【家族葬まとめ】費用や流れ、参列時のマナーや香典まで解説

近年、高齢化の影響により葬儀への参列者の減少や家族関係の変化に伴って「家族葬」を選ぶ人が増加傾向にあります。

今回は家族葬とはそもそもどういうものなのか、またその費用や流れ家族葬に参列するときのマナーやお香典に関してまで詳しく解説していきます。

家族葬

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家族葬とは

家族葬とは、葬儀にお呼びする人を近親者のみに限って、小規模でとり行う葬儀のことです。

家族葬には家族とついていますが参列するのは家族だけに限られるわけではなく、親族や親しい友人など、個人と密接な関係にあった人が参列する場合もあります。

家族葬の参列者の人数の規模としては10~30人程度であることが多く、内輪だけでのお葬式というイメージです。しかし、家族葬で行う葬儀の内容は一般のお葬式と変わりはありません

密葬と家族葬の違い

密葬は家族葬とよく混同される葬儀の形式です。密葬とは本葬などの前に家族や近親者だけでゆっくりとお別れをする儀式になります。
つまり、別に本葬やお別れの会などを執り行うことが前提となっています。

例えば企業の社長や有名人などが亡くなった場合には、大勢の参列者が葬儀に参列されることになるでしょう。

このような場合、遺族や身内は参列者への対応に追われ、故人とのお別れの時間をゆっくりと取ることができないことが予想されます。
そのためあらかじめ身内で密葬という形でお別れをしておき、その後に本葬やお別れの会を行って一般の方々にもお別れをしてもらうのです。

家族葬は規模は小さいですが、基本的な流れは一般のお葬式と同様となるため密葬のようにその後に本葬などはしません。このように、密葬と家族葬とは全く異なるものになります。

▼間違えやすい密葬と家族葬の違いについてはこちら

密葬と家族葬の違いは?葬儀の流れから、マナーや香典まで徹底比較

家族葬のメリット

ゆっくりとお別れの時間が持てる

一般的な葬儀と違い気心の知れた身内のみで行う家族葬では、参列者に対する気遣いの負担も少なくなり、遺族の気持ちの負担は軽くなります。
葬儀の準備やおもてなし、参列者への挨拶などで多くの時間を取られることもありません。

気兼ねなく家族同士でゆっくりと時間を過ごし、故人との別れにしっかりと向き合ったり、思い出話などをしたりしながら過ごすことができます。

葬儀の形にとらわれにくい

家族葬は親しい間柄で行われるため世間体にこだわる必要がありません。

そのため特定の宗教の信仰がない場合などでは葬儀のスタイルを自由に作っていくことができます。家族葬は個人の希望や家族の希望を大きく反映した、自由な内容でオリジナルの葬儀を行うことができるのです。

一般的にはしんみりとしがちな葬儀ですが、アットホームな雰囲気で行ったり、会食を故人とよく言ったお店で行うなどというようなことも可能になります。

費用を抑えることができる

一般的な葬儀に比べ参列者の少ない家族葬では、おもてなしや会葬返礼品にかかる費用は少なくなります。

ただし、葬儀にかかる費用は少なく済んだとしても、参列者が少ないということでいただける香典の額も少なくなるので注意が必要です。全体で見れば最終的には赤字になってしまうかも知れないことは念頭に置いておきましょう。

家族葬はどこまで参列すればいい?

葬儀が家族葬で行われる場合、自分が参列して良いのか迷うことがあります。

家族葬では一般の会葬者は招かずに、家族や近親者のみでとり行うものです。
特に親しい知人や友人が参列することもありますが、それは家族から参列の案内があった場合に限られます。
ですから、案内のない家族葬に自ら出向くようなことはしないようにしましょう

また、家族葬と言っても家族や親族がどの範囲まで参加するのかが明確に決まっているわけであありません。
故人の遺志でごく近い親族のみでとり行われ、親類であっても呼ばれないこともあります。

あくまでも、故人や喪主の意思を尊重することが大切です。

家族葬の服装マナーは?

家族葬の服装

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親しい間柄での家族葬ですが、一般の葬儀と同様のマナーを守る必要があります。

服装は基本的には喪服又は礼服を着用しましょう。

男性の場合はスーツの形はシングルかダブルのどちらでもも構いませんが、色は黒のものでシャツ以外のネクタイや靴下、靴などもすべて黒で統一します。シャツは白ものもを着用します。女性の場合も喪服または黒のアンサンブルやスーツを着用するようにしましょう。

女性の場合はスカートの丈に気をつけ膝は隠れる長さにします。ストッキングや靴などはすべて黒で統一します。
通夜に参列する場合にも基本的には同様の服装が望ましいですが、当日や翌日など急にとり行われることもあり、色は濃紺やグレーなど色の濃いものでも構いません。

家族葬にかかる費用

家族葬にかかる費用の大半はお布施、斎場や葬儀会場などの施設使用料、祭壇や供花の費用、会食などのお料理の料金、会葬返戻品、棺にかかる費用です。

これらで、かかる費用の約80%を占めると言われています。
お布施や会場の費用はあらかじめ決まっていることがほとんどですが、他のものは予算に応じて内容を変更したりグレードを選ぶことができるものもあります。

会食のお料理や会葬返戻品などの接待にかかる部分の費用は、あらかじめ見積もりをとり予算に応じた葬儀の形にしていくことも身内で行う家族葬であれば行いやすいでしょう。また、参列者の人数があらかじめ把握できる家族葬は費用の目安も立てやすくなります。

▼詳しい家族葬の記事はこちら

家族葬の費用は実際いくらかかる?費用相場と内訳をわかりやすく解説

家族葬に香典は必要?相場は?

香典

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最近では一般の葬儀でも香典を辞退される方が増えてきましたが、家族葬では香典を辞退されることが多いようです。

事前に香典の辞退の申し入れがあった場合には持参する必要はありません。

また、自分が葬儀の費用を(一部でも)支払う場合には香典は必要ありません。

良かれと思って無理に渡すことは、相手に負担をかけてしまうことになりますので遺族の申し出に従うようにします。何も言われなかった場合には念のため準備をしておき、お渡しする時に辞退されれば、それに従うようにするのがマナーです。

▼家族葬で香典を辞退するときの内容はこちら

家族葬で香典を辞退をするときのマナーについて専門家が解説

家族葬の香典の相場

香典の相場としては、故人との関係性によって金額も変わってきます。

自分や配偶者の親の場合には50,000~100,000円、祖父母の場合には10,000~30,000円程度が相場となります。

自分の兄弟の場合は30,000~50,000円が相場ですが、ほかにも兄弟がいる場合には相談をしておきましょう。

知人・友人の場合は3,000~10,000円が相場となります。家族葬に参列するほどの親しい間柄であれば、5,000~10,000円とするのが良いでしょう。

家族葬の流れ

基本的に家族葬は一般葬と同様の進行で執り行われます。

したがって、お亡くなりになった場所から安置場所への移送もしてもらえます。

その後のお通夜や告別式の準備なども一般の葬儀の際と変わりはありません。

このように、葬儀に参列する人の範囲が限られているほかは、手続きや儀式などで一般葬と変わるところはないと言えます。
逆に、家族葬の場合は葬儀の内容をより自由にすることができるため、通夜や告別式の内容に関しては十分な打ち合わせが必要になることもあります。

では、家族葬の流れの中で決めておく必要のあることはどのようなことでしょうか。

以下で詳しくみていきましょう。

家族葬

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家族葬の通夜

通夜は本来、故人と親しい関係のあった人だけが参列する儀式です。

お通夜は故人が目を覚ますことを願って一晩中線香の日を絶やさずに寝ずの番をします。

一般的には1日目の夜にお通夜を行って、2日目に告別式を行うのです。しかし、最近では葬儀を斎場で行うことが多く、お通夜を行わない1日葬の形をとる人が多くなっているのです。

家族葬においても家族や親族、親しい知人や友人などで行う葬儀ですので、お通夜をしなかったり、日が変わる前に終了する家族が増えています。

お通夜に関してどのような内容にするのかを打合せしておきましょう。

喪主挨拶

家族や親族などごく親しい間柄で執り行われる家族葬においてでも、儀式の節目では喪主の挨拶をするのがよいでしょう。最低限でもお通夜の終了時や出棺の時は必要になるでしょう。

お通夜の終了時には、親しい間柄と言えども、喪主として参列者に対して感謝やいたわりの言葉を伝えます。翌日の告別式への参列のお願いなどもあわせて述べるようにすると良いでしょう。

また、告別式の後、火葬場へ出棺するときにも喪主として故人を偲ぶ思いが伝わるような挨拶を述べる必要があります。挨拶の内容を考えておく必要もありますので、どのタイミングで喪主の挨拶を行うのかを打合せしておきましょう。

告別式

家族葬の場合でも一般葬と同様に告別式を執り行います。

告別式は故人との最後のお別れの場です。少人数での家族葬であるからこそ、ゆったりと最後のお別れをするようにしましょう。告別式では僧侶による読経、お焼香などを行い、棺に副葬品やお花を納めて火葬場へ出棺することになります。火葬場には誰が同行するのかも決めておきましょう。

火葬

炉前読経ののち、火葬が行われ荼毘に付されます。

火葬後には家族で遺骨を骨壺に収骨するようにしましょう。骨壺は四十九日の法要までご自宅に持ち帰って後飾り祭壇に遺影や位牌などとと一緒に安置することになります。どこに後飾り祭壇を作るかを決めておくようにしましょう。

家族葬のデメリット

家族葬ならではのデメリットもあるので知っておきましょう。

葬儀に呼ばれなかった人とトラブルに発展することがある

家族葬には誰を呼ぶかという明確な決まりはありません。そのため、声がかからなかった人からなぜ呼んでくれなかったんだというようなクレームが出ることがあります。

また、地域のつながりが強い地域では近隣の人も総出で葬儀を執り行うというようなこともあり、家族葬を行ったことで地域トラブルに発展しないよう注意が必要です。

葬儀後に自宅を訪れる弔問者が増える可能性

身内だけで家族葬を行うということは、お通夜や葬儀に参列できなかった友人などがたくさんいると考えられます。その人たちが故人とのお別れをするために、葬儀が終わった後に自宅に弔問に訪れるるのです。

葬儀が終わった後も遺族にはいろいろな手続きや、整理などをしていかなくてはなりません。そのような時に次々に自宅に弔問客を招き入れることになることは非常に大きな負担となるでしょう。故人の交友関係が広かった場合には家族葬としたばっかりに、その後の負担が増えてしまうことになりかねず注意が必要です。

呼んでいない人が来る場合もある

葬儀の案内に家族葬のため参列を控えてほしいと辞退をお願いしていたにも関わらず、当日最後のお別れがしたいからという人が来ることもあります。

家族葬はあらかじめ誰が参列するかが分かりますが、このようなことがあると突然訪れた人を追い返すわけにもいかず、料理や返戻品の手配などが必要になることになるのです。

▼家族葬の流れに関する記事はこちら

【家族葬の流れ】ご臨終~火葬までにかかる時間の目安を解説

まとめ

家族葬にはメリットとデメリットの両面があります。

一般葬との違いを比べながらどのような葬儀にするのが良いのかを考えて、納得のいく葬儀ができるようにしていきましょう。

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この記事を書いた人:寺岡 純子

保有資格:終活カウンセラー上級、主任介護支援専門員、看護師、GCS認定コーチ
合同会社カサージュ代表。急性期の看護師として従事後、介護保険制度の開始と共に介護業界へ転身。超高齢社会の社会構造の変化を目の当たりにし、人生100年時代を自分らしく生きる必要性を実感する。 現在、20年間の介護業界での経験も生かしながら、終活をお手伝いする終活カウンセラーとして活動中。自分らしい人生を応援する『Happy Life College』を主宰。

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