ロッカー式の納骨堂について、費用やメリットを解説【専門家監修】

終活がブームになり、生前に自分の入るお墓の準備をされる方は増えています。

ただ、お墓といっても様々な種類がありますよね。そのため、「どんなお墓を選べばいいのか良くわからない」と思っておられる方も多いのではないでしょうか。

核家族化などで頻繁にお墓参りをしてくれる人が近くにいなかったり、遠くに住む子供たちに負担をかけたくないと考える人は非常に多くなっています

そこで最近注目されているのが、ロッカー式の納骨堂です。

ここでは、ロッカー式の納骨堂とはどのようなものか、そのメリットやデメリットなどの情報をわかりやすくまとめています。

ロッカー式の納骨堂とは

ロッカー型納骨堂

©jipen/stock.adobe.com

納骨堂とは、遺骨を埋葬するのではなく室内に収めることが出来るお墓のことで、様々なタイプのものがあります。

中でも、扉のついた同じ形の納骨壇が、コインロッカーのように並んでいる納骨堂はロッカー式の納骨堂と呼ばれます。ロッカー式の納骨堂では、遺骨を骨壺や骨袋に入れて納骨しますが、一つの納骨堂に収容できるのは個人や夫婦等の少人数に限られます。

従来、納骨堂はお墓を建立するまでの間等において、一次的に遺骨を収めて置く場所としての利用すること中心でした。しかし近年、一般的なお墓の代わりとして長期間の利用をされる方が増えて来ています。

ロッカー式の納骨堂にかかる費用

納骨堂の費用

一般的なお墓を立てるには墓地墓石を購入する必要があります。しかし、ロッカー式の納骨堂では墓地は必要なく、墓石も建てる必要がありませんそのため、一般のお墓に比べると非常に安価で永代供養をすることができます。

ロッカー式の納骨堂では、最初に支払う永代使用料や管理費以外に必要な費用が含まれており、追加費用やお布施がかからない場合が多いことも一般的なお墓と違うところです。

では、以下でロッカー式の納骨堂を利用する際にかかる費用について細かくみていきましょう。

①納骨堂の管理費用

納骨堂を管理するために必要な費用です。管理や掃除にかかる費用などに充てられます。霊園の運営者によって金額のばらつきはありますが、ロッカー式の納骨堂の場合、おおよそ年間3,000円~12,000円くらいが相場となります。毎年支払いを行う他、事前に一括で支払いをする場合もあります。

②永代供養料

ロッカー式の納骨堂は墓地を購入する必要はありません。納骨堂を永代にわたり使用し供養していただくための費用がかかります。

これは、通常納骨堂の時に契約時に一括で支払います。1区画に遺骨を収容できる人数やサービスの内容、納骨堂の立地条件にもよりますが個人用の場合では、15~30万円くらいが相場になります。

③戒名や法名料

仏教では亡くなった時に、お寺の住職に死後の世界での名前になる戒名を付けてもらいます。浄土真宗では法名と呼ばれます。

通常、戒名や法名を付けてもらうとお布施をする必要がありますが、納骨堂のお墓の場合は永代供養の費用に含まれている場合が多く見られます。

④その他の費用

銘板(位牌の代わりとなるネームプレートの様なもの)への彫刻費用や納骨時の会葬にかかる費用もあらかじめ含まれていることが多いです。

納骨堂によって費用の内訳が違うため、何の費用が含まれているのかは、事前に確認をしておくようにしましょう。

ロッカー式の納骨堂を選ぶメリット

ロッカー式の納骨堂は一般的なお墓に比べて費用がかからないことが大きなメリットですが、その他にもメリットはたくさんあります。

宗教や宗派など関係無く、誰でも利用できる

宗教の種類

納骨堂は一般的なお墓と同様に様々な寺院霊園が運営をしています。自治体や公営、民営などその種類は多種多様です。

ほとんどのロッカー式の納骨堂では宗旨・宗派を問わず利用することができますまた、無宗派や承継してくれる家族がいない場合などでも利用することが可能となっています。宗派や法事の形式に特にこだわりがない場合には立地条件や費用で選べ、選択肢を広げることができます。

様々なデザインの納骨堂がある

ロッカー式の納骨堂というとシンプルで無機質なイメージを持たれるかもしれません。しかし最近ではロッカーの扉の部分に金箔で柄を描いたデザイン性の高いものが増えてきています。シックな物がお好みの場合には高級感のあるデザインを施した納骨堂を選ぶと良いでしょう。

お壇の絵柄が自分の好みに合っているのかを、どの納骨堂にするかの選択肢の一つにすることもできます。

生前予約が可能

納骨堂は生前予約が可能です。終活の一環として自分の意思を明確にし、供養をしてもらう場所を決めておくだけでなく、供養に係る費用も把握することが出来、自分で支払っておくことも可能です。

生前予約をして、費用も支払っておくことで自分が亡くなった後に供養をしてくれる人がいない場合にも安心です。また、家族がお墓やお金のことで揉めたりしないかというような不安もぬぐえます。

立地が良いところが多く、お参りしやすい

お墓は山の上にあったり、周囲が坂になっていたりとお参りしにくい場所にあることも珍しくありません。しかし、ロッカー式の納骨堂は駅に近い・都心部にあるなど立地の良い場所にあることが多いです。

高齢になるとお参りが大変という話はよく聞きます。そのため近年、一般的なお墓から改葬し納骨堂に遺骨を移される方も増えてきています

屋内でお参りできる

ロッカー式の納骨堂は室内に設けられています。そのため、雨に濡れることなくお参りすることができ、真夏や真冬などでも快適な環境です。またそれだけでなく、バリアフリーの構造になっていたり、エレベーターの設置、トイレの設備が整っている、24時間お参りが可能など高齢者や体の不自由な人でもスムーズに参拝が行えることが特徴です。

また、施設内に法要や会食のためのスペースがある場合もあり、お参りから法要まで同じ場所で行う事ができるため移動の負担を減らすことも可能です。

永代供養をしてくれる

ほとんどのロッカー式の納骨堂が永代供養を行っています。つまり、事前に永代供養料を支払うことで、お墓を継承する人がいない場合であっても供養を行い、遺骨を管理してくれます。定期的にお墓参りをして墓石のお手入れや掃除をする必要もありません。

供養の具体例としては、毎朝のおつとめとして供養してもらえる場合やお盆やお彼岸などに合同法要を行うところ、月に一度の合同法要があるところなど、納骨堂によって様々なパターンがあります。

維持費が安い

一般のお墓を立てた場合には墓地に支払う管理料の他、それ以外にもかかる費用があります。

まず、墓石のメンテナンスを定期的に行う必要があり、それにかかる費用が必要になります。金額は墓地や墓石の大きさや年代によって差があるため、石材店に見積もりを依頼します。また、寺院の檀家として境内にお墓を建てている場合売位にはお布施が必要になります。定期的に檀家が集まって法要が執り行われますので、その際にもお布施を持参します。その他にも寺院が修繕や改修工事を行う際には寄付を行うことが檀家の務めとされています。

ロッカー式の納骨堂の場合はこれらの費用の必要がなく、最初に支払う永代使用料の中にほとんどの費用が含まれていることが一般的です。

ロッカー式の納骨堂を選ぶデメリット

ロッカー式の納骨堂にはメリットがたくさんありますが、もちろんデメリットもあります。デメリットのことも知っておいて自分の思いとのギャップや事前に検討しておいたほうが良いことを確認しておきましょう。

期限がある場合が多い

ロッカー式の納骨堂は永代供養を受けられますが、個別で遺骨を管理して供養してもらえる期間が決められています。例えば、33回忌や50回忌などの弔い上げに合わせて期限を設定されています。これを過ぎると他の遺骨と一緒にされて、その後は合祀という形での供養になります。

合祀をすると遺骨を取り出すことが出来なくなるので、改葬したり分骨したりという事ができなくなってしまいます。

中には管理料を支払っていれば個別での管理を行ってくれるロッカー式の納骨堂もありますので、合祀に抵抗がある場合はそのような納骨堂を探すと良いでしょう。

個人のスペースが狭い

ロッカー式の納骨堂は個人や夫婦といった少人数の納骨を対象にしているため、納骨できる人数は1~4名、多くても8名ぐらいのものです。したがって、納骨堂の大きさはそれほど大きくありません。

子どもがいる場合などには、ゆくゆくは何人ぐらいの納骨をすることになるのかを購入前に考えておいたほうが良いでしょう。

きちんと供養してもらっていないというイメージがある

従来、納骨堂はお墓に納骨するまでの間に遺骨を一時的に預かる場所でしたので、今でもそのイメージを持たれている人は少なく無いかもしれません。そのため、ロッカー式の納骨堂に対して良い印象を受けない親族が現れる可能性があります。

近年では永代供養の考え方も浸透し、納骨堂での供養も増えてはいますが、事前に親族に対して自分の思いや考えを伝えておき、残された家族の間でトラブルが生じないようにしておくことが大切です。

ロッカー式の納骨堂にお参りする際の注意点

納骨堂の注意点

ロッカー式の納骨堂のお参りの仕方はどのようにすればよいのでしょうか。基本的には一般のお墓の場合と同様ですが、気を付けないといけない部分もあります。

お供え物は持ち帰りが必要です

お花やお供えものを置く場所がある場合は持っていくことも可能ですが、そのまま置いて帰ることはできません。お参りの後は必ず持ち帰るようにしましょう。

他の方の迷惑にならないようにしましょう

ロッカー式の納骨堂には同じ部屋の中に様々な宗派の方が弔われています。お盆やお彼岸などには多くの人が参拝に来られます。お経を上げる時などは他の人に迷惑がかからないような気遣いが必要です。

また、線香やろうそくなどの火を使用するものは禁止されていることもあります。納骨堂のルールに従い、みんなが気持ちよくお参りできるように気をつけるようにしましょう。

まとめ

お墓や供養を考えていく上で今注目されているロッカー式の納骨堂について費用やメリット、デメリットについてをご紹介しました。

終活として自分らしい供養の受け方やお墓についてを考え準備をしておくことで、気がかりなことを一つづつ解消していくことができます。ぜひ、この記事を参考にして自分らしいお墓や供養の受け方を考えるきっかけにし、ゆとりのある老後を送るために役立ててください。

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この記事を書いた人:寺岡 純子

この記事を書いた人:寺岡 純子この記事を書いた人:寺岡 純子

保有資格:終活カウンセラー上級、主任介護支援専門員、看護師、GCS認定コーチ
合同会社カサージュ代表。急性期の看護師として従事後、介護保険制度の開始と共に介護業界へ転身。超高齢社会の社会構造の変化を目の当たりにし、人生100年時代を自分らしく生きる必要性を実感する。 現在、20年間の介護業界での経験も生かしながら、終活をお手伝いする終活カウンセラーとして活動中。自分らしい人生を応援する『Happy Life College』を主宰。

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