香典へのお礼メール | 友達・親族・会社へ送るメール例文集
葬儀では会葬や香典など様々な面に対してお礼をする必要があります。しかし、葬儀の場ではひとりひとりとゆっくり話をする時間が取れないことがほとんどです。
そのため、葬儀の後でお礼を伝えたいと思った場合には直接伝えた方が良いのか、手紙やメールでも良いのか迷われることもあるのではないでしょうか。ここでは、香典へのお礼をメールで行う際の注意点を解説し相手に合わせた例文をご紹介していきます。

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目次
香典へのお礼はメールでもいいの?
香典を頂いた場合にはお礼の手紙をお送りするのがマナーです。しかし、近年は何でもメールで伝えられるという便利な世の中になり、手紙を書くという風習は薄れてきています。
そのため、香典のお礼をメールで送りたいと考えるケースも出てきています。ただし、メールでは相手に対して失礼にならないように注意することもありますので、それらを守るようにしましょう。
基本的には香典返しにお礼状(手紙)を添える
香典へのお礼はお礼状として手紙で伝えるのがマナーです。そのためメールのお礼を正式なお礼とするのはマナー違反となります。基本的には香典返しにお礼状を添える必要があると考えておいてください。
したがって香典返しを後日お送りする場合でも、その場でお返しする場合でも、香典返しには香典を頂いたことに対するお礼の手紙を一緒に添え、それをもって正式なお礼とするようにしましょう。
▼香典返しのお礼状・挨拶状について例文など詳しく知りたい方はコチラ
友達・親戚などへ別途メールを送るのはOK
香典返しを後日お送りするような場合、友人や親戚などの親しい間柄の方に対しては葬儀が終了した早い段階であれば、取り急ぎの形としてお礼の気持ちをメールで伝えることは問題ありません。メールではそれぞれの相手に応じた文面とすることができるため、一律で形式的なお礼状と比べるとより気持ちが伝わるというメリットもあります。
ただし、メールでのお礼はあくまでも略儀の形であるため、目上に人や年配の方には失礼にあたることもありますので注意が必要です。また、メールでお礼をお送りした場合であっても、後日正式なお礼状をお送りする必要もあることは認識しておいてください。
会社の方など、人数が多い場合にもメールが便利
会社の同僚や部署からの香典では複数の方の連名で頂くことがあります。香典返しをする人数が多いとお礼を直接伝えることは大変になりますが、メールを利用することで複数の人に一斉に送信したり、ひとりひとりにお礼の気持ちを伝えることが可能になります。また、会社ではメールでのコミュニケーションが浸透しているため、相手にも違和感なく受け入れられることも多いでしょう。ただし、上司や目上の人の場合はメールではなく直接お礼を伝えるようにしましょう。
お礼メールの構成
メールは重要なものではないと思われたり。件名が分かりにくいとダイレクトメールと思われて読まれずにスルーされることがあります。また、メールでの文章はくだけた表現になってしまいがちです。これらのことを避けるため、香典のお礼をメールで作成する際には留意しておくポイントがあります。
件名はわかりやすく
たくさんのメールを受け取るような人の場合、件名はメールを開封してもらえるかどうかの重要なポイントになります。
そのため、どのような内容が書かれているのかや誰から送信されたものかがはっきりと分かるような件名にします。また、件名が長すぎると後半部分が直れして読めなくなったりするため、件名は簡潔にまとめるようにしましょう。
冒頭:略式へのお詫び・参列のお礼
メールの冒頭には相手の氏名を書きましょう。会社関係者の複数の人に送る場合には「〇〇課の皆様」としても良いでしょう。
そして、段落を変えて直接ではなくメールでのお礼をすることに対するお詫びと香典をいただいたことによるお礼を述べるようにします。葬儀に参列頂いていた場合には参列に対するお礼もあわせて記載するようにしましょう。
本文:後日改めてお礼することを伝える
本文では相手に合わせて今の気持ちや感謝の気持ちを書くようにします。
故人を偲びながらこれからどのように歩んで行こうと思っているかや、会社の人あてであれば仕事を休んだお詫びや仕事に復帰する時期、気持ちを切り替えて仕事に打ち込むことなどを書くようにすると良いでしょう。それらに加えて、取り急ぎメールでお礼を伝えたかったとして、後日改めて正式なお礼をさせて頂くことを記載しておくようにします。
お礼メールを送るときのポイント
弔事の礼状の書き方にはマナーや注意点があります。したがって、メールの場合にでもこれらに準じた書き方をするようにしましょう。これらの配慮を行うことでメールであっても丁寧なお礼の形とすることが可能になります。
句読点は使わない
礼状には句読点をつけないのがマナーです。その理由としては、もともと礼状は毛筆で書かれていたためその名残として句読点をつけないとされるということ、また句読点には「途切れる」「区切る」という印象を与えるため、故人との関係が途切れるイメージを避けるためとされています。
ただし、メールで文章を送る際には正式の礼状とは異なるためあまり気にされないことも多いようです。
忌み言葉を避ける
礼状では「忌み言葉」と呼ばれる縁起が良くないため使用をタブーとされる言葉があります。
忌み言葉はメールでお礼を送る場合であっても、使用を避けるのがマナーです。弔事では死や苦など不幸が続くことを連想させるような言葉やたびたびや益々などの重ね言葉が忌み言葉となります。また、楽しいやうれしいなどの悲しみの場面では不適切な言葉も使用しないように注意しましょう。
時候の挨拶
メールでは手紙とは違い本題にあり前の前文は必要ありません。したがって、拝啓や敬具などの頭語・結語や時候の挨拶は必要ありません。しかし、その代わりに日頃のお付き合いに対する挨拶の一文を入れるようにすることがあります。
香典へのお礼メールの例文(親戚・友達・会社)
香典のお礼は正式には礼状でお出しするのがマナーですが、礼状をお送りするまでに取り急ぎメールでお礼を伝えたい時にはどのような文章を書けばよいのでしょうか。お送りする相手に合わせたメールの例文をご紹介していきます。

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親族に送るメールの例文
件名:葬儀参列のお礼(〇〇より)
〇〇様(相手の氏名)
先日はお忙しい中 父〇〇の葬儀に参列いただき誠にありがとうございました
また 過分なお心遣いとご厚情を賜りましたことを心より御礼申し上げます
おかげさまをもちまして 葬儀を滞りなく済ませることができました
本来であれば直接お伺いしてお礼を申し上げるべきところ
略儀ではございますがメールでお礼かたがたご挨拶申し上げます
〇〇〇〇(自分の氏名)
友達に送るメールの例文
件名:葬儀参列のお礼(〇〇より)
〇〇様(相手の氏名)
先日は亡き母〇〇の葬儀にご参列いただきありがとうございました
また 過分なる心遣いに心から御礼申し上げます
葬儀の当日は慌ただしくしており 十分なお礼を伝えられなかったのでメールさせていただきました
母の闘病中から〇〇さんには話を聞いてもらったり相談に乗ってもらいとても感謝しています
いつまでも落ち込んでいると母に叱られそうな気がするので 来週からは気持ちを切り替えて仕事にも復帰しようと思っています
本来であれば直接お会いしてお礼を伝えるべきですが 大変失礼ながら取り急ぎメールさせて頂きました
これからも宜しくお願いします
〇〇〇〇(自分の氏名)
会社の方へ送るメールの例文
件名:御香典のお礼(△△課〇〇)
△△課の皆様
お疲れ様です 〇〇です
先日は亡父の葬儀に際して 心温まるお悔やみとご厚情を賜りましたこと心より御礼申し上げます
おかげさまで葬儀を滞りなく済ませることができました
急な忌引き休暇を頂き皆様には多分なご迷惑をおかけすることになり誠に申し訳ございませんでした
本日より出社し 気持ちを切り替えて業務を行ってまいりますので宜しくお願いいたします
略儀で大変失礼ながら取り急ぎお礼まで
〇〇〇〇(自分の氏名)
まとめ
メールでのお礼はあくまでも略儀であり、相手によっては失礼にあたることもあります。しかし、身近で親しい相手であったり日頃よりメールでのコミュニケーションが行われているような会社関係者では取り急ぎメールでのお礼をすることでより丁寧に受け取ってもらえる場合もあります。相手との関係性を考慮して上手く活用するようにしていきましょう。
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