家族葬の流れ | ご臨終~火葬までにかかる時間の目安
少子高齢化や高齢化、核家族化の影響もあり家族葬を希望される方が増えています。
事前見積もりの相談を受けた際に、最初に口に出るのは『家族葬』という方がほとんどです。
家族葬を希望するものの、どのようなものか理解されていない方が多いのも現状でしょう。ここでは、家族葬の流れを説明していきます。是非最後までご覧ください。
目次
家族葬とは?一般のお葬式と何が違うの?

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近年聞くことが増えている『家族葬』とは、一般のお葬式とは何が違うのでしょうか。
家族葬には明確な定義はありませんが、『家族を中心として親しい方を加えたお葬式』と表現出来ます。対して、一般のお葬式は『親族に加えて近所・友人・会社関係と参列者に制限が無い』お葬式です。
家族葬の場合、訃報連絡は喪主などの近い親族が連絡を行う場合がほとんどでしょう。
他人に任せてしまうと、参列して欲しい方以外が来る場合が出てきます。そのため、訃報連絡は喪主などの近い親族が行います。
対して、一般葬の場合は参列者に制限が無いため親族や友人などが伝えても問題ありません。
家族葬の流れ

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家族葬を行う場合の流れは、どのようなものでしょうか。
一般のお葬式と同じように通夜・告別式という流れで家族葬も行われます。
実際に、一般のお葬式と家族葬流れ自体はほぼ変わりはありません。具体的に流れをこの後説明していきますので、参考にしてください。
ご臨終
病院・施設・自宅と亡くなる場所に違いはありますが、亡くなると死後処置が行われます。処置の時間に差はありますが、概ね1時間前後時間がかかります。
死後処置が行われている間に葬儀を依頼する葬儀社に連絡を行い、安置場所への搬送を依頼します。
亡くなった後に『待つ時間』はどうしても不安が付きまといます。早めに葬儀社に連絡を入れて、到着する時間を確認しておけば不安は軽減されます。交通状況などもありますから、思っているよりも到着に時間がかかってしまうものです。
搬送・安置
病院・施設・自宅などから搬送を行い、安置を行います。
葬儀社の会場を使用する場合でも、一度自宅へ安置を行い時間を空けてから葬儀社へ搬送することも可能です。
自宅へ安置を行うことが難しい場合は、葬儀場へ向かう途中に自宅前や自宅付近を通ることも出来ます。搬送費用はかかってしまいますが、入院生活などが長く自宅に帰りたかったという話はよく聞きます。
安置を行うと、宗旨に応じた飾り付けを行います。
打ち合わせ
安置が終わると、お葬式の打ち合わせが行われます。
安置が夜間の場合などは、朝に改めて打ち合わせを行う場合もあります。その場合は、今後の簡単な流れを説明してもらっておく方が良いでしょう。
打ち合わせは、流れだけでなく金額の説明も行われます。分からない部分は、この時間に解消しておくべきでしょう。
通夜
打ち合わせの内容と宗旨に合わせて通夜が行われます。
宗旨によってお経の時間は違いますが、お経があがる時間などを含めて40分~1時間程度で通夜はひと段落します。
告別式
通夜同様、告別式も打ち合わせの内容と宗旨に合わせて行われます。
告別式の後に故人とお別れを行い出棺となります。
時間でいえば、出棺まで開式から1時間程度です。
出棺・火葬
告別式とお別れが済むと、火葬場へ向かいます。
火葬場に到着してから火葬・収骨が終わるまで90分~2時間程度時間がかかります。あくまで目安の時間ですが、時間が短くなる場合は少ないです。
故人の体格・年齢・骨の状況などで火葬時間が長くなる場合は出てきます。
初七日法要
本来であれば、亡くなって七日目に行われる法要です。
しかし、近年ではお葬式の当日に行われる場合が増えています。宗教者の方の同意があれば当日に繰り上げて初七日法要を行うことが出来ます。お経があがった後は食事を行う場合があります。最近では省略される方も増えていますから、親族の都合に合わせても良いでしょう。
家族葬にかかる時間の目安は?

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家族葬にかかる時間の目安はどれくらいでしょうか。
人が亡くなった場合、24時間経過しなければ火葬を行うことが出来ません。
一般のお葬式であれば、亡くなって24時間経過する間に通夜・告別式と行われます。
これは、家族葬の場合も変わりありません。
トータルでかかる時間に変わりはありませんが、参列者を制限する家族葬の場合は参列者の応対にかかる時間が圧倒的に少なくなるでしょう。これは、ゆっくりと時間を使うことが出来る家族葬のメリットです。
家族葬のマナー
葬儀の多様化が進み、マナーが分からないという方が非常に増えています。
しかし他の人も分からないので、誰に聞けばよいかも分からない状態といえます。
そこで、ここでは家族葬でのマナーについて抑えておきたいことをご紹介していきます。
家族葬へ参列する人の範囲
家族葬では、直接呼ばれていない場合は葬儀に行くべきではありません。
どんな理由であるにしろ、ご遺族は家族で弔うことを望まれています。どうしてもお礼が言いたいという場合は一度ご遺族にその旨を伝え、後日お参りするのがいいでしょう。
参列者の服装
一日葬に参列する場合の服装ですが、通常の葬儀に参列する場合と違いはありません。男性の場合はブラックスーツかダークスーツを着用します。
シャツは白、ネクタイは黒です。靴や靴下も黒にしましょう。
女性の場合は黒のスーツかワンピースに黒のストッキングを履きましょう。バッグや靴は黒で金具の付いていないものにします。イヤリングやネックレスを着用する場合は真珠で輪が二重になっていないものを身につけましょう。
香典の有無
家族葬をはじめとした葬儀の場合、香典を辞退されている方が増えています。
事前に香典辞退を聞いている場合は、香典は持って行かないようにしましょう。
会場に到着して香典辞退を聞いた場合は香典は出さないようにする方が良いでしょう。
それ以外の場合には、香典を出して問題ありません。
香典の相場ですが、友人の場合は3000円~5000円程度が相場です。
親族の場合は近い親族かどうかにもよりますが、最低10000円は包んでおくべきでしょう。
葬儀後は知らせなかった方に報告する
家族葬に呼ばなかった方に何も伝えなかった場合、亡くなったことすら知らせていないことになります。
ですので、葬儀が終わった後に『誰々が亡くなって家族葬でお葬式を行いました』という報告は必要でしょう。
家族葬を行う時のポイント
事前にプランを考えておく
家族葬を行う場合に最も必要なのは、どのようなお葬式にしたいのかイメージすることです。故人が亡くなる前に希望を遺族に伝えている場合は、その希望に沿ったお葬式を行えば問題無いでしょう。
しかし、このような状況は少数であるといえます。ですから、残される遺族が事前にどのようなお葬式にするかを話し合っておくのは最低限の準備ではないでしょうか。
その上で、何社か葬儀社で事前見積もりを取っておくことをオススメします。
葬儀後のお参りを想定しておく
家族葬の場合、参列者を制限します。ですので、お葬式に呼んでいない方のお参りが予想されます。事前に連絡してお参りに来てくれる方もいれば、連絡無しで直接お参りに来られる方もいらっしゃるでしょう。
お葬式で返礼品を用意した場合は49日法要が終わるくらいまでは残しておいた方が良いといえます。多くの葬儀社では返礼品の返品を受けてくれますから利用するべきではないでしょうか。
まとめ
家族葬は近年増えているお葬式の方法です。一般のお葬式と比較して流れ自体は、ほぼ変わらないということもご理解いただけたのではないでしょうか。
同時に満足のいくお別れを行うには、事前相談を行うことが重要です。この記事を読んだ後で一度家族で葬儀について話をしてみてはいかがでしょう。
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