認認介護の現状と4つの対応策をご紹介

元気で健康な人が高齢者の介護をする…

以前は普通に行われていたことでした。

しかし今は違い、高齢の妻が夫を介護する老老介護、それに軽度の認知症の妻が、認知症の夫を介護する認認介護という非常に介護が難しい時代になっているのです。

認認介護という実態の背景として超高齢社会というものがあり、それに関連して、核家族が少なく高齢世帯での生活が多いことがあります。

離れて暮らす息子や娘は、自分の親の認知症に気が付いてないケースも珍しくないのです。

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認認介護世帯の割合

高齢者世帯の11世帯のうち1世帯が認認介護だといわれています。

このなかには夫婦ともに高齢者というだけではありません。

例えば親が90歳だとすれば子供は70歳になる可能性もあり、子供も認知症になっており、親子関係で認認介護が行われているケースも存在します。

このような実態は表面化している数字であって、軽度認知症の方などはカウントされていない可能性もあります。

そもそも認知症の人は自ら、認知症の疑いがあると思い病院を受診することはあまりありませんので、二人とも認知症であるにも関わらず、診断を受けていないことも考えられます。

認認介護の問題点とは

認認介護は様々な問題が発生し、介護をする側、受ける側とも決してメリットがあるとは言えません。

ここでは、認認介護が引き起こす4つの問題点をお伝えします。

問題点1.十分なサービスを提供できない

介護保険サービスの他、世の中には様々な社会資源があります。

特に、地域包括ケアシステムの構築に伴い、自宅で生活を継続させれための資源は益々増え、利用しやすくなっています。

そのような状況にも関わらず認知症という状態が十分な情報収集ができず、サービスへと結び付けることができないのです。

最悪の場合には介護保険の認定も受けず、自己流で介護をしていることもあります。

問題点2.適切な判断ができない

介護は対象となる人の心身状況を把握して、通常時と異常時の違いを確実に気が付かなくではなりません。

例えば、食事の際の嚥下状態、上肢や下肢の動き、顔色や排便の様子の違いも気が付いて、それに合わせた判断が必要なのです。

認知症であるがために、状況判断が遅れたり出来なくなって、最悪の場合には、死に直結することもあるでしょう。

問題点3.栄養状態が維持できない

認知症になると調理が難しなります。

調理は色々なことを同時に行うので、認知症の方にとってはそれが苦痛になり、簡単な調理しかしなくなる傾向にあります。

調理されたおかずをスーパーで購入することもありますが、それでは決して十分な栄養が摂取できないのです。

認認介護が夫婦である場合には、二人同時に栄養状態が悪くなり、免疫力も下がり、その結果感染症に罹患しやすくなるリスクがあります。

問題点4.悪徳商法に騙されやすい

高齢世帯や独居高齢者はただでさえ悪徳商法のカモになりやすいです。

認認介護であれば、悪徳商法に騙されやすいリスクは更に高く高くなり、「なにかヘンだぞ…」「もしかして騙されてる?」

という発想がなくなり、言われるがままに物事が進行し、不利な契約をしてしまい、騙されることがあります。

認認介護の4つの対処法

認認介護の多くのケースとして、介護をしている本人達は上記で解説した問題点に気が付きません。

よって、自分達でなんとかしなければならないという気持ちになれず、自らアクションを起こすことができないのです。

例えば遠方で暮らす子供や近隣住民、民生委員などが気付いて対処する必要があります。

ケアマネジャーに相談する

介護保険を既に利用していれば、担当のケアマネジャーに連絡します。

「介護している〇〇さんも認知症かも…」など伝えて、家族の介護力が十分てないことを伝えましょう。

介護保険を利用していなければ地域包括支援センターのケアマネジャーに連絡しても構いません。

行政の相談窓口に相談する

行政の相談窓口は介護保険制度を担当している課か、高齢者の福祉を担当している課になります。

自治体によって名称は違うので、相談したい旨を伝え、担当する人に伝えましょう。

ただ、すべての事が行政の窓口で解決することはないので、ひとつのきっかけだと考えておきましょう。

介護保険サービスを活用する

ケアマネジャーに連絡して、とりあえず家族の介護力が十分でないことを伝えると、介護保険サービスを活用する方向で話を進めます。

大切なことは、2つあります。

①介護をしている認知症の方の心身状態を配慮する。

②介護力が不足している部分にサービスを入れる。

です。

介護する側も同時に介護保険サービスを活用するケースもあります。

地域で支える仕組みをつくる

個人レベルでは難しいので、地域の区長や民生委員の力を借りて、認認介護をしている人達を支える仕組みをつくってもらいます。

例えば、個人情報を特定の住民に開示すれば見守りなどは簡単にできるでしょう。

地元の老人クラブなどに気にかけてもらうのもひとつの方法です。

まとめ

認認介護は実は身近に起こっているもので、表面化されていないケースもあることを抑えておきましょう。

遠方で暮らす子供は高齢の親の生活状態が不安になるでしょう。

離れて暮らしてきても、上記で述べた相談窓口に連絡することができます。

地域包括支援センターでは、事情を説明すれば訪問してくれたりもするでしょう!

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監修者:陽田 裕也

資格:社会福祉士 生活相談員 介護福祉士 介護支援専門員
2001年介護福祉士の養成校を卒業と同時に介護福祉士を取得、翌年には社会福祉主事任用資格も取得した。 2002年から特別養護老人ホームで介護職員として勤務しており、その後、同一施設内で生活相談員や施設ケアマネジャーなどを経験しながら社会福祉士の国家試験に合格した。 現在は副施設長を兼任し生活相談員として相談援助に携わっている。 今後は権利擁護への知見を広げるため、成年後見人養成研修にも参加予定である。

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