お悔やみの言葉をLINEで伝えるのはマナー違反?
LINEでの連絡は日常生活では当たり前になり、なくてはならない連絡手段にまで普及しました。もはや社会インフラと言っても過言ではありません。
LINEを使えば、手軽で簡単にお悔やみの言葉などを伝えることもでき、葬祭事における習慣にも変化をもたらしました。
ですが、LINEを使ってお悔やみの言葉を伝えるのは、そもそもマナー違反にならないのでしょうか?
葬祭事にLINEを使うなら、利用する際のマナーは確認しておきたいところです。
そこで今回は、LINEでお悔やみを伝える時のマナーについて解説していきます。LINEでお悔やみの言葉を伝える時でも、マナーを守った連絡ができるように整理してみてください。

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目次
親しい方にならLINEでも問題ない
LINEでお悔やみの言葉を伝えることは、親しい間柄の人であれば特に問題はないといえます。
ただし、LINEでお悔やみの言葉を伝える時は言葉遣いに注意するようにしてください。
不幸があった人に対しても普段のやりとりと同じような言葉遣いでは、相手に対して失礼になりかねません。どのような言葉で伝えるか、改めて考えるえるように心がけてください。
また、相手が年配の方の場合はLINEで送ること自体、失礼だと思う方もいらっしゃいます。
便利や手軽さだけでなく、相手がどう思うかという視点でぜひ判断するように心がけましょう。
LINEでお悔やみの言葉を送る際の注意点
ここでは、LINEでお悔やみの言葉を送る際の注意点をまとめていきます。
LINEでお悔やみの言葉を送る際の注意点としては、次の4つです。
- 忌み語を使わない
- 絵文字・スタンプは使わない
- 簡潔に伝える
- 丁寧な言葉を心がける
以下でそれぞれについて詳しくみていきましょう。

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忌み語を使わない
LINEに限らず、手紙などで葬祭事に関連する文書を作成する際には、忌み言葉を使わないように注意が必要です。
忌み言葉は、「度々」「益々」「重ね重ね」などの重ね言葉、「四」「九」など死を連想させるような数字、「死ぬ」「生きる」などの直接的な言葉を指します。
忌み言葉は葬祭事で使ってはいけない言葉とされていますので、LINEに限らず使用しないように注意してください。
絵文字・スタンプは使わない
絵文字やスタンプも使用しないように注意してください。
絵文字やスタンプは、LINEならではのコミュニケーションとして普段から活用している方も多くいらっしゃると思います。
しかし、不幸があった際に送るお悔やみの言葉では、絵文字やスタンプは失礼に当たります。
気持ちを表現する意味で使いたい方もいらっしゃるかもしれませんが、お悔やみの言葉を伝える時は、言葉だけで伝えるようにしてください。
簡潔に伝える
お悔やみの言葉を伝える際には、ご遺族の状況にも配慮して、短く簡潔に伝えるようにしましょう。
ご遺族は、通夜や葬儀などの手配など様々な対応に追われ、非常に忙しい状況にあります。
場合によっては、LINEでの対応にもあまり時間をかけている暇がないかもしれません。
LINEでお悔やみの言葉を伝える時は、短く端的に伝えるように心がけると、ご遺族としても負担なく読むことができるでしょう。
丁寧な言葉を心がける
LINEで伝える際は、なるべく丁寧な言葉を選び伝えることを意識してください。
LINEでの短い文章とはいえ、文章はずっと残っていきますので、言葉遣いの丁寧さはより気をつける必要がありますね。
葬祭事では、マナーが非常に重要視されます。
たとえLINEで親しい間柄の方へ送る場合でも、お悔やみの言葉として送る以上、改まった丁寧な言葉や表現を使うように心がけてください。
LINEで伝えるお悔やみの言葉の例
ここでは、LINEでお悔やみの言葉の具体的な文例をご紹介していきます。
ご紹介する言葉は一例であり、お送りする相手の状況などによって表現が変わってくることもあります。
今回は、
- 基本となる文例
- 病気で亡くなった場合の文例
- 突然の訃報の場合の文例
の3つに分けて掲載していきます。
それぞれの文例を参考にしつつ、関係性などを考慮して作成してみると良いかもしれません。
例1:基本となる文例
◯◯様のご逝去を知り、何と申し上げてよいか、言葉もありません。このたびはまことにご愁傷様です。心からお悔やみ申し上げます。
お慰めの言葉もございませんが、どうかお力落としなさいませんように。
お辛いこととは存じますが、くれぐれもご無理なさらず、お気持ちをしっかりお持ちくださいませ。
私にできることがあれば、いつでもご連絡ください。
例2:病気で亡くなった場合の文例
◯◯様のご逝去を知り、こんなに急に逝かれるとは思ってもおりませんでした。心からお悔やみ申し上げます。
ご入院なさっていたとは伺っていましたが、ご看病の甲斐なく残念なことです。
ご家族の皆様のお気持ちを考えると、胸が痛みます。
私にできることがあれば、いつでもご連絡ください。
例3:突然の訃報の場合の文例
◯◯様のご逝去を知り、突然のことで言葉もありません。このたびはまことにご愁傷様です。心からお悔やみ申し上げます。
お慰めの言葉もございませんが、どうか気をしっかりお持ちください。
あまりに突然のことでご落胆もいかばかりかと存じますが、どうぞご自愛くださいませ。
私にできることがあれば、いつでもご連絡ください。
LINE以外でお悔やみの言葉を伝える方法
LINE以外の方法でお悔やみの言葉を伝える方法をご紹介していきます。
LINE自体は比較的新しいコミュニケーションツールであり、葬祭事などのシーンではまだまだ受け入れていただけない可能性も考えられます。
特に、年配の方へお悔やみの言葉を伝える場合などでは、手紙や電話で伝えることがマナーとされている場合もあります。
LINE以外の方法でお悔やみの言葉を伝えられるように整理しておくだけで、状況に応じて使い分けができますので、他の方法についても確認してみてください。
電話
電話でお悔やみの言葉を伝える際には、「LINEでお悔やみの言葉を伝える際の注意点」の箇所でも解説した「忌み言葉を使わない」点に注意してください。
ついつい出てしまう可能性がありますので、少し意識しながら話すように心がけたいですね。
また、死因などを聞かないようにも注意が必要です。
電話で話していると、ついつい会話が長くなってしまいがちで、余計なことまで気になって聞いてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
ご遺族の気持ちに配慮しつつ、死因については触れないことがマナーといえます。
メール
ビジネスシーンにおける葬祭事で多く活用されるのがメールです。
LINEが普及する前は携帯電話のメールでお悔やみの言葉を伝えることもありました。
メールはLINEと異なり、しっかりと文章を作成できるため長文になりがちですが、「LINEでお悔やみの言葉を送る際の注意点」でも述べた「簡潔に伝える」ことは、メールでも同じと考えてください。
また、メールの場合は件名も必要になります。
件名では、お悔やみの言葉であることが分かるようにして送ると、ご遺族側もすぐに判断できるので親切ですね。
手紙
最後に、手紙でお悔やみの言葉を伝えることもあります。
お悔やみの言葉を手紙で伝える主な例としては、葬儀などに参列できない場合、葬儀後に訃報の連絡を受けた場合などがあります。
手紙でお悔やみの言葉を伝える際は、初七日までに出すことが一般的なマナーです。
ただし、初七日後に訃報の事実を知った場合などは、できるだけ早く手紙を出すようにしましょう。
▼お悔やみのメールや手紙をおくる際の例文を見たい方はコチラ
まとめ
今回は、LINEでお悔やみの言葉を伝える場合の注意点などについてまとめてきました。
LINEはうまく活用すれば、手軽で素早くコミュニケーションが取れる効果的なツールです。
しかし、まだまだ新しいツールであり、地域や習慣などによっては、葬祭事における連絡手段として認知されていない可能性もあります。
今回ご紹介した注意点などを踏まえ、マナーを守って便利に利用してみてください。
▼お悔やみのマナーや例文を詳しく知りたい方はコチラ