サ高住の費用はいくら?タイプ別に初期費用や月額費用の相場を解説

「最近、自宅で暮らすことに不安が出てきた」という方のなかにはサービス付き高齢者向け住宅(通称、サ高住)への入居を検討されている方もいらっしゃるかとおもいます。サ高住は生活支援サービスが付いているバリアフリー構造の住宅ですので、単身・夫婦世帯の高齢者の方が安心して暮らすことができる魅力がある施設ですが、実際、サ高住に入居したらどれくらい費用がかかるのかということが気になりますよね。

実はサ高住は、特定施設入居者生活介護の指定を受けているか受けていないかによって「一般的なサ高住」「特定施設に指定されているサ高住」に分類することができます。そして、それぞれの施設によって受けられるサービスや利用する介護保険サービスの種類が違っています。

そのため、それぞれの施設で暮らす際にかかる費用の特徴も違っています。

この記事では「サ高住の入居にかかる費用の内訳は?何にどれくらいの費用がかかるのか知りたい!」という方に向けて、サ高住の費用について「一般的なサ高住」と「特定施設に指定されているサ高住」それぞれの特徴を踏まえて解説していきます。

▼サ高住とは?おさらいしたい方はこちらの記事をチェック!

サ高住とは?サービスの特徴や実際にかかる費用を徹底解説!【2021年最新版】

サ高住費用の入居にかかる費用の目安や内訳は?

サ高住で暮らすために必要な費用の内訳は以下のようになっています。

前払金 保証金/前払金
月額費用 生活費 家賃
居住費
共益費
その他費用
生活支援・介護サービス費 介護保険サービスの自己負担額(1~3割)
サ高住が提供する生活支援サービス

このようにサ高住に入居するには「前払金」「月額費用」が必要になります。

前払金の目安は0~数百万円月額費用の目安は15万~40万円です。

それでは、以下で「一般的なサ高住」と「特定施設に指定されているサ高住」それぞれの初期費用と月額費用について詳しくみていきましょう。

「一般的なサ高住」の費用目安・内訳

サ高住に住む車椅子の高齢者の絵

©tamayura39/stock.adobe.com

ではまず一般的なサ高住の費用についてみていきましょう。

敷金のような役割としての前払金

一般的なサ高住の前払金の目安は0~数百万円となっています。

ただしこの前払金は施設によってさまざまです。というのも一般的なサ高住の契約形態は賃貸借契約をとっている施設が多く、高齢者がより住みやすくなった賃貸住宅といったようなイメージです。

そのため、入居の際の前払金は一般の賃貸住宅を借りる時と同様に、契約時には1ヶ月分の家賃と家賃の数カ月分の額にあたる敷金(保証金)が必要となるところが多いです。

入居先のサ高住の家賃によって敷金の値段が変わってくるため、サ高住の初期費用の目安には施設によって大きく差がありますが、前払金無し(保証金なし)で入居できる施設もあります

そのため、まとまったお金を用意出来ないという場合にも入居することは可能です。経済的に余裕がないからとあきらめずに調べてみましょう。

月額費用には家賃や生活支援サービス費が含まれる

一般的なサ高住の入居にかかる月々の費用の目安は5万~30万円となっています。費用の内訳は以下のとおりです。

  • 生活支援サービス費
  • 家賃
  • 居住費(光熱費など)
  • 共益費
  • その他の費用(日常生活費、医療費、娯楽費など)
  • 介護保険サービス費(各サービスの基本費用+サービス加算分の費用)

基本的にサ高住に入居した際に月額費用として徴収されるのは生活支援サービス費、家賃、居住費、共益費となっております。

施設によっては上記の項目に加えて、食事の提供をしているところでは実際に食べた分の食費を徴収している施設などもありますので、入居する際には費用の内訳を施設に確認し、何がどのような目的で使われるのか納得して契約しましょう。

きちんと確認しなかった場合、
「そんな使われ方をしているなんて知らなかった!」
とトラブルになる可能性があります。

介護保険サービス費

一般的なサ高住の場合、入居者が要介護者の場合は個別で外部の介護保険サービスを利用することになります。

そのため施設から月々の費用として調整される費用に加えて、入居者が利用した外部の介護保険サービス費についてはそれぞれのサービス費用の自己負担分の費用(1~3割)を個人で負担することになります。

利用することができる介護保険サービスは在宅介護と同様のサービスです。

▼介護保険サービスの種類一覧はこちら

【保存版】介護保険サービス一覧全25種解説(2021年改正版)

特定施設に指定されているサ高住の費用目安・内訳

では次に特定施設に指定されているサ高住に入居する場合にかかる費用をみていきましょう。

前払金は保証金や入居一時金が含まれる

特定施設に指定されているサ高住の入居にかかる前払金の目安は数十万~数百万円となっています。

特定施設に指定されているサ高住では(介護付き)有料老人ホームと同じく、契約形態として利用権契約を採っているところが多いです。

そのため、敷金(保証金)に加えて施設を利用する権利を獲るための入居一時金の支払いが必要な施設が多くなっています。

入居一時金の支払い方法を選べる施設もある

ただし、特定施設に指定されているサ高住では入居一時金の支払い方式を選択できる施設が多くなっています。

支払い方式

  • 全額前払い方式
    終身までに支払う必要のある家賃やサービス費用に相当する額を前払金として一括で支払う方式
  • 一部前払い、一部月払い方式
    終身までに支払う必要のある家賃やサービス費用に相当する額の一部を前払金として支払い、その他は月払いをする方式
  • 月払い方式
    前払金は払わずに、家賃やサービス費用を月払いする方式

つまり、入居一時金が多ければ多いほど、月に支払う費用は少なくなっていきます。

入居一時金の返還期間

入居一時金を「前払い」として支払った場合にはその入居一時金の取扱について返還ルールが設けられています。

入居後3ヶ月以内に契約解除した場合【短期解約特例】

前払金-[(前払金の算定根拠となった月額費用÷30日)×入居の日から契約解除するまでの日数]

想定居住期間内に契約を終了した場合【償却期間】

(前払金の算定根拠となった月額費用÷30日)×契約終了日から想定居住期間の期限までの日数

例えば

  • 入居一時金:1,000万円
  • 償却期間:5年(60ヶ月)
  • 月額費用:15万円
  • 入居時の償却費用:100万円

という料金体制の施設に入居し、2年で契約を解除した場合には

入居と同時に1,000万円-100万円=900万円となりますので、

900万円-[(15万円÷30日)×730日]=1,000万円-365万円=535万円

つまりこの場合には返還金として535万円が返ってきます。

 

ただし、施設によって入居時の償却費用や償却期間も違いますので、入居前にあらかじめ契約書類などで確認しておくことが重要です。

▼老人ホームの契約書類で確認すべきポイントを解説

老人ホームとの契約に必要な書類とは?確認するべきポイントを詳しく解説!

月額費用には介護サービス費用も含まれる

特定施設(特定施設入居者生活介護)に指定されているサ高住の月額費用の目安は15万~40万円となっています。

費用の内訳は以下のとおりです。

  • 生活支援・介護サービス費
    (施設が提供する生活支援サービス+特定施設入居者生活介護サービス+サービス加算)
  • 家賃
  • 居住費
  • 共益費
  • 食費
  • その他の費用
  • 介護保険サービス費用(各サービスの基本費用+サービス加算分の費用)

生活支援・介護サービス費用とは

特定施設に指定されているサ高住で受けられる生活支援・介護サービス費用は以下の2つの費用から構成されています。

  • 施設が提供する生活支援サービス費
  • 介護保険の適用内の
    [特定施設入居者生活介護の基本サービス費用+サービス加算分の費用]の自己負担額(1~3割)

「特定施設入居者生活介護」「サービス加算」の費用はいくらかかるのでしょうか?

ここからはそれぞれの費用がどれくらいかかるのか解説していきます!

特定施設入居者生活介護の基本サービス費用

特定施設に指定されたサ高住で受けられる「特定施設入居者生活介護」の基本サービス費用はサービスを利用する入居者の要介護度によって変化します。

特定施設入居者生活介護にかかる費用(1日あたり、1割負担の場合)

要介護度 費用
要支援1 179円
要支援2 308円
要介護1 533円
要介護2 597円
要介護3 666円
要介護4 730円
要介護5 798円

サービスの充実度によって費用が加算される【サービス加算】

サービス加算

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介護保険が適用されるサービスにおいてはそのサービスの内容の充実度によって「サービス加算」として費用が加算される場合があります。

その場合には、在宅介護で利用できる介護保険サービスの基本費用や特定施設入居者生活介護の基本サービス費用に、サービス加算の費用を加えた分の金額の自己負担分(1~3割)を月々支払うことになります。

特定施設入居者生活介護でサービス加算される項目の例

  • 認知症専門ケア加算(3円もしくは4円/日)
    認知症介護指導研修を修了し、認知症介護の経験が一定以上ある認知症の専門スタッフが介護サービスを提供している
  • 看取り介護加算(144円/日)
    回復の見込みがないと医師から判断を受けた利用者に対して、多種職のスタッフが連携を保ちながら看取りができる体制を確保している
  • 夜間支援体制加算(1ユニット:50円、2ユニット25円/日)
    グループホームにおいて入居者の安全確保をより確保するために人員配置基準よりも多くスタッフを配置している
  • 個別機能訓練加算(12円/日)
    機能訓練(リハビリテーション)の専門スタッフ等が共同して個別の機能訓練(リハビリテーション)計画を作成し、その計画に基いて機能訓練(リハビリテーション)を実施している

この他にもさまざまなサービス加算項目がありますので、入居を検討しているサ高住にはどのようなサービス加算体制があるかをあらかじめ確認しておきましょう。

まとめ

サ高住の費用

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サ高住の入居には「初期費用」と「月額費用」が必要です。

一般型のサ高住に入居する場合は、有料老人ホームなど他の高齢者向け住宅へ入居するよりも初期費用が安く済むため、将来住まいを変える可能性がある方におすすめです。

また、介護サービスの利用がまだそんなに必要ではない方などは自分の要介護状況に合わせて外部の介護保険サービスを利用することが可能であるため、費用の調節をすることができます。

特定施設に指定されているサ高住は介護付き有料老人ホームと同様に施設内で介護保険サービス(特定施設入居者生活介護)を受けることができます。そのため要介護度やサービス加算によって値段は変わるものの、要介護度があがっても一定の費用を保つことができます。

現在、サ高住は国からの支援を受けどんどん施設数が増加しており多様な施設があります。ただし、その分施設の体制や環境によって費用にも差があります。費用と提供しているサービスが自分と適しているサ高住を探しましょう。

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この記事を書いた人:ヒトシア編集部

保有資格:高齢者住まいアドバイザー検定 ファイナンシャル・プランニング技能士(3級)
高齢者住まいアドバイザーの知見を活かしたわかりやすい解説を行っていきます。

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