介護でトイレに失敗してしまう時の原因と対策をケアマネが解説!

認知症では、トイレにまつわるトラブルが起こることがあり介護者を悩ませます。トイレでの失敗が続くと、おむつの着用に移行することを考えることになります。

しかし、その前に原因や対処方法を知り、トイレでの排泄が上手くいくようにアプローチしていきましょう。

認知症介護でトイレに関するよくあるお悩み

トイレ

認知症の方によく見られるトイレのトラブルは、何が原因となっているのでしょうか。原因を知ることで、先手を打つことができる場合もあるため、ひとつずつ確認していきましょう。

間に合わない

高齢になると、筋力の低下により動作が緩慢になるばかりでなく、膀胱や尿道の近くにある筋力が低下すると尿意を我慢できる時間が短くなります。「切迫性尿失禁」と呼ばれる、いきなり強い尿意を感じて我慢できずに失禁してしまう状態やくしゃみや咳など腹圧がかかることで長量の尿を失禁してしまう「腹圧性尿失禁」では、トイレに間に合わずに失禁してしまいます。

トイレにばかり行く

短時間で尿意を感じ何度もトイレに行くケースがあります。排尿後の残尿が多く、排尿後も尿意が残っている場合や膀胱に尿を貯める能力が低下しているため、少し尿が溜まると尿意を感じて、頻回にトイレに行くことがあります。

トイレにいかない、拒否する

長時間トイレに行っていないため、トイレに誘導しても行くことを拒否されることがあります。トイレはプライベートな空間であり、他人に誘導されることに対して羞恥心を感じることで、尿意がないとトイレ誘導を拒否することがあります。

また、デイサービスなどではトイレが他の利用者などの目に触れる場所にあるため、トイレに行かないという場合もあります。

トイレの場所が分からず、トイレ以外で用を足してしまう

認知症の症状では、場所が分からなくなることがしばしばあり、トイレを探しても見つからないため、トイレ以外の場所で排尿してしまうことがあります。デイサービスや施設など自宅以外の場所ではトイレの場所が変わらなくなりがちです。

また、「トイレ」と書いてあっても文字の意味が理解できなくなっていることで、その場所がトイレだと認識できないこともあります。

トイレを汚す、つまらせる

トイレを汚してしまうのは、トイレで排泄した際に汚してしまい、それを自分で何とかしようとして更に汚れがひどくなる場合やトイレを流そうと思ってもどのボタンを押せばよいのかが分からないなどの理由が考えられます。

また、尿取りパッドなどを使用している場合、捨てるところが分からずトイレに流してしまって、トイレをつまらせることもよくみられます。

介護でトイレへ上手く誘導するコツは?

ヘルパーと高齢者

失禁や汚染があると介護の負担が増加します。トイレ誘導をタイミングよく行い、失禁を減らせるように工夫することで、本人の羞恥心が軽減できるだけでなく、介護する側の負担の軽減にもつながります。

排泄のタイミングを知る

1日の排泄のタイミングをチェックすることで、ある程度の傾向が分かってきます。1週間程度、排泄の時間を記録してどのような傾向があるかを調べてみましょう。たとえば、朝食後に排便が見られることがわかれば、そのタイミングで声をかけてトイレに誘導することが可能になります。

「食事の前にお手洗いを済ませておいていただけませんか」「そろそろ下剤が効いてくる頃なのでトイレに行きましょう」など、本人の羞恥心や自尊心に配慮してこちらからお願いや提案をするような声かけをするのがコツです。

上手くタイミングを合わせて排泄を行うことで失禁することが減り、本人も介護者も負担が少なくなります。

トイレと認識できるようにする

自分でトイレに行かれる場合は、トイレであることを分かりやすくしておくようにしましょう。「トイレ」と書く、トイレの絵や写真で視覚的に認識できるようにする、ドアを開けておくなど、認知能力に応じて認識できるように工夫します。

下ろしやすい着衣にする

尿意を感じることができても、ズボンや下着が下ろしにくく時間がかかってしまいトイレでの失敗につながることがあります。高齢者は寒いからと厚着をしがちですが、1枚でも暖かい素材を選び寒さを感じないように工夫をしましょう。

ウエストがゴムになっていてゆとりのあるズボンにしておくなど、トイレの際に上げ下げがしやすい服装を考えましょう。

トイレを汚さず綺麗に使ってもらうための工夫

トイレを汚してしまうと後の掃除が大変です。なるべく綺麗に使ってもらいたいものですが、汚した本人も恥ずかしさや申し訳ないという気持ちを持っています。

そのため、汚した時に叱るなどで本人の自尊心を傷つけてしまうと、それを隠そうとする行動につながってしまいます。汚してしまったときには決して嫌な顔をせず、速やかに片付けるようにしましょう。

また、トイレを汚さないようにするためには、本人に綺麗に使ってもらうよりも、汚れにくくする工夫や、汚れた時の片づけの時間を減らせる工夫をしたほうが手間がかからないこともあります。

つまらせないための対策

トイレに尿取りパットなどを流してしまってつまらせてしまう場合は、尿取りパットを捨てる大き目のごみ箱を目につくところに置くようにして、どこに捨てるのかが分かるようにしておきましょう。また、頻回に失禁がない時には、昼間は予防的におむつを着用することをせずパンツにしておくことも有効です。

まとめ

トイレでの失敗が続くと、介護者の負担は大きくなりこのまま介護を続けられるのかと不安になることもあります。いろいろな対策をしたけれどもなかなか改善が見られない時にはひとりで抱え込まず、排泄のトラブルをよく理解している専門家に相談することも大切です。

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この記事を書いた人:寺岡 純子

保有資格:終活カウンセラー上級、主任介護支援専門員、看護師、GCS認定コーチ
合同会社カサージュ代表。急性期の看護師として従事後、介護保険制度の開始と共に介護業界へ転身。超高齢社会の社会構造の変化を目の当たりにし、人生100年時代を自分らしく生きる必要性を実感する。 現在、20年間の介護業界での経験も生かしながら、終活をお手伝いする終活カウンセラーとして活動中。自分らしい人生を応援する『Happy Life College』を主宰。

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