老親の一人暮らしのリスクと対処法をご紹介

「高齢になったらいつかは施設に入らないと…」こんなふうに考えている高齢者は少なくないでしょう。

しかし、実際は住み慣れた自宅でいつまでも生活したいと思うものです。

子供が巣立って、配偶者に先立たれてもなんとか自分一人で生活を続ける高齢者は、少子高齢社会が加速する今後も増加するでしょう。

今回は、一人暮らしをする老親が心配な方たちに、安心して過ごすための対策をお伝えします。

高齢の親の1人暮らしに潜むリスクとは

行動範囲が狭くて、自由度が少なく体力がない高齢の親の一人暮らしはとても危険です。

近年話題の判断力低下による高齢者の自動車事故の抑制も、家族がいなければ心配でしょう。

ここでは、一人暮らしに潜むリスクについて解説します。

食生活の乱れ

若い世帯でも昼食の際自分一人なら適当な食事で済ませることもあるでしょう。

これが高齢者の一人暮らしなら益々食事がおろそかになり、偏った栄養バランスになりやすいのです。

高齢者は動きが鈍くなり、献立を考えるのが億劫になりやすいことが理由として挙げられます。

急病や事故などでも対応できる人がいない

高齢者は浴室や浴槽での事故が多いです。

特に室温が急激に下がることで血圧が高くなり、そのまま意識を無くし倒れ込むケースがあります。

日常生活の中でも一過性脳虚血発作などを起こしやすくなり、一時的に意識を失うことも珍しくありません。

そのような状況の中、高齢者の一人暮らしなら誰にも気付かれず、放置されるリスクが高くなり、最悪の場合には死に至ることもあるのです。

精神的に不安定になりやすい

高齢者は自分の身体機能の衰えや、友人や仲間の死を身近に感じています。

一日終わって、誰とも会話をしなかったということも珍しくなく、それだけ孤独ということになります。

本人の性格的なものもありますが、高齢者は基本寂しさを感じやすく、それが原因で精神的に不安定になりやすいのです。

精神的に不安になると、身体面への影響もあり、不意の転倒や転落のリスクも高まります。

生活リズムが崩れやすい

高齢になると一日なにもやることがないということも多くなり、毎日をどのようにして過ごすか悩む方も多くいらっしゃいます。

悩んで、自分で何かやることを探すくらいならいいのですが、やるとこがないまま一日が終わるのをひたすら待つようだと、生活にメリハリがなくなりリズムが崩れやすくなります。

その結果、昼夜逆転などになりやすく、それが原因でさらに精神的に不安定になったり食生活が乱れてしまう可能性もあります。

もしもの時に備えて考えておきたい対応策

これまでのお話で、高齢者が一人暮らしをすることの危険性がご理解頂けたと思います。

では、具体的にどのような対応策があるかお伝えします。

見守りサービスを活用する

見守りサービスといっても色々なものがあります。

民生委員や地元社会福祉法人の地域貢献活動、ヤクルトや夕刊配達員によるものまで多岐に渡ります。

もちろん、介護保険サービスを利用するようになれば、訪問介護も広義では見守りサービスといますが、無料または安価で受けられるような見守りサービスを活用していくことをお勧めします。

どのようなものがあるか分からなければ、地域包括支援センターに相談してみましょう。

同居を始める

一人暮らしの高齢者の自宅に子供などが行って住む同居と、子供世帯に一人暮らしの高齢者(親など)を呼び寄せて同居する方法があります。

高齢者は環境を変えると認知症が進行したり、精神的に不安定になることがあるので、可能であれば前者がいいでしょう。

介護保険サービスの利用を検討する

生活に不安を感じるなら、介護保険サービスの利用を考えてみましょう。

そのためには、利用するための申請を行なう必要がありますので、地域包括支援センターか社会福祉法人などの居宅介護支援事業所に相談しましょう。

申請の代行から、どんな介護保険サービスを利用したいか話を聞いて、実際のサービスへと結びつけてくれます。

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老人ホームやサ高住への入居を検討する

本人が納得すれば、思い切って生活の場所を変えるのもひとつの方法です。

例えば、サ高住なら見守りを支援や相談援助のサービスを受けられますので、一人暮らしで生じやすいリスクを軽減させることができます。

老人ホームの場所だと、有料老人ホームなら自由度の高い生活をしながら設備の整った環境で生活を送ることができます。

サ高住も有料老人ホームも費用は決して安くはありませんので、ある程度の資金や収入がある人になりますが、上手く活用するといいでしょう。

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まとめ

老親の一人暮らしはとても心配なことも多くあるかと思います。

離れて過ごす子供として出来ることはありますので、今回の記事の内容を参考にして対策を具体的に考えてみましょう。

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監修者:陽田 裕也

監修者:陽田 裕也監修者:陽田 裕也

資格:社会福祉士 生活相談員 介護福祉士 介護支援専門員
2001年介護福祉士の養成校を卒業と同時に介護福祉士を取得、翌年には社会福祉主事任用資格も取得した。 2002年から特別養護老人ホームで介護職員として勤務しており、その後、同一施設内で生活相談員や施設ケアマネジャーなどを経験しながら社会福祉士の国家試験に合格した。 現在は副施設長を兼任し生活相談員として相談援助に携わっている。 今後は権利擁護への知見を広げるため、成年後見人養成研修にも参加予定である。

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