「遺影を飾りたくない」は許されるの?飾らない場合の遺影の扱い方

皆さん御存知の通り、遺影とはお葬式の際に祭壇に飾ってある故人の写真や肖像画のことをさします。

遺影は葬儀が終わると家に持ち帰り、家で飾ることが多いです。

なかには先祖代々の遺影を飾ってある家庭もあるのではないでしょうか。

一方で遺影を飾るスペースがなかったり、家の雰囲気と遺影がマッチしないなどの理由で「できれば遺影を飾りたくない」という方もいらっしゃるでしょう。

では、遺影は絶対に飾らなければならないものなのでしょうか?

今回この記事では、「遺影は絶対に飾らなくてはいけないの?」という疑問について解決していきます。

無理に遺影を飾る必要はない

遺影は、仏壇や位牌などと一緒で仏具だと勘違いされることもありますが、宗教とは関係がありません。

そのため、実は葬儀でも葬儀が終わった後の家でも、無理に遺影を飾る必要はないのです。

実は遺影の歴史は浅い

実は遺影の歴史が始まったのは、明治時代でおよそ150年前です。

仏教が伝わったのが1500年ほど前、現代に似た仏式のお葬式の形ができたのがおよそ500年とされていますので、遺影の歴史はそれよりもずっと浅いのです。

もちろん遺影の習慣ができるまで、お葬式に遺影はありませんでした。

明治に入り、遺影ができた理由は次の通りです。

  • 紙や写真が庶民の手に入りやすくなった
  • 絵や写真があると亡くなった人を思い出しやすい

遺影は元々戦争へ行ってしまう人たちの姿を描きとどめ、思い出すアイテムとして広まったものです。

紙の生産と印刷技術が発達し、庶民の手に入るようになると、故人を思い出す一つの手段としてお葬式に飾られるようになったのです。

その頃には、まだ写真は沢山撮ることができるものではありませんでしたので、遺影があることでより故人を思い出すことができたのです。

しかし、現代では故人を思い出すアイテムは沢山ありますので、遺影に固執する必要はありません。

一説には、戦争中は出兵で亡くなってしまう方も多かったので、家族が故人をはっきり思い出せるように遺影が広まっていったと言われています。

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葬儀後の遺影の取り扱い方

いくら遺影は無くてもいいものであるとは言っても葬儀の際に遺影を用意する方は多いでしょう。

問題は葬儀後に遺影をどう取り扱えばいいのかがわからないということではないでしょうか。

そこで、ここでは葬儀後の遺影の取り扱い方について見てみましょう。

葬儀後の遺影の取り扱い方としては、遺影は家に飾る・処分する・保管するの三つの方法があります。

遺影を飾る

遺影を飾る場所は、特に決められてはいません。

一般的には遺影は亡くなった人を大切にするという想いから、主に仏壇のある仏間の天井近くに飾られることが多いです。

ただ、これは決まりではありませんので、仏間がないという場合でも問題ありません。

家族がよく目にする場所や、自分が故人と会いたいと思う場所にこそ、遺影を飾りましょう。

迷う場合には下記のような場所に置くとよいでしょう。

  • 仏間の仏壇の近く
  • 床の間
  • リビング
  • 寝室

もし遺影を飾りたくない理由が「スペースがないから」という理由の場合は、小さなサイズに直し、おしゃれなフォトフレームにいれてリビングに飾るというのでも良いでしょう。

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遺影を保管する

遺影は、葬儀後には主に法要の際などにも使われる場合があります。

そのような際に使いたい場合にはそれまで箱や風呂敷などで包んで保管しておきましょう。

また、遺影を飾っておいたり、しまっておくスペースがない場合には、次のような保管方法もあります。

  • 額から取り外して遺影のみ保管する
  • 遺影をデータ化して保管する
  • 小さいサイズへとサイズ変更をして保管する

現代は核家族化がすすみ、遺影を飾る場所を確保できない場合もあります。

一方デジタル社会となっていて、さまざまなものをデータ保存することができます。

データ化した遺影であれば、最も負担が少なくいつでもデータで見ることができ、必要な場合はプリントアウトすることもできますのでオススメの保管方法です。

遺影を処分する

遺影は、故人を思い出すためのアイテムです。

故人を思い出すためのアイテムが沢山あり、遺影に頼らない場合には処分してもかまいません。

加えて、葬儀の際につくる遺影写真は四つ切サイズで、家に持って帰ってくると大きく感じて、家にそぐわない場合もあります。

処分をする場合に注意することはありませんが、処分するのに忍びない場合には、寺院や葬儀社に供養処分をお願いするとよいでしょう。

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遺影を飾らない場合の注意点

遺影は飾らなくてもいいということはわかっていただけたかと思います。

しかし、遺影は大切に扱われてきた歴史もありますので、遺影を飾らない場合には配慮が必要です。

ではどのようなことに気をつけるべきでしょうか。遺影を飾らない場合の注意点を見ていきましょう。

親族の了承を得ておく

まず、遺影を飾らない場合には親族の了承を得ておきましょう。

親族の中には、「遺影があって当たり前」と考えている人がいるかもしれません。

この考え方の人は、遺影が無いことで故人が供養されない、ないがしろにされていると感じてしまいます。

そのため、事前に遺影を飾らない旨を話しておくのが良いでしょう。

飾らない理由は、悲しみが深くて遺影を見るのが辛いなど、当たり障りのないもので説明するとよいでしょう。

遺影を適当に扱わない

遺影は処分をするにしても、保管をするにしても適当に扱うことは止めましょう。

遺影は故人の生前の姿を映したものです。

日本では昔から人形やぬいぐるみ、そして肖像画や写真などは魂が宿る器として大切にしてきました。

今でも人形供養法会などで、人形とともに写真も供養されるのはその考え方からです。

遺影は故人の魂が宿っていると考えて、無造作に置いておいたり、埃をかぶらせたりしないよう、大切に扱いましょう。

おしゃれに遺影を飾る方法もある

おしゃれに遺影を飾る方法もあります。

通常だと黒い額に入っていることが多い遺影ですが、実は額の色に決まりはありません。

ですので、故人や家に合うおしゃれな額を用意して飾っても問題ないのです。

また、昔は人物が真正面を向いたやや堅苦しい遺影が多かったのですが、現在ではカラーで故人らしさを前面にだす遺影も増えてきています。

そのため、おしゃれな額がより似合います。

小さい遺影の場合には家の飾り棚に置いて一輪挿しを添えて置いたりするのもとてもおしゃれになります。

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まとめ

今回は遺影を飾りたくないと考えている人へむけて解説しました。

遺影はお葬式にあるものという認識がありますが、実は紐解けばそうでもないんですね。

しかし遺影の歴史は浅く、遺影は故人を思い出すきっかけとなるものでもあります。

ぜひこの記事を遺影を飾るかどうかの判断の参考にしてみていただければと思います。

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ヒトシア編集部:舩越 結

資格:終活ガイド
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