葬儀の際に準備しておくべきこととは?タイミング別に準備するべきことを解説【チェックリスト付き】

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たいせつな家族などが亡くなった時、悲しみに包まれている間もなく葬儀の準備としてしなければいけないことがたくさんあります。

これらは臨終の直後から葬儀が終わった後まで続き、手配や手続きなどを適切なタイミングで行うことが必要ですが、初めて経験することもあるためどのように進めて行けばよいのか戸惑うこともあるでしょう。

この記事では、葬儀の準備をする際に必要なことについて、そのポイントや注意点などを解説していきます。

チェックリストを活用して、タイミング別にしておかなければいけないことが漏れないように準備をしていきましょう。

【亡くなってから葬儀を手配するまでに準備しておくべきこと】

死亡診断書を受け取った
ご遺体の安置場所・移送の手配をした
喪主を決定した
葬儀内容や会場の規模を決定した
希望の日時を決定した
香典や供花などを辞退するかどうか決定した

【葬儀の前から葬儀後に準備しておくべきこと】

訃報の通知・招待状の用意した
死亡届の提出・火葬許可証の取得した
遺影写真の選定・加工をした
お坊さんの手配をした
お布施の用意をした
通夜振る舞いや初七日の会食の準備をした
火葬場へ向かう霊柩車の手配をした
喪主の挨拶の準備をした
本位牌の用意をした
仏壇の用意をした
香典返しの用意をした

亡くなってから準備しなければならないこと

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臨終の直後から準備しなければいけないことがたくさんあり、大きく分けると役所等への届け出と葬儀の準備に関連したことになります。特に、亡くなった後から葬儀までは時間の余裕がないことが多く、必要な事柄については漏れなく最小限の手間で行うようにできるようにしていきましょう。

死亡診断書の受け取り

ご遺体を安置場所や自宅などに移送する時には死亡診断書が必要になります。死亡診断書は死亡宣告を行った医師によって作成されますので、もらい忘れがないように気をつけましょう。

遺体の搬送が済んだ後は役所へ行き、死亡診断書を提出すると「火葬許可証」が発行されます。火葬許可証がないと火葬を行うことはできません。したがって、葬儀を行うまでの間に役所に申請に行くようにします。

ご遺体の安置場所・移送の手配

病院や施設などで亡くなった時には、葬儀までの間ご遺体を別の場所に安置していかなければなりません。安置場所としては自宅、斎場や葬儀会社の安置所、民間の安置所の3つがあり、葬儀社に安置場所までの移送を依頼することになります。

もし、この時に葬儀をどこの葬儀社に依頼するかまでを決めることができていない場合でも、安置場所までの移送だけを依頼することが可能です。また、ご遺体の移送を自分で行うことも出来なくはないですが、不要な疑いをかけられることを避け、ご遺体の搬送環境を整える必要があることを考えると、葬儀社に依頼をすることをおすすめします。

葬儀社や日時を決めるまでに準備しておくこと

葬儀社には、どのような葬儀を行いたいのか、内容や規模、予算などある程度の希望を決めてから依頼をするようにしなければなりません。生前に故人の希望があった場合にはその内容に基づいて決め、それ以外では遺族が話し合って決めていくことになります。

喪主を決める

葬儀を行う上で喪主が重要な役割を果たすことになります。喪主は誰が務めても構いません。故人の希望があればその人が喪主となり、そうでない場合には故人に近い関係の親族、たとえば配偶者や長男などが喪主となる場合が多いです。

ただし、喪主はたいせつな人を失った悲しみの気持ちが癒える間もなく、大きな役割を担うことになり、故人との関係性だけを重視すると難しいこともあります。最近では必ずしも故人と関係性が深い親族が務めるという慣習に縛られないことも少なくありません。したがって、喪主を選任するときは、葬儀・告別式のから準備から葬儀が終了するまで、滞りなく出来そうな人を選んでいくと良いでしょう。

葬儀内容や会場の規模を決める

葬儀の内容は、誰に訃報を知らせて葬儀に参列してもらうのかを最初に決めなくてはなりません。おおよその参列者の人数を決めて葬儀会場の大きさや食事の数を決めていくようにします。この時、エンディングノートなどで故人の希望が分かればその内容に従うようにします。

また、檀家になっている場合には菩提寺の意見を聞きながら葬儀の内容を決めていくようにします。菩提寺の意見を聞かずに家族で勝手に決めてしまうと、後にトラブルになることもあるので、菩提寺がある場合にはどのような葬儀にすれば良いのか、最初に相談に行くようにしましょう。

希望の日時を決めておく

葬儀の規模や内容が決まったら、寺院や火葬場の都合を確認して葬儀の日程を決めます。ただし、葬儀社の方でスケジュールの調整をしてくれますのでお任せしましょう。なお葬儀の日程を決める時は「友引」は縁起が悪いとして避けられることが多く、亡くなってから葬儀を行うまでに数日空いてしまうということもあります。

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香典や供花などを辞退するかどうか決める

親族や友人などに訃報を知らせるまでに香典や供花などを受け取るか辞退するかを決めなければなりません。もし、これらを辞退する場合には葬儀・訃報の連絡をする時にその旨を書いておくようにします。

香典や供花などを辞退するメリットとして、香典返しを送る手配を省くことができることがあげられます。参列者の数が多くなると、いただいた金額に応じた香典返しを行うことは相当の労力を要することがあるのです。もし、葬儀を行うにあたって香典をいただかなくても大丈夫であれば、香典や供花などを辞退するのも手間を減らすには効果的です。

お通夜・葬儀までに準備しておくこと

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葬儀社の手配までが滞りなく終わっても、お通夜・葬儀の準備としてやらなければならないこともたくさんあります。ほとんどのことを数時間以内に決めて、手配をする必要があるためいつまでに準備が必要なのかを葬儀社などに確認をしておくことが重要です。

訃報の通知・招待状の用意

故人の訃報の通知と葬儀への案内状を準備します。葬儀に参列していただきたい人には訃報を知らせるとともに、葬儀の日時や場所などの案内をしなければなりません。しかし、ほとんどの場合、案内状を郵送で送る時間的な余裕がないため、FAXや最近ではメール、SNSなどで知らせることが一般的となっています。

また、葬儀に友人などの参列をしてもらわず、身内だけで行う家族葬とする場合には、訃報の連絡は葬儀が終わり落ち着いた段階でするようにします。

死亡届の提出・火葬許可証の取得

死亡届は死亡の事実を知った日から7日以内に故人の本籍地、届出人の所在地、死亡地のうちいずれかの役所に提出をしなければなりません。届け出は原則として親族や同居者が行いますが、役所の窓口への持参は届出人以外の人でも良いことになっています。

また、死亡届を提出しなければ火葬許可証をもらうことができないため、葬儀の日程が決まれば、火葬の日までに死亡届を提出するようにスケジュールを組みましょう。

遺影写真の選定・加工

葬儀で飾る遺影写真を決めなければなりません。遺影写真としてふさわしい写真は顔がはっきりと写っているもので故人の生前の姿をあらわした表情のものを選ぶようにしましょう。もし、多人数で写っている、背景がごちゃごちゃしているなど、遺影写真としてふさわしい写真ではないと思われる場合でも写真加工を行うことで、遺影写真にふさわしい写真にすることも可能です。

ただし、加工には数時間を要するため、通夜の日の午前中までには探しておきましょう。いつまでに写真を準備すればよいかは必ず葬儀社に確認しておくようにしましょう。

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お坊さんの手配

お坊さんは菩提寺がある場合には、菩提寺の住職に相談をして戒名をつけてもらい、葬儀で読経していただけるように依頼をします。菩提寺がない場合には葬儀社が各宗派のお坊さんを手配してくれたり、お坊さんを派遣してくれるサービスなどを利用して読経をお願いすることになります。

お布施の用意

葬儀では戒名をつけて頂いたことに対するものと、通夜・告別式、火葬場、初七日での読経に対するものへのお布施が必要になります。

戒名授与に対するお布施は戒名のくらいによって金額が変わり、菩提寺に依頼した時には地域によっても違いはありますが、20~35万円くらいが相場となります。

お布施をお渡しするタイミングは、葬儀が始まる前の僧侶をお迎えした時にお渡しするのが望ましいです。しかし、会葬者への対応などで葬儀が始まる前にお布施をお渡しできなかった時には、葬儀前には挨拶だけを済ませて、葬儀が終わった後にお礼をお伝えし、お布施をお渡しするようにしましょう。

また、菩提寺ではなく葬儀場に足を運んでいただいた場合には、御車代や御膳代も一緒にお渡しするようにします。

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通夜振る舞いや初七日の会食の準備

通夜が終わった後、弔問していただいた方に飲食を振る舞い故人を偲ぶ、通夜ぶるまいを行いますが、どの程度の人数が弔問されるのかをしっかりと予測することは困難です。したがって、通夜ぶるまいの食事は、一人ひとりの会席ではなく訃報をお知らせした半数程度のケータリングや出前の食事を準備するのが一般的です。

初七日の法要は火葬が終わった後に行うことが一般的となっており、身内や親しい親族が集まって会食をすることが多いです。したがって、火葬場に誰が行くのかを決めてその数を初七日の会席として準備をしておくようにします。

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火葬場へ向かう霊柩車の手配

告別式の終了後故人との最後のお別れの儀式を済ませて、出棺となりますが、火葬場へは霊柩車で搬送されます。この霊柩車の費用は祖葬儀プランに含まれていることが多いですが、別途請求される場合には、基本料金に搬送する距離に応じた費用が請求されます。

霊柩車の搬送料金の相場は10kmまでで13,000~50,000円程度となります。

喪主の挨拶の準備

葬儀では喪主が挨拶を行う場面がたくさんあります。通夜では、読経の後、通夜振る舞いの開始時または終了時に会葬の御礼や明日の葬儀への参列のお願いを行います。また、葬儀では出棺前や告別式の閉会の前に滞りなく葬儀が進行したことへの御礼を述べます。さらに、精進落としの席でも葬儀が無事に終わったことを報告し感謝を伝えるために挨拶を行います。

葬儀でのあいさつは地域や宗派によってそのタイミングに違いがあるため、事前に葬儀社と打合せをしておきましょう。その上で、喪主はそれぞれの場面で、ふさわしい挨拶が出来るように、どのような内容にするのかを考えて準備しておかなければなりません。

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葬儀が終わった後に準備が必要なこと

葬儀が終わった後は、自宅で故人を供養するための準備や香典返しの準備をしていかなければなりません。

本位牌の用意

葬儀のあと、四十九日を迎えるまでは白木位牌と呼ばれる仮の位牌を自宅の後飾り祭壇に祀り供養を行います。そして、四十九日の法要で本位牌に故人の魂を宿して、お仏壇に祀り供養を行います。

本位牌には戒名、没年月日、俗名、享年などを記しておきますので、制作に2週間程度かかります。したがって、四十九日の法要の日から逆算をして、いつまでに準備が必要かを考えて余裕をもって手配をするようにしましょう。

仏壇の用意

新たに仏壇を購入する場合には、住宅事情や予算、宗派によって最適なものを選ぶようにしましょう。ただし、仏壇は購入したあとに、宗派の僧侶によってご本尊に命を吹き込む開眼供養の儀式をしてもらわなければなりません。

そのため、仏壇は本位牌と揃えて、四十九日の法要に間に合うように準備をするとよいでしょう。

香典返しの用意

四十九日の法要が終われば忌明けとなり、香典返しの準備をしていきます。香典返しはいただいた香典の3分の一から半額程度の品物をお礼状を添えておくるようにします。また、香典以外にも供花や供物をいただいた場合には、同様にそれらに対するお返しをするようにしましょう。

香典返しとしてふさわしい品物は、後に残らない食品やタオルなどが良いとされますが、最近では自分で好きなものが選べるようにカタログギフトのお返しをされることが増えています。

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生前に自分の葬儀の為に準備しておいた方が良いものとは

逝去後、四十九日の法要が終わるまで遺族は短期間でいろいろなことを決めたり、準備を行う必要があり、後になってこうすればよかったかもと後悔するケースも見られます。また、最近では、自分が亡くなった後の準備や希望をまとめておき、遺族に迷惑がかからないようにと考える人が増えてきています。

家族のために生前に準備をしておいた方が良いものは、葬儀の費用や葬儀の内容の希望です。

葬儀の費用を準備しておく

葬儀の費用はその規模にもよりますが、平均で200万円程度かかるとも言われています。もし、自分の葬儀の費用を残していなければ、その費用を残された家族が支払うことになり、金銭的な負担をかけてしまうことになります。

そのほか、お墓や供養にかかる金銭的な負担もすることになり、家族のことを思えば葬儀や供養にかかる費用はあらかじめ自分で準備しておくようにしたいものです。

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葬儀やお墓についてどうしてほしいかまとめておく

亡くなってから、短期間で葬儀やお墓のことなどを家族で考えていくのは大変な作業になります。どのような葬儀や供養の形を希望しているのかの要望をまとめておくと、家族はいろいろと決めていくときに非常に助かります。

葬儀に呼んでほしい人や名前や連絡先などをまとめておく、遺影写真にしてほしいものを選んでおくなどしておくと良いでしょう。

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遺言を残しておく

自分が亡くなった後に、財産をめぐって家族が揉めるケースは少なくありません。自分の家族に限ってはそのようなことはないと思いたいところですが、相続トラブルを回避する方法として遺言書の作成が有効です。

自筆遺言書を残す場合には、どの遺産を残すのかを整理し、誰がどの財産を相続するのかが誰が見てもわかるように、具体的にしておかなくてはいけません。また、遺言書を書いた日が分かるようにし、改変や偽造ができないように署名・押印が必要になります。

ただし、遺言書は正しく作成しなければ、その効力が無効になってしまいますので注意が必要なため、専門家に相談をすることをおすすめします。

まとめ

葬儀の準備から四十九日の法要が終わるまでは、しなければいけないことがたくさんあります。どのタイミングで何をしなければならないのかは、チェックリストを活用するとするべきことが整理できて有効です。

喪主になった人があれもこれもひとりでしようとすると大変ですが、葬儀会社に依頼をする時にはいろいろなアドバイスをくれたり、手伝ってもらうこともできます。落ち着いて、ひとつずつ進めて行くようにしましょう。

この記事を書いた人:寺岡 純子

この記事を書いた人:寺岡 純子この記事を書いた人:寺岡 純子

保有資格:終活カウンセラー上級、主任介護支援専門員、看護師、GCS認定コーチ
合同会社カサージュ代表。急性期の看護師として従事後、介護保険制度の開始と共に介護業界へ転身。超高齢社会の社会構造の変化を目の当たりにし、人生100年時代を自分らしく生きる必要性を実感する。 現在、20年間の介護業界での経験も生かしながら、終活をお手伝いする終活カウンセラーとして活動中。自分らしい人生を応援する『Happy Life College』を主宰。

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