仏壇|配置する場所やお供え物の並べ方、掃除方法、処分までを解説!

お仏壇を先祖代々受け継がれてきた方はもちろんですが、新しく購入する方も、仏壇を置く意味や仏壇の選び方、仏具や供物の正しい飾り方はご存じでしょうか。意味を知っておくと、また新たな気持ちでお参りできることもあるでしょう。

本記事では一般的なお仏壇の飾り方などを解説していきます。

仏壇の意味

本来、仏壇は「お家の中のお寺」の役割を果たしており、御本尊様を祀ることで仏壇として扱うことができます。「御本尊様を祀らないお仏壇はただの木の箱である」と言う僧侶もいます。

お仏壇に毎日お参りし手を合わせたり語りかけることで、ご先祖様の供養はもちろんですが、お仏壇を通して自分自身を見つめなおしたり、気持ちを整理したりすることにつながります。

▼仏壇って必要?悩んでいる方はコチラをチェック!

仏壇はいらない!?その理由や仏壇の代わりになるものをご紹介

仏壇の種類と大きさ

仏壇の種類には大きく分けて唐木仏壇と金仏壇、その他はモダン仏壇などがあり、これらは使っている材木の違いで呼び方に違いが出ます。

唐木仏壇は、銘木と呼ばれる黒檀(こくたん)、紫檀(したん)、欅(けやき)、鉄刀木(たがやさん)などの材木を使ったもの、金仏壇は外側は全体的に黒の漆塗り、内部は金箔や金粉などの金の塗装が施されているものです。

モダン仏壇は、リビング仏壇や現代仏壇、家具調仏壇などとも呼ばれますが、メープルやウォールナットなど様々な材木が使われており、リビングに置いても他の家具と調和が取れるようなスタイリッシュなデザインのものが多くあります。(モダン仏壇でも銘木を使った仏壇はあります。)

そして、それぞれの種類の中で、台付きの仏壇や台座が無い上置き仏壇などの形状・大きさの違いがあります。

まず選ぶ際には置く場所によって台付き仏壇が良いのか、上置き仏壇が良いのかという事を決め、その上で材木やデザインなど好みの物を見つけると良いでしょう。

また、近年では上置きタイプの中でも更に小さいミニ仏壇も登場しています。ミニ仏壇にはステージタイプや壁掛けタイプなどもあります。ミニ仏壇では、御本尊様を祀らずに、故人の遺影や遺骨などを置いて最小限の仏具で故人を偲ぶという方もいらっしゃいます。

▼仏壇のサイズや単位の見方を詳しく知りたい方はコチラ

仏壇のサイズ|一覧で尺・号・代の一般的な大きさをわかりやすく解説

仏壇の値段

 

仏壇は材質や大きさによって値段が異なります。唐木仏壇であれば、上置きタイプの小さいものでは15万前後~、台付き仏壇では50万~100万程度が相場です。黒檀などの銘木を表面だけ使って、芯材は別の木材で価格を抑えてあるような商品もあります。

金仏壇は伝統工芸士がパーツや工程別に作っており、手間もかかっているため相場は100万~150万円と高めです。金仏壇は主に浄土真宗の方が使います。

モダン仏壇は、材木も銘木を使った商品から、メープルやウォールナットなどを使った商品などがあり、材木によって価格も様々ですが、台付きタイプでは30万~50万程度、上置きタイプでも10万~30万程度が相場となります。

ミニ仏壇は上置きタイプよりもさらに小さく、ステージタイプや壁掛けタイプなどありますが、相場は2万円~10万円程度です。

▼仏壇の相場金額をさらに詳しく知りたい方はコチラ

仏壇の値段相場は?種類ごとの価格や、費用を抑える方法を解説!

購入する際の注意点

仏壇を新しく購入する際に注意しておきたいことがあります。まずは、自宅のどこに置きたいのか、どこに置けそうなのか、置き場所を決めて採寸します。

どの程度の大きさの仏壇なら置きたい場所に納まりそうか確認をすると良いでしょう。

仏壇店などに行って直接品物を見て、店員などと相談できる場合には、適当な大きさの仏壇をアドバイスしてもらえますが、ネットなどで購入する場合には注意が必要です。仏壇は扉を開けて使うものなので、扉が開閉式の仏壇は特に、扉を開けた際に他の家具とぶつからないかどうかなどはサイズを見て確認しておきましょう。

そして、宗派によって使う仏壇が違う場合もあります。例えば、浄土真宗の方は金仏壇、創価学会の方は専用の「伝統仏壇」を選ばれる方多いです。必ずしもこれらを選ばなければならない、という訳ではありませんが、信仰が深く、気になる方は菩提寺の住職に相談してみると良いでしょう。

また近年はコンパクトな仏壇を選ばれる方も多いので、御本尊様の両脇に祀る「脇侍」を省略される方もいます。信仰心が深く、脇侍も祀りたいという方は、それなりの大きさのある仏壇を選ぶ必要がありますので、仏壇店の方に相談してみると良いでしょう。

最後に、お仏壇を新しく購入した後は、魂入れをする必要があります。魂入れは、住職に読経をして頂く儀式ですが、仏壇・位牌・御本尊様(脇侍)・お墓を新しく買った場合には必ず行う必要があります。

▼魂入れとは?お布施や依頼の仕方が気になる方はコチラをチェック!

仏壇の魂入れとは?お布施の相場金額や包み方、準備するものも解説

家のどこに配置する?向きは?

昔ながらの日本家屋であれば仏間や床の間があってそちらに収めるのが一般的でしたが、近年は和室の無いお宅も増えています。

その場合、仏壇は必ず置かなければいけない場所が決まっているわけではありません。リビングや寝室でも構わないのです。

ただし、仏壇が傷んでしまうことを避ける意味で、直射日光が当たらずに風通しの良い場所を選ぶようにしましょう。向きや方角は宗派で推奨されている向きがある場合もあります。しかし、仏教では基本的にどの向きでも仏様がいるとされています。生活動線の邪魔になったり、他の家具とぶつからないような、自分がお参りしやすい場所に置くのが一番です。

仏壇の飾り方

仏壇の飾り方や用意する仏具は宗派によって一部違う部分もありますが、基本的には同じです。用意する仏具、それらの飾り方を詳しく見ていきましょう。

用意する仏具

まず、仏壇を仏壇として成り立たせるためには各宗派の御本尊様・脇侍が必要です。仏壇の大きさによっては脇侍を省略する場合もありますが、御本尊様は掛け軸タイプでも仏像タイプでもどちらでも構いません。仏壇の大きさやご予算によって選ぶと良いでしょう。

そして、ほとんどの宗派で故人そのものとして位牌を用意します。(※浄土真宗では位牌は作りません。)御位牌や御本尊様を置かずに、遺骨や遺影を祈りの対象とされる方もいらっしゃいますが、仏教でのご葬儀を行った方は、白木の仮位牌を菩提寺の住職から頂けますので、そちらを四十九日を迎える前までに本位牌にするのが一般的です。

そして、用意する仏具ですが、仏具のセットのことを具足(ぐそく)と言います。仏壇の大きさによっても変わってきますが、仏具は最低限三具足(みつぐそく)は用意すると良いでしょう。三具足とは香炉1・火立1(ろうそく立て・燭台)・花立1のセットになったものです。

三具足より増やせる場合には、下記のように増やしていきます。

  • 五具足…香炉1・火立2・花立2
  • 七具足…香炉1・火立2・花立2・茶湯器1・仏飯器1
  • 十具足…香炉1・火立2・花立2・茶湯器1・仏飯器2・高坏2

また、よく仏壇でよく見かけるおりんですが、必ずなくてはいけないものではありません。宗派によっては、念仏を唱えたり、読経をする時以外は鳴らしてはいけないとする宗派もあります。

▼仏壇に必要な仏具について詳しく知りたい方はコチラ

仏壇に必要なものは?必ず揃えたい三具足やお手入れ道具も紹介

飾り方

仏壇の大きさにもよりますが、お仏壇内部には3~5段の段差があります。

一番上の段の中央にはその宗派での御本尊様を祀ります。その両脇には脇侍掛軸(わきじかけじく)を置きます。脇侍(わきじ・きょうじ)とは御本尊様を補佐する役目を持っているとされます。脇侍は宗派によって変わりますし、仏壇が小さい場合は脇侍を省略する場合もあります。

次に位牌を置きますが、御本尊様が隠れないように御本尊様の左右か一段低い段に置きます。ご先祖様の御位牌が複数ある場合には、仏壇に向かって御本尊様の右、左、一段下げて右、左と順番に置いていくようにしましょう。

次の段では、中央に仏器膳を置いてその上に仏飯器・茶湯器を置きます。置くスペースがない場合には仏器膳、仏飯器、茶湯器を省略することもあります。そしてその左右に供物を置くための高坏(たかつき)を置きます。

そして最後の段の中央に香炉を置き、右手側に火立(燭台)、線香立、リンを置き、左手側に花立を置くのが一般的です。(花立は一対の場合も)

お供え物について

仏教において基本のお供えは五供(ごくう)といいます。五供とは、「香」「花」「灯明」「水」「飲食」をさします。どのような形で用意するのか見ていきましょう。

用意するもの

五供の「香」はお線香、「花」はお花、「灯明」はろうそくの火、「水」はお水かお茶、「飲食」はご飯と考えると良いでしょう。

毎朝、炊き立てのご飯を用意し、新しいお水やお茶をお供えします。新しいお花がある場合は差し替え、新しいお花が無くても花立の水を取り替えます。

ご飯やお水、お花をお供えした後に、ろうそくに火を灯し、お線香に火を付けてお供えし、念仏を唱えると良いでしょう。

並べ方

お菓子など個包装されたものであれば高坏にそのまま乗せても構いませんが、フルーツなどは半紙を引いたりお皿に乗せてから高坏に乗せると仏具が汚れません。

お菓子などのお供え物に字が書いてある場合には、お参りする人が読める向きでお供えします。

また、スイカやメロンなど大きめのフルーツなどは一個でも構いませんが、リンゴやみかんなどの大きさであれば下に三個を三角形になるように置き、その上に一個を乗せるときれいに飾れます。もちろん複数のフルーツを組み合わせて盛っても構いません。

▼仏壇のお供えに関するマナーをさらに詳しく知りたい方はコチラ

仏壇のお供え物は何が必要?お菓子や花などお供えの配置・向きも解説

お供えに向かないもの

仏壇に置くお供え物は、肉や魚などの殺生を連想させる生ものは避けるようにします。なるべく腐りづらい果物や個包装されているようなお菓子が良いでしょう。
また、仏壇に飾る花はバラのように棘のある花や毒のある花は仏様がけがをしてしまうので避けた方が良いとされています。

▼仏壇に写真は飾ってもいい?気になる方はコチラをチェック!

仏壇に写真を飾ってもいい?写真を置く位置や飾り方などを解説!

お参りの方法

お参りは一日何回する、という決まりはありませんが、出来れば朝晩二回、お参り出来ると良いでしょう。他にも、お供え物やお菓子などを頂いたりした場合には、随時お参りをし、お供えをしましょう。

朝は、朝食前に一度目のお参りを行います。正座をしてから御本尊様に一礼もしくは合掌をし、それからご飯やお水、お花をお供えします。お供えものを全て置き終わったら、正座をしてろうそくに火を灯します。そしてろうそくの火から線香に火をつけますが、線香の火を息で吹き消すことはやめましょう。手で仰いで消すか、手元から下にスっと早めに線香を下げると火が消えます。

火が消えたお線香を香炉にお供えします。お線香の本数や、供え方は宗派によって様々です。お線香を香炉にお供えしたら、合掌をします。そしておりんを二回鳴らしてから宗派の念仏を唱えます。念仏が終わったら、合図を再びおりんで行います。線香だけをあげる場合はおりんを鳴らさない、とする考え方もあります。そして再度合掌を行います。

合掌を終えたら、ろうそくの火を消し、一礼して下がります。ろうそくの火も口で吹いて消すことはせず、仏具の火消があればそれを使い、無ければ手で仰いだりして消します。その後、お供えものを下げます。(朝の場合は朝食が終わった後に下げる。)就寝前のお参りの場合には内扉を最後に閉めます。就寝前のお参りも内扉は閉めず開けたままとする地域、お寺、家庭もあります。

▼仏壇のお参りの方法をさらに詳しく知りたい方はコチラ

仏壇のお参りの作法|流れや訪問してお参りする際のマナーも解説!

掃除の方法は?

仏壇は伝統工芸品でもあるため、掃除の仕方は普通の家具と比べても注意して掃除する必要があります。

まず、掃除のために仏具などを仏壇から取り出す際には、ご先祖様にお参りしてこれからお掃除で少し騒がしくなることをお知らせします。そして、仏具を取り出す前に携帯などで写真を撮っておくと、後から仏具を戻す際に間違えないですみます。

全ての仏具を取り出したら、仏壇内や仏壇の外側、仏具などを毛ばたき等でホコリを払います。

その後、仏壇内部を乾拭きします。乾拭きで汚れが取れない箇所がある場合には水ぶきをしても構いませんが、柔らかい布を固く絞って拭きます。水拭き後にはすぐに乾拭きをし、水分を残さないように注意します。

漆塗りの仏具やプラスチック製で塗装されている仏具は、基本的には乾拭きで磨きます。汚れがひどい場合には固く絞って水拭きをしても良いですが、必ず乾拭きで仕上げ拭きを行いましょう。リンなどの真鍮で出来たものは専用のクリーナーなどで磨きます。

全ての掃除が終わったら、仏具を元の場所に戻します。仏具を戻し終わればお掃除は終了となりますが、その際も「お掃除が終わりました」という合図で、お線香にを立て、リンを鳴らして合掌すると良いでしょう。

▼仏壇の掃除方法や掃除用具を詳しく知りたい方はコチラ

仏壇を傷めない掃除の仕方|掃除道具や業者に依頼する際の料金も紹介

移動や処分の方法

仏壇をお引越ししたり処分する際には「魂抜き」という儀式が必要になります。魂抜きは文字通り、僧侶の読経によって仏壇に入っている魂を抜き、仏壇をただの木の箱にし、処分などを出来るようにします。仏壇を戸外に出してお引越しをする際も、魂抜きは必要になります。ただし、家の中での模様替えやリフォームなど、戸外に出さない場合には魂抜きは不要とする事がほとんどです。

魂抜きをした仏壇は、粗大ごみとして処分することが出来ます。ただし、そのままの形で処分することに抵抗がある場合は、解体出来る部分は解体をして自分でゴミ処理場まで持っていくと良いでしょう。仏壇を引き取って処分、もしくはお焚き上げの手配をしてくれる専門業者もあります。
また、菩提寺の住職にお焚き上げでの処分を依頼できる場合もありますが、全てのお寺で行っている訳ではありません。

▼仏壇を移動させる方法を詳しく知りたい方はコチラ

仏壇を移動させる方法|引っ越しの手順や魂抜きのお布施なども解説

▼仏壇を処分する方法を詳しく知りたい方はコチラ

仏壇を処分する方法6つ|費用相場や実際の流れ、注意点を徹底解説!

▼魂抜きはどうやってやる?お布施はどうすればいい?気になる方はコチラをチェック!

仏壇の魂抜きをする意味とは?お布施の相場や準備するお供え、流れも解説

まとめ

仏壇が自宅にある方は、小さい頃におじいさまやおばあさまにお参りの仕方を教わった事ががあるでしょう。

普段は改めて使い方や意味などを考える事もなかったかもしれませんが、新しく購入する場合にはそれぞれの仏具の意味や名前などを知って、改めてお参りするとまた新たな気持ちでご先祖様と向き合うことができるでしょう。

当サイトでは、終活や葬儀・法事でのマナー以外にも、介護や健康、定年・子育て後の再就職について、役に立つ情報を毎週発信中!
「新着記事をいち早くチェックしたい!」「終活や老後の楽しみ方について、情報収集したい」という方にむけ、LINEアカウントでは新着記事の情報や充実したセカンドライフに役立つ記事を定期的に配信していますので、ぜひチェックしてみてくださいね! 友だち追加はこちらから。

LINE友だち追加はこちら 新着記事をいち早くお届け!
この記事を書いた人:富永 ゆかり

この記事を書いた人:富永 ゆかりこの記事を書いた人:富永 ゆかり

資格:終活アドバイザー、終活ガイド
大学卒業後、IT系企業にて4年間営業として就業。その後、葬祭業・仏具販売店を経営する家に嫁ぎ、現在は家事・育児と本業の葬祭関連業務のかたわら、ライターとしても活動中。

関連する記事

記事のカテゴリ