新しい趣味に最適!色彩豊かなマスキングテープで作る「ちぎっ手アート」とは?
シニアにとって趣味があるということはとても重要なことです。
子供であればスポーツや勉強など勝手に趣味ができますし、大人になれば会社や子育てを行なうことで、体を動かすこと頭を使うことができ、一日に忙しさと潤いがでます。
しかし50代後半くらいから、ご自身の退職や子供が家を出ていくと一気に一日が長く感じられたり退屈に感じられるようになります。
毎日新聞は、週に一回以上、趣味やスポーツに励んでいる方の方がそうでない方より介護費が年間3~5万円ほど安くなると公開しています。
参考:高齢者、週に1度の運動や趣味の会参加で介護費抑制効果
目次
マスキングテープを使ったちぎっ手アートとは
それだけ「趣味をもつ」ということが重要視されていますが、とはいえ急にスポーツなどを始めるわけにもいかないと思います。
そこでこの記事では手軽に始めることができて、片付けも楽、簡単なものから難しいものまで多様な難易度があるので達成感は得やすい「マスキングテープを使ったちぎり絵アート」について取り上げたいと思います。
協力していただいたのは創業以来粘着テープを製造して54年になる「リンレイテープ」さんです。
シニア向けに「ちぎっ手アート」というマスキングテープを使ったちぎり絵の手法を紹介しており、26を超える老人ホームや介護施設から高い満足度を得ています。
本社:東京都中央区日本橋人形町2-25-13
1966年神奈川県茅ヶ崎市に和紙テープの専門メーカーとして設立
─── マスキングテープを使ったちぎり絵とはいったいどのようなものなのでしょうか?
マスキングテープを使ったちぎり絵を私たちは「ちぎっ手アート」と呼んでいます。
ちぎっ手アートとは、色に濃淡(グラデーション)のついたマスキングテープを使ってちぎり絵を行ない、鮮やかな作品を仕上げるアートのことです。
特徴としては、貼り付けたい分のテープだけをちぎって貼れば良いので、ハサミやのりを使わず、安全で楽に始められるということです。
また、貼り付けるための絵(下絵)はパソコンから印刷して入手することができ、下絵とテープさえあればいつでも始められるということが特徴となります。

ちぎっ手アートで使われる下絵
─── 具体的にはどのように作るのでしょうか?
では実際にちぎっ手アートを行ないながら説明させていただきます。
①まず下絵を用意します。
今回は難しい切り貼りが必要ないリンゴの下絵にしました。
②テープをちぎって、線に沿って貼っていきます。
緑のテープのようにあらかじめちぎって横においといても、赤のテープのように切ったらすぐに貼ってもどちらでも構いません。
これはちぎっ手アートの特徴で、貼りやすく剥がしやすいので横に置いておくことができるのです。
間違えたところに貼ってしまったとしても…
爪で少しひっかいてあげれば簡単に剥がすことができます。
③あとはちぎったり貼ったり剥がしたりしていくだけで完成です。
この赤色には同じテープを使ったのですが、同じテープでも使用する部分によって色の濃淡があり色彩が異なるので、オリジナリティがある作品が作れることが特徴ですね。
普通のちぎり絵とちぎっ手アートの違い
上でも書かせていただいたように、一般的なちぎり絵はのりやハサミを使いますので、準備する手間や片づける手間が発生します。
それが省略できるということは多くの方に楽しまれる、長く続けていただけるためには重要です。
また、一般的なちぎり絵では折り紙を使用します。そうすると色の変化はつけられますが色の濃淡や色彩といった表現の変化はつけることができません。
色彩の異なるテープを使用したり、同じテープでも使用する部分を変えて色の濃淡に変化をつけることによって、同じ柄の下絵を使っても完成した作品によって与える印象が異なるのが面白いところです。
ちぎって貼るだけでも自然に色の濃淡等によって色彩に変化が出ますので、簡単に作品を作ることが出来ます。

油絵風マスキングテープを用いて作ったリンゴ

クレヨン風マスキングテープを用いて作ったリンゴ

水彩画風マスキングテープを用いて作ったリンゴ
─── ちぎっ手アートに必要な道具と入手方法を教えて下さい。
ちぎっ手アートはテープと下絵があれば始められます。
先ほども申し上げましたが、テープは完成品の仕上がりが水彩画風に仕上がる“彩り水彩”とくれよんで書いたように仕上がる“いろどりくれよん”、油絵風になる“彩り油絵”、の3種類があります。各種8色セットとなっていますので、作りたい作品によって色や種類を使い分けが出来るよう揃えています。
▼他の種類のテープも見ることができます。

作品が水彩画風に仕上がる「彩り水彩」
下絵については弊社ホームページよりダウンロードが出来るようになっており、印刷した下絵をそのまま使用することが出来ます。
今後下絵の種類を増やし、季節やイベント毎の下絵をご用意し1年中ちぎっ手アートを楽しめるよう充実させていく予定です。
下絵一覧:リンレイテープ 下絵で遊ぶ
様々な年代に楽しまれている幅の広い趣味
ここまでだと、ちぎっ手アートは高齢者だけの趣味と思ってしまうかもしれませんが、実はそんなことはありません。
というのも簡単に始められることや汚れないことから、小さいお子様を持つお母様でもマスキングテープを使ってちぎり絵をされている方はいらっしゃいますし、40代50代の介護職員さんでも、施設のレクリエーションでちぎっ手アートを知られて個人的にも始められたという方もいらっしゃいます。
中には、以下ようなかなりこだわった作品もありまして、老若男女問わず、難易度も作り上げる作品次第となっており、ちぎっ手アートは奥が深いという特徴もあります。

真珠の耳飾りの少女

凱風快晴

12輪のひまわり
─── ちぎっ手アートはシニアにとってどのような効果があると考えられるのでしょうか?
マスキングテープをちぎる作業で指先を使うことや、下絵に貼る時に色や配置等を考えるのに頭をつかうため、認知症予防につながると考えています。
また、ちぎり絵を完成させることによって、作品を作りあげたという達成感を得る事が出来きるため、新たな目標を持つという向上心ややる気をもつことに繋がります。
─── 今後、もっと多くの人にちぎっ手アートを体験していただくための考えなどはありますか?
今はまだちぎっ手アートを販売して間もないので認知度も低いですが、これからシニア向けのイベントや老人ホーム・介護施設のレクリエーション、お子様向けのイベントなどで積極的に活動し、実際に体験していただく機会を増やしていきたいと思っています。
今後、ちぎっ手アートのことを知ってくださる方が増えていけば「ちぎっ手アート コンテスト」のようなものも開催してもっと盛り上げていきたいと考えております。
まとめ
今回は様々なマスキングテープを用いてちぎり絵を行う、ちぎっ手アートについてインタビューさせていただきました。
ちぎっ手アートについてリンレイテープさんにインタビューしていくと、シニアの方に気に入っていただくため、実際に色々な方に話を聞いたり、使っていただいたりする試行錯誤の結果、完成したテープであるということが伝わってきました。
ヒトシア編集部でも実際にちぎっ手アートを体験しましたが、同じテープでも色が若干違うなど、こだわればこだわるほど奥が深いと感じられました。
この記事を読まれてマスキングテープや、施設でのレクリエーション・ワークショップ・体験会等にご興味を持たれましたら、ぜひリンレイテープ社までお問い合わせしてみてください。
以下の画像をクリックするとちぎっ手テープのHPを見ることができます。