遺品整理の料金は?相場や費用を抑える方法を紹介!

©jjoja/stock.adobe.com
遺品整理をしなければならない時に、どれくらい費用がかかるのかというのは、とても気になる問題だと思います。
自分達でやるか、業者に依頼をするか、という2つの選択肢ではかなり費用が変わってきます。
遺品整理の相場を知り、自分達に合った方法を選択しましょう。
目次
遺品整理のやり方
遺品整理をやるには大きくわけて、自分達でやるか、遺品整理業者に依頼するかという二つのやり方があります。
もちろん、作業の一部を業者に依頼するということもできます。
自分でおこなう
遺品整理を自分で行う場合は、時間もかかりますし、体力も使いますので大変な作業になります。
故人が生前整理で相当物を減らしておいていない限り、1日で終えるのは難しいかもしれません。ただ、その分費用はかなり抑えられるでしょう。
大切な人の遺品整理は辛い作業になりますが、それを乗り越えることで自分の気持ちを整理することにもつながります。
遺品整理業者に依頼する
遺品整理を業者に依頼する場合はそれなりに費用がかかりますが、経験のあるプロが実施してくれるので、時間も自分でやるよりかかりませんし、体力的な負担もありません。
物が多い場合などは複数人で作業してもらえます。
遺品の仕分けや不用品の処分だけでなく、供養や買取もしてもらえる業者もありますので、その日の内に部屋を空にすることが出来ます。
また、買取してもらった料金分遺品整理にかかる費用を抑えることもできます。
【自分でやる場合】遺品整理の費用相場
自分で遺品整理をすると費用が抑えられると言いましたが、実際にどれくらいの費用がかかるのでしょうか。
ここでは自分で遺品整理をする場合の費用について解説していきます。

©hamatti/stock.adobe.com
遺品整理の準備・用意するものにかかる費用
遺品整理を自分でやる場合には準備するものは下記のものになります。
- 自分の肌を守るためのもの
汚れても良い服や、マスク、スリッパ、軍手等) - 仕分けに必要なもの
段ボール、ガムテープ、ゴミ袋、ロープやスズランテープ等、はさみやカッター、解体のための工具等 - 掃除用具
雑巾、バケツ、ゴム手袋等
上記は自分の家にあるものでまかなえる場合がほとんどではないでしょうか。
その他、トラック等をレンタルする場合はその費用が必要になります。
一軒家の場合
一軒家の場合はその家を今後どうするで作業の大変さが変わります。
家の中を空っぽにするためには仕分けしなければいけない物の量も多いので、段ボールやゴミ袋は多めに用意しましょう。段ボールは20~30個程度用意しておくと安心です。
一軒家の場合は、自治体や物の多さにもよりますが、家具・家電等全て処分するとなると5~8万はかかってきます。
またその不用品を焼却場などに運ぶためにトラックを半日程度レンタルすると、5千円~1万円程度かかります。
ですから、一軒家を自分で遺品整理をするとなると10万程度を予算として見ておくと良いでしょう。もし売却出来るものが多いのであれば、その分を差し引いて、かかる費用を抑えることもできます。
賃貸物件の場合
アパートやマンションなどの賃貸の場合、部屋の広さにもよりますが、事前の準備品に一軒家ほど費用はかかりません。
ただ、部屋を綺麗にして受け渡しをしないとクリーニング費用を請求される場合がありますので、掃除は念入りにした方が良いでしょう。
段ボール10~15個程度と掃除用品を多めに用意したとしても1万以内で用意出来ます。
賃貸の場合、大きい家具家電はベッドや冷蔵庫、洗濯機、テレビくらいでしょう。
エアコンなどは、備え付けの場合は処分する必要がないので、費用はかかりません。
そのため家具家電の処分費用は2~3万で済むのでは無いでしょうか。
トラックを借りるとしてもあまり大きい物でなくて良いので5千円程度で済むでしょう。
ですので賃貸物件の遺品整理は5万程度を予算として見ておくと良いでしょう。
【業者に依頼する場合】遺品整理の費用相場
遺品整理を業者に依頼する場合は自分で用意するものはありません。
遺品の仕分け、買取、不用品回収など、全てやってもらえます。
業者によっては、遺品の供養や部屋の簡易清掃まで費用内でやってくれる場合もあります。
念のため、立ち合い時には汚れても良い服を着ていると良いでしょう。

©taka/stock.adobe.com
一軒家の場合
物の量が多かったり、解体しなければならない物が多かったり、重たい荷物が多かったりする場合には複数人での作業になりますので、その分費用がかかります。
遺品の量にもよりますが、一軒家を空にするとなると30万~50万はかかると思っておきましょう。
ただ買取までやってくれる業者も多いので、買取品の査定金額と差し引きでの精算となり、費用を抑えることが出来るでしょう。
賃貸物件の場合
賃貸物件の場合は、一軒家までは料金はかかりませんが、部屋の階数とエレベーターの有無によっても費用が変わってきます。
3階以上でエレベーターが無い物件ですと物の搬出に時間がかかる事が予想されますので、その分費用があがってしまう可能性が高いです。
依頼内容にもよりますが下記の費用を大体の予算として見込んでおくと良いでしょう。
1K | 3万~8万程度 |
---|---|
1LDK | 5万~10万程度 |
2LDK | 10万~20万程度 |
3LDK | 15万~30万程度 |
遺品整理の料金の決まり方
基本的に遺品整理の料金は「依頼内容、仕分けする遺品の量、分別作業の程度、立地」などで費用が決まってきます。
どういった部分がポイントとなるのか細かくみていきましょう。
依頼内容
貴重品や重要書類の捜索、仕分けの程度などによって費用が変わります。
貴重品などは「出てきたものを残しておくというレベルで良いのか」「何か特定の物を捜索する必要があるのかどうか」などが判断基準となります。
仕分けは通常「貴重品」「希望したもの」「買取出来るもの」をし、その他は不用品という形の仕分けをします。そこでもっと細かい依頼をする場合は、より時間がかかる事が想定されますので、費用があがる可能性があります。
回収・処分する遺品の量
遺品やゴミなどの量が多い場合はその分人手が必要になるので費用があがります。
逆に広い部屋でも、ある程度物が整理されていて遺品自体か少ないという場合にはかかる時間も短くなり人手も少なくて良いので費用もそこまでかかりません。
回収・処分する遺品の種類
処分する遺品の種類が多い場合は、費用がかさむ可能性があります。
種類が多いとそれだけ仕分けに時間がかかるからです。
ただ、資源となる紙や洋服類、その他家具なども引き取って、まとめて海外に輸出している業者もいるので、細かく仕分けをすることは廃棄処分の費用を抑えることにつながります。
遺品整理をする家屋の立地
家がゴミ処理場や焼却場から遠い場合はその分ガソリン代や時間がかかりますので費用は高くなります。
また、家の前の道路が極端に狭くトラック等を停められない場合や3階以上でエレベーターが無いといった場合などでも、荷物の運び出しに時間や人手が必要になります。
その場合は、部屋の広さに対する通相場よりも費用が高くなるでしょう。
その他オプション
その他、遺品の供養や、ハウスクリーニング、相続の相談といったサービスがオプションとして用意されている場合があります。
そのようなオプションを付ける場合は都度費用が加算されます。
ただ遺品の供養などは費用内でやってもらえる場合もありますので、どこまでがサービスの提供範囲なのかをしっかりと確認しておきましょう。
遺品整理の料金を少しでも抑える方法
家族や親族が亡くなると葬儀費用やお布施、お香典などで出費が重なるため、少しでも遺品整理業者に払う費用を抑えたいという方も多いと思います。
自分で全部やる時間はないけど費用を抑えたいという方のために、ここでは遺品整理の料金を少しでも抑える方法をご紹介します。

© yumeyume/stock.adobe.com
自分でできる範囲まで整理・処分しておく
一番費用を抑えられるのは仕分けは自分達でやっておく、ということです。
時間はかかりますが、できる範囲で仕分け・処分しておくだけでも費用は抑えられます。
以下で具体例を紹介します。
- 形見として残しておくものや、自分達で引き継いで使うもの等は事前に部屋から運び出しておく。
- 明らかなゴミは処分しておく。
- 自家用車で運べるゴミや処分品は自分達で焼却場などに運んでおく。
- 買取出来るか判断して欲しいものは、貴金属、骨董品、ブランド品、食器、洋服などジャンル別に仕分けをしておく。
複数の遺品整理業者で見積もりをしてもらう
見積りの仕方や基本サービスに何が含まれているのかは業者によってそれぞれです。
例えば、遺品供養が基本サービスに含まれている業者とオプションになっている業者があったとき、遺品供養が不要な場合はそのサービスがオプションになっている業者に依頼した方が安い可能性が高いです。
逆に色々依頼したいと考えている場合は、基本サービスにもとから含まれている方が安い場合もあります。
自分で何をどこまで依頼したいかによって、適当な業者は変わってくるでしょう。
遺品買取で料金の差し引きをしてもらう
遺品整理の専門業者は遺品の買取をしている業者が多くあります。
貴金属や骨董品、ブランド品、食器、新しい家電などは買取してもらえる可能性が高いです。
自分達で引き継いで使う意志がない場合はなるべく買取してもらい、差し引きで精算してもらうと費用を抑えることができるでしょう。
また、業者に買い取って貰えないものもオークションやフリマサイトで売れる可能性もあります。
自分達でやる必要があるため時間と手間はかかりますがゴミにしてしまうよりは良いかもしれません。
遺品整理の料金が高くなってしまう場合
立地的な問題や、故人の亡くなり方の問題でどうしても費用が高くなってしまうケースがあります。
また、業者選定を間違うと本来支払わなくてもいい料金を払うことになるケースもありますので注意しましょう。
具体例を紹介しますので、業者に見積りを取る際はよく確認してみて下さい。

©takasu/stock.adobe.com
田舎など地理的に利便が悪い地域の場合
頼みたい遺品整理業者が近くにない場合、追加で出張費用を取られる可能性があります。
また、極端な田舎だとそもそも出張さえもしてもらえない場合もあるでしょう。
そうなると色んな業者を比較検討して選ぶ余地がなく、業者側からの言い値で依頼することになってしまう可能性があります。
孤独死などで特殊清掃が必要な場合
孤独死で発見が遅れてしまった場合や、事件・事故が原因で失くなった場合は特殊清掃が必要になるケースがあります。
特殊清掃とは、部屋に残された血液や体液の処理、害虫駆除、除菌・消臭などを行い、故人の家族が遺品整理のために部屋に入室できるようにすることです。
特殊清掃が必要な部屋の状態では、普通の清掃とは違いますので、一般の方では手に負えません。
部屋の状態にもよりますが、特殊清掃をしてもらうと最低でもプラス5万以上はかかると思っていた方が良いでしょう。
オプションサービスを依頼する場合
遺品の供養や相続の相談、ハウスクリーニングやリフォーム、住居そのものの解体などをオプションで依頼出来る業者もあります。
何を依頼するかにもよりますが、色々オプションをつけるとそれだけ費用はあがってしまいます。
基本料金に含まれている業者もありますので、自分が依頼したい内容によってお得な業者は変わってくるでしょう。
悪徳業者を利用してしまった場合
来訪して見積りをせずに「想像以上の遺品の量だった」などと言い訳して後から不当に追加請求する悪質な業者もいます。
また、遺品を相場よりはるかに低い金額で買い取りをして利益を得ようとする業者も存在します。
気付かずに利用してしまうと、本来支払わなくてもいい金額を支払わされてしまいます。
キャンセル料をとる業者の場合
基本的に一般的な業者では前日までのキャンセルは費用が発生しません。
当日キャンセルにのみキャンセル料が発生する場合が多いです。
キャンセル料は業者によってそれぞれですが、見積り時の諸経費、当日の人件費等が請求される可能性があります。
それ以上に高額なキャンセル料が設定されていたり、見積りを依頼したら、そのまま発注を強要してくるような業者は悪徳業者であることがほとんどです。
まとめ
遺品整理は何度も経験する人は少ないので、それにかかる費用や相場は知られていないのが現状です。
相場を知ると自分達に合ったやり方、自分達に合った業者を選定出来るので、悪徳業者を避けることが出来るのではないでしょうか。