家族葬の挨拶は必要or不要?タイミングは?喪主による挨拶の例文を紹介!
家族葬では参列者が親族や顔見知りということがほとんどです。
その為「家族葬でも挨拶は必要?」「家族葬ではどのような挨拶をするのが良いの?」と悩まれることもあるのではないでしょうか。
ここでは家族葬での挨拶について、そのタイミングや場面ごとの挨拶の例文をご紹介していきます。是非、最後までお読みいただき家族葬で挨拶をされる際の参考にして下さい。

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目次
家族葬でも挨拶はあった方が良い!葬儀で挨拶をする理由
身内で行う家族葬では挨拶は要らないのではと考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、家族葬であってもごく少数の身内数人だけというような限られた人数でない場合には、やはり要所要所での挨拶は行った方が良いでしょう。
なぜなら、葬儀での挨拶は故人になり変わり参列頂いた方に対しての感謝の気持ちを伝える場面であるからです。
したがって、身内や親しい間柄であっても礼を尽くし儀式の節目ではきちんと挨拶を行うことが望ましいからです。
ただし、参列者の関係性によっては一般葬で述べるような「本日は父〇〇のために遠方よりご足労頂き」などの固すぎる表現の謝辞や、「遺族を代表いたしまして、長男の〇〇がご挨拶を」のような自己紹介は不要な場合もあります。
挨拶は喪主じゃないとダメ?

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葬儀では喪主には場を取り仕切り、葬儀が滞りなく進行させる役割があります。
そのためにも、儀礼の節目に喪主が挨拶を行い葬儀を進行していきます。
喪主は誰がしなければいけないというような決まりはありませんが配偶者や子供など、故人に近い家族が喪主とすることがほとんどです。
そのため、喪主となった人は突然の悲しみによって憔悴し、しっかりと挨拶を行うことが困難な状況になることがあります。
そのような場合には、喪主がショックで憔悴しきっているため代わりを務めることを冒頭で伝えて、代理で挨拶を執り行うことは問題ありません。
挨拶を行うタイミング
葬儀の中で喪主は参列者や僧侶に対しての挨拶を行います。一般的には通夜の終了時と告別式が終わった時または出棺前の節目に喪主として挨拶を行いますが、その他にも葬儀の形態により挨拶が必要な場面があります。
そのタイミングは以下のようになります。
通夜の始まる前
通夜の始まる前に弔問客に対してのお礼を述べます。
通夜振る舞いの前
通夜振る舞いの開始の時に挨拶を行います。
参列者に故人の生出話などをしてもらうことを促すような内容の挨拶を行います。
通夜の終了時
通夜の終了時に参列いただいた方への感謝を述べるようにします。
身内ということもあり、最期の状況についても可能な範囲で伝えられると良いでしょう。
また、引き続き翌日の告別式にも参列いだくお願いと労いの言葉を添えるようにします。
出棺の時
一般葬と同様に告別式が終了した後、火葬場に出棺する際に喪主から挨拶をします。参列者への謝辞を再度述べるとともに、故人を偲んでの思いなどを言葉にし、式の最後をまとめていきましょう。
精進落としの終了時
精進落としの終了時には葬儀の締めの挨拶をします。
通夜から長時間にわたりお付き合いいただいたことに対する感謝の意を述べるようにしましょう。
僧侶への挨拶
葬儀に僧侶を呼んだ場合には葬儀場に到着されたときに喪主から挨拶を行うようにします。
また、お布施は精進落としが済んだ後に渡し、その際にもひとこと添えるようにしましょう。
場面別の挨拶例
家族葬ではどのような挨拶をするのが良いのでしょうか。
身内の参列がほとんどである家族葬の場合では決して固くなりすぎず、長時間に渡っての挨拶も不要です。
しかし、普段あまり顔をあわせる機会の少ない親戚などでは、砕けすぎているのも良くありません。参列者との関係性やそれぞれの場面ごとに挨拶の言葉を選んでいきましょう。
通夜の終了時
故人も皆さまに見守られて、さぞかし喜んでいることと思います。
皆様のおかげで滞りなく通夜を終えることができました。故人を偲んでの話は尽きませんが、夜も更けてまいりましたので、このあたりでお開きにさせて頂きます。
明日は〇時〇分より告別式を執り行いますので、よろしければ是非ご参列下さい。
本日は誠にありがとうございました。故人に代わり御礼申し上げます。
告別式が終わった時
本日はお暑い中(お寒い中)、〇〇の葬儀告別式にご参列いただき、誠にありがとうございます。皆様のおかげをもちまして、滞りなく昨日の通夜、品実の告別式を済ませることができました。
かねてから病気療養中でございました〇〇は去る、〇月〇日、〇時〇分に入院先の病院で家族の見守る中、息を引き取りました。入院してからはいつも早く退院して自宅に帰りたいと話していたのですが、それもかなわず残念です。
これからは私たち家族一同、力をあわせて頑張っていく所存です。故人の生前に賜りましたご厚誼をこれからは私たち家族にも賜りますようお願い申し上げます。
出棺時
本日はご多用中にもかかわらず、ご会葬、ご焼香を賜り誠にありがとうございました。
皆様のおかげを持ちまして葬儀、告別式を滞りなく執り行うことができました。
生前〇〇(故人の名前)に対し頂きました多くのご厚誼につきましては、家族一同より厚く御礼申し上げます。
これからも故人の生前と変わりないご厚誼を賜りますようよろしくお願い申し上げます。本日は誠にありがとうございました。
僧侶への挨拶
挨拶の時のポイント
ご弔問、参列のお礼を述べる
ごく親しい親戚であっても、葬儀に参列するために時間のやりくりをしてくれています。
相手との間柄に応じて言葉を選びながら参列へのお礼として「遠いところをありがとう」という気持ちを伝えるようにします。
固くなりすぎない
挨拶というと堅苦しいものと思うかもしれませんが、親しい間柄でのあまりにも堅苦しい言葉遣いはかえって不自然になってしまします。
また、普段挨拶に慣れていない場合などには上手く話すごとができない場合もあるかもしれません。話す内容を決めておき固くなりすぎないようにしておきましょう。
感謝の気持ちを伝える
葬儀での挨拶は参列者への生前の故人との関係性や葬儀への参列に対しての感謝を伝えましょう。
心を込めて感謝の気持ちを伝えるようにすれば、親しい間柄の身内にはしっかりと伝わるはずです。
難しく考えすぎずに通夜や告別式などその場に応じた感謝の気持ちを伝えるようにすると良いでしょう。
挨拶時のマナー
葬儀における挨拶においては使うことを避けるべき言葉や言い回しがあり注意が必要です。なかでも不幸が重ならないようにや続きことを連想させるような言葉は好ましくありません。
たとえば、「ますます」や「次々」、「わざわざ」など同じ言葉を繰り返すものや、「引き続き」、「重ねて」などは不幸が続く、不幸が重なることを連想させるようなものがこれにあたります。
また、消えるや終わるなどの不吉な言葉や数字の4や9も死や苦を連想させるとして好ましくありません。
そのほか、逝去、生前などの言葉を用いて生死については直接的な表現を避けるようにしましょう。
呼べなかった方には挨拶状をおくりましょう
家族葬では参列していただく人を身内などに限って選びます。
したがって、葬儀に呼べなかった人に対しては葬儀の後に挨拶状を送り、故人が亡くなったこと・身内で葬儀を済ませたことをお知らせするようにしましょう。
葬儀に呼ばれなかったことに対して不快感を感じる人もいると思いますので、家族葬を行った理由を書いておくようにしましょう。
挨拶状ははがきでも構いませんし、手書きにする必要はありません。自作する場合は、自宅でパソコンなどで縦書きで文面を作成し印刷すると良いでしょう。
挨拶状は一般的には四十九日の法要の後か納骨が終わった後に送るようにしましょう。
挨拶状の例文
家族葬を行う場合、故人の意向ということもありその場合は事後報告となったことのお詫びを伝えるようにしておきましょう。
このような弔辞の手紙においては「拝啓」などの語頭や時候の挨拶は行わず、句読点も使用しません。また、文章は縦書きにして文末には日付と喪主の住所、氏名を記載します。
例文1
かねてより病気療養でございましたが 去る〇月〇日〇時〇分に〇〇歳にて永眠いたしました
葬儀におきましては 故人の生前の意思により誠に勝手ながら家族のみで執り行いました
本来であれば早速申し上げるところ ご通知が遅れましたところ深くお詫び申し上げます
尚お供えやお香典につきましては ご辞退させていただきたくお願い申し上げます
生前中賜りました ご厚誼に心より御礼申し上げ 失礼ながら書中をもってご通知申し上げます
例文2
去る〇月〇日に逝去いたしました
ここに謹んでご通知申し上げます
誠に勝手ではございますが 亡き〇〇の遺志により葬儀は身内のみの家族葬にて〇月〇日に執り行いました
本来であれば早速に申し上げることではございますが 遅くのご通知になったことをお赦しください
お香典やお供え物につきましても ご辞退させていただきたくお願い申し上げます
生前に賜りました ご厚誼に心より御礼申し上げます
略儀ながら謹んでご通知申し上げます
まとめ
家族葬においても一般葬と同様に喪主が挨拶を行う場面はありますが、例文で示したような内容を自分らしく伝えることで気持ちは伝わります。難しく考えすぎずに事前に準備をしておき、喪主としての役割を無事務め上げられるようにしましょう。
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