【有料老人ホームの入居条件まとめ 】要介護でも入れる種類や費用目安について解説

有料老人ホームは「介護付き有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「健康型有料老人ホーム」の3つに分かれており、その中でも「介護付き有料老人ホーム」は介護専用型と混合型に分かれています。

そのためそれぞれの施設形態ごとに入居条件が異なりますので注意が必要です。

そこでこの記事ではそんな有料老人ホームの入居条件について、それぞれの施設形態ごとにまとめていきます。

まずは有料老人ホームの種類を確認しましょう

厚生労働省の「老人ホームの概要」によると、有料老人ホームは高齢者に入浴、排せつ、食事といった介護、洗濯や掃除等の家事、健康管理の中から少なくとも一つのサービスを提供している施設のことを指します。参考までに出典を記載します。

老人ホームの概要の画像

出典:厚生労働省 有料老人ホームの概要

また主に民間が運営しており、多様化する高齢者のニーズに合わせて様々なサービスが提供されていることが特徴です。

さらに有料老人ホームの中でも施設形態が「介護付き有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「健康型有料老人ホーム」の3つに分かれており、それぞれ提供しているサービスや入居条件が異なりますので1つずつ見ていきましょう。

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有料老人ホームとは?費用や入居条件について徹底解説!

介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームは、都道府県から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設のことを指します。

参考:特定施設入居者生活介護(令和2年7月)|厚生労働省

 

そのため、入居者に介護が必要になった際には施設の職員が介護保険サービスを提供することが可能で、他の形態の有料老人ホームとはこの部分で大きく異なります。

また介護付き有料老人ホームのなかでも介護専用型と混合型の二つの施設形態に分かれており、介護専用型は要介護度1以上の人しか入れないのに対して、混合型は要介護認定を受けていない自立の方でも入居できるという違いがあります。

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住宅型有料老人ホーム

住宅型有料老人ホームとは、生活支援や緊急時対応などのサービスが付いた高齢者向けの居住施設です。

介護が必要になった際に施設の職員が介護をしてくれる介護付き有料老人ホームとは違い、訪問介護等の外部の介護保険サービスを利用しながら生活をしていくことが必要になります。

ただ、施設を運営している法人がデイサービスや訪問介護を併設し、入居者に提供する併設事業所を開いている場合もあります。

どちらの場合にもケアマネジャーにケアプランを作ることで介護保険サービスが利用できるようになります。

施設によって差はありますが自立~要介護度の高い方まで幅広く受け入れています。

メインの入居者は自立~軽度の要介護度の方のため、その方たちが楽しめるような音楽や書道や生け花などの手芸などのレクリエーションが充実しているという特徴があります。

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健康型有料老人ホームとは

健康型有料老人ホームは主にアクティブシニアを中心に自立や要支援状態の方を受け入れており、家事をスタッフに依頼したり、図書室やジム、プールなどの施設が充実している施設が多くあります。ただ、要介護度が高くなったり、医療的な支援が恒常的に必要になった場合は退去しなければいけません。

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知っておきたい有料老人ホームの入居条件で大事な6つの項目

有料老人ホームの入居条件で大事な6つの項目

ここまでは施設ごとの特徴について解説していきました。ここからは有料老人ホームに入居する際に特に重要視される下記6つのポイントについて解説していきます。

  1. 要支援・要介護度
  2. 医療依存度
  3. 認知症の有無や進行具合
  4. 年齢
  5. 収入
  6. 保証人・身元引受人の有無

この6つの項目は施設形態ごとに入居条件が定められているものや、1つ1つの施設ごとに異なるものなど様々です。

それでは施設形態ごとに6つの入居条件はどのようになっているのか見ていきましょう。

(1)要支援・要介護度別の入居条件について

要介護状態になると利用することができる介護保険サービスや、要支援状態になると利用することができる介護予防サービスは、それぞれ要介護認定と要支援認定を受けることが必要です。

つまり、介護付き有料老人ホームは介護保険サービスを提供するので、入居者は要介護1以上の方に限定されます。

入居した後に介護度が上がった場合には入居し続けられるのか、退去しなければいけないのかは介護施設ごとに異なりますので、契約の際には必ず確認しましょう。

施設形態 要介護度の受け入れ条件
介護専用型介護付き有料老人ホーム 要介護度1以上の方に限る ※どの要介護度まで受け入れるかは施設によります。
混合型介護付き有料老人ホーム 自立~要介護度5の方 ※どの要介護度まで受け入れるかは施設によります。
住宅型有料老人ホーム 自立~要介護度5の方 ※どの要介護度まで受け入れるかは施設によります。
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(2)医療依存度について

有料老人ホームは各施設の設備や医療体制、人員体制によって提供できる医療的な支援が異なるため、施設によってどの症状なら受け入れができ、どの症状なら受け入れができないということが決まっています。

そのため、入居を検討する際にはその施設がどんな医療的な支援ができるのかをしっかり把握しておくことが大切です。

施設によっては入居を断られたり、入居した後に持病が悪化し、すぐに退去しなければならなくなる可能性もありますので注意しておきましょう。

ただ、24時間看護師が常駐しているなど、医療環境が整っている施設は入居一時金や月額が高額になる傾向があるので注意が必要です。入居中に病気や怪我で退去することにならないよう入居前にしっかりと調べておきましょう。

(3)認知症について

医療依存度と一緒に注意しておきたいのが、認知症の有無やどの程度進行しているのかということです。

医療依存度と同様に認知症の方の受け入れも施設ごとに異なるため、確認が必要です。

介護付き有料老人ホームであれば症状が進行していても入居できる場合がありますが、基本的に自立の方を対象としている住宅型有料老人ホームや健康型有料老人ホームでは軽い症状でない限りは入居を断られる場合が多いでしょう。

内閣府が発表している「認知症高齢者数の推計」によると、2012年時点では65歳以上の方の中で認知症と診断されている方は15%ほどでしたが、2025年には20%と5人に1人の割合となっており、さらに2060年には33%と3人に1人の割合になると推測しています。

今後は認知症の方にどこへ入居してもらおうかと考える必要もあると思いますが、有料老人ホームが難しいようであれば、認知症の方にも対応できる施設であるグループホームや特別養護老人ホームも一緒に検討してみてはいかがでしょうか。

参考:内閣府 認知症高齢者数の推計

(4)年齢について

介護保険サービスの提供は、例外を除いて65歳以上の要介護者に提供されるサービスであるため、施設が介護保険サービスを提供している介護付き有料老人ホームは満65歳以上でないと原則入居することができません。

例外として、特定疾病と呼ばれる国が指定している16種類の疾病により介護が必要であると認定された場合には65歳未満であっても介護付き有料老人ホームに入居することが可能です。

住宅型有料老人ホームと健康型有料老人ホームに関しては一般的には60歳以上としている施設が多いですが、介護保険サービスを施設自体で提供しているわけではないため、年齢を問わない施設も多くあります。

参考:厚生労働省 特定疾病の選定基準の考え方

(5)保証人・身元引受人について

ほとんどの老人ホームでは入居時に保証人や身元引受人を必要とします。

なぜなら、病気などの際に治療方針に同意したり手続きをしたりするためや、支払いが難しくなった場合のため、死亡時の手続きや引き取りのために必要なためです。

保証人や身元引受人は家族にお願いするのが一般的ですが、親族が高齢のためお願いできる人がいなかったり、家族がいないような場合には入居できない施設もあります。

その際には、成年後見人制度を利用したり、保証会社のサービスを受けることによって入居できる施設もみつかりますので、見学の前に確認しておくことをおすすめします。

老人ホームの入居で必要な身元保証人について解説【一般社団法人いきいきライフ協会取材監修】

(6)収入について

有料老人ホームでは収入や資産がいくら以上でなければ入居不可と定められている施設はありませんが、将来的に費用の支払いができなくなることを避けるため、入居にあたって年金収入額や資産について確認されることが多いです。

また有料老人ホームでは、公的な老人ホームと比較して月額利用料や入居一時金が高額なため、生活保護を受給している方が入居することは難しいでしょう。

月額利用料が支払えなくなった場合には有料老人ホームを退去しなくてはならないため、資産状況や年金受給額を計算したうえで、支払い続けられるような施設を選ぶことが重要です。

有料老人ホームの費用 | 相場や支払い方法は?返還金の計算方法も解説

有料老人ホームを退去しなければいけないのはどのような場合がある?

いままで入居するために確認しておくべき項目をそれぞれ見てきましたが、入居する際にはその施設の退去条件も一緒に確認しておく必要があります

例えば入居する際には条件を満たしていたけれども、すぐに認知症が進行して介護の妨げや周りに迷惑をかけてしまうような周辺症状が出てしまい、退去しなければいけなくなると、時間もお金もたくさんかかってしまいます。

退去の条件は施設により異なりますが、特に以下3点に関しては必ず確認するようにしましょう。

  • 要介護度が高くても入居し続けることができるのか
  • 人工透析や食事がとれず胃ろうで栄養を摂取するなどの医療面で何が対応できて何が対応できないのか
  • 認知症の進行度はどのくらいまで入居することができるのか

このような施設を見つけるのは大変なので、担当のケアマネジャーに相談するか、情報サイトで気になる施設をいくつか見つけ、資料請求をして確認してみましょう。

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まとめ

有料老人ホームの入居条件まとめ

以上が有料老人ホームの入居条件のまとめでした。この記事を参考に、有料老人ホームに親などの入居を検討する際は確認してみましょう。

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監修者:陽田 裕也

監修者:陽田 裕也監修者:陽田 裕也

資格:社会福祉士 生活相談員 介護福祉士 介護支援専門員
2001年介護福祉士の養成校を卒業と同時に介護福祉士を取得、翌年には社会福祉主事任用資格も取得した。 2002年から特別養護老人ホームで介護職員として勤務しており、その後、同一施設内で生活相談員や施設ケアマネジャーなどを経験しながら社会福祉士の国家試験に合格した。 現在は副施設長を兼任し生活相談員として相談援助に携わっている。 今後は権利擁護への知見を広げるため、成年後見人養成研修にも参加予定である。

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