仏壇は家のどこに配置すればいい?置く向きやお供え物の並べ方も解説

お仏壇を配置する際に最適な場所はどこかご存じでしょうか。宗派によって考え方が違うということもありますが、それぞれの住宅事情や生活スタイルによってもベストな場所は変わってきます。本記事ではどのような場所にお仏壇を配置したら良いのか、解説していきます。

家のどこに配置する?

お仏壇を配置する際には、「必ずここに置かなくてはいけない」という決まった場所はありません。昔ながらの日本家屋であれば「仏間」があり、お仏壇を置く場所が決まっていましたが、現在は仏間があるお宅も減ってきています。

お仏壇を痛める原因になってしまう可能性が高い場所以外はどこにおいても良いですが、どのような場所に置けるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

リビング

リビングであれば、ご先祖様にいつも見守っていて頂けるような気分になると思います。来客があって、お仏壇にお線香やお供えをして頂く際もわざわざ別の部屋に通したりする必要がありません。お仏壇は風通しの良い場所に置くのが理想的ですが、リビングであれば窓もあるでしょうから換気などには困りません。

最近はデザイン性の高い「現代仏壇」や「リビング仏壇」と呼ばれるスタイリッシュで他の家具と調和が取れるような仏壇もありますので、そういった仏壇を選ぶことでリビングに仏壇があっても違和感がないように工夫は出来ます。

ただし、直射日光が当たる場所は避けること、ドアの開け閉めに影響がないか、生活動線の邪魔にならないか、ということを注意すると良いでしょう。

ダイニング

ダイニングであれば、ご先祖様や故人と一緒に食事をしているような気分になると思います。家族での楽しい会話があれば、ご先祖様も喜ばれるでしょう。また、毎日お水やお茶をお供えしたり、ご飯をお供えする方もお供えしやすいです。家族が食事をする前にお仏壇にお参りする習慣が出来るというメリットもあります。

ただし、直射日光が当たる場所は避け、キッチンが近い場合には調理中の油飛びなどがしない場所に置くように注意しましょう。

寝室

寝室であれば、朝起きてお参り、夜寝る前にお参りというように朝晩二回のお参りがしやすくなります。自分が安らげる場所、心が落ち着ける場所でご先祖様や故人と会話することも出来ますし、ゆったりとした気持ちでお参りすることができます。

ただし、来客がお仏壇にお参りする可能性がある場合には、寝室に通さなくてはいけなくなりますので、他の家族がいる場合には確認しておくと良いでしょう。

書斎

書斎は静かで心を落ち着ける場所にされている方が多いと思います。そういった場所にお仏壇を置いておくのは最適です。ただし、来客がお参りする際には書斎に通すことになりますので、書斎に他の人が出入りして欲しくない場合には避けた方がよいかもしれません。

床の間

床の間は仏間以外であれば仏壇を置くのに最も適している場所です。床の間は和室や客間にあることが多く、家の中心で最も重要な場所とされているからです。来客がお参りする際にもお参りしやすいでしょう。床の間は直射日光が当たらない場所に作られますので、直射日光からも守られます。

和室

仏間や床の間は無いけれども和室があるという場合には、和室に仏壇を置くのも良いでしょう。人が集まったり、くつろいだりする場所になっている場合にはご先祖様にも喜ばれます。ただし、畳の上に直接仏壇を置く場合には、仏壇の重みで畳が傷まないようにカーペットやシートなどを引くことをおすすめします。

ミニ仏壇やモダン仏壇はどこに置くのがいい?

ミニ仏壇は自分が一番お参りしやすいと思う場所に置くのが良いでしょう。ミニ仏壇であればタンスやチェストの上、キャビネットやサイドボード等の中に置いても構いません。

モダン仏壇はリビングやダイニング等に置いても違和感がないようなデザインの物も多くあります。

エアコンの直風や直射日光が当たる場所、湿気が多い場所などや、生活動線の邪魔になる場所さえ避ければどこに置いても良いのです。

タンスや棚など、家具の上に置いても平気?

ミニ仏壇や上置き仏壇は元々タンスやチェスト、棚の上などに置くことを前提として作られています。

逆に下に収納ペースがあるような台付きの仏壇は、床の上に直接置くことを前提としていますので、タンスや棚などの上に置くのは難しいでしょう。

ただし、上置き仏壇などを家具の上に置くとしても、棚などの上にし、家電製品など熱や振動が伝わるものの上には置かないようにしましょう。

仏壇を配置する向きは?

仏教では仏様は十方どの方角にもいるとされているので、仏壇を配置する向きに、決まった方角はありません。しかし、それぞれの方角に対して意味があります。どの方角が推奨されているかは宗派によっても異なりますので、詳しく見ていきましょう。

南面北座説

南面北座説とは仏壇を南に向け、北を背にして仏壇を祀る考え方です。諸説ありますが、この説は位の高い人は南を向いて座り、位が下の者は北を向いて座るという中国の慣習に由来するとされています。

また、お釈迦様は南向きに座って説法をしていたという説もあります。

更に北向きを避けると、仏壇に直射日光が当たらず、風通しも良いことから最適な設置場所と考えられています。

西方浄土説

西方浄土説とは、極楽浄土がある西に向かって拝めるように東向きに仏壇を安置する考え方です。また、陽が昇る東は出世の象徴とされており、家の主人は東向きに座るのが良い、とされているインドの風習が由来とされているともいわれています。

本山中心説

本山中心説とは、仏壇を拝む際の延長線上に宗派の総本山がくるように仏壇を設置する考え方です。仏壇を通して総本山に手を合わせる考え方から由来しています。宗派や住んでいる地域、部屋の位置によって東向きにも西向きにも、南向きにもなるように、仏壇の位置や向きが異なる置き方です。

春夏秋冬説

仏壇を置く場所は、向きや方角にこだわらず、ご先祖様が安らかに眠ることのできる場所ならばどこでも問題ないとするのが春夏秋冬説です。これはお釈迦様によって説かれた、「すべての物事は理を持っている」という宇宙の法則に従ったもので、「それぞれの四季の大切さに違いが無いように、東西南北にも違いはなく、良し悪しをつけるべきではない」という考えからきています。

宗派ごとに推奨されている向きはあるの?

南面北座説は曹洞宗や臨済宗で、西方浄土説は、阿弥陀如来をご本尊とする浄土真宗、浄土宗、天台宗で推奨されています。本山中心説は真言宗で推奨されています。日蓮宗では特に決まりはありません。

その他では、「風水」や「家相」を取り入れて考える方もいますし、なるべく家族が集まる賑やかな場所がよいともされています。

現在は住宅事情は様々ですから、方角が気になる場合には自分の宗派の推奨されている向きで置くことを前提として考えても良いですし、お仏壇にとっての環境を考えて一番良いと自分が考える向きで置いて構わないのです。

仏壇の向きはどの方角が最適?宗派ごとの方向や避けるべき場所を解説!

置き場を決める際の注意・ポイント

仏壇の置き場所を決める際にはいくつかの注意点やポイントがあります。結果的にお仏壇を痛めることになってしまわないように注意しましょう。

寸法をしっかり測っておく

まずは設置予定場所と仏壇の寸法をしっかりと測っておきます。仏壇は扉を開けて使いますので、扉を開けた状態で他の家具とぶつからないかどうかなど確認します

新規で仏壇を購入する場合には、設置予定場所の寸法を測って仏壇店に相談しに行くと、適当な大きさの仏壇を案内してもらえるでしょう。引っ越しの際には、設置予定場所にこれまで使用していた仏壇がきちんと納まるかどうか確認します。どうしても難しい場合は小さいものを買いなおす必要があるかもしれません。

お参りしやすい場所にする

仏壇は床の間があるような家の中で最も立派な部屋に置く、もしくは普段家族が長く過ごしているリビング等に置くという考え方がありますが、どちらにせよお参りしやすい場所に設置した方が良いです。極端に言えば、物置にしている部屋、薄暗い部屋などには置かないようにしましょう。

ただし、お参りしやすい場所といっても仏壇を見下ろして拝むことにならないよう注意する必要があります。

湿気の多い場所や直射日光があたる場所には置かない

直射日光が当たるような場所、湿気が多い場所、エアコンの直風が当たるような場所は仏壇・仏具などが痛んでしまう原因になります。そういった場所はお供えしたお花や食べ物なども早く痛んでしまいます。

宗派で推奨されている方角でも、そういった場所はなるべく避け、別の場所を探して配置するようにしましょう。

神棚もある場合は注意

仏壇を安置する部屋に神棚がある場合、仏壇と神棚が向かいあわせになるように置くこと、神棚の真下に仏壇を置くことはタブーとされています

これは、向かい合わせに置いてしまうと片方を拝む際に、もう片方にお尻を向けることを避けるためです。また、真下に置いてしまうとどちらにに手を合わせているか分かりにくく、神棚に手を合わせる際に仏壇を見おろすことになってしまうからです。

神様は仏様よりも上位とされていますので、同室の場合は神棚を仏壇より上に配置します。神棚と仏壇をL字型に配置するのが理想的ですが、難しい場合には、完全な真向かいや真下にならないように少しずらしたりするとよいでしょう

床の間の向かいには置かない

床の間は家の中でも最高位とされる場所です。そのため、床の間に仏壇を置くのは最適ですが、床の間の反対側に置くことは、仏壇を下座にすえることになってしまいますので気をつけましょう。

仏具やお供え物の配置

仏壇は大きいものから小さいもの、デザインや素材なども様々あります。仏壇の大きさや、宗派によっても仏具の配置は多少異なることがありますが、基本的な飾り方を見ていきましょう。

御本尊・位牌

お仏壇内部には3~5段の段差があります。この壇の数は仏壇に大きさによって違います。一番上の段の中央にはその宗派の御本尊様を祀ります。その両脇には脇侍掛軸(わきじかけじく)を置きます。脇侍(わきじ・きょうじ)とは御本尊様を補佐する役目を持っているとされます。脇侍も宗派によって変わります。

次に位牌を置きますが、御本尊様が隠れないように御本尊様の左右か一段低い段に置きます。(脇侍が少し隠れてしまうのは可。)ご先祖様の御位牌が複数ある場合には、向かって御本尊様の右、左、一段下げて右、左と順番に置いていくようにします。※浄土真宗では位牌を使用しません。

五供

仏壇に毎日お供えする物は「五供(ごくう)」と呼ばれる五つの基本のお供えがあります。具体的には以下の五つになります。

「香」…お線香
「花」…お花
「灯明」…ろうそく
「水」…水かお茶
「飲食」…ご飯やお菓子

一般的に御本尊様を祀った下の段では、中央に仏器膳を置いてその上に仏飯器・茶湯器を置きます。(仏器膳を使わない事もあります。)置くスペースがない場合には仏器膳、仏飯器、茶湯器を省略することもあります。そしてその左右に供物を置くための高坏(たかつき)を置きます。

ただし、浄土真宗では仏様に飲んでいただくための水・お茶はお供えせずに、華瓶(けびょう)という仏具を使って、樒(しきみ)などの香のある木と一緒にお供えし、「香水」としてお供えします。

最後の段の中央に香炉を置き、右手側に火立(燭台)、線香立、おりんを置き、左手側に花立を置くのが一般的です。花立は左右に一対置く場合もあります。

飾り方は宗派によって多少違いがありますし、仏壇が小さく仏具を省略する場合、飾り方が気になる際には菩提寺の僧侶に確認すると良いでしょう。

遺影・写真

遺影や故人の写真は本来仏壇に置いておくものではないとする宗派が多いです。もし飾りたい場合には仏壇の外や部屋の中に飾っておくと良いでしょう。

ただし、近年は仏壇に御本尊様を置かずに故人の遺影を置いて、そちらを祈りの対象とされる方もいます。この場合には、仏壇の中に置いて遺影に対して手を合わせる形になります。

【仏壇の飾り方】お盆や法事の際の飾り方も宗派別に詳しく解説!

まとめ

仏壇を配置する場所、置く場所はどの宗派でも「必ずこうしなければならない」という決まりはありません。ただし、お仏壇の劣化を早めるような場所だけ避けるようにしましょう。

近年は生活スタイルや住宅事情も様々ですので、自分の生活に合った形、一番お参りしやすい場所にお仏壇を配置するのが一番です。

仏壇|配置する場所やお供え物の並べ方、掃除方法、処分までを解説!

当サイトでは、終活や葬儀・法事でのマナー以外にも、介護や健康、定年・子育て後の再就職について、役に立つ情報を毎週発信中!
「新着記事をいち早くチェックしたい!」「終活や老後の楽しみ方について、情報収集したい」という方にむけ、LINEアカウントでは新着記事の情報や充実したセカンドライフに役立つ記事を定期的に配信していますので、ぜひチェックしてみてくださいね! 友だち追加はこちらから。

LINE友だち追加はこちら 新着記事をいち早くお届け!

この記事を書いた人:富永 ゆかり

資格:終活アドバイザー、終活ガイド
大学卒業後、IT系企業にて4年間営業として就業。その後、葬祭業・仏具販売店を経営する家に嫁ぎ、現在は家事・育児と本業の葬祭関連業務のかたわら、ライターとしても活動中。

関連する記事

記事のカテゴリ