義両親の介護は誰がすべき?拒否できる?トラブルの対処法を紹介

義両親と折り合いが悪い、子育てや仕事があり介護の時間が取れないなどの理由があると、義両親の介護は難しいまたは、したくないと考えるのではないでしょうか。

そもそも、義両親の介護をしなければならないのか、拒否することはできないのでしょうか。

本記事では、義父母の介護は誰がやるべきなのかや、義両親の介護をしたくないときにどうすればよいのか、義理の親の介護でトラブルを避ける方法をケアマネが解説します。

義両親の介護は誰がやる?

義両親の介護を誰がするのかは、法律によって定められています。しかし、さまざまな状況も踏まえて家族で話し合っておき、トラブルにならないようにしましょう。

嫁に義両親を介護する義務はあるの?

民法では、「直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある」と定めており、直系の子には親の介護をする義務があります。しかし、子の配偶者である嫁には義両親の介護をする義務はありません。そのため、基本的に義両親の介護は配偶者とその兄弟姉妹で協力し合いながら行わなければなりません。

ただし、民法第752条では「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない」としており、夫が困っているようで有れば、妻が介護を手伝う必要もあるということになります。

昔は長男が家を継ぐことをが一般的とされ、家にいる嫁が義両親の介護をすることも珍しくありませんでした。しかし、現代では家を継ぐという考え方をすること自体が減っていることもあり、長男や長男の嫁だけが介護をしなければならないという考え方は一般的ではなくなってきています。

共働きをしていたら、義両親の介護は分担になる?

子供の夫婦が共働きの場合、義両親の介護をすることが嫌ではなくても、実際には介護をすることが難しいことがあります。

このような場合、どちらかが仕事を辞めて介護に専念しなければならないのかというと、そうではありません。子供には親の介護をする義務がありますが、自分の生活を犠牲にする必要は無いからです。

しかし、かといって家族の中で仕事をしていないなどの理由で、特定の誰かに介護負担がかかりすぎるのもよくありません。家族全員で、いつ、どの程度の介護を担うことが出来るのかを明確にして、介護力が不足する部分は介護保険サービスを利用するようにしましょう。

最初にきちんと話し合い、家族間で合意形成をしておかないと、介護負担が大きいと感じている人の不満が増強して、家族が不仲になってしまうこともあるため注意が必要です。

また、必要な介護や負担の大きさは時によって違ってくるものです。常に情報共有をしながら、必要に応じて分担の程度を修正していきましょう。

離婚しているが、元夫の死後は義両親を介護しなくてはいけない?

既に離婚をしている場合は、義両親とは戸籍の上でも、他人となっていますので介護を行わなければならない義務はありません。

義両親の子供たちが協力しあって介護を行うことになり、たとえ元夫が主介護者になったとしても、離婚が成立していれば相互扶助の義務はありません。

義両親の介護をしたくない。拒否することはできる?

義両親との関係性や自分の生活の状況から、義両親の介護をしたくないと思う事があるでしょう。

義両親の扶養義務があるのは夫ですから、夫と良く話し合いをした上で、介護ができない理由を伝えてもらい、理解してもらえるようにしましょう。

ただし、夫は自分の親の介護を拒否する事はできません。したがって、夫のできる範囲での協力をする事を前提として、話し合いをすることになります。

義両親の介護をめぐるトラブルの対処方法とは

義両親の介護をしたくないと思っている人は決して珍しくはありません。しかし、家族間でのトラブルに発展することも多いため、注意が必要です。

妻が親の介護をしたがらず、介護離婚しそう…

妻が自分の親の介護をしない、あるいは、義両親の介護をしなければならないという理由で介護離婚を考えることがあります。

夫からすると、自分の親の面倒を見ることを嫌がることに納得がいかないかも知れませんが、「嫁なのだから義両親の介護をするのは当たり前」という考え方はしないようにしましょう。

妻が義両親の介護をしたくないのは、義両親との折り合いが悪い、他の兄弟の協力が得られず自分ばかり負担が大きい、心身の疲労が蓄積しているなど、いろいろな原因が考えられます。

介護離婚は、介護への対策を講じる事で避けることも可能です。

ゆっくりと妻の話を聞き、自分の考えを押し付けず、妻の立場に立って考えてみる事が大切です。

義両親の介護が辛くて限界!施設に入れてもらうには?

在宅介護が長期化してくると、介護疲れが慢性化して、限界を感じることもあります。介護は、いつまで続くのかの予測を立てる事が難しく、無理をすると介護をする方も受ける方も共倒れになってしまうリスクがあります。

もし、介護をしている人に心身の不調が出現した時は、施設入所を検討する時期に来たと割り切りましょう。ただし、義両親を施設に入れてほしいと希望しても配偶者の理解を得られないことがあります。配偶者の同意がなければ施設に入れることは難しいため、まずは現状何がどれだけ大変なのかを具体的に話して理解してもらいましょう。

説明だけでは理解してもらえないようであれば、夫に介護を交代してもらって実際に体験してもらい大変さを体験してもらうと良いでしょう。ケアマネジャーなど、介護の専門家から客観的に話してもらうことも効果的です。

また、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などは空きがあれば入居が可能ですが、特別養護老人ホームなどなかなか入所する事が難しい施設もあります。早めにケアマネジャーなどの専門家に具体的な希望を伝えて、相談するようにしましょう。

これだけ義両親を介護したのに、遺産はもらえないの?

遺産は、遺言書が有ればその内容に基づき相続できます。しかし、遺言書が作成されていない場合や指定されていない財産については、法定相続人が相続することになります。

法定相続人には、故人と法律婚をしている配偶者と血族しかなれず、子の配偶者は法定相続人になれません。

ただし、被相続人に対して長年介護を行うなどの貢献をした場合には、その貢献を「特別寄与分」として遺産分割に反映してもらえる制度があります。しかし、実際には十分な寄与分が認められることはそれほど多くはなく、寄与分を主張する事によって、家族間でトラブルになってしまうことがあります。

義両親の介護が始まる前に話し合っておきたいこと

義両親に介護が必要となった時、急な話で仕方なく引き受けたところ、そのままズルズルと介護をすることになるのは避けたいところです。

そうならないために、義両親がまだ元気な頃からもし介護が必要になったら、どこでどんな介護を受けたいのか、誰に主に介護をしてもらいたいのかを聞いておくようにし、家族で共有しておきましょう。

その上で、自分たちにはどのような協力ができるのかをあらかじめ話し合っておくと、急に介護が必要になった時にその役割を押し付け合うようなことを回避できるでしょう。

まとめ

義両親の介護はしたくないと思っている時は、実子である配偶者が介護を担う事ができればそれ以上にする必要はありません。

現代では、共働きの家庭も増え誰も積極的に介護に協力できない状況なこともあります。そのような時には、決して家族だけで頑張ろうと無理をせず、介護のプロに相談したり、任せることをおすすめします。

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この記事を書いた人:寺岡 純子

保有資格:終活カウンセラー上級、主任介護支援専門員、看護師、GCS認定コーチ
合同会社カサージュ代表。急性期の看護師として従事後、介護保険制度の開始と共に介護業界へ転身。超高齢社会の社会構造の変化を目の当たりにし、人生100年時代を自分らしく生きる必要性を実感する。 現在、20年間の介護業界での経験も生かしながら、終活をお手伝いする終活カウンセラーとして活動中。自分らしい人生を応援する『Happy Life College』を主宰。

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