老人ホームとの契約に必要な書類とは?確認するべきポイントを詳しく解説!

「入りたい老人ホームが決まってきた!」

「主治医に老人ホームをおすすめされたので入居手続きを進めたい」

といった場合でも、老人ホームに入居するのが初めてという方にとっては、入居の際にどのような書類を準備・確認しておけばいいのか分からないですよね。

また、もうすでに準備・確認する必要がある書類の検討がついている方のなかにも、

「名前はわかっているけど、それってどんな書類なの?」

と思われている方はいらっしゃるのではないでしょうか?

入居の際には施設によってさまざまな書類が必要となります。

この記事では老人ホームへの入居するために必要になる可能性がある書類について網羅的にまとめ、説明していきます。

入居までの流れを簡単に把握しよう

まずは、入りたい老人ホームを決めてから入居するまでにどのような流れがあり、どのタイミングで書類等の提出が必要になるのかを把握しましょう。

入居までのイメージ

老人ホーム 入居までの流れ

書類によってや施設によっても提出が前後することはありますが、一般的には入居の仮申込をしてから必要書類の準備や提出をおこなうことになります。

老人ホームへの入居までの流れを知りたい方はこちらを参考にしてください。

老人ホームの入居までの流れ|入居までの期間など、介護の専門家が解説!

老人ホームに入居に必要な書類等を確認しよう

契約書

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では実際に老人ホームに入居するために必要となってくる書類にはどのようなものがあるかみていきましょう。

 

一般に共通して確認・準備が必要になる書類等の例

老人ホームといっても介護保険施設であったり高齢者向け住宅であったりと、さまざまな種類の老人ホームがあります。

しかし多くの施設で共通して提出が必要な書類があります。

ここでは老人ホームに入居する際に一般的に共通して確認・準備が必要になる書類等について以下でまとめています。

利用申込書
(入居申込書)
入居者本人や家族の情報、介護状況、老人ホームへの入居意思を記入する申し込み書です。
重要事項説明書
事業主体や事業理念、施設の概要、スタッフの配置体制、サービス内容、サービスの利用にかかる費用や入居一時金の返還期間など老人ホームを利用するにあたっての重要事項についての説明を記載している書類です入居希望者が入居後の生活を把握するためにとても重要な役割をする説明書になるためしっかりと確認する必要があります。
参考:東京都有料老人ホーム設置運営指導指針指定様式 有料老人ホーム重要事項説明書 作成要領
管理規程
老人ホームの利用方法やサービスの基準などを規程している書類です。事業者と入居者の遵守義務などが記載されています。
参考:有料老人ホーム管理規程
入居契約書
老人ホームの事業者と入居者の間で利用契約を締結するための契約書です。重要事項説明書や管理規定などの説明を受けたうえで、老人ホームの入居について同意する意思を確認します。
印鑑
市区町村や銀行などに届け出をして登録された判子です。
施設によっては印鑑に加えて印鑑証明も必要になります。
健康保険証、介護保険証
などの保険証類
身元の確認や、介護保険の被保険者であるか等を確認するために必要です。

介護保険施設などの老人ホームへの入居の際に必要となる書類等の例

住民票

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介護保険施設などの老人ホームに入居する際には事業所がより介護状況を把握するために上記の必要書類に加えていくつかの書類等を準備する必要があります。

以下でまとめていきます。

入所選考調査票
入居希望者本人の要介護度や介護状況などを加味して介護施設への入居が必要かどうかを検討するために必要な書類です。施設によって入所申込書に添付される書類となります。ケアマネジャー(介護支援専門員)に作成して貰う必要があります。
参考:指定介護老人福祉施設[特別養護老人ホーム]入所選考調査票
住民票(本人、保証人)
入居前:本人、保証人ともに現在の住所を確認するために必要となる書類です。
入居後:介護保険施設に入居するなど介護保険サービスを利用する場合には、原則、住民票のある市区町村から介護給付を受けます。
加えて住民票の住所は本人が住んでいる場所の住所である必要があります。そのため、要介護者本人の住民票を老人ホームの住所へ変更する必要があります。
その場合は事業所が住民票を変更したことを確認するために変更後の住民票を準備する必要があります。
ただし、住民票の変更は入居後でないとできないので注意してください。
介護支援専門員等意見書
入居者の状況を把握するための書類です。ケアマネジャー(介護支援専門員)や医療機関、福祉施設のスタッフに記入して貰う必要があります。
入居者本人や介護者、介護の協力者、世帯の状況などを記入して提出します。
参考:介護支援専門員等意見書 様式
意思確認書
特養等で必要となる、病態が急変した際の看取りや延命治療に関する本人(家族)の希望を確認するための書類です。看取りや延命治療に関する質問事項がのっており、回答はいつでも変更することができます。入居者がどう生きたいと考えているかを伝える重要な書類です。ご家族で話し合って記入しましょう。サービス利用票介護保険サービスの提供者によって作成されたもので、利用予定のサービスの利用計画などが記載されており、入居希望者がこれまでに利用したサービスを確認できる書類です。
施設によって提出を求める期間が違うので注意してください。
参考:月分サービス提供票 様式
サービス利用票別表
介護保険サービスの提供者によって介護給付費を請求するために作成された書類です。サービスを利用してどれくらいの費用がかかったかを確認することができます。
参考:サービス利用票別表の記載例

その他の書類等の例

ここでは施設によっては準備が必要となる書類や、負担金制度などを利用している方など特定の条件に当てはまる方が準備する必要がある書類等をまとまていきます。

施設によっては準備が必要となる書類等の例

老人ホームによっては準備が必要となる書類です。

診療情報提供書
いわゆる「紹介状」です。
入居希望者の基本的情報に加え、病状や傷病について把握するために必要となる書類です。精密検査や検診結果などの書類でも紹介状と同等に扱われます。
かかりつけの病院の担当医などに作成して貰う必要があります。
看護サマリー
入居希望者のこれまでの健康状態、これまでに受けた看護師による医療行為、食事の摂取量や尿量、排便のコントロールなど生活に近い情報を確認すために必要となる書類です。入居後の医療的支援がどのくらい必要かなどを老人ホームに把握してもらうためにも重要な書類であるといえます。訪問看護などのサービスを受けている場合はそちらで発行してもらいましょう。
参考:看護サマリー 様式
連帯保証人・身元引受人などの身元保証書類
入居者に万が一のことが起きた際に責任を負う連帯保証人や身元引受人の身元を証明するために必要です。
入居者の顔が分かる写真
入居者のプロフィール登録の際に必要になる場合があります。
マインナンバー(通知カードの写し)
マインナンバーカードには顔写真と氏名、住所、生年月日、性別が記載されていますので身分証明証として利用することができます(通知カードの場合は身分証明証としての利用はできません)。
また、裏面にはマイナンバーが記載されており、社会保障についての手続きで番号確認をおこなう際に利用できます。
参考:内閣府「マイナンバーカードとは : マイナンバー(社会保障・税番号制度)」
服薬中の薬(お薬手帳)
これまで服用した薬または服用中の薬を把握するために必要です。

健康診断書を準備を求める施設もありますが、通常はサマリーや診療情報提供書があるので不要な場合が多いです。

健康診断書とは、老人ホームの事業所が入居希望者の健康状態を把握し、受入を検討する際の参考となる書類です。

かかりつけの病院などで担当医などに記入して貰う必要があります。

 

特定の条件に当てはまる方が準備する必要がある書類等の例

介護保険サービスを利用した際の減免制度の認定を受けている場合など、特定の条件に該当している場合にはそれを証明する書類を老人ホームに提示する必要があります。

介護保険負担割合証
要介護認定を受けた方に発行される証明書で、介護保険サービスを利用した際の利用者負担割合(1~3割)を記載している書類です。
参考:介護サービスの利用者負担と負担割合証について
医療受給者証
老人保健法によって老人医療の対象者であると認定されていることを証明し、これまでに受けた医療行為などを記録している証明書です。
原則65歳以上75歳未満の寝たきりの方が認定されます。
ただし例外もあるため、65歳以上で指定難病・特定疾患のうち一部の疾患を有する方、精神通院医療を受けている人は準備が必要です。
参考:老人医療医療証を更新します
介護保険負担限度額認証
介護保険の負担限度額認定を受けた方に対して発行される証明書です。
負担限度額認定とは、入居者の所得や貯金額が低い方が市区町村に申請することで介護保険施設に入居する場合にかかる居住費や食費について自己負担額を減らすことができるという制度です。
参考:介護保険負担限度額認定
戸籍謄本
戸籍に記載されている全員の身分を証明するための書類です。

 

老人ホームとの契約書類、注意すべき2つのポイント

チェックリスト

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ここまでみたとおり老人ホームに入居する際にはさまざまな書類が必要になる場合があります。ここでは、書類を準備・確認する際に気をつけるべき大切なポイントをご紹介します。

重要事項説明書を読んで契約内容を理解しよう【重要チェック項目】

重要事項説明書にはあまり聞き馴染みがないような専門的な事項の説明も記載されており、項目も多いです。しかしながら、老人ホームと入居者の間で契約の基盤となる項目がたくさん記載されているので、しっかりと読んで理解しておくことが重要です。

以下では特に注意して確認しておくべきポイントをまとめています。

チェックリスト

  • 契約形態(賃貸借、利用権など)
  • 老人ホームの入居契約期間
  • 入居準備金の有無
  • 敷金の有無
  • 入居一時金の有無月々固定で支払う費用(家賃、管理費、食費など)
  • 支払日・支払い方法
  • 前払金の取扱(償却期間、返還金制度)
  • 個人情報に関する取扱い
  • 提供されるサービスの内容
  • 介護保険の適用されるサービスの有無
  • 介護保険加算サービスの有無
  • 設備体制
  • 共用施設(トイレや浴室、食堂は共同か)
  • 職員の総数
  • 資格の種類とそれを所有している職員の数
  • 常勤している職員の数
  • 夜勤帯の勤務数
  • 老人ホームと協力体制にある医療機関
  • 苦情・事故等に関する体制

参考:公益社団法人全国有料老人ホーム協会 重要事項説明書䛾見方

自分だけでは用意できない資料もあります。早めに準備しましょう。

入居申込書や住民票など自分で書類の準備ができるものは良いですが、介護支援専門員等意見書や診療情報提供書、看護サマリーなど、ケアマネジャーや担当医、看護師などに作成・記入して貰う必要がある書類があります。

また費用の負担を軽減する制度を利用する場合、認定されているとわかる証明書を提示する必要があります。

認定書は市区町村から発行されるため準備にはある程度時間がかかります。そのため入所の申し込みをした段階で、近い将来必要となる資料を整理しておき、いつでも準備できるようにしておくといいでしょう。

そうすることで手続きをスムーズにおこなうことができます。

まとめ

老人ホームを利用する際、施設によって準備が必要となる書類は違います。

特に高齢者向け住宅に区分される老人ホームは施設によって対象者や設備、サービスに差があるため、それぞれの施設の特性に応じて準備が必要となる書類はさまざまです。老人ホームの利用を考えている場合にはケアマネジャーに相談し、一緒に必要な書類を準備していきましょう。

そして、書類の準備がおわったらいよいよ契約です。契約の際にはトラブルが発生しやすいため。入居後に起こるかもしれないトラブルを事前に防いでおくことが大切です。

老人ホームへ入居した後に1番多いトラブルが契約の内容についてです。それは契約書を確認してなかったから発生してしまうものが大半です。せっかく入居をした老人ホームとトラブルにならないためにも、各書類、特に重要事項説明書の内容はしっかりと確認しましょう。

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監修者:陽田 裕也

監修者:陽田 裕也監修者:陽田 裕也

資格:社会福祉士 生活相談員 介護福祉士 介護支援専門員
2001年介護福祉士の養成校を卒業と同時に介護福祉士を取得、翌年には社会福祉主事任用資格も取得した。 2002年から特別養護老人ホームで介護職員として勤務しており、その後、同一施設内で生活相談員や施設ケアマネジャーなどを経験しながら社会福祉士の国家試験に合格した。 現在は副施設長を兼任し生活相談員として相談援助に携わっている。 今後は権利擁護への知見を広げるため、成年後見人養成研修にも参加予定である。

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