資金を老後の生活資金に充てるということも出来ます。

しかし、建て替え・買い替え・住み替えをすることによって大きく生活スタイルが変わっり、自分の心身の健康に害を及ぼしてしまうことも考えられます。

もし実行しようと検討している場合は、家族や親族と事前に相談し、慎重に検討するようにしましょう。

生前整理をする時のポイント

生前整理のポイント

© hikastock/stock.adobe.com

生前整理は今すぐ始められるものですが、完了するまでには相当な時間がかかります。徐々に整理をするのが一番良いですが、年齢を重ねてから始める方は遠慮なく、周りを頼って進めましょう。

自分なりのルールを決めよう

生前整理を始める際には、何をどこまでやるか、迷ったらどうするか、などといったルールを事前に決めておくのがおすすめです。

一番の目的は、家族の負担を減らすためなのか、自分の今後の人生を充実させるためなのか、といったことを考えるとルールも決めやすいかと思います。ルールが決まると、作業もはかどります。

家族と協力しておこなう

物を処分するのは、精神的にも体力的にも負担になりますので、家族に協力してもらうのがおすすめです。

また、整理をしながら、思い出の品が見つかり、当時の思い出話に花が咲く、というのも生前整理の醍醐味ではないでしょうか。

生前整理を業者に頼む場合には注意が必要です

処分するものが多い場合は、業者に頼むのもおすすめです。

しかし、業者によって依頼出来る範囲が違いますので事前に確認が必要です。
仕分けから一緒にやってくれて、掃除までやってくれる業者もあれば、不要品処分のみが対応範囲な業者もあります。まずはざっと自分でどこまで出来そうか、何を依頼したいのか考えてから、複数の業者に見積もりを取りましょう。

やりすぎも注意

いきなり物を処分しすぎてしまうと、後から必要になった際に後悔したり、生活に支障をきたしたり場合もあります。

特に年配の方にとって、急激なライフスタイルや環境の変化は、健康を損なう恐れもあります。生前整理を考えている方は、まだ時間に余裕のある方が多いと思いますので、一気に終わらせようとするのではなく、整理をし続ける気持ちで進めましょう。

まとめ

生前整理を行う女性

©あんみつ姫/stock.adobe.com

生前整理は終活の中で一番始めやすく、若い内から取り掛かれるものですが、時間がかかるものも多く、体力的にも精神的にも負担になる場合があります。

家族と協力したり、業者に依頼したりして、なるべく一人で抱え込まないようにするのが、うまく進めるコツです。

▼終活の意味や、何をすればよいか知りたい方はこちらの記事をチェック

終活とは?やり方やメリット、ポイントを解説

当サイトでは、終活や葬儀・法事でのマナー以外にも、介護や健康、定年・子育て後の再就職について、役に立つ情報を毎週発信中!
「新着記事をいち早くチェックしたい!」「終活や老後の楽しみ方について、情報収集したい」という方にむけ、LINEアカウントでは新着記事の情報や充実したセカンドライフに役立つ記事を定期的に配信していますので、ぜひチェックしてみてくださいね! 友だち追加はこちらから。

LINE友だち追加はこちら 新着記事をいち早くお届け!

この記事を書いた人:富永 ゆかり

資格:終活アドバイザー、終活ガイド
大学卒業後、IT系企業にて4年間営業として就業。その後、葬祭業・仏具販売店を経営する家に嫁ぎ、現在は家事・育児と本業の葬祭関連業務のかたわら、ライターとしても活動中。

関連する記事

記事のカテゴリ