仏壇を移動させる方法|引っ越しの手順や魂抜きのお布施なども解説

仏壇を移動や引っ越しさせる場合には、必要な儀式や決まった作法があるのをご存じでしょうか。「引っ越しが決まったけれども、仏壇の取り扱いについてどうしたら良いかわからない」という方もいらっしゃると思います。

本記事では、仏壇の移動や引っ越しの際に必要な費用や事前準備について解説していきます。

仏壇を移動する方法

仏壇を移動させる際、引っ越し業者や仏壇店といった専門業者に依頼する方法と自分で行う方法の選択肢があります。

どの方法でも一度、家から仏壇を外に出す場合には仏壇の魂抜き(閉眼供養)が必要になります。魂抜きをして頂く僧侶には御布施をお渡しする必要があります。移動費用にプラスして御布施がかかりますので、どの方法が良いかは仏壇の大きさや移動距離によっても違います。

メリットデメリットを確認し、いくつか見積もりを取った上で選択すると良いでしょう。選択肢を詳しく見ていきます。

引っ越し業者にお願いする場合

引っ越し業者に依頼する場合には、事前に見積もりを取る必要があります。業者によっては仏壇は断られる場合もあります。また、見積もりは業者が実物を見て見積もりをする場合もありますし、電話やネットなどでサイズと移動先を伝えれば見積もりを出してくれるケースもあります。

見積もりのために、事前に仏壇のサイズを測っておきましょう。大きい仏壇の場合は、現在や移動先の住宅事情(3階以上の場合はエレベーターがあるかどうかなど)を確認される場合がありますし、それによって見積金額が上がる場合もあります。

引っ越し業者の場合は、仏壇自体の梱包等も行ってもらえる可能性が高いですが、どこまで自分たちで作業しなければならないのかは事前に確認しておくようにしましょう。

仏壇店にお願いする場合

仏壇店に依頼する場合は、事前に仏壇の移動をお願いできるか確認しましょう。全ての仏壇店で対応している訳ではありません。その際、サイズの確認をされると思いますので、サイズも事前に測っておきます。

仏壇店によっては近郊の移動しか受けていない場合もあるでしょう。専門業者と提携している場合もありますが、仏壇の取り扱いに慣れた方が行ってもらえるので安心です。

しかし、大型店で無い限り限られた人員しかいない事が多いため、日程は要相談となる可能性が高いです。

仏壇店に依頼できる場合には梱包はして貰える可能性が高いですが、店によって違いますので確認しておいた方が良いでしょう。

自分でする場合

自分で移動行う場合には、梱包から移動まで全て自分で行わなければなりません。仏具や仏壇自体の梱包をする必要がありますし、大きい仏壇の場合は仏壇のサイズを測り、出入口などスムーズに出入りさせることが出来るか事前に確認しておきましょう。

自分の好きな日程で移動できるメリットがありますが、仏壇が大きい場合には仏壇を運ぶためのトラックなどを用意する必要がある場合もありますし、梱包資材なども必要になります。当日慌てないために、しっかりと準備しておきましょう。

費用はどれくらいかかるの?

仏壇の移動費用は、仏壇の大きさや移動させる距離にもよりますが、どこに依頼するかによっても変わってきます。どの程度かかるか詳しく見ていきましょう。

引っ越し業者にお願いする場合

仏壇を引っ越し業者に依頼する場合の相場は1万~2万円です。他の荷物もあるのかどうかや大きさによっても変わります。また、引っ越し業者に依頼する場合にも事前に閉眼供養はしておく必要がありますので、僧侶に払う御布施は、移動費用にプラスでかかります。

仏壇店にお願いする場合

仏壇店に依頼する場合、大型店やチェーン店であれば、専門業者と提携している場合もあります。ただし、自社の支店が近郊に無い場所や、遠方は断られるケースもあります。

引き受けて貰える場合には1万~5万円程度が相場ですが、引っ越し業者よりは割高になる傾向があります。

仏壇を購入した地域の仏壇店に近郊への移動をお願いする場合には、サービスの一環として受けてくれる場合もありますが、相場程度のお礼を包んでお渡しするのが良いでしょう。

自分でする場合

自分で行う場合には、梱包資材の費用がかかります。段ボールやクッション材、ガムテープやビニール紐、軍手などは用意しましょう。クッション材などで仏壇全体を包んだ上に、更に段ボールなどで周りを包むと安心です。段ボールも新品を用意するとしても2000円前後で用意出来ると思います。

また、運べる車が無い場合には車のレンタル費用もかかります。さらに、一人で運べない大きさの場合は手伝ってくれる人も必要になります。他人に手伝いを依頼する場合にはお礼の品など用意しておいた方が良いでしょう。

移動までに手配するもの・準備すること

移動の当日までには手配しておくべきもの、準備して置くべきものがあります。事前に用意して当日慌てないようにします。詳しく見ていきましょう。

仏壇の寸法を測り、移動先を決める

まずは仏壇の縦横高さの寸法を測ります。移動先の場所は十分か、移動中の出入口などもスムーズに通れそうか確認をします。人の出入り口からの搬入が難しければ、窓から入れる等も検討しなくてはなりません。

魂抜きをする

魂抜きは閉眼供養などとも呼ばれますが、僧侶に読経をしてもらい、仏壇をただの箱にする儀式です。引っ越しや移動当日の一週間前から前日の間に終わらせておくようにしましょう。僧侶にも都合があるので、日にちが決まったら早めに菩提寺の住職などに相談しましょう。

魂抜きのお布施を用意する

魂抜きのお布施を渡すのは、当日より前にお寺に出向いて渡すのが一番丁寧ですが、魂抜きの当日でも構いません。金額相場は5,000円~3万円程ですが、地域やそのお寺によっても違います。不安であれば、日にちの相談をした際などに住職に「いかほどお包みすればよいでしょうか」等と確認しておくと良いでしょう。

お金は奉書紙か白い無地の封筒で包み、封筒の表から見たときにお札の表側が向くように入れます。封筒には「御布施」と書き、その下に施主の名前をフルネームで記載します。

僧侶にご自身で自宅まで来て頂く場合には「お車代」として5,000円~1万円程度を別でお包みします。

御布施は魂抜きの読経が始まる前に「本日は宜しくお願い致します」と言って渡すか、終わった後に「本日はありがとうございました」などと一声かけて渡すようにします。渡す際には黒塗りの切手盆と呼ばれるお盆に乗せて差し出すか、袱紗などの上に乗せて差し出すようにしましょう。

仏壇の写真を撮っておく

魂抜きが終われば、仏壇の仏具を片付けても構いませんが、一度片付けてしまうと仏具がどのように配置されていたのかわからなくなってしまうこともあるので、写真を撮っておくと良いでしょう。引っ越し先で、元に戻す際もその写真を見ながら仏具の配置をすることが出来ます。

仏具などを梱包する

仏具などを片付ける際には、時間があればお掃除をしてから片付けると良いでしょう。業者に仏壇の移動をお願いする場合も、仏具の梱包は基本的には自分たちで行う必要がありますので、業者に確認しておくと良いでしょう。

花立、香炉、ろうそく立てなど、落としたりぶつけたりすると、破損する可能性が高いものは、それぞれを保護シートやエアクッションなどの緩衝材で包んだ上で、段ボール等に詰めます。箱詰めする際はそれぞれがぶつからないように、隙間に丸めた新聞紙などを挟むと良いです。

香炉に入っていた香炉灰などは密閉できるタッパーウェアに入れるのがおすすめですが、移動を機に新しいものに入れ替えるというのも一つです。

御位牌や遺影写真などは出来れば段ボール等に入れずに白い布などで包んだ上でご自身と一緒に移動して頂くのが望ましいですが、難しい場合には傷がつかないように他の仏具とは別に梱包しするのが良いでしょう。

引っ越しではなく、家の中で移動させる場合に魂抜きは必要?

引っ越しではなく、家の中で移動させる場合に魂抜きは不要です。ただし、移動させる前にはご先祖様に手を合わせ、「申し訳ありませんが少々騒がしくなります」といったことをお知らせしましょう。

基本的に仏壇を戸外に出さずに、家の中で移動させる事に関しては魂抜きは不要とされています。具体的には、模様替えで同じ室内で置く位置を変える、1階から2階に移動させる、室内のリフォームのために一時的に別の部屋に置く、などの行為です。

同じ敷地内ではあるけれども別棟に移動させる場合には魂抜きは必要となります。

ただし、家の中での移動でも魂抜きをした方が良いと考える地域、お寺もあるようですので、不安であれば菩提寺の住職に相談すると良いでしょう。

移動の日取りはどうする?

仏壇を移動させるにあたっては、「必ずこの日に移動させなければならない」という決まりはありません。

ただ、新しい事を始める、新しい場所へ移動させるといった意味で引っ越しに適している日は六曜の中で「大安」とされていますので、気にされる方は大安を選ぶと良いでしょう。「大安」の中でも「天赦日(てんしゃにち)(てんしゃび)」と呼ばれる日が年に5~6回あり、より縁起が良い日とされています。

逆に「仏滅」や「赤口」は新しい事をするには避けた方が良いとされています。

移動させる際の注意点

仏壇を移動させる際には、仏壇内の装飾品を全て外し、引き出しの中など全て確認して取り出すようにしましょう。装飾品や引き出しの中に物が残っていると、移動の際に仏壇を傷つけてしまう原因となります。

また、トラックなどで運ぶ際にはなるべく縦のまま運ぶようにします。やむを得ず横にする場合も、扉が上にくるように仰向けにして運ぶようにしましょう。

そして仏壇は旧居では一番最後に搬出し、新居では一番最初に搬入するべきとされています。

仏壇は繊細な工芸品でもあります。取り扱いには十分注意をして、万が一の場合に備えて緩衝材などでしっかりと包んで補強し運ぶようにしましょう。

まとめ

仏壇を戸外へ移動させる際には、魂抜きが必ず必要になります。移動自体は自分で行うこともできますし、引っ越し業者・仏壇店など専門業者に依頼するという選択肢もあります。

費用は、移動距離や仏壇の大きさ、人力で運ぶ経路の大変さなどで変わってきます。専門業者に依頼できると安心ですが、費用もその分割高になる傾向がありますので、依頼する際には何件か見積もりを取って依頼すると良いでしょう。

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この記事を書いた人:富永 ゆかり

この記事を書いた人:富永 ゆかりこの記事を書いた人:富永 ゆかり

資格:終活アドバイザー、終活ガイド
大学卒業後、IT系企業にて4年間営業として就業。その後、葬祭業・仏具販売店を経営する家に嫁ぎ、現在は家事・育児と本業の葬祭関連業務のかたわら、ライターとしても活動中。

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