サ高住と有料老人ホームの5つの違いとは?費用や施設ごとのメリットをご紹介!

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とは、単身・夫婦世帯の高齢者が安心して住めるように配慮してつくられたバリアフリーの住宅のことで、「サ高住」や「サ付き」と呼ばれています。(以下、サ高住)

一方有料老人ホームは高齢者に入浴、排せつ、食事の介護、洗濯、掃除等の家事、健康管理などのサービスを提供している施設で、それぞれ提供しているサービスごとに「介護付き有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「健康型有料老人ホーム」という3つの施設形態にわかれます。

この記事ではそんなサ高住と有料老人ホームの違いを解説していきます。読めばどんな違いがあるのか、実際に入居した場合にはどんな生活を送ることができるのかイメージがつくようになりますので、ぜひ参考にしてください。

まずはサ高住と有料老人ホームの特徴をおさえておこう

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違いを見ていく前に、サ高住と有料老人ホームの特徴とどのような方が利用しているのかを、それぞれ確認していきましょう。

サ高住は見守りサービスなどの「安心」がついた賃貸住宅

サ高住は介護の必要のない自立している高齢者の方から軽度の要介護認定を受けている方が入居可能な住宅施設です。

1人で暮らしていて何かあったときに心配だという方や、最近玄関や階段で上り下りするのがつらくなってきたからバリアフリーな環境で住みたいという方が入居しています。

日中には社会福祉士やケアマネジャー、介護福祉士などの資格を持つ職員が最低でも1人以上常駐することが義務付けられており、入居者は安否確認や利用者同士のトラブルや家族との関係などの生活相談のサービスを受けることができます。

サ高住では基本的に介護サービスを提供しておらず、安否確認と生活相談サービスのみを提供しています。そのため、介護サービスを受ける場合には、ケアマネジャーを通じてケアプランを作成し、デイサービスなど外部の介護サービスを受ける必要があります。

一点注意しておきたいのは、サ高住で対応してくれるケアマネジャーは、そのサ高住を運営している会社の系列の事業所で勤めている職員が多いのが現状です。そのため、そのグループ内の訪問介護やデイサービスを利用するように誘導するケースがあります。介護保険サービスは個人が自由に選択できるものなので、他に気になるサービスがあったり、おすすめされたサービスにあまり納得がいかない場合にはその旨を伝えるようにしましょう。

サ高住とは?サービスの特徴や実際にかかる費用を徹底解説!【2020 年最新版】

有料老人ホームは介護付き、住宅型、健康型に分かれ多様なサービスを提供

有料老人ホームは民間が主に運営しており、入居者の様々なニーズを満たすために設備やサービス、費用などが施設によって大きく異なります。その中でも介護付き、住宅型、健康型と3つの施設形態に分かれているのでそれぞれ見ていきましょう。

介護付き有料老人ホームは都道府県から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた有料老人ホームで、施設が介護保険サービスを提供しています。そのため介護体制が整っており、要介護度が高い方でも入居できる施設が多いという特徴があります。

次に住宅型有料老人ホームは、生活支援や緊急時の対応などのサービスが付いた富裕層に人気の高級な老人ホームです。自立から軽度の要介護度の方が多く入居しており、レクリエーションなどが盛んな施設が多いです。施設自体が介護保険サービスを提供しているわけではないので、介護が必要な際には外部のサービスを利用する必要があります。

最後に健康型有料老人ホームは、自立の方を中心にシニアライフを楽しむために特化したサービスを提供している有料老人ホームです。自宅でも生活することはできるが、シニアライフを楽しんだり、家事の手間を省きたいと考えている人が入居するため富裕層に人気の高級老人ホームといえます。そのため施設には図書館やスポーツジム、プールなどの充実した設備が備わっていることが多いです。介護の手が必要になったときには退去する必要がある施設が多いため、終身で入居することは難しいです。現在では施設数が少なく実際に探すのは困難なのが現状です。

有料老人ホームとは?費用や入居条件について徹底解説!

サ高住と有料老人ホームの5つの違いを表で比較

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両施設の大きな違いは、費用、入居条件、サービス内容、設備、契約形態、の5点になります。

 

サービス付き高齢者向け住宅

介護付き有料老人ホーム

住宅型有料老人ホーム

健康型有料老人ホーム

費用(一カ月)

月額家賃:約10~30万円

※住宅によって異なります

※敷金と介護保険サービス費用の自己負担分を別途支払う必要があります。

月額費用:15万円~40万円

※施設により入居一時金が0~数億円かかります

月額費用:15万円~40万円

※施設により入居一時金が0~数億円かかります

月額費用:15万円~40万円

※施設により入居一時金が0~数億円かかります

入居条件

60歳以上の方

※夫婦で入居する場合はどちらかが60歳以上であれば入居可能

※特定疾病などの理由で要介護認定を受けている場合には入居可能

原則として65歳以上で要介護度1以上の方

※施設によって自立の方のみの施設から要介護認定をもらっていないと入居できない施設まで様々です。

原則60歳以上で要介護度が高くない方

※厳密には決まっていないので、どのくらいの介護が必要な方まで受け入れることができるかは施設によって異なります。

原則60歳以上で自立の方

※厳密には決まっていないので、どのくらいの介護が必要な方まで受け入れることができるかは施設によって異なります。

提供されるサービス

安否確認や生活相談などの生活支援サービス

※介護保険サービスを利用する場合には外部のサービスを利用する必要があります。

食事、入浴、排せつなどの介護サービス

家事、健康管理、レクリエーション、機能回復など

家事、食事、健康管理、見守り、緊急時の対応、レクリエーション、機能回復など

食事、掃除、洗濯などの家事

見守り、緊急時の対応、

レクリエーション

居室の広さ

個室 原則25㎡以上

個室 13㎡以上

個室 13㎡以上

個室 13㎡以上

契約形態

建物賃貸借契約

終身利用権方式

終身利用権方式

終身利用権方式

ここからはそれぞれの違いについて、それぞれ詳しく見ていきましょう。

①有料老人ホームとサ高住の費用の違い

有料老人ホームでは一般的に入居一時金を支払わなければいけないのに対して、サ高住では敷金として住宅ごとに定められた月数分の費用を支払うという違いがあります。

有料老人ホームの入居一時金は数千万円の高額な支払いになることが多い一方で、サ高住では入居時にかかる費用が敷金のみのため、初期投資を抑えることができます。

また、月額費用も一般的には有料老人ホームのほうが高額になります。ただし、介護付き有料老人ホームでは月額費用に介護サービス費も含まれているのに対して、サ高住では介護保険サービスを利用すると月額とは別途費用がかかるので注意が必要です。

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②サ高住と有料老人ホームの入居条件の違い

サ高住と介護付き有料老人ホームの違い

介護付き有料老人ホームの入居条件は要介護認定を受けている方に限定されています(施設によっては自立の方でも入居できる場合があります)。

一方でサ高住は基本的に自立の方や軽度の要介護度の方に限定されます。

そのため要介護度が高くなったり医療依存度が高くなると退去をして特別養護老人ホームやグループホーム等に入居する必要があります。

サ高住と住宅型有料老人ホームの違い

サ高住、住宅型老人ホームともに入居対象者は自立~要介護度が軽度の方です。どちらも60歳から入居可能であるため、入居条件にそれほど違いはないと考えていいでしょう。

③サ高住と有料老人ホームのサービス内容の違い

提供されるサービスについては介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、健康型有料老人ホームでそれぞれ異なります。

それぞれの違いを別々に見ていきましょう。

サ高住と介護付き有料老人ホームの違い

サ高住で提供される主なサービスは安否確認や見守りで、自立や身の回りのことを自分でできる方が、自宅のような雰囲気で自由に暮らせるような施設になっています。

介護サービスの提供はなく、介護が必要になれば外部の介護サービスを利用する必要があります。

一方で介護付き有料老人ホームでは施設自体でも「特定施設入居者生活介護」として介護保険サービスを提供しているため、入居者は介護サービスを受けることができます。

サ高住と住宅型有料老人ホームの違い

住宅型有料老人ホームとサ高住は、ともに自立~軽度の要介護度の方を対象としており、介護サービスを利用する場合には外部のサービスを利用する必要があります。

しかし要介護度が高くなった場合に入居し続けることができるのかという違いがあります。

住宅型有料老人ホームでは、入居者の介護度が重くなった場合でも入居し続けてもらえるように、設備や介護スタッフの人員体制が整っている場合が多いです。

それに対してサ高住はあくまで賃貸住宅であり、もしもの場合に対応できない場合もあるため介護度が上がると退去しなければならない可能性が高いです。

④サ高住と健康型有料老人ホームの設備の充実度の違い

健康型有料老人ホームとサ高住は、どちらも自立した高齢者に対して、見守りや緊急時の対応などの生活支援を行うという点は共通しています。

ただ、健康型有料老人ホームはアクティブシニアの方に楽しんでいただけるような設備が充実している傾向にあるため、スポーツジムやプールなどの共有スペースが充実しています。

サ高住はあくまで住居のためそのような設備が整っていないですが、健康型有料老人ホームと比べて介護度が高くなっても住み続けられるという違いがあります。

⑤サ高住と有料老人ホームの契約形態の違い

サ高住と有料老人ホームの最も大きな違いは、契約形態です。

有料老人ホームはその施設を利用する権利を契約する「利用権方式」と呼ばれる契約を結ぶ一方で、サ高住では一般的な賃貸を契約する際と同じ「建物賃貸借契約」という契約を結ぶのが一般的です。

そのため、「利用権方式」は契約時点で有料老人ホームが提供している住まいとサービスがセットで利用できる契約ですが、「建物賃貸借契約」ではあくまでもサ高住の住宅を借りるという契約のため、サービスについては別途契約する必要があります。

確認しておきたいサ高住と有料老人ホームのメリット

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ここまで各有料老人ホームとサ高住の違いを見てきましたが、今まで見てきたことを踏まえて有料老人ホームとサ高住のそれぞれを比べた時のメリットをまとめました。

有料老人ホームのメリット

  • 施設によって多用な設備やサービスがあるため、入居者に合った施設を探しやすい
  • 看護師が駐在していることもあり、夜間にも介護福祉士等の資格をもった介護職員がいるため、介護度が高くなっても安心して生活できる
  • 施設によっては介護・医療体制が整っているため終身にわたって利用できる
  • 都市部では高級老人ホームとして人気で、選択肢の幅が広い
  • 高額なことが多いが、ほとんどの施設で待機せずに入居することができる

サ高住のメリット

  • 介護施設ではなく、住居という扱いのため生活の自由度が高い
  • 入居の際にかかる初期費用が敷金だけなので、有料老人ホームと比べて安価で済む。
  • 2人部屋も多く初期費用も安価なため夫婦で移り住むことがしやすい
  • 入居の待機期間が短く、比較的簡単に入居することができる

まとめ

サ高住と3つの種類の有料老人ホームを比較してきましたが、それぞれの施設形態ごとに違いがあったのがお分かりいただけたと思います。

施設を選ぶ際には、それぞれの特徴を把握したうえで今後のライフプランも考慮したうえで選ぶことで納得のいく施設を選ぶことができると思います。

実際には施設によって大きく異なることもありますので、向いてそうな施設形態がありましたらまずは資料請求や見学に行って自分の目で見てみることがおすすめです。

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この記事を書いた人:目黒 颯己

この記事を書いた人:目黒 颯己この記事を書いた人:目黒 颯己

保有資格:高齢者住まいアドバイザー検定 ファイナンシャル・プランニング技能士(3級)
大学卒業後、株式会社ネオキャリアに入社。総合求人サイトの立ち上げの経験後、老後を自分らしく過ごすための情報サイト「ヒトシア」の立ち上げを経て介護施設・老人ホームの紹介事業を行っております。
現在はヒトシアと並行して介護士向け求人サイトも兼務しており、介護全般に精通しています。
参考:http://ksa-kentei.com/adviser/3695

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