親の介護をしない兄弟に協力してもらうには?状況別にケアマネが解説

親の介護をするのが嫌ではなくても、ひとりで介護を担うには負担が大きすぎたり、兄弟の中に介護をしない人がいると不公平だと感じることがあります。不満が蓄積し、兄弟関係に影響が出ることも考えられるため、親の介護を行う中で、円満に解決しておきたい事柄の一つです。

この記事では、親の介護をしない兄弟に介護を協力してもらう方法や、話し合いの仕方について解説します。

親の介護をしない兄弟姉妹との折り合い

自分の兄弟姉妹間で親の介護についてトラブルになりそうな時は、どうすればよいのか考えて、早期に対応しておくようにしましょう。

少しでも兄弟に両親の介護を手伝ってもらうには?

現代では、親と同居する子が減り親の介護は長男の嫁がするという時代ではなくなっています。そのため、親の介護は長男の嫁がするものと主張し、介護をしない兄弟がいるとトラブルに発展してしまうリスクが高くなります。

そのような事を未然に防ぐためには、親が元気なうちから誰に介護をしてほしいと思っているのか、介護される親の意向を確認しておきましょう。

また、「介護」というと、食事を食べさせたりトイレの付き添いをしたりなど身体的な介護を思い浮かべがちですが、介護にはそれ以外にもやるべきことが数多くあります。

例えば、介護施設の情報収集やサービス費用支払いなどの金銭管理、入院する際の利用規約の確認など、様々なことが挙げられます。育児や仕事などの都合で身体的な介護はできなくとも、それ以外のことができないか相談してみると良いでしょう。

「どうせ手伝ってくれない」と一人で介護を抱え込み、兄弟や親族へ相談せずに入院や施設入居など親の介護を進めてしまうと、兄弟も「自分の出る幕はない」と疎外感をもつかもしれません。少しでも親の介護を「自分事」ととらえてもらうためにも、介護の相談や親の状況報告を日ごろから行っておくことも大切です。

それでも親の介護に協力しようとしない兄弟は、「最初からいないもの」として考えると、心の負担が軽くなるかもしれません。

親の介護をしない兄弟から介護の費用をもらうことはできる?

兄弟が親の介護をするのが難しい場合、介護の費用だけでももらいたいと思う事があります。もともと、子供には親の扶養義務があるため、親のお金だけでは介護に必要な費用が出せない時には、子供が可能な範囲でその費用を支払わなければなりません。

不仲で絶縁状態の兄弟が親の介護をしない。一人の介護はもう限界…

親の介護を実施する前から親との折り合いが悪い、家族と疎遠になっている兄弟がいるなどの理由で、一人で介護を担わなければならない場合もあります。

しかし、一人で親の介護を行うことは、介護の状況次第では大変な負担となり、限界を感じることもあるでしょう。介護する人、される人が共倒れになることは避けなければなりません。

そのような時には、決して一人で抱え込むのではなく、地域包括支援センターケアマネジャーなど、介護の専門家に相談し、介護保険の利用で介護負担の軽減を図るようにしましょう。

ヒトシアでも、高齢者住まいアドバイザーによる介護の悩み相談を承っておりますので、ご希望の方はLINE@からご連絡ください。

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実家に引きこもりの兄弟がいるが、親の介護をしてくれない

同居の兄弟がいるにもかかわらず、協力が得られないケースもあります。

介護に協力できない理由は、その人なりにあると思われるため、無理強いをしても反発され、良い結果には繋がりません。

しかし、同居家族がいる場合、原則として訪問介護での生活支援が受けられないなどの制限があるため、そのままにはせず対応を考える必要があります。

このような高齢の親(80代)と引きこもり状態にある子供(50代)のことは「8050問題」とよばれており、社会問題として認識され始めているため、決して珍しいことではありません。

そのため、「恥ずかしいことだ」「情けない」などと考えず、引きこもり状態にある兄弟については「ひきこもり地域支援センター」など福祉に任せ、親の介護は介護施設介護保険サービスに頼る方向で検討しましょう。

▶「引きこもり支援推進事業」(厚生労働省)のHP

▶全国のひきこもり地域支援センター一覧

親の介護をしない兄弟との相続はどうなるの?

相続は、遺言書がある場合、遺言書の内容に則り相続人に相続されます。また、遺言書がない場合は法定相続となり、相続人と相続分が決められることになります。

つまり、遺言書がなければ親の介護をしなかったからといって相続分が減らされることにはなりません。

親の介護を行なったとして、多くの遺産を相続することに兄弟が納得し合意すれば問題にはなりませんが、そうでは無い場合は遺言書を作成してもらっておく必要があります。

また、他の兄弟に代わって介護を引き受けていた人に特別の寄与として多くの遺産を受け取る事ができる制度があります。しかし、この特別の寄与が認められることはハードルが高く、実際に受ける事ができているケースは今のところ多くはありません。

親の介護が始まる前に兄弟と話し合っておきたいこと

親の介護をきっかけに、誰が介護をするのかや金銭的な事で兄弟が揉める事がないようにするには、介護が始まる前に、親の意向を踏まえて兄弟でどのように介護を分担するのかを十分に話し合っておく必要があります。

誰がどのような介護をどの程度行っていく事ができるのかを明確にして、役割分担をしていきましょう。

もし、直接的な介護が難しい場合には金銭的な支援をするなど、兄弟間で不公平感が生じないようにする事が大切です。

▼親の介護を兄弟とどのように分担するか知りたい方はこちらの記事をチェック

親の介護は兄弟とどうやって分担する?トラブルや不仲を防ぐには

まとめ

親の介護に協力的でない兄弟がいると、不公平感から兄弟仲が悪くなり、最悪の場合には訴訟問題にまで発展してしまうこともあります。

そのような事態にならない為にも、親に介護が必要となった時には、様々な情報を集めるようにしめしょう。

当サイトでは老人ホームの施設検索サービス「ヒトシア介護 施設ナビ」も運営しており、「親の介護について相談したいけど、どこに行けばいいかわからない」「親の介護をしなくてはいけなくなったけど、なにから始めればいいか分からない」といった介護を始めるにあったての相談も受け付けております。相談をご希望の方は、LINE@の公式アカウントを友だち追加し、トークからご連絡ください。

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この記事を書いた人:寺岡 純子

保有資格:終活カウンセラー上級、主任介護支援専門員、看護師、GCS認定コーチ
合同会社カサージュ代表。急性期の看護師として従事後、介護保険制度の開始と共に介護業界へ転身。超高齢社会の社会構造の変化を目の当たりにし、人生100年時代を自分らしく生きる必要性を実感する。 現在、20年間の介護業界での経験も生かしながら、終活をお手伝いする終活カウンセラーとして活動中。自分らしい人生を応援する『Happy Life College』を主宰。

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