義理の母の介護がつらいときに読む対策方法5選【実例】

©buritora/stock.adobe.com
女性の場合、核家族化しているとは言っても、結婚して相手の家に嫁いだという方はまだまだ多いですよね。なかには義理の母との関係性がそんなによくないという方もいらっしゃるでしょう。
実は子どもがいる20歳~49歳の既婚女性1000名のアンケートによりますと4割強の女性が義理の母からハラスメントを受けたという報告があります。
参考:永遠の確執!?義理の母と嫁の問題「嫁ハラ」 遭遇率は41.6%
このように、お互い元気なときでさえ不仲だった場合、義理の母に介護が必要となるとなおさらトラブルが起きる可能性も高くなります。
「なんで私が介護しなくてはいけないの?」と思われる方も少なくないのではないでしょうか。
今回は義理の母を介護する上でのトラブル事例や対処法を体験談を交えながらご紹介いたします。
是非、事例に共感しつつも対処方法を知り、ストレスを少しでも減らしていきましょう。
目次
義理の母を介護する際のトラブル事例
義理の母を介護する上では、お互いに思うところが多く、トラブルが多いのが現実。
ここでは、義理の母を介護する際に起こりうるトラブルや理不尽な対応について実際にあった事例を紹介していきます。「あ、それ私と同じ状況だ」という方がいらっしゃるかも…

©polkadot/stock.adobe.com
暴力や暴言に対する事例
介護をする際に殴られたり、蹴られたり、暴れられたりすることがあります。
例えば、義理の母が妻の私物を勘違いして自分の部屋に持っていってしまい、妻がそれを注意したところ殴られたといった理不尽なこともあります。
また暴力だけでなく暴言もあり、「死ね」、「いなくなればいいのに」などの言葉を浴びせられることもあります。
それ以外にも、介護中に気にくわないことがあると、「あなたってなにもできない人ね」などの皮肉を言われることもあります。
せん妄に対する事例
せん妄では生活リズムが不規則になったり、幻覚を見たりする場合があります。
実際の例としては、介護者の生活リズムが不規則になり深夜12時を昼の12時と勘違いされ、「昼食を作ってほしい」と要求されたり、天井に付着している黒いシミに対して、「虫がいるから追い払って」と言われた経験がある方もいらっしゃいます。
ある意味仕方のないことではあるのですが、不仲の場合、「なんで私がそんなこと」と思ってしまいますよね。
トイレの介助に対する事例
初めのうちは一緒にトイレに付き添う程度だったけでも、義理の母の認知症が進行して要介護度が上がることでおむつを履くようになるでしょう。
そうなると、おむつを履く際に間に合わなかったり、排泄量が多くておむつを履いていても漏らしてしまった場合には、妻が後処理をしなければならないこともあります。
さらに、排泄物の臭いが自分の頭の中に焼き付き、自分がトイレをする時に臭いで介護のことを思い出してしまうこともあります。
それなのに当の本人は早くおむつを変えなかった妻のせいにするなんてことも…。
このようなトラブルから「大変だし、もう限界」、「義理の母なんていなくなればいいのに…」と考えてしまうこともあります。
介護者の周りの反応

©polkadot/stock.adobe.com
介護をしている中で家族に介護者の辛さを理解してもらえないことがあります。
妻が家族や旦那の親族に助けを求めても、助けに応じくれないこともあるでしょう。
気がつけば自分が1番他人のはずなのに、自分しか介護してないという状況に…。
妻が義理の母を介護しているときの家族と親戚のリアルな反応をみていきましょう。
ご家族の反応
義理の母の介護については、家族のなかでも嫁ぎ先である夫と揉める事が多いです。
残念ながら夫は自分の親であるにもかかわらず、「仕事が忙しいから手伝えない」、「介護は妻がやるべきだ」などの理由から介護に積極的に参加せず、介護の大変さを理解しない方が多いようです。
ここからトラブルに発展したり揉めることが増えることで介護離婚に至る場合もあります。
ただ、妻が離婚をしたいと思っても、妻1人で経済的に自立することが難しいために、なかなか離婚に踏み切れないといった場合もあります。
さらに、お子さんがいる家庭の場合、お子さんの面倒も見なければならないので介護との両立により心身ともに疲弊してしまいます。
親戚の反応
親戚も協力的ではない場合があります。
これは親族と住んでいる距離が遠くて介護を手伝うことが困難であるからです。
また、距離が近くても、「忙しいから」と言って相手にしてくれず、その割に「介護はちゃんとやっているか」など都合のいいときだけ口ばかり出してくるケースもあります。
ここまで読んでもらった中でいくつか当てはまることも多いのではないでしょうか。
妻だけでなく子供にまでも支障をきたすことが多くあり、家族全員が「辛いな」、「祖母なんていなくなってしまえばいい」と思ってしまいかねません。
普段は義理の母に対して負の感情がなくても、心身ともに疲れているために負の感情を抱いてしまうことがあります。
ではこれらの感情や状況を打破する方法はあるのでしょうか?
義理の母を介護する際のポイント

©tamayura39/stock.adobe.com
義理の母を介護をして困っていても家族や親族から理解されずに辛い思いをすることもあるでしょう。それらへの対処法を私の経験を踏まえながらご紹介します。
本気で家族や親族に相談をしてみる
一回家族や親族に本気で話をしてみて、今の介護の辛さや大変さを自分の口で伝えてみましょう。
その際に、介護のどこが辛くてそれによって家事や子育てにどう影響するかをしっかりと伝えましょう。
また、義理の母の情報をこまめに親族に伝えてあげることも大切です。
家事や育児に影響が出ていることを理解してもらえれば、家族や親族が手伝ってくれる可能性が高くなります。
子供に手伝える家事などは手伝ってもらう
介護以外にも洗濯や料理、掃除なども両立しないといけません。もしお子さんがある程度おおきければ家事を手伝ってもらい、自分は介護に専念しましょう。
そうすることにより、少しだけでも自分の負担を減らすことができます。
外部の人に相談するかコミュニティに所属をする
家族や親戚などに相談してみても、解決できない場合もあります。
その場合は、ケアマネジャーや地域包括支援センターの方に相談をしてみましょう。第三者の力を借りることで、解決策が見つかるかもしれません。
また、家族の会で介護をしている人たちで集まって話を聞いてみましょう。
専門家や介護の先輩からアドバイスをもらい、解決策が見つかるかもしれません。介護者同士で集まることが難しい場合、家族会の本部では電話相談も行っているので、時間がある時に相談してみてもいいかもしれません。
デイサービスやショートステイの検討
ケアマネジャーや家族の会などから施設への入居を薦められる場合もあるかもしれません。
しかし、いきなり施設に預けるのは環境の変化から義理の母に負担がかかる可能性もがあります。そのためデイサービスやショートステイを徐々にならしてあげる意味で義理の母を施設に預けてみましょう。
義理の母を施設に預けている間、施設に本格的に入居させるか家族と話し合ったり、旅行や友人と遊んだりして自分のために時間を使うことで心や体をリフレッシュさせてみてもいいでしょう。
施設への入居の検討
ショートステイやデイサービスを利用してみたもののやはり介護が大変で手の打ちようがない、家族や親戚は手伝う気がないという場合は施設への入居を検討しましょう。
施設に入居してもらった場合、自分の多くの時間を使うことができ、家事や家族との時間を有意義に過ごすことが出来ます。
しかし、介護には協力しないのに責任だけ押し付けるような方が施設への入居に反対してくる場合も多いでしょう。
そんなときのために以下では施設へ入居を反対される理由とその対処法をお伝えします。
施設への入居を促す方法
施設への入居に踏み切れない理由は主に家族が反対するか、金銭的な事情で入居ができないかの2種類です。
これらの阻害要因を乗り越える対処法をご紹介いたします。
家族が反対をする場合

©buritora/stock.adobe.com
よくあるのが介護者本人や夫が反対する場合です。
介護者本人の場合は「捨てられた」という気持ちから、施設への入居を拒もうとします。
強引に入居させても、環境に馴染めなくて施設で暴力や徘徊などの問題を起こす可能性もあります。
義理の母を説得する際に、「自分がいない時もお母さんに不自由な想いをさせたくないです」と義理の母の気持ちを思って話すことで、すんなりと理解をしてくれたことがあります。
夫が反対するケースとして自分の母親を施設へ入居することに対して、「施設へ入居させるなんて可哀そう」と言って、施設への入居を反対することがあります。
そのときは普段介護をしてくれない夫に、多少強引でも介護をしてもらう機会をつくりましょう。無理矢理にでも義理の母の介護でトイレ介助をさせたり、夜中に呼ばれたときにあえて夫に行ってもらったりして、介護の辛さや大変さを理解して貰いましょう。
これにより、介護をすることがどれだけ大変かを考えてもらい、施設への入居を検討してもらえることがあります。
もし検討してくれなかった場合でも、介護の辛さを一度でも体験してもらうことが大切です。
施設に入居するためのお金がない

©photobyphotoboy/stock.adobe.com
義理の母の年金などではお金が足りず、施設への入居に踏み切れない方もいるかと思われます。
しかし、施設自体も特別養護老人ホームやケアハウスなど費用が安価なところがあるため、それらの施設を検討してみましょう。
また、駅から遠い施設や地方の施設を利用するなどでも費用を安価に抑えることが出来ます。
そして重要なのは人生を長い目で考えることです。介護にはたくさんのお金がかかることは事実です。
しかし介護にはいつか終わりがあり、その後は介護をしない自分の人生がまだまだ続きます。
自分の老後のための資金や介護費用を稼ぎつつ、義理の母は介護のプロにお願いしてみるのも良いのではないでしょうか。
施設の検索はこちらでおこなうことができます。
参考:ヒトシア検索サイト
まとめ
義理の母を介護する際に介護者本人や夫とうまくいかないまま、介護離婚になるケースもございます。
しかし、経済的に自立は難しいです。ましてやお子さんがいる家庭ではもっと難しくなります。
周りにいる家族に全力で今の状況を伝えたり、外部の人に相談したり、施設へ入居させたりすることで解決策が見つかるかもしれません。
まずは抱え込まないで動いてみることをおすすめします。
当サイトでは、介護に関する情報以外にも、終活や健康、定年・子育て後の再就職について、役に立つ情報を毎週発信中!
「新着記事をいち早くチェックしたい!」「終活や老後の楽しみ方について、情報収集したい」という方にむけ、LINEアカウントでは新着記事の情報や充実したセカンドライフに役立つ記事を定期的に配信していますので、ぜひチェックしてみてくださいね!
友だち追加はこちらから。
