葬儀・通夜で喪主がやることは?葬祭ディレクターが葬儀前から後まで解説

「喪主」とは、葬儀で遺族を代表する役目です。この記事では、喪主や遺族が、葬儀の前後で行うことをまとめました。

「喪主は誰がやるの?」「喪主が気を付けることってなに?」といった、喪主についての疑問にお答えします。

喪主は誰がやる?

喪主は、故人の配偶者や子など、血縁関係の深い人がなることが多いです。喪主を誰がやるべきかという明確な決まりは無いため、子の中でも、長男ではなく次男、三男が喪主をするケースもあります。

血縁関係や生前の関係性をふまえ、家族間の話し合いによって喪主を決めて問題ありません。

喪主が通夜の前までにやること

喪主は、通夜までに様々なことを行う必要があります。負担を減らすために、可能な限り周りの協力を得ながら行うと良いでしょう。それでは、通夜までに行うことを解説します。

葬儀社への連絡、葬儀の相談

医師から死亡を告げられたら、葬儀社へ連絡し、遺体の搬送を依頼します。葬儀社は、なるべく生前に決めておくと良いでしょう。

遺体の移送後は、葬儀社との葬儀プランについての打ち合わせを行います。葬儀の規模や予算などの要望に合わせて、葬儀プランを決定します。葬儀の打ち合わせには、1~2時間程の時間を要します。

死亡届など各種手続き

火葬に必要な手続きを行います。死亡届に必要事項を記入し役所へ提出すると、「火葬(埋葬)許可証」が発行されます。火葬場に火葬許可証を提出し、火葬の予約を行いますず。

死亡届の手続きや火葬の予約は、葬儀社が代行してくれる場合が多いです。遺体にペースメーカーが入っている場合には、火葬場への申告が必要です。

火葬場と僧侶の予定を確認し、葬儀の日程を決める

僧侶に連絡し、読経を依頼します。菩提寺が無い場合には、葬儀社からの紹介やインターネットで探し、僧侶を手配します。

僧侶のスケジュールと火葬場の予約状況を確認したら、葬儀の日時を決定します。火葬場の予約状況の確認や予約方法は地域ごとに異なるため、葬儀会館に依頼するとスムーズです。

「友を引く」といわれることから、友引の日の葬儀は避けることが習わしとされていますが、葬儀をおこなっても問題はありません。もし葬儀が友引にあたる場合は、親戚と相談して決めるとよいでしょう。

誰をよぶか決め、連絡する

親族、友人、町内関係、会社関係、学校関係など、どの範囲まで声をかけるのかを決定し、連絡します。訃報の連絡をするときは、メールやFAXではなく、なるべく電話で行うのが良いとされています。会社関係や町内の回覧板など、大勢に伝える必要がある場合には、FAXやメールで連絡をするのが良いでしょう。

葬儀の告知には、かなりの時間を費やします。なるべく複数人で協力し、速やかに行うようにしましょう。

お手伝いの手配

葬儀で喪主をサポートするお手伝いの役割を、親族や親しい知人の方に依頼します。主なお手伝いの役割には、会計係や受付係があります。葬儀の規模に応じて、親族や参列者への連絡係や接待係、料理の数や生花の注文を取りまとめ係を立てても良いでしょう。

規模の大きな式では、全体を統括する世話役代表を立てることがあります。信頼のおける人物へ役割を分担することで、喪主の動きが楽になります。

遺影の準備

遺影写真に使用する写真の原版を準備します。綺麗な仕上がりにするためには、なるべく人物が大きく映っていて、ピントが合っている写真がオススメです。複数人で写っている写真であっても、加工することで遺影写真にすることは可能です。

どの写真にしたら良いか分からない場合には、遺影写真の候補を葬儀スタッフに見せ、相談すると良いでしょう。

会葬御礼や通夜振る舞いの手配

参列者へ渡す会葬御礼品や香典の即日返し、通夜振る舞いは、葬儀社に手配を依頼します。会葬御礼品は、返品が可能な場合が多いです。「数が足りず、渡せない人が出てしまった」ということにならないように、多めに準備しておくと良いでしょう。

喪主が通夜・葬儀当日にやること

ここまでは、喪主や遺族が通夜までに行う準備を説明しました。それでは、通夜・葬儀の当日に、喪主が行うことについて説明します。

弔電や供花の確認

通夜や葬儀の会場には、弔電や供花、供物が届けられます。供花・供物は、関係の濃い順に並べることになります。供花・供物が揃ったら、喪主が名札を確認し、並べる順番を担当スタッフに指示します。

また、弔電は葬儀式にて読み上げられます。喪主は、葬儀開式までに弔電を確認し、読み上げる順番を考える必要があります。

席順や焼香順の決定

葬儀では、名前を読み上げて焼香する場合が多いです。焼香順位を書き上げ、スタッフに渡します。焼香順は、関係の濃い順番にするのが一般的です。人の名前の読み違えることの無いように、焼香順の名前にはフリガナをふっておくと良いでしょう。

葬儀の席は、焼香順と同じ並びで座ることになりますので、焼香順に席を案内します。

弔問をうける

喪主は、親族や一般参列者が会場に到着したら、出迎えて参列のお礼を述べます。喪主が参列者の対応に徹することが出来るようにするため、受付や接待の役割は信頼のおける方に依頼すると良いでしょう。

僧侶への挨拶

僧侶が葬儀会場に到着したら、喪主や遺族がご挨拶すると良いでしょう。葬儀社が寺院控室に案内してくれる場合が多いです。戒名や読経のお礼を伝えましょう。お布施を準備して手渡しするのも、喪主の役目です。

挨拶

通夜の読経後や、葬儀告別式の後、会食の前後に喪主挨拶を行います。喪主挨拶は、マナーに気をつけて文章を考えましょう。

喪主挨拶は、メモを見ながらお話ししても構いません。人前に立つことが慣れている方であっても、葬儀の挨拶の際は感極まってしまうことが多いです。文章を暗記していても、念のためメモを持参しておくと良いでしょう。

出棺車両の決定

出棺時に、火葬場へ同行する親族の移動車両を用意します。葬儀社に、バスやタクシーなどの車両を依頼している場合は、同行する人数が車両の定員内に収まっているかを確認しましょう。ハイヤーを依頼していない場合には、親族に自家用車を出してもらえるように依頼します。

スムーズに出棺を行うため、各ドライバーに車両の割り振りや出発順を伝え、乗車しやすい場所に配車してもらうと良いでしょう。

納棺品や展示品の準備

故人の愛用品がある場合には、忘れないように準備しましょう。納棺できる品は、手紙や写真、薄い衣類など、燃えるものに限られることが多いです。詳しくは、ご利用予定の火葬場に問い合わせると良いでしょう。納棺できない品も、式場内に展示することが可能です。

喪主が葬儀後にやること

葬儀の後にも、喪主には、法要や各種手続きなどの役目が待っています。葬儀の後に、喪主や遺族がやることを、一部ご紹介します。

後飾り祭壇の設置

葬儀が終わってから四十九日まで飾る後飾り祭壇を設置します。後飾り祭壇には、骨箱や位牌、遺影写真を安置します。後飾り祭壇は、葬儀社に設置を依頼すると良いでしょう。四十九日法要が済み祭壇が不要になったら、祭壇の片づけを行います。

四十九日・納骨式の準備

四十九日法要を行う日時と場所を決め、案内状を送ります。法要までに、参列者への引出物や、供花や供物などのお供えを手配します。お墓がある場合は、四十九日法要にあわせて、納骨式も行う場合があります。

仏壇や位牌の準備

葬儀では白木で出来た仮位牌を使用しますが、四十九日法要以後は本位牌を使用します。四十九日法要までに、本位牌の準備をしましょう。

自宅に仏壇が無い場合には、なるべく四十九日までに仏壇を準備すると良いでしょう。仏壇を新たに用意した場合には、四十九日法要にて開眼法要という儀式を行い、仏様の魂入れをします。

お墓の手配

お墓を所持していない場合には、納骨する場所を探します。墓地や墓石を用意するか、納骨堂や散骨等の供養をするのかは、後々のことも考え、家族で相談すると良いでしょう。既に墓石がある場合には、石材店に戒名彫刻を依頼します。

香典返しの準備

葬儀で受け取った香典のお返しを準備します。参列者の香典を整理し、金額の半額~3分の1を目安にして商品を選びます。香典返しは、商品の選び方やお礼状などのマナーがあります。ギフト業者に依頼するとサポートをしてくれますので、利用すると良いでしょう。

銀行などへの死亡申請

銀行やクレジットカード、公共料金、健康保険、厚生年金、国民年金など、様々な窓口への死亡申請や名義変更などが必要です。生命保険に加入している場合は、連絡と請求を行います。

喪主の服装のマナー

近年は葬儀の簡略化により、喪主の服装は正礼装ではなく、一般参列者と同じように準礼装を選ぶ方が増えています。

男性の場合は、ブラックスーツに白無地のシャツ、黒のネクタイ、黒の革靴が一般的です。女性は、黒のスーツやアンサンブルに、黒のストッキング、黒のパンプスを身に着ける洋装スタイルが増えています。

葬儀当日は、正礼装や和装を着用するのも良いでしょう。男性の正礼装は、黒の紋付羽織袴もしくはモーニングコート、女性の場合は、黒の紋付の和服です。華美な印象にならないように、アクセサリーは真珠のネックレスかイヤリングのみにしましょう。

喪主の妻にやることはある?

喪主の妻は、一般的に喪主のサポートを行います。親族への連絡や、料理や供物の手配、焼香順の作成など、手間のかかる作業をサポートすると、喪主の助けになるでしょう。

また、喪主の手が回りにくい細かなところをフォローするのも良いでしょう。例えば、喪主の喪服の準備、故人の愛用品の準備、受付の手伝い、お茶菓子の用意や、参列者の応対などです。喪主の妻がやるべきと決まっている役割はありませんが、旦那様の負担が少しでも減るように、手の回らないところを補っていきましょう。

まとめ

葬儀の準備から葬儀後まで、喪主や遺族が行うことをまとめました。家族葬であれば、参列者の応対などが少ないですが、一般葬では、喪主の負担が大きくなりがちです。なるべく複数人で役割を分担し、喪主に負担がかかりすぎないようにしましょう。

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この記事を書いた人:澤田ゆか

この記事を書いた人:澤田ゆかこの記事を書いた人:澤田ゆか

保有資格:葬祭ディレクター技能審査1級
大手互助会系の葬儀社に9年勤務し、管理者の経験を経て退職。現在はフリーの葬儀アドバイザーとして葬儀や終活相談、葬儀スタッフの育成を行っています。

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