社葬のときの香典返しは必要?誰がおこなう?

社葬でも香典を受け取った場合には、一般的な葬儀同様に香典返しが必要になります。
そして基本的に香典返しを行うのは、香典を受け取った人です。つまり、遺族が受け取ったならば遺族が行い、会社が受け取ったならば会社が行います。
しかし、近年では香典そのものを辞退するケースも増えています。
本記事では香典を辞退する理由や、社葬での香典返しの仕方について解説していきます。

社葬とは

社葬とは会社が主催者となる葬儀のことを言います。
大会社の創業者や、会長、社長、もしくはその業界に多くの功績があるような人物が亡くなった際に行われることが多いです。
一般的な葬儀では、葬儀を取り仕切る施主は遺族の代表となりますが、社葬では施主は会社の人間が行います。大きな葬儀では施主とは別に葬儀委員長を立てる場合もあります。
数千人規模での参列が見込まれる場合が多く、受付などや運営を社内の人達でサポートして行われるのが一般的です。

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会社で香典を受け取らないことが多い理由

社葬を行った場合、香典は遺族が受け取るか、香典そのものを辞退し、会社では香典を受け取らないケースが多いです。
理由としては大きく二点あります。
一点目は、会社で香典を受け取ると税務上の負担が会社に発生するという点、二点目は香典返しの負担があるという点です。
その他にも現金の取り扱いや管理が大変であるということも理由に挙げられます。
詳しくみていきましょう。

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香典は課税対象

遺族が香典を受け取る場合には課税の対象にはなりません。
しかし会社が香典を受け取る場合、「雑収入」として処理する必要があり、課税対象になります。
また、会社側で一度受け取った香典を遺族に渡す場合には、贈与税や退職金扱いとして所得税などがかかってしまう場合もあります。

社葬の香典返しは経費の適用が無い

葬儀にかかる式場費用や飲食費などは経費として認められますが、香典返しの費用は経費として認められません。
とはいえ基本的には香典を受け取った人が香典返しを贈ることになります。
このように社葬の香典を会社が受け取ると香典に対して税金がかかり、さらに香典返しにかかる費用は経費で落とせないため、会社側に香典を受け取るメリットがあまりありません。

現金の取り扱いや管理が大変である

数千人規模の方からの香典となると、何百万、何千万単位の金額となる可能性があります。
それが現金である訳ですから、香典袋を開けて、金額を確認し、それらを表にまとめたり入力したりするというのは、大変な労力がかかります。
整理し終えるまでに盗難などのリスクもありますので、管理も大変です。
社葬を何度も経験する人は少ないですから、ミスなく処理するというのも難しい作業になります。

社葬での香典の受け取り・香典返しは遺族がおこなう

会社で受け取ると税務上の理由を含め、あまりメリットがないことがわかりました。
そのため香典を受け取る場合には遺族が直接受け取り、香典返しも遺族が行うケースが多いのです。(香典返しは香典を受け取った人が行います。)
とはいえ社葬の場合には参列者が多数見込まれますので、会社側で受付を手伝う人間を用意することも多いです。このとき、会社側は受付にて一時的に預かるというスタンスで、最終的には香典は遺族が受け取るという形になります。

供物・供花・弔電も遺族が直接受け取る

葬儀が終わった後に、供物・供花・弔電、その他記帳カードや会葬者名簿がまとめられ葬儀社から渡されますが、これも会社ではなく遺族が直接受け取ります。社葬を行ったとしても、故人への贈り物は遺族が受け取るのです。

香典返しの必要性は貰った相手による

社葬の場合、全ての人に香典返しが必要なわけではありません。相手も経費で処理できているような場合には、必要ないと判断しても構いません。ただし、気になる場合には用意しても良いでしょう。
実際どのような場合に香典返しが必要なのか詳しく見ていきましょう。

法人名義で香典を頂いた場合

法人名義や、法人+代表取締役名義などで香典を頂いた場合、交際費などの経費で香典を出しているケースがほとんどです。
その場合、金額次第ではありますが香典返しは基本的には不要と考えて良いでしょう。社葬の場合、会葬御礼品としてある程度の品物を用意しているでしょうから、そちらの品物で3分の1程度の金額となっている場合には、後からの香典返しは贈らなくても問題ありません。
しかし10万円単位などで頂いていて、「何も返さない」というのが気になる場合には、四十九日法要が終わった後に挨拶状と合わせて、お茶菓子など社員の皆さんで食べられるような物をお送りするのが良いでしょう。

個人名義で香典を頂いた場合

個人名義で香典を頂いた場合には、香典返しは基本的には必要と考えた方が良いでしょう。
会社としてではなく、個人的な付き合いとして香典を個人で用意されていると考えるのが一般的だからです。
社葬では香典返しの手間を省くために、香典の即日返しや会葬御礼で良い品物を用意する場合もあります。その場合には、ある程度の金額の品物を用意しているでしょうから、お返しが足りないような場合の方にのみ、四十九日後にお返しする形で構いません。

連名で香典を頂いた場合

連名で香典を頂いた場合には、頂いた金額を人数で割った場合に、一般的な香典金額より高かった場合や即日返しでは不十分な場合にのみ、お返しをする形で構いません。
香典袋や記帳簿に個別の連絡先が書いてある場合には、個別に贈るようにし、代表者の連絡先しかわからない場合には、人数分を代表者の方に送り、連名の方と分けて貰うように一筆書くか連絡をします。
また、例えば部署や部門で一万円、や「○○一同」で一万円など複数人でキリの良い金額となっている場合は、会社から交際費として出ている場合も多いですので、基本的には不要です。
しかし、普段お世話になっているようなところの場合には、後日皆さんで分けて食べていただけるようなお茶菓子などをお送りするのが良いのではないでしょうか。個別には不要と考えて問題ありません。

香典返しの相場・返礼品

一般的な葬儀では親族を除いた香典の平均金額は大体5千円~1万円です。香典返しの相場は半分から3分の1程度ですから、香典返しの相場は3千円~5千円となります。
しかし、社葬の場合では香典の平均金額は3~5万円程度になります。多く出す方は20万円程度出す方もいます。それに伴い香典返しの相場も1万円~3万円程度になります。

香典返しにかける金額の相場

香典返しは基本的には頂いた香典の金額の半返し~3分の1返しとなります。これは一般的な葬儀でも一緒です。
しかし、前述したとおり、社葬では香典の金額が一般的な葬儀と比べるとぐっと金額が高くなります。
即日返しで5千円~1万円程度の品物を用意して渡した場合には、3万円以上頂いた方にのみ個別に香典返しを行うという形でも問題ないでしょう。

社葬の香典返しとして人気の品

数万円の品物を用意するとなると、商品の選別が難しくなりますので、最近ではカタログギフトが人気です。
金額に応じて様々なものが選べるので、頂いた香典の金額次第でカタログの種類を贈り分けすることもでき、個別に選ぶ必要が無く、負担が軽減できます。
また、カタログだけでは寂しいという方には、お茶菓子や飲み物、タオルなどとセットになったカタログギフトもあります。

まとめ

社葬と聞くと、一般的な葬儀とは違う印象となり焦ってしまう方もいるかもしれませんが、あらゆる事の規模が大きいだけで、基本的な事項は一般的な葬儀と同じ考えです。
もし参列する場合は、社葬を行う遺族の立場になって、なるべく遺族に負担がかからないようにしましょう。

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この記事を書いた人:富永 ゆかり

資格:終活アドバイザー、終活ガイド
大学卒業後、IT系企業にて4年間営業として就業。その後、葬祭業・仏具販売店を経営する家に嫁ぎ、現在は家事・育児と本業の葬祭関連業務のかたわら、ライターとしても活動中。

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