ケアハウスと有料老人ホームの違いについて入居条件や費用を比べてみた!

費用の高い施設もあれば安い施設もある「有料老人ホーム」。

一方、軽費老人ホームのうちの1種類である「ケアハウス」。

どちらも月額費用が十数万円から入居できる施設もあるという共通点を持ちますが、入居一時金などを考えると決して費用がかからない施設とは言えません。

そこで、この記事では入居条件や費用、提供するサービスなどの点から有料老人ホームとケアハウスの違いを比較していきます。

施設を選ぶポイントを費用以外にも記述しておきましたので、ぜひ参考にしてみてください。

ケアハウスと有料老人ホームの違い

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ケアハウスと有料老人ホームの施設の種類

有料老人ホームは介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、健康型有料老人ホームの3つの種類に分かれており、ケアハウスは一般(自立)型と介護(特定施設入所者生活介護)型の2つに分かれております。

そのため以下ではこの5種類の施設について違いをみていきます。

ケアハウスと有料老人ホームの入居条件の違い

5種類の施設の入居条件の違いは、年齢による制限と対応している要介護度の2点になります。

2つの点から比較したものが下記になります。

年齢 要介護度
介護付き有料老人ホーム 原則65歳以上 要支援1~要介護5が対象(寝たきりの状態でも可能です)
住宅型有料老人ホーム 原則60歳以上 自立~要介護3程度までが対象(要介護度3以上を超えると退去を促される場合がある)
健康型有料老人ホーム 原則60歳以上 自立している方が対象
ケアハウス一般型(自立) 原則60歳以上(夫婦で入居される場合は片方が60歳以上でも可能) 特になし(要介護3以上を超えると退去を促される場合もある)
ケアハウス介護型(特定施設入所者生活介護) 原則60歳以上(夫婦で入居される場合は片方が60歳以上でも可能) 要介護1以上

このように有料老人ホームとケアハウスの違いは、利用できる年齢が60歳以上か65歳以上ということ、要介護の方向けか自立されている方向けかということがわかります。

▼有料老人ホームの入居条件について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェック

【有料老人ホームの入居条件まとめ 】要介護でも入れる種類や費用目安について解説

▼ケアハウスの入居条件について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェック

ケアハウスの入居条件|介護型と一般型に分けて対象者を解説!

さらに次からはこれら5種類の施設で発生する費用についてご説明させていただきたいます。

それぞれの施設でかかる費用の違いとは

施設の費用の説明を受ける老夫婦

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ここからは3種類の有料老人ホームと2種類のケアハウスで主にかかる費用の内訳と、大まかにどのくらいの費用がかかるかについて見ていきます。

ケアハウスと有料老人ホームの費用の違い

まずは費用の内訳の表を見ていきましょう。介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、ケアハウス介護型では介護サービス費が発生するのが特徴です。

  • 介護付き有料老人ホーム:入居一時金、賃料、食費、管理費、光熱費、雑費、介護サービス費
  • 住宅型有料老人ホーム:入居一時金、賃料、食費、管理費、光熱費、雑費、介護サービス費
  • 健康型有料老人ホーム:入居一時金、賃料、食費、管理費、光熱費、雑費
  • ケアハウス一般(自立)型:入居一時金、賃料、食費、管理費、光熱費、雑費
  • ケアハウス介護(特定施設入所者生活介護)型:入居一時金、賃料、食費、管理費、光熱費、雑費、介護サービス費

次に発生する費用について見ていきましょう。

入居一時金と月額費用の違いとは

一時入居金 月額費用
介護付き有料老人ホーム 0円~1億円 十数万円~150万円程度
住宅型有料老人ホーム 0円~1億円 十数万円~150万円程度
健康型有料老人ホーム 0円~1億円 十数万円~150万円程度
ケアハウス一般(自立)型 0円~数十万円 数万円~数十万円
ケアハウス介護(特定施設入所者生活介護)型 数十万円~数百万円 十数万円~数十万

このように5種類の施設の費用を比較すると、有料老人ホームの月額料金と入居一時金が高いことが分かります。

有料老人ホームの入居一時金と月額の料金が高い理由の1つとして、高級老人ホームであることがあげられます。

一般的に高級老人ホームは、住宅型有料老人ホームや健康型有料老人ホームを指し、富裕層の高齢者に人気です。

現役世代に一生懸命働いて、老齢期に心休まる空間を求めて安らぎのある生活を求めます。さらに、安全と安心も有料老人ホームは併せ持っているので、需要が高いといえます。

特に、都心部、名古屋、大阪、札幌、福岡では競争が激化しており、すこしネットで調べるだけでも、たくさんの情報がヒットします。

サービス内容は板前が目の前で寿司を握ってくれるなど食事内容が豪華であったり、陶芸やガーデニング教室などを開催したりしているなど娯楽面でのサービスが充実しています。

更にカラオケルーム温泉があるといった設備面でのサービスにおいても充実しており、わざわざ外部に行かなくても建物内で余暇活動を楽しむことができる設備となっています。

また高級老人ホームは、上記のようなサービスが充実しているだけでなく、24時間看護師が対応してくれるなど日常生活における医療面では安心です。

このように他の施設にはないサービスが多いため費用も高い傾向にあります。

高級老人ホームってどんなところ?気になる費用やメリットなど実態を徹底解剖!

では他のサービス内容において有料老人ホームとケアハウスではどのような違いがあるのか、見ていきましょう。

▼有料老人ホームの費用について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェック

有料老人ホームの費用 | 相場や支払い方法は?返還金の計算方法も解説

▼ケアハウスの費用について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェック

ケアハウスの費用 | 所得が少なくても入れる?介護型・一般型の費用相場

ケアハウスと有料老人ホームのサービス内容の違い

施設で暮らす高齢者たち

©imtmphoto/stock.adobe.com

利用者が提供されるサービスは、有料老人ホームとケアハウスではさほど変わりがありません。

しかし、健康型有料老人ホームやケアハウスの自立型では介護サービスや医療サービスを受けることは難しいです。

なぜなら、これらは施設の目的が異なるからです。

健康型有料老人ホームやケアハウスは自立支援介護を目的としており、医療や介護などを受けることが目的ではありません。

そのため、健康型有料老人ホームやケアハウスの自立型では介護サービスや医療サービスを受けることは難しいです。

※自立支援介護は要介護になった人を、もう一度自立状態に引き戻す介護のことです。

  • 介護付き有料老人ホーム
    食事の提供…○
    介護(入浴・排せつ・食事)の提供…○
    洗濯・掃除等の家事…○
    健康管理…○
    医療サービス…○
  • 住宅型有料老人ホーム
    食事の提供…○
    介護(入浴・排せつ・食事)の提供…○
    洗濯・掃除等の家事…○
    健康管理…○
    医療サービス…○
  • 健康型有料老人ホーム一般(自立)型
    食事の提供…○
    介護(入浴・排せつ・食事)の提供…×
    洗濯・掃除等の家事…○
    健康管理…○
    医療サービス…×
  • 一般(自立)型
    食事の提供…○
    介護(入浴・排せつ・食事)の提供…×
    洗濯・掃除等の家事…○
    健康管理…○
    医療サービス…×
  • 介護(特定施設入所者生活介護)型
    食事の提供…○
    介護(入浴・排せつ・食事)の提供…○
    洗濯・掃除等の家事…○
    健康管理…○
    医療サービス…○

参考:有料老人ホームの概要|厚生労働省

ケアハウスと有料老人ホームの職員の人員配置の違い

下記の表が人員基準になっており、大きな違いは有料老人ホームには医師がいることです。さらに有料老人ホームでは医師が日中常駐しているので、医療のニーズにすぐに対応をしてくれます。しかしケアハウスでは常駐義務がないため、利用者の容態などを見ながら施設への入居を検討しましょう。

  • 介護付き有料老人ホーム
    管理者:1人
    生活相談員:1人以上
    介護職員または看護師:利用者:介護職あるいは看護師=3:1
    機能訓練指導員:1人以上
    医師:1人(嘱託医と連携を図る場合)
  • 住宅型有料老人ホーム
    管理者:1人
    生活相談員:1人以上
    介護職員または看護師:利用者:介護職あるいは看護師=3:1
    機能訓練指導員:1人以上
    医師:1人(嘱託医と連携を図る場合)
  • 健康型有料老人ホーム
    管理者:1人
    生活相談員:1人以上
    介護職員または看護師:利用者:介護職あるいは看護師=3:1
    機能訓練指導員:1人以上
    医師:1人(嘱託医と連携を図る場合)
  • 一般(自立)型
    管理者:1人
    生活相談員:1人以上
    介護職員または看護師:利用者:介護職あるいは看護師=3:1
    機能訓練指導員:1人以上
    医師:常駐義務なし
  • 介護(特定施設入所者生活介護)型
    管理者:1人
    生活相談員:1人以上
    介護職員または看護師:利用者:介護職あるいは看護師=3:1
    機能訓練指導員:1人以上
    医師:嘱託医として在籍

有料老人ホームとケアハウスでは上記のような人員配置となります。

利用者が望む介護サービスを提唱している施設を選びましょう。

また入居した後も注意をしないといけないことがあります。

特に入居後における入院などの医療面における体調の変化や要介護度の進行などです。

最悪の場合退去を促されることもあります。

知らなかったということがないように、ここからは、退去を促される可能性のある5項目をご説明していきます。

参考:有料老人ホーム設置に関する主な基準及び手続き

参考:特定施設入居者生活介護の概要|厚生労働省

退去の可能性がある5つの場合

入院する高齢者

©Khunatorn/stock.adobe.com

どちらの施設も入居条件を維持した状態なら退去なくご利用が続けられます。

しかし、利用者の容態の変化や経済状況によっては退去しなければならない施設もございます。

①病気などによる長期入院の場合

利用者が長期入院をしなければならない状態(骨折や介護施設で看ることが難しい病気に罹患した場合など)になった際は、施設を退去しなければなりません。

基本的には3か月間入院し、回復の兆しが見えなければ退去する必要があります。

➁認知症の症状が悪化した場合

認知症の症状が悪化した場合も退去を促されることがあります。

例えば、利用者が介護職員や他の利用者に暴力をふるったり、無断外出などをする場合です。

➂要介護度が上がった場合

介護型ケアハウスや住宅型有料老人ホーム、健康型有料老人ホームは、利用者の要介護度が上がった場合、退去を促すことがあります。

しかし、すぐに退去を促すわけではなく、現在の施設の方が利用者に対して他の施設を紹介をしてくれることもあります。

介護付き有料老人ホームとケアハウス介護型は、どの要介護度でも入居ができる施設ですので、退去を促すことはありません。

④有料老人ホームが倒産した場合

有料老人ホームが倒産した場合、利用者は退去をしなければなりません。

事業者や行政が転居先を探してくれますが、希望通りの施設に行けるかはわかりません。

先に支払った入居一時金は老人福祉法により、最大500万円まで返金されます。

参考:有料老人ホーム・未来設計が経営破綻。入居者はどうなる? 入居一時金は返金される?(宮下公美子) – 個人 – Yahoo!ニュース

⑤利用者が施設の利用料を払えない場合

これは利用者に関する話ですが、施設の利用料を払えない場合は施設を退去することになります。

以上が5つの項目でした。基本的にケアハウスと有料老人ホームによって5つの退去条件における差はありません。

また一番多い強制退去の理由は「①病気などの長期入院」となっています。

入居する前に事前に施設の方に確認しておくことが大事です。

老人ホームから退去勧告受ける可能性のある5つの理由とその対処法とは?

ケアハウスと有料老人ホームの入居待ちの状況は?

また、施設を決める基準の1つが「入居待ちが多いか?」ということでしょう。

なかなか入居できない施設だと半年以上待つこともあります。

ケアハウスの場合、施設数が少ないので希望の施設へ入居することが難しいこともあります。

一方で有料老人ホームは全国に施設が多いので(およそケアハウスの4倍の施設数)比較的入居がしやすいといえます。

そこで、直近6年間の定員と在所者数の変化をみてみましょう。

有料老人ホーム定員と在所者数

  • 平成24(2012)年
    施設数:7,519施設
    定員:315,234人
    在所者数:221,907人
    空いてる人数:93,327人
  • 平成25(2013)年
    施設数:7,390施設
    定員:313,408人
    在所者数:257,777人
    空いてる人数:55,631人
  • 平成26(2014)年
    施設数:8,400施設
    定員:346,363人
    在所者数:285,160人
    空いてる人数:61,203人
  • 平成27(2015)年
    施設数:8,937施設
    定員:363,898人
    在所者数:300,870人
    空いてる人数:63,028人
  • 平成28(2016)年
    施設数:10,783施設
    定員:419,686人
    在所者数:350,308人
    空いてる人数:69,378人
  • 平成29(2017)年
    施設数:11,522施設
    定員:447,920人
    在所者数:377,134人
    空いてる人数:70,786人

ケアハウス定員と在所者数

  • 平成24(2012)年
    施設数:2,182施設
    定員:91,474人
    在所者数:80,561人
    空いてる人数:10,913人
  • 平成25(2013)年
    施設数:2,074施設
    定員:87,436人
    在所者数:81,411人
    空いてる人数:6,025人
  • 平成26(2014)年
    施設数:2,112施設
    定員:88,147人
    在所者数:81,62人
    空いてる人数:6,475人
  • 平成27(2015)年
    施設数:2,162施設
    定員:89,887人
    在所者数:83,745人
    空いてる人数:6,142人
  • 平成28(2016)年
    施設数:2,149施設
    定員:88,870人
    在所者数:82,749人
    空いてる人数:6,121人
  • 平成29(2017)年
    施設数:2,023施設
    定員:77,923人
    在所者数:72,579人
    空いてる人数:5,344人

参考:社会福祉施設等調査の概況|厚生労働省

以上のように、ケアハウスは月額費用が安いため入居希望者が多いですが、すぐに入居できない施設も多いといったデメリットがあります。

一方で有料老人ホームは施設数が多いためケアハウスよりは入居しやすいです。

なるべく早く介護施設を利用したい方は有料老人ホームの中から自分に合った施設を選ぶと良いでしょう。

また、施設を利用するのは少し先になってもよいと考えられている方は有料老人ホームより低い費用で入居できるケアハウスを探してみてもよいでしょう。

入居希望のケアハウスを数ヵ所見つけておくことで、入居できる確率を上げることができます。

まとめ

老夫婦

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以上が有料老人ホームとケアハウスの比較でした。

有料老人ホームとケアハウスの違いは以下のようにまとめられます。

有料老人ホーム

  • 空きが多くすぐに入居ができる。
  • 費用をかければ良質なサービスを受けることが出来る。
  • 医療が充実している。
  • 費用が高い。

ケアハウス

  • 費用が安価。
  • 安いため、人気が高い。

以上からサービスを重視したい方は有料老人ホーム、値段を重視したい方はケアハウスを選ぶ方がいいでしょう。

入居を検討する施設形態に目処がたち、実際に施設を調べてみたい方は以下にケアハウスと有料老人ホームの一覧を掲載しておくので、いくつか気になる施設の候補を出しておき、施設を見学してみるのがよいでしょう。

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この記事を書いた人:目黒 颯己

保有資格:高齢者住まいアドバイザー検定 ファイナンシャル・プランニング技能士(3級)
大学卒業後、株式会社ネオキャリアに入社。総合求人サイトの立ち上げの経験後、老後を自分らしく過ごすための情報サイト「ヒトシア」の立ち上げを経て介護施設・老人ホームの紹介事業を行っております。
現在はヒトシアと並行して介護士向け求人サイトも兼務しており、介護全般に精通しています。
参考:http://ksa-kentei.com/adviser/3695

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