香典をあとから渡すことはできる?葬儀やお通夜で渡せなかったり行けなかった場合の対処法

©Ameashi/stock.adobe.com
葬儀で香典を渡しそびれてしまった場合や葬儀が執り行われたあとに訃報を聞いた場合などに、あとから香典を渡して良いものかどうか、迷われる方もいらっしゃると思います。
葬儀などではマナーが重視されますので、マナー違反は避けたいものです。
結論から申し上げますと、香典をあとから渡してもマナー違反とはなりません。
ただし、あとから渡す際の守るべきマナーがありますので、注意が必要です。
今回は、香典を渡しそびれてしまった場合、あとから渡す方法として「現金書留」で郵送する方法と後日弔問(お参り)した際に渡す方法について解説していきます。
目次
香典をあとから渡す方法①「現金書留」で郵送する
まずは、香典を「現金書留」で郵送する方法について解説していきます。
香典を「現金書留」で郵送する場合、次のような点に注意して郵送するようにしてください。
- お金は香典袋に包む
- 香典の宛先・宛名は喪主あてにする
- お悔やみの手紙を同封する
以下では、それぞれの注意点について詳しく解説していきます。
お金は香典袋に包む
用意したお金は香典袋に包んで用意し、現金書留の封筒に現金を直接入れないようにしましょう。
お金を現金書留でお送りする際、現金書留の封筒を郵便局で購入し、そのまま現金を入れてお送りすることが一般的ですが、香典はただの現金のやり取りではなく、お悔やみの気持ちを込めてやり取りするものです。したがって、現金書留で香典をお送りする際もマナーとしてしっかりと香典袋に現金を包んで香典を用意してください。
現金を包んだ香典袋を現金書留の封筒に入れてお送りしますので、香典袋が入る現金書留の封筒を購入する必要があります。
香典の宛先・宛名は喪主あてにする
香典の宛先・宛名ですが、宛先は喪主のご自宅、宛名は喪主の名前を記載します。
仮に喪主の方と「面識がない」「関わりがない」場合でも、宛先・宛名は全て喪主のもので記載します。葬儀・告別式のとりまとめなどは全て喪主が行うので、マナーとして喪主宛に香典をお送りすることが正しいです。どうしても喪主の名前がわからないときには、「〇〇(故人)様ご遺族様」を宛名として送りましょう。
ただ、喪主の方と「面識がない」「関わりがない」場合、受け取った喪主としても誰からの香典なのか分からなくてなってしまうことも考えられます。そのようなことにならないため、次に解説するようにお悔やみの手紙を同封すると共に、自分と故人との関係などを記載して分かりやすくしておくと親切ですね。
お悔やみの手紙を同封する
香典を現金書留で送る際には、お悔やみの手紙を同封することも忘れないでください。
お悔やみの手紙を同封しなくてもマナー違反とはなりませんが、同封した方が気持ちが伝わり、丁寧です。葬儀の受付などで香典をお渡しする際には、お悔やみの言葉を添えることがマナーとなっていることと同じですね。
簡単な文面でお悔やみの手紙を添えるだけで、ただ香典を渡すだけよりも受け取った側の印象が大きく変わります。また、宛先・宛名の箇所で触れたように、喪主と直接面識がない場合などでも、故人とどういった関係の人なのかを把握することができます。
喪主が困らないようにするためにも、お悔やみの手紙を同封するようにしましょう。
▼香典を郵送する際のマナーについてもっと詳しく知りたい方はコチラ
2.後日弔問した際に渡す
次に、後日弔問した際に渡す場合について解説していきます。
葬儀で香典を渡しそびれてしまった場合でも、後日に弔問した際にお渡しすれば問題はありません。
では、後日弔問する際にはどのような点に注意すると良いのでしょうか。
以下では
- 四十九日を目処に弔問する
- 遺族に伺ってもいい日程を確認!
という項目に分けて解説していきます。

©tatsushi/stock.adobe.com
四十九日法要までを目処に弔問する
香典を渡すために葬儀後に弔問する際には、葬儀の三日後から四十九日法要の前までが良いとされています。
葬儀後は、ご遺族や喪主は様々な対応に追われ忙しく、すぐに弔問に伺うのは迷惑になってしまう可能性もあります。そのため、葬儀が終わり少し落ち着いたタイミングとして三日程度経ってからが良いでしょう。
また、仏教では四十九日法要を境に、香典の表書きが「御霊前」から「御仏前」に変わります。葬儀にて渡しそびれた香典は、「御霊前」としてお渡しすることがマナーですので、四十九日法要が終わる前までに弔問できると良いですね。
どうしても香典を渡すことができるのが四十九日以降になってしまう場合には、「御仏前」、もしくは「御香典」という表書きのものを選びましょう。
弔問の前には遺族に伺ってもいい日程を確認
後日、弔問に伺った際に 香典をお渡しする場合 伺ってもいい日時を遺族に確認してから、 弔問するようにします。
ご遺族は、 葬儀が終わってから 色々な対応に追われて忙しい日が続きます。事前に伺う日をお伝えせず、 いきなり弔問に 訪れると ご遺族側にも迷惑となります。 香典を渡す場合に限らず、 後日、弔問に訪れる際は、 必ずご遺族側の 都合のいい日時を伺った上で、 弔問に訪れるようにしましょう。
香典辞退されたら渡す必要はない

©hanack/stock.adobe.com
近年増えてきている家族葬などの小さな葬儀では、 香典を辞退されているケースもあります。
香典が辞退されている場合には、 香典を渡す必要はありません。ご遺族側の事情によって香典を辞退されていますので、 香典をお渡ししてしまうと、 逆に迷惑となってしまいます。香典が辞退されているかどうかは、 葬儀の案内状などに記載されていますので、 事前にしっかり確認するようにしてください。
まとめ
今回は香典を 渡しそびれてしまった場合の対応について、 以下の二つの方法についてまとめてきました。
- 現金書留で郵送する方法
- 後日弔問した際にお渡しする方法
香典を 葬儀会場で 渡しそびれてしまった場合でも、 後日お渡しすること自体に問題はなく、 マナー違反 とはなりません。
ただし、 後日、香典をお渡しする際に 守るべきマナーがあります。
今回の記事を参考に、香典を後日お渡しする際のマナーなどを整理してみてください。