親の介護費用はいくらかかる?平均金額やお金がない時の対処法も紹介

親に介護が必要となった時、どのくらいの費用がかかるのか気になるところです。この記事では介護にかかる費用の相場や、費用負担を軽減する方法についてご紹介します。

介護費用は平均いくらかかる?

介護費用がどのくらいかかるのかは、どこで、どのような介護を受けるのかによって異なります。また、同じ種類の介護サービスであっても介護度によって金額が変わることもあり、そのような場合、介護度が高いほど金額は高くなります。

また、介護の自己負担額は所得に応じて負担の割合が決まっており、それによってもどれくらいの金額がかかるのかは大きく違ってきます。

他にも、介護サービスの費用では介護保険からの給付が受けられるもの以外に、デイサービスでは食費やレクリエーションにかかる費用、施設でのサービスでは食費や部屋代、日常生活にかかる費用なども必要になります。

在宅介護の場合

在宅介護は、介護を必要とする人がその人らしい生活を送ることができるように、介護サービスを組み合わせてケアプランを作成します。そのため、利用する介護サービスの種類や利用回数によって費用が変わってきます

公益財団法人生命保険文化センターの行った平成30年度「生命保険に関する全国実態調査」によると介護に要した費用の平均は1カ月あたり7.8万円で近年は横ばいで推移しています。

在宅介護での具体的な費用は、例えば、自宅にヘルパーに来てもらっておむつ交換や入浴介助など身体介護を受ける場合、30分未満で2,500円、30分から60分未満では3,960円となり、そのうちの1~3割を自己負担します。

デイサービスに通って、食事や入浴、機能訓練などを受ける場合は基本報酬は介護度によって変わり、通常規模のデイサービスで朝9時から16時まで過ごすと一回あたり要介護1で5,810円要介護5では10,030円となります。

ただし介護保険の費用は地域ごとに地域単価が定められており、地域によってこの金額より高くなることがあります。

老人ホームに入居した場合

老人ホームなどの介護施設では介護度によって費用が変わり、介護度が大きくなると費用が高額になります。また、老人ホームといっても公的な介護施設である特別養護老人ホームと、社会福祉法人や民間企業などが運営する有料老人ホームでかかる費用には大きな差が見られ、入居金がかからず費用が抑えられる特別養護老人ホームの相場は月6~15万円くらいです。

一方で、有料老人ホームは提供される介護サービスや、人員体制、部屋の広さや設備の条件などによって大きく違い、入居時に必要な入居一時金も0~数千万円以上とさまざまです。また、有料老人ホームで毎月かかる費用は施設の形態や入居一時金によっても異なりますが、10~50万円程度必要となります。

親の介護費用は誰が出す?

在宅介護でも介護施設に入居する場合でも、親の介護費用は親の貯金や年金など、払える範囲内で親のお金にしましょう。老人ホームに入るのはかわいそうだから、少しでも良いところにしようと子供が援助されるケースがありますが、余裕がない限りはおすすめできません。なぜなら、介護はいつまで続くのかは予想できず、予想していた以上に介護費用がかかってしまって、子供の生活が立ち行かなくなってしまうリスクがあるからです。

親の意向に沿った介護を受けてもらうためには、介護が必要でない時から、どこで、誰に、どのくらいの費用で受けたいのかなどを話し合っておくようにすると良いでしょう。この時、可能であれば、兄弟などが揃ったところで話を聞くか、親に希望をまとめておいてもらい家族で意思の確認ができるようにしておくと、後でもめることが少なくなります。

兄弟が親の介護費用を出さない!請求することはできる?

子供には親の扶養義務があるため、介護費用で足りない分は子供たちで介護費用を捻出する必要があります。そのため、兄弟の中で差がある場合には、負担が平等になるように請求することは可能です。

しかし、費用を出したくても出せない理由があるかも知れません。介護費用を請求するときは、親の気持ちやこれから先の家族関係を考慮し、基本的には話し合いによって穏便に解決するのがベストです。もし金銭的な負担が難しい場合には、介護にかかわる時間を多くとってもらうなど、金銭以外の支援を多く行ってもらうなどの依頼をしても良いでしょう

介護費用の負担を軽減できる制度や手当

介護費用の中には、助成が受けられたり、支払った分の費用の一部が返ってくる制度がありますが、いずれの場合も申請が必要です。対象になる制度があれば、ケアマネジャーと連携をして申請しておきましょう。

特定入所者介護サービス費

介護保険施設への入所やショートステイを利用する時には、介護サービス費に加えて、居室料や食費が必要です。ただし、所得や資産が一定以下の場合、負担限度を超えた金額は介護保険から支給されます。

負担限度額は所得の段階や、施設の種類、部屋の対応によって異なっていて、事前に役所の介護保険の窓口等で申請を行い負担限度額認定を受けることで利用することができます。介護施設根の入所やショートステイの利用を検討している場合は、早めに申請しておきましょう。

高額介護サービス費

高額サービス費とは、毎月または年間の介護サービスの自己負担額の合計が所得によって定められた上限額を超えた場合、超えた分は介護保険から支給される制度です。

ただし、自動的に返金されるわけではなく、支給を受けるためには市町村に申請する必要がありますので、所得の段階を把握し、対象になった場合は申請を忘れないようにしましょう。

医療・高額介護合算制度

同じ医療保険の世帯で、医療保険と介護保険の両方を利用し自己負担が生じた場合、世帯の負担を軽減するために助成が受けられることがあります。医療保険と介護保険で1年間に支払った自己負担額を合算し、所得に応じた区分ごとに設定された限度額を500円以上超えた時に、加入している医療保険に申請すると超えた分が支給されます。

限度額は世帯を構成している高齢者の年齢や、課税所得によって決められており、支給申請は8月から受付がされ、12月から1月に支給されます。

社会福祉法人等による低所得者に対する利用者負担軽減制度

低所得者の方に対して、社会福祉法人等が提供する介護サービスでは、利用料の一部をサービス事業所が負担することで利用者負担を軽減される制度があります。

対象となる介護サービスは、訪問介護、通所介護、短期入所生活介護などの居宅サービスのほか、介護福祉施設サービスや介護予防サービスでも利用できるものがあります。

ただし、この利用者負担軽減制度を利用するには、市町村民税が非課税であるほか、年間の世帯収入、預貯金の額、保有資産の額が定められており、負担能力のある親族等に扶養されていない、介護保険料を滞納していないというすべての条件を満たす必要があり、申請は介護保険の窓口で行い、これらを証明できる書類を一緒に提出します。

医療費として介護費用の控除を受けられることも

介護サービスの種類によっては確定申告で医療費控除が受けられるものがあります。医療費控除を受けるには、対象となる介護サービスが居宅サービス計画に位置づけられている必要があり、介護保険給付の対象になるものに限られます。

対象となる介護サービスは①訪問看護②訪問リハビリテーション③居宅療養管理指導④通所リハビリテーション⑤短期入所療養介護の医療系サービスだけでなく、これらのサービスの利用と併せて利用している居宅サービスのうち、訪問介護(家事援助中心型を覗く)、訪問入浴介護、通所介護、短期入所生活介護でも控除を受けることができます。

また、控除を受けるためには確定申告を行い、この際に領収書が必要となります。介護サービス事業者から発行される領収書はなくさないように保管しておきましょう。

お金がなくて親を介護する費用が払えないときは…

親も子供も金銭的に余裕がなくて介護をする費用が支払えないと思われるような場合でも無理をして自分達だけで抱え込まないようにしましょう。

まずは専門家へ相談

社会福祉協議会や福祉事務所のケースワーカーなどの専門に相談すると、状況を確認し利用できそうな制度を紹介してもらえます。 制度については素人では内容が分かりづらいものも多く、対象ではないと思っていたものが利用できたり、あまり知られていないものもあります。 まずは 専門家に気軽に相談してみましょう。

費用をなるべく抑えたケアプランにしてもらう

ケアマネジャーにケアプランの作成を依頼するときは、介護にかかる費用はどのくらいだったら支払えるかを具体的に伝えましょう。そうすることで、出来る限り必要な介護を行いながら予算内に収まるようなケアプランを作成してもらえるでしょう。

ケアマネジャーには守秘義務があるため、他の事業所には言わないで欲しいと告げておけばその内容を他言することはありません。お金の事は言いにくいかもしれませんが、はっきり伝えておいた方が良いケアプランを作ることができ良い介護につながります。

リバースモーゲージを検討する

リバースモーゲージとは、高齢者向けの貸付のことで、住んでいる自宅を担保にして生活資金を借り入れします。借り入れたお金は、借入した人が死亡した際に住んでいた家を処分して返済します。手持ちのお金がなく介護する費用を捻出したい場合にはリバースモーゲージを検討するのもひとつの方法です。

生活保護を検討する

高齢者の中には、生活をするのに十分な年金額や貯金がなかったり、医療費が高額なため生活が苦しいという場合があります。 このような場合、子供が親に金銭的な援助をする義務があります。しかし、それも難しく生活の維持が困難な場合には、生活保護を受けることも検討してみましょう。

まとめ

親の介護では、介護を受ける場所や介護サービスの種類によって必要な費用に違いが見られます。また、長期間にわたる介護では大きな費用が必要となり、特定の人に負担がかかったり、介護費用が高額になり生活が苦しくなるようなことがないようにしなければなりません。

受けられる制度や給付など確認しておき、利用できるものはしっかりと活用しましょう。 ただし、制度の中には、内容が分かりにくいものもあるため、 困った時には専門家に相談するのが一番です。

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この記事を書いた人:寺岡 純子

この記事を書いた人:寺岡 純子この記事を書いた人:寺岡 純子

保有資格:終活カウンセラー上級、主任介護支援専門員、看護師、GCS認定コーチ
合同会社カサージュ代表。急性期の看護師として従事後、介護保険制度の開始と共に介護業界へ転身。超高齢社会の社会構造の変化を目の当たりにし、人生100年時代を自分らしく生きる必要性を実感する。 現在、20年間の介護業界での経験も生かしながら、終活をお手伝いする終活カウンセラーとして活動中。自分らしい人生を応援する『Happy Life College』を主宰。

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