松戸市と協力して孤独死ゼロを目指すはれの日サロンとは?

日本各地で社会問題と騒がれていることの一つに高齢者の孤独死があげられます。
参考までに東京都内の孤独死数は年々上昇しており、2016年では約3,200人となっており、今後ますます増え続けると予測されます。

そのような社会課題に対して千葉県松戸市は「常盤平団地孤独死ゼロ作戦」を掲げており、松戸市にある常盤平団地の計5,359世帯で孤独死数を0にしようとする施策を行っています。

シニアの寄り処となる「はれの日サロン」

同じく松戸市常盤平駅にある「はれの日サロン」は松戸市と提携して、高齢者の課題解決に努めている官民合同のサービスです。

この記事では実際に晴れの日サロンの中井氏にインタビューを行い、お話を伺った

  • はれの日サロンはどのようなサービスなのか?
  • 高齢者に対してどのようなことを提供しているのか?
  • 今後の展望

という内容について書いていきます。

はれの日サロン
代表:中井 潮
営業時間:10:00〜19:00(水曜定休)
場所:千葉県松戸市常盤平3-10-1セブンタウン常盤平1階
開設:2019年10月25日
TEL/FAX:047-710-0280

─── 御社で行われているサービスを教えて下さい

「はれの日サロン」は千葉県松戸市常盤平駅南口のセブンタウン常盤平というショッピングモールの中のシニア層向けサロンです。

松戸市に住まれるシニアの方々に、同じ市に住む仲間と楽しくお話していただく「もう一つの家」を創出したいと考え、松戸市のアドバイスを受けてサロンを設けさせて頂きました。

右)元復興大臣 渡辺博道様 左)日本元気シニア総研(はれの日サロン)代表理事 中井潮

左)元復興大臣 渡辺博道氏 右)はれの日サロン代表理事 中井潮氏 オープン記念

─── はれの日サロンで出来ることについて詳細に教えて下さい

「はれの日サロン」は主にシニア層を中心としたコミュニティサロンで交流を通して、地域経済の発展環境問題などの地域のための活動を一緒に考える月額制サロン(月額1,200円)です。
更に松戸市に団地が多いことも加味して、多世代交流を図るべくキッズスペースも設けシニア層とキッズ、子育てママ層も交流出来る環境づくりをしています。

はれの日サロン内には、その他にもシニアの生活相談係として、住まい、相続、終活、介護、保険、仕事、健康などのことを一貫して相談できる「くらしの窓口」も併設しております。
専門の知識を持ったコンシェルジュが常駐しており、日常の中のあらゆる生活の不安を解決する窓口となっております。
もちろん個別ブースでの対応、WEBでの対応など様々なご希望にお答えできるようにしています。

また、サロン内に同設されている「はれの日学園」では、はれの日サロンの会員や企業様が講師となり地域の為に学びや趣味を伝える場を提供しております。
学校の授業形式で、パソコンのスキルを教えられるシニアの方もいれば、健康の秘訣などを語ってくださる方もいらっしゃいます。

その他、はれの日学園と地域が協力して、子供たちへの読み聞かせや日曜大工などの催し事も行なっておりますので、そちらへの参加も可能です。
上記の「はれの日サロン」「くらしの窓口」「はれの日学園」を合わせた3つのスペースで地域活性化地域の方の活躍仲間づくりを行なう場を創出しています。

その他にもサロンの中には住民の方々が持ち寄った本が置いてあったり、常設してあるネスカフェアンバサダーでコーヒーが飲めたり、イベントなどでレコードを持ち寄って音楽を流したりできる仲間と一緒に落ち着ける空間となっています。

増加する孤独死に対して官民一体で取り組む

─── はれの日サロンを始められたきっかけを教えてください

最近では近所付き合いやコミュニティが無く、パートナーに先立たれたり、息子が出ていくことで一人暮らしになってしまうといった高齢者の家庭が都心部を中心に増えていきます。
実家の近所に住む私の叔母も、私が家を出た後にそのように一人暮らしになり、最終的には孤独死しました。

それをきっかけに、このような増え続ける悲惨な孤独死は自治体だけでカバー出来ない状況であり、私たち民間も一緒に取り組んでいかなければ行けないことだと考えるようになりました。

それから約7年間、私たちは日本のシニア市場を分析し講演や執筆活動を行って参りました。
活動の途中、㈱セブン&アイクリエイトリンクから同社が展開するショッピングモールArioの利用者高齢化に関する相談を受け、それならば高齢者のためのイベントを開催しようと企画させて頂きました。

高齢者のためのイベントを開催したエリアの一つに、ここセブンタウン常盤平が含まれており、特に高齢化が進んでいるとのことで、この地に住む高齢者のために何かできないかと考えていました。
また、松戸市も地域の高齢化による孤独死対策に悩まれており、この地域にあったコミュニティースペースを提供した方がいいのでは?と考えていたという経緯から、官民一体のプロジェクトとして「はれの日サロン」を企画しました。

─── 松戸市や地域の企業とは具体的にどのように連携しているのですか?

松戸市から常盤平地区の高齢者支援団体として登録頂き、職員の方に「はれの日サロン」を紹介頂いております。
更に松戸市と千葉大学の予防医療センターに協力し、サロンに通われる方と通われない方の健康寿命の調査行い、その差を数値化し検証していく予定です。

また地産地消を目指して地元企業の方には地域の産物の紹介などを行なっていただいています。
地域経済活性化のための交流の場として、今後も定期的に開催し、この地域で出来る活動をさらに見出していきたいと考えております。

─── はれの日サロンに通うことによってシニアの方々にはどのような効果があるのでしょうか?

松戸市の常盤平地区では高齢化比率が高く27.8%(2019年度現在)もあります。
更に常盤平団地では過半数の51.3%が高齢者、10%が一人暮らしという調査が出てます。
孤独で行き場所の無い高齢者は、毎日の生活に変化が無い傾向にあります。そのような刺激が無い日々を過ごし続けると体調不安や心の病気、介護の深刻化、認知症などに繋がってしまい、最悪の場合孤独死してしまう可能性があります。

そのようなことを防ぐ為にも毎日新しい発見をすることができ、笑いがあり、ご自身がこの地域で活躍できる場づくりを行ない、毎日に変化ある日々を過ごして行きたいと考えております。

イキイキしているシニア

©tomoco_sozai/stock.adobe.com

一地域で終わらせず日本全国のシニアのためになりたい

─── 御社の今後の展望について教えてください。

はれの日サロンは前例が今までにない複合的な地域活性化プロジェクトとなっております。
現在、私たちは自治体と地域企業が協力して、シニアの集まる場所を作り、シニアの日常の悩みの解決案を探す、という新しいビジネスモデルへの挑戦をしているところです。

今後はれの日サロンのようなコミュニティースペースを増やすべく、現在3~4地域の自治体と協業の話を進めており、徐々に全国各地域に展開していくことで、全国での孤独死対策、シニア人材の活用、シニアを狙った詐欺の防止などの効果があるとみています。

また地域の高齢化に関しては日本全国の各地域での問題であり、各地域でこのプロジェクトを確立する必要があるでしょう。
今後は「はれの日サロン」に通うことによって高齢者へどんな影響がでたか?ということを数値化し具体的な実例として全国に発表させて頂くことで、松戸市だけでなく日本中の高齢の方をよりいきいきさせることができると考えております。

まとめ

今回は松戸市と一緒に地域の孤独死対策の一環としてシニアによるコミュニティ「はれの日サロン」をつくられた中井さんにインタビュー伺いました。
都心部では人と人との繋がりが無くなってきていると言われており、全国の孤独死数の15%程が東京23区内というデータもあります。

地域で住民のための憩いの場を住民がつくることで、その地で企業活動を行う方、その地の行政を担当される役所の方、その地で生活されている方が協力し合うことで地産地消、孤独死対策、介護予防などさまざまな施策が可能になるのだと思いました。
はれの日サロンは松戸市以外にもコミュニティ活性化による孤独死対策、介護予防などを進めていく予定なので、ぜひ皆様もチェックしてみてください。

▼画像をクリックすると「はれの日サロン」のHPに移動します。

ヒトシア編集部

ヒトシア編集部ヒトシア編集部

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