遠距離距離介護のコツ | 適切な帰省頻度や交通費を抑える方法を紹介!

遠距離介護

遠距離介護とは、親や兄弟などの要介護者の家族と離れて暮らしつつ、遠距離で介護保険サービス等を利用しながら、要介護者の生活を支援することをいいます。

「親の健康面が心配。そろそろ介護が必要かもしれないな…。」と思っていても、お仕事や結婚などの理由があるとなかなか同居することが難しく、「遠距離介護」という方法を選ぶ方も多いでしょう。

ただ、遠距離介護をするにしても「離れて暮らしながら介護をする場合の対策は?」「ずっと遠距離介護を続けていくことはできるの?」など、不安はつきませんよね。

遠距離介護をおこなっていると、離れて暮らしているからこそ感じるつらさや、費用面の負担が多々あります。

遠距離介護をしている、または今まさに遠距離介護の真っ最中という方は、まず遠距離介護のメリット・デメリットをしっかり把握しましょう。

そして、そのうえで遠距離介護にかかる費用やコツを確認し、無理のない介護生活をおくることが大切です。

この記事では遠距離介護という方法を選ぶ方に役立つ情報をご紹介していきます。

遠距離介護のメリット・デメリットを解説

遠距離介護を成功させるために、まずは遠距離介護の主なメリットとデメリットを頭にいれておきましょう。

遠距離介護をおこなう際はメリットを活かしつつ、デメリットに対策していくことが重要です。

遠距離介護のメリット

 

環境を変えずに介護ができる

親にとっては、住み慣れた土地で暮らし続けることができます。

また、環境の変化による精神的ストレスや不安が少ないです。認知症の方は特に環境の変化によって悪化してしまう場合があるため、認知症の兆候がある方にとっては認知症発症や進行を防ぐことにもなります。

また介護をおこなう側にとっても、今の居住地から離れる必要がないため、「介護離職」を防げたり交友関係を保てたりと、基盤となる居住環境を変えずに生活することができます。

介護をおこなううえで自分の生活を確保することはとても大切なことです。

遠距離介護では比較的自分の生活を確保しやすいといえるでしょう。

 

適度な距離を保てる

親が子供から介護を受ける場合、申し訳無さや引け目を感じてしまうことも多いでしょう。

一方で、子供にとっても介護が必要な親の状態を常にみることはつらいところがあります。

遠距離介護であれば介護をおこなうのは基本的に介護サービスのスタッフです。

その点で自分の子供に介護を受けるよりも気後れせずに頼むことができ、子供としても親として尊敬し続けることができるため、親子としての関係を保ちやすくなります。

 

身体的、精神的負担が軽い

近い距離感で介護をするとどうしても精神的・身体的に負担がかかり、ストレスを感じてしまいます。

遠距離介護は介護をする人と介護を受ける人が一緒に生活をしているわけではないため、一緒に生活をしている場合と比べて、介護自体にかかる負担は少なくなります。 

遠距離介護のデメリット

 

健康状態の変化に対応しにくい

離れてくらしているため、急に体調が変化したなどの理由で緊急連絡が入ったとしてもすぐに駆けつけることが難しいです。

連絡がない場合には変化に気がつくこともできないので、異変を見逃してしまう可能性があります。

 

移動にかかるコストが大きい

遠距離介護では、介護サービスに加えて、帰省のたびに交通費がかかります。

飛行機などで介護割引システムがある場合がありますが、それでも移動にかかる「金銭的コスト」が大きいと言えます。

それに加えて実家と自分の居住地を行き来する移動時間もかかるため、「時間的コスト」も発生します。 

 

見えないことに対して不安になる

遠距離介護ではお互いの状況が不透明な部分が多くなってしまうため、介護する側も、介護される側も見えない不安があります。

特別なことがなくても、お互い身近にいることによって、落ち着くこともありますが、離れてしまって近くにいないというだけでなんとなく不安になってしまいます。

遠距離介護を始める前・親が元気なうちに確認しておきたいこと

遠距離介護をはじめる前におこなうべきことは親と自分の状況を把握することです。

というのも状況によって必要なサービスの種類や介護にかかる費用、帰省する頻度なども大きく違ってくる可能性があるからです。

そのため、遠距離介護をおこなう際には何よりもまずはじめに状況の整理をおこないましょう。

ここでは、整理が必要な項目について解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

親の生活スタイルや交友関係

親の生活スタイルを把握しておくと、親が生活をする上でどのような点に不便を感じているか、どのような点で今後介護が必要になっていくのかを推測する手掛かりになります。また、どの時間帯であれば連絡をとりやすいかもわかります。

さらに、親が近所などで誰と親しくしているのか、誰と交流があるのかを把握していると、親に何か問題が起こった際、誰に対応をお願いすればよいかもわかるでしょう。有事でなくとも、遠距離介護で親が孤独感をもたないようにするために、日ごろから親の様子をみてもらえそうな方を探しておきます。合わせてかかりつけ医も確認しておくと安心です。

親の預貯金や生命保険等

遠距離介護の費用は基本的に親の預貯金をあてるため、親に預貯金がいくらあるかを把握しておくことは重要です。預貯金の金額によってどのような介護サービスを利用するかを考え、方向性を決めていくことになります。また、どのような生命保険に加入しているか、借金はないかなども確認しておくとよいでしょう。

さらに、親が認知症になった場合は悪徳商法や詐欺の被害に遭いやすくなってしまうため、通帳や印鑑などがどこに保管されているかも把握しておくと安心です。

近所の介護施設やサービス

遠距離介護は介護される側がある程度自立していることが前提とはいえ、遠距離で介護をすることになるため、介護サービスは必須でしょう。近所にどのような介護サービスがあるか把握しておけば、遠距離介護がそもそも可能かどうかも判断できます。

また、自立が難しくなった場合、親を預けられる施設が近所にあるのかどうかも確認しておきましょう。

介護にかかる費用

「介護が必要」といっても、施設に入居しなければいけないのか、デイサービスや在宅介護で問題ないのかによってもかかる費用は異なるため、おおよその費用感を把握しておくことは重要です。

さらに、介護が必要になった場合、介護保険を使って自費での負担を減らすことが通常ですが、要介護度によって支給される金額が異なります。自己負担がどのくらい必要になるかどうかでも費用感は変わってきます。

また、要介護度によって施設に入れるか・どのようなサービスを受けられるかも変わってくるため、合わせて介護保険制度についても把握しておくとよいでしょう。

介護に対する親の意思

遠距離介護に関わらず、介護をおこなう際は親の意思をきちんと確認しましょう。なるべく自立して生活をしたいのか、周囲の助けを借りたいのかなど、勝手に憶測してしまうのではなく本人の意思を確かめ、その意思を尊重する介護ができるようにすることが大切です。

帰省できる頻度と協力者の有無

親の状況だけでなく、介護をする自分の状況も整理しておきましょう。今の状況で帰省できる頻度はどれくらいか、遠距離介護をするにあたって協力してもらえそうな人は周りにいるかも考えておきます。

いざという時に慌てないためにも、前もって自分の状況も整理したうえで、遠距離介護の方法を考えておきましょう。

遠距離介護の帰省頻度は?

遠距離介護の場合、どのくらいの頻度で帰省すればいいのか気になるところです。

帰省が必要な頻度は人によって違ってきますが、遠距離介護で帰省頻度を検討する目安として、以下の2点があります。

  • 離れている距離
  • 要介護度

例えば、北海道と東京都の距離であれば飛行機を利用するのが一般的です。そうすると、交通費が数万円になりますので、年間2〜3回ほどになるでしょう。

更に、要介護度が高く介護サービスを多く受けていれば、必要に応じて回数をプラスしましょう。

特に、認知症など精神面の状態に変化が出たときは、帰省して実際に見て観察することをおすすめします。

遠距離介護にかかる費用は?

距離と費用

© beeboys/stock.adobe.com

遠距離介護では経済的な負担がどのくらい大きくなるのかは気になるところだと思います。
デメリットにもある通り、遠距離介護は移動にかかるコストが大きくなる可能性が高いです。

遠距離介護をおこなう上でかかってくる費用は以下のようになっています。

  • 介護福祉サービス費
  • 介護用品などにかかる費用
  • 医療費
  • 住宅改修など、その他の費用
  • 遠距離介護特有の費用

このように遠距離介護をおこなう際には通常の在宅介護にかかる費用以外にも遠距離介護特有の費用が必要となってきます。

具体的には、在宅介護の場合に必要な費用の目安が月々5~10万円程度ですので、
これに交通費(移動費用×帰省頻度)と通信費を足した額が基本的な遠距離介護の費用になると考えておきましょう。

交通費は割引されるサービスなどもありますので、費用を抑える方法を探してみましょう。

遠距離介護の交通費を抑える方法

遠距離介護において費用的な負担となってくるのは交通費です。

遠距離介護ではケアマネジャーとの面談や通院の同行などで、月に何度かは帰省する必要があります。

しかし、残念ながら遠距離介護での交通費に関しては公的な控除や行政からの補助などはありません。

ただし、各交通機関でそれぞれの割引サービスを実施しているところもたくさんあるため、これらを上手く活用していきましょう。

何かとお金のかかる介護においては、少しでも交通費が安くなれば嬉しいですよね。

介護割引を利用する

各交通機関には交通費が安くなる「割引」が存在します。
例えば飛行機の場合には、介護の状況をプロフィール情報とともに登録をすることで「介護帰省割引」「介護割引」を受けることができます。 

 

日本航空(JAL)の介護帰省割引

居住地の最寄り空港を結ぶ1路線限定(経由便の場合はJALグループ便で経由する全区間に対し適用され、複数個所でも可)で利用できます。

割引の対象となるのは「要介護者と介護者」です。介護者の適用範囲は「要介護者の2親等以内の親族」と「配偶者の兄弟姉妹の配偶者」ならびに「子の配偶者の父母」となっています。

割引率は時期や路線にもよりますが36%前後のようです。つまりフライトの料金が35,000円であれば、割引されて22,400円になり、12,600円もお得になります。

JALの介護帰省割引を利用するにはJALマイレージバンク(JMB/JALカード)への入会が必要となり、それ以外にも介護帰省割引情報申込書と介護保険症や戸籍抄本、公的書類などが必要です。

 

全日空(ANA)の介護割引

介護者と要介護者の最寄りの空港の1路線に限定して割引が受けられます。もし、ANAの直行便がないような場合には経由地を2か所まで指定することが可能です。

「満12歳以上の要介護者と介護者」が対象となり、介護者の適用範囲は日本航空と同様です。

割引率は時期にもよりますが35%前後となっており、LALとも割引率の違いはあまりありません。

予約の際には「介護割引情報登録」済みのANAマイレージクラブカードが必要となりますので、事前にANAマイレージクラブに入会し「介護割引情報登録」の申請をしておきましょう。

 

スターフライヤー(SFJ)の介護割引運賃

介護する方とされる方の居住地の最寄りの空港を結ぶ1路線限定で利用が可能です。

割引の対象者は「2親等以内の親族、配偶者の兄弟姉妹の配偶者ならびに子の配偶者」です。

申し込みの際に「介護割引パス」が必要となりますが、この介護割引パスは郵送のみでの申し込みとなるため注意しましょう。割引率は37%前後となります。

 

ソラシドエア(SNA)の介護特別割引

ソラシドエア―でも介護特別割引として要介護・要支援およびその介護者の方が利用できる運賃の設定があります。

この場合も事前に「介護パス」の発行が必要です。介護パスの発行には申し込みから2~3週間程度かかるため利用を検討する場合には早めに介護パスの発行手続きをしておきましょう。

参考:https://allabout.co.jp/gm/gc/396108/

会員登録や回数券で安く利用する

電車や新幹線には介護に関する割引はありませんが、Webサイトに登録したりアプリケーションをインストールすることで交通費が割引されるところもあります。

たとえば、東海道・山陽新幹線の料金が会員専用の割引料金となる「エクスプレス予約」やJR西日本・JR四国・JR九州の特急列車の割引のある「e5489」などがあります。

また全国のJRの路線を片道・連続・往復で201km以上利用するような場合、満65歳以上の男性、60歳以上の女性または夫婦どちらかが満65歳以上であれば、年会費はかかりますが最大で3割引きになる「ジパング倶楽部」に入会するのも良いでしょう。

行き来する際に使う交通機関には割引など安くなる方法はないか、無いのであれば安く乗れる交通機関を探してみてはいかがでしょうか。

「高速バス」の利用

移送手段として高速バスを利用することもできます。

介護を目的とした移動のための割引サービスはありませんが、高速バスを利用することで遠距離介護の交通費を安く抑えることができます。

移動に時間はかかってしまいますが、高速バスの料金の安さは他の交通機関に比べるとダントツであり、バス会社によっては快適な移動ができるように様々な工夫やサービスがあるため選択肢のひとつとしても良いでしょう。

 

遠距離介護をする際の9つのコツ

それではここからは遠距離介護の不安を少しでも解消するために、実際に遠距離介護をする際におさえておくべきポイントを8つご紹介します。

使えるサービスはとことん使い切って遠距離介護にかかる負担を減らしていきましょう。

1.早めに話し合いをおこなう

遠距離介護を開始する前の段階で、親や自分、兄弟などを含めた親族のなかできちんと話し合いをおこなえているかどうかで介護のしやすさが変わってきます。

話し合いをおこなわなかった場合や、不十分であった場合には、トラブルが発生する可能性もあります。

特に、以下にかかわる事項については事前に十分話し合っておきましょう。

  • お金…誰が交通費や介護サービス費用の費用を払うか、誰が親のお金を管理するかなど
  • 時間…週に何回、誰が顔を出すかなど

2.勤務先や家族に自分の状況を伝える

介護休業の書類

©Keith Young/stock.adobe.com

自分の周りに自分の状況を知ってもらえているかどうかはとても大切です。

例えば仕事と介護を両立して行わなければならない場合、これまで通りにいかない面もでてくるかと思います。

そのため、早めに職場へ相談することが大切です。

上司と人事担当に相談をすることで、場合によっては時短勤務やフレックスタイム制、短日勤務、テレワークなどを活用して働き方を調整することができるかもしれません。

 

また、介護休暇介護休業といった制度もあります。

職場のマネジメントにも関わってきますので、自分ひとりで抱え込まず、自分の状況を伝えることが必要です。

それでもどうしても仕事が休めず、介護との両立ができないという場合には家族の理解と協力も大切になってきます。

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3.親と頻繁にコミュニケーションをとる

たくさん帰省できればよいですが、遠距離介護だと毎日顔を合わせることが難しく、体調の変化などに気が付きにくいです。

そのため、帰省の頻度が少なくなってしまう場合、「前回帰省したときは元気だったのに急に認知症が進行している」といったようなことが起こってしまう可能性があります。

遠距離介護をする際には電話(特に可能な場合はテレビ電話)やメールなどでできるかぎり頻繁に連絡をとり、話している内容や声の様子などから、今どのような状況かを把握しておきましょう。

4.費用は親の預貯金や資産を使う

介護の費用は、なるべく親の預貯金や資産を使いましょう。介護を受けるのは親であるため、親のお金を使うことはおかしいことではありません。

親ではなく子供や親族で費用を負担するとトラブルにつながりかねないため、親の預貯金や資産はあらかじめ把握しておき、その金額内で介護を受けられるように計算してケアプランを組むことが大切です。事前に親と相談しておきましょう。

5.信頼できるケアマネジャーに頼る

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介護サービスにはさまざまな種類があり、一般の方が状況に合ったサービスを選択することは難しいかもしれません。遠距離であればなおさら難しくなってきます。

そのため、どのサービスをどれくらいの頻度で利用していくかについて信頼できるケアマネジャーとしっかり話し合うことが重要です。

帰省した際にはケアマネジャーや既にサービスを受けている事業所(デイサービスなど)の責任者と面談したりし、身体状況などの把握しておくと良いでしょう。

仕事を続けたいのであれば、そのことを話して自分の生活を理解してもらい、配慮をうけることも大切です。

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6.さまざまなサービス・各種ツールを活用する

 
デイケアやショートステイ

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遠距離介護をおこなう場合、自分で介護をすることが難しい分、介護サービスや介護支援サービス、さまざまなツールを積極的に活用する必要があります。状況によってサービスを使いわけましょう。 

 

居宅サービス

「親も自宅で住み続けたいって言ってるし、自分もちょくちょく様子を見に行ける!」

という場合には、訪問サービスや通所サービスなど、親が自宅に住んだまま介護サービスの提供を受けることもできます。

訪問サービスは、自宅に介護スタッフが赴いて介護や入浴介助、リハビリテーションなどをおこないます。

通所サービスは親が自宅から施設へ通って介護やリハビリといったサービスを受けることができます。

そのほか短期間だけ施設に宿泊し介護などのサービスを受けることができるショートステイなどもあります。

 

見守りサービス

「居宅サービスなどを受けながら自宅で暮らし続けてはいるけど、会えないから心配…。」

という場合には、見守りサービスの活用によって日常生活の様子を確認することができます。いくつかのタイプがあるのでみていきましょう。

  • 訪問型
    スタッフが定期的に高齢者の自宅を巡回し安否確認などをおこなってくれます。
    食事の配給サービスやガスの点検など他のサービスに付随しておこなっているところなどもあります。
    実施主体は自治体、郵便局、水道局、民間企業、ボランティア団体などたくさんあり、サービスの内容も異なります。
  • 接触型
    センサーマットによって日常の行動を把握したり、転倒などの危険を察知することができるサービスやナースコール、押しボタン式緊急連絡装置などを本人が押すことによって緊急を知らせるサービスなどがあります。
  • 非接触型
    カメラや人感センサーによって視覚的に健康状態を確認することができるサービスや、GSP機能を活用して行動を把握するサービスがあります。
    参考:「広がりつつある高齢者の見守りの現状と今後のあり方について」

7.住宅のリフォームを検討する

「まだ元気だから大丈夫」と思わず、自宅の段差をなくしバリアフリーにしておくことなども検討するとよいでしょう。小さな段差でもつまずいて骨折をすると治りが遅く、治ったとしても、長い入院生活で立つための筋肉が衰えてしまったという理由で、さらに介護が必要になるケースは多いものです。

すぐに駆け付けられない遠距離介護だからこそ、生活をする上でけがにつながる場所や環境は取り除いておくと安心です。

要介護認定を受けていれば、リフォームにあたって一人につき20万円まで介護給付を受けることができます。保険適用でリフォームを行いたい場合は、まずケアマネージャーに相談してみましょう。

8.親の周りの住民や友人などと交流をもっておく

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何も介護サービスや制度だけが遠距離介護を支えるものではありません。

近所の方や友人、馴染みのある方などに緊急連絡先を伝えておき、もしもの時すぐに連絡をしてもらったり、普段から気にかけてもらえるようにお願いしておきましょう。

そのため、帰省の際に挨拶にいったり、協力していただいていることに感謝を伝えたりと親の近くにいる方々と良好な関係を築くよう心がけましょう。

9.無理をしすぎない

「自分の親だから自分でなんとかしなくては!でも自分の生活も回していかなければいけない!」と一人で抱え込むのは危険です。

介護サービスは介護をする方の精神や身体的負担を減らすためのサービスでもあります。

市区町村の介護保険担当の窓口や地域包括支援センター、社会福祉協議会、ボランティア団体など他にも多くのところが介護についての相談を受け付けています。ケアマネジャーさんに相談するのでもいいでしょう。

ひとりで抱え込む前に「相談できる」「悩みを話せる」人や場所を見つけましょう。

頼れる人や使えるサービス・制度を最大限に活用して介護の負担を減らしていくことが、遠距離介護を続けるためのコツです。

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要介護度が上がってくると帰省する頻度があがったり、それに伴って費用の負担も増えたり、精神的にもきつくなってきたりと遠距離で介護を続けることに限界を感じることも多くなります。

遠距離介護を辞めた場合、どのような選択肢がとれるのでしょうか。

どこかに出かける高齢者

©akoji/stock.adobe.com

1.親を呼び寄せて同居する

親を自分が暮らしている家に呼び寄せて在宅介護をするという選択です。

同居することでこれまでかかっていた遠距離特有の費用がなくなり、経済的な負担を抑えることができます。

また近くで見守ることができるため健康状態の変化や緊急時にも対応しやすくなります。

呼び寄せて在宅介護をする場合は、自分の時間もしっかり確保できるように遠距離介護と同様、介護状況に応じで介護保険サービスを利用することが大切です。

2.自分が実家に戻って介護する

遠距離介護から在宅介護に移る場合は親を呼び寄せる他に、自分が実家に戻って親の介護をするという選択もあります。

親はこれまで住み慣れた環境の中で生活をすることができるため、精神的に安定しやすいです。特に認知症の方は環境の変化に伴う症状の悪化を防ぐことができます。

ただしこの場合、仕事をしている方は職場を辞めるか、テレワークに変える必要があります。そのため経済的な負担が大きくなってしまう可能性があります。

また、自分に家族がある場合は自分だけが戻るか、家族全員移るのかなども考える必要があります。

どう頑張っても介護はいつか終わるものです。その時に自分はどうするのか、将来についてしっかり考えたうえで実家に戻るか否かを考えましょう。

3.老人ホームに入居してもらう

自分が住まいを変えることも、在宅介護をする余裕もないという場合は老人ホームに入居してもらいましょう。

老人ホームへの入居には、呼び寄せて自分の近くの施設に依頼する場合と、本人の住む家の近くの施設に依頼する場合があります。

老人ホームへ預けることは決して親の介護から目を背けるということではありません。

また、老人ホームとひとくちにいっても、介護保険が適用される施設・介護保険が適用されない施設、介護サービスの提供がある施設・介護サービスの提供はなく安否確認のみの施設などさまざまな種類のものがあります。

本人やケアマネジャーなどと相談して検討しましょう。

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まとめ

遠距離介護

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遠距離介護はできるだけ早い段階で親と自分の状況を把握し、話し合うことが大切です。

遠距離介護をおこなう際には、在宅介護サービスや施設入居、見守りサービスなどさまざまなサービスを積極的に活用し、周りの人たちと協力してリスクに対応できるよう備えておきましょう。

 

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監修者:陽田 裕也

監修者:陽田 裕也監修者:陽田 裕也

資格:社会福祉士 生活相談員 介護福祉士 介護支援専門員
2001年介護福祉士の養成校を卒業と同時に介護福祉士を取得、翌年には社会福祉主事任用資格も取得した。 2002年から特別養護老人ホームで介護職員として勤務しており、その後、同一施設内で生活相談員や施設ケアマネジャーなどを経験しながら社会福祉士の国家試験に合格した。 現在は副施設長を兼任し生活相談員として相談援助に携わっている。 今後は権利擁護への知見を広げるため、成年後見人養成研修にも参加予定である。

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