家族葬にかかる時間は?遺族・参列者それぞれの所要時間はどれくらい?
家族葬は、家族や親族など身内中心で行われる小規模のお葬式です。
葬儀は突然知らされる事が多く、予定がある合間をぬっていくことも多いのではないでしょうか。
そんなとき葬儀が家族葬であった場合、一般のお葬式とはお通夜や葬儀でかかる時間は変わってくるのでしょうか。
家族葬にかかる時間がわかれば、参列する予定も立てやすいですよね。
遺族・参列者側から、それぞれの所要時間を詳しく解説をしていきます。
目次
家族葬の基本的な流れと所要時間

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ここではまず家族葬の基本的な流れと所要時間について見ていきます。
家族葬の基本的な流れは、一般のお葬式とほぼ変わりません。
- 逝去
- 故人を自宅や葬儀社の安置場所へ移動
- お葬式の打ち合わせ
- 通夜
- 葬儀・告別式
- 火葬
- 初七日法要・精進落とし
家族葬の場合でも、逝去してから通夜・葬儀が終わるまで平均して2.3日かかります。
これは死亡してから24時間以内の火葬が法律で禁じられているためです。
【参列者】家族葬での所要時間の目安
一般の参列者が参加するのは上記の7項目のうち、「通夜」「葬儀・告別式」です。
参列者側からみた家族葬に参列した場合の所要時間の目安は以下の通りです。
開式時間に着席をして帰るまでの時間で説明をしますが、実際は参列者は開式時間の10分程度前には葬儀式場にいかれることをおすすめします。
僧侶や神官が居る場合
- 通夜・・30分~40分
- 葬儀・告別式・・1時間
僧侶や神官が居ない場合
- 通夜・・10分~20分
- 告別式・・10分~30分
僧侶や神官が居る場合は、儀式がありますので一般のお葬式と同じ所要時間がかかります。
ただし僧侶や神官が居ない場合には、非常に早く終わることが多いです。
僧侶や神官が居ない場合には、遺族の希望によって通夜と告別式の内容が決まるため、定められた流れがありません。
そのため、焼香や献花などが終わったら通夜や告別式自体が終わりという流れが多く、長くはかからないのです。
葬儀は告別式とお別れの時間がありますので、通夜よりやや長くかかりますが、それでも一般のお葬式よりも随分少ない所要時間で済みます。
その他、火葬場に行くのか、精進落しに参加するかなどによっても所要時間は変わってきます。
【遺族】家族葬での所要時間の目安
家族葬にかかる時間は、2日間または3日間です。
大まかな段取りは次の通りです。
2日間で家族葬を行う場合
一日目
逝去後、自宅または葬儀社のご遺体安置施設へと搬送します。
その後、葬儀の打ち合わせ、訃報の連絡、通夜・葬儀に向けての準備をします。
夕方には通夜を営みます。
二日目
葬儀・告別式・火葬を行います。
3日間で家族葬を行う場合
一日目
逝去後、自宅または葬儀社のご遺体安置施設へと搬送します。
葬儀の打ち合わせ、訃報の連絡をします。
二日目
通夜に向けて準備をし、夕方に通夜を執り行います。
三日目
葬儀・告別式・火葬を行います。
家族葬は、一般のお葬式とかかる日数についてはそれほど代わりはありません。
ただ、一般のお葬式では訃報を広く告知するために3日間以上かけてお葬式を執り行うことがありますが、家族葬ではほとんどありません。
家族葬の開始時間と終了時間の目安
ここで、家族葬の開始時間と終了時間を、打ち合わせから順に見ていきましょう。
家族葬は、「小規模なお葬式」と考えられています。
小規模で考えているために、段取りが一般のお葬式よりも簡単だという利点があります。
この利点が、家族葬が一般のお葬式よりも時間がかからない理由となっています。
また、参列者を見込んでいないため、参列者に挨拶をしたりなどの負担が減り、故人とゆっくりと向き合える時間が、一般のお葬式よりも長くとれるのです。

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葬儀の打ち合わせ
葬儀の打ち合わせにかかる所要時間は、以下の通りです。
家族葬・・・1時間~2時間
一般のお葬式・・・2時間~2時間半
家族葬は身内だけの小規模なお葬式で決めることが少ないため、打ち合わせの所要時間は一般のお葬式よりも短くなります。
また家族葬は、葬儀の日程が決まった後に訃報を知らせる人も少ないので、訃報の連絡にかかる時間や労力も少なくなります。
通夜
通夜にかかる時間は以下の通りです。
僧侶や神官がいる場合
通夜・・30分~40分
僧侶や神官が居ない場合
通夜・・10分~20分
家族葬では、通夜は一般のお葬式よりも早く終わることが多いです。
寺院や神官を呼ぶ場合には、儀式として一定の時間がかかります。
一方無宗派での通夜は、何をするのかを遺族が決めますので、遺族の意向によっては所要時間が、短いことも長いこともあります。
なお、家族葬では、通夜を行わない場合も有ります。
通夜が短く終わったり、通夜自体を行わないことで、故人と過ごす最後の夜をよりゆっくり過ごすことができます。
葬儀・告別式
葬儀・告別式にかかる時間は以下の通りです。
僧侶や神官が居る場合
葬儀・告別式・・1時間
僧侶や神官が居ない場合
告別式・・10分~30分
葬儀・告別式は、僧侶や神官が居る場合には、1時間で設定されることがほとんどです。
宗教的な儀式としての葬儀が40分程度あり、その後お別れの場としての告別式が15分程度で組み合わせて行われ、告別式が終わると出棺し、火葬となります。
僧侶や神官が居ない場合には、告別式に何を行うかは遺族が決めます。
そのため、全体の時間は僧侶や神官が居る場合に比べて短くなる傾向があります。
しかし、葬儀という儀式がないために、遺族が希望するお別れの時間をとることができます。
初七日法要
初七日法要は、本来亡くなってから7日後に行う供養法要ですが、最近では葬儀のその日に火葬場から戻ってきて行うことが多くなっています。
その場合、初七日法要の所要時間は、およそ20分から40分程度で、寺院の読経の長さによって決まります。
これは家族葬でも一般のお葬式でも変わりはありません。
なお、寺院を葬儀に呼んでいない場合には、必然的に初七日法要自体がありません。
精進落とし
精進落としの所要時間も、家族葬でも一般のお葬式でも変わりません。
どちらも1時間半から2時間程度ですが、家族が多ければ多いほど食事をする時間は長引く傾向があります。
特にお酒を飲む人が多いと、会食は長引きます。
また、家族葬では精進落としをしないという場合もあります。
精進落としをするかどうかは、遺族の判断になります。
家族葬の参列時間に関するマナー

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開始時刻の何分前に行くべき?
家族葬の通夜や葬儀に参列するときには、受付をおこなう時間も考慮し、それぞれ開始時刻の30分前から10分前には式場に着いているとよいでしょう。
ぎりぎりの到着だと、遺族はばたばたしていて挨拶を交わす時間も取れませんし、来ることを伝えてあると、遺族に心配をかけることにもなります。
反対に早く着きすぎると時間を持て余してしまいますので、開始時刻の30分前から10分前程度が望ましいのです。
遅刻して参列してもいい?
通夜や葬儀に遅刻して参列することは可能です。
特にお葬式は急に発生するものであり、なかでも通夜は、訃報の連絡をするその日か次の日です。
突然のことなので、参列者の中には所用がある人もいらっしゃいます。
そのため遅刻はできるだけ避けたいところですが、仕方ないと考えられている部分でもあるのです。
親族の方で通夜や葬儀に遅刻する場合には、遺族に連絡を入れましょう。
一般参列者の場合は連絡を遺族に入れる必要はありません。
また、遅刻をした場合には、通夜や葬儀を邪魔しないように静かに入って、後ろの方の席に座るようにするとよいでしょう。
葬儀中の途中退席は可能?
葬儀中の退席は可能です。
ただあまり望ましいことではありませんので、どうしてもの場合に限るほうがよいでしょう。
途中退席は葬儀中、いつ退席しても構いませんが、焼香や献花などが終わってからが望ましいです。
最初から退席をすると分かっている場合には、他の人の迷惑にならないようにできるだけ後ろの方の席に座り、葬儀の邪魔をしないように静かに退席をするように心がけます。
退席時の連絡などを遺族にする必要はありませんが、葬儀が落ち着いてからお詫びの連絡を入れると丁寧です。
まとめ
今回は、家族葬の所要時間について見てきましたのでここでまとめてみます。
- 家族葬であっても、亡くなってから24時間以内の火葬が禁じられているため、逝去から火葬が済むまでは2.3日かかる。
- 家族葬では、通夜と葬儀の時間は一般のお葬式よりも短い所要時間であることが多い。
家族葬では、一般のお葬式よりも通夜・葬儀にかかる時間が少なく遺族や参列者への負担が少ないと言えるのです。
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