夫婦で老人ホームへの入居をお考えの方へ!一緒に入居が可能な施設や費用についてご紹介!

定年を迎え、仕事も一段落。これからの人生をどう過ごすかにあたり、

「老後は長年連れ添ったパートナーと一緒に過ごしたい!けれど、介護が必要になった時に夫婦2人だけで支え合えるか不安…。」

と感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

近年では高齢者人口の増加とともに、65歳以上の夫婦のみで生活をされている世帯が多くなっています。

夫婦のみの世帯数の推移のグラフ(厚生労働省参考)

参考:介護を受けながら暮らす高齢者向け住まいについて|厚生労働省

そんな中人気を集めてきたのが、夫婦で入居が可能な老人ホームや介護施設、サ高住などです。

近年は夫婦が一緒に過ごせるよう、二人部屋を用意しているところも多いです。

基本的に夫婦での入居が不可能な施設はありませんが、施設によって入居条件や入居する際の難易度が異なります

「2人で一緒に過ごしたい!」「安心して暮らしたい!」という希望を同時に叶えるために、この記事では、夫婦の介護状況に応じたおすすめの老人ホームと、夫婦で老人ホームへ入居する際に気をつけるべきポイントを高齢者住まいアドバイザーの筆者が解説していきます。

※この記事では介護施設や老人ホーム、サ高住など高齢者向けの住まいや施設を高齢者住宅・施設と定義して解説していきます。

夫婦で一緒に老人ホームや介護施設に入居をするメリット

まずは夫婦で高齢者住宅・施設に入居する際のメリットから見ていきましょう。

そもそも、夫婦で施設に入居するといっても、「施設内の別々の部屋に入居する場合」「夫婦部屋に入居する場合」の2パターンにわかれます。

「夫婦で入居するのに別々の部屋に入居することを選択することなんてあるの?」

と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、あえて別々の部屋を選ばれる夫婦もいらっしゃいます。

ここでは夫婦で老人ホームや介護施設、サービス付き高齢者向け住宅に入居する際のメリットを、夫婦部屋に入居する場合と別々の部屋に入居する場合に分けてみていきます。

夫婦部屋のメリット

生活環境を大きく変化しないため精神面で安心を得られる

これまで共に過ごしてきた信頼できるパートナーと近くで暮らすことができるため、居住空間が変わっても安心して生活をすることができます。

高齢になるにつれて、環境の変化によるストレスで心身に症状が出やすくなります。

リロケーションダメージとは住み慣れた場所から馴染みの無い場所に転居したりして、環境が変化することでストレスがかかり心身に弊害を与えてしまうことを指しています。

年齢に関わらず起こり得るものですが、特に高齢者の方に症状が出やすく、不安や混乱から心身の状態を悪化させてしまうリスクがあります。

引用:リロケーションダメージとは? | ハーウィル シニアレジデンス

そのため転居したとしても、二人で一緒に暮らすことである程度環境の変化を抑えられることでストレスを解消できます。

施設によってはご飯を自分で作ることもできるような施設もあるので、いままでの自宅のような暮らしをしつつ、自分でやるのは難しい部分だけをサポートしてもらいながら生活することも可能です。

費用が抑えられる

夫婦が別々の部屋に入居する場合は、当然、夫と妻の2人分の入居費用が必要となります。

しかし、介護保険適用外の施設の2人部屋に夫婦で入居する場合には1部屋にかかる入居費用を支払うため、賃料や居住費を含めた1人あたりの利用料は安くなります。

夫婦別々の部屋に住むメリット

適切な距離を保てる

お互いのプライバシーを確保しながらも、別々の部屋でも同じ老人ホームで暮らしているため近い距離で生活をすることができます。

場合によっては隣同士の部屋に入居できる場合もあります。

お互いに介護が必要な場合には、自分が介護を受けているところを見られません

反対にパートナーが介護を受けているところも見なくて良いので、距離感をこれまでどおりに保つことができます

選べる部屋数が多い

夫婦部屋をもつ老人ホームの数が増えてきたとはいうものの、まだまだ対応ができていない老人ホームや介護施設も数多くあります。

そのため、夫婦で一緒に住む場合は、通常のタイプの部屋への入居と比べて難易度は高いといえるでしょう。

また、多くの施設の中から選択するというのはなかなか難しくなっています。

 

その点別々の部屋に入居するのであれば、同じ老人ホームに2部屋空いてさえいればいいため、気に入った老人ホームに入居しつつ近くで支え合うことができます。

夫婦で入居したときに老人ホームの費用はいくら?

老夫婦の入居費用

©kazoka303030/stock.adobe.com

夫婦で一緒の老人ホームへの入居を考えた際にまず気になるのは費用ではないでしょうか。夫婦で老人ホームに入居した場合にかかる費用のパターンは大きくわけて2つ。

別々の部屋に入居した場合と2人部屋(夫婦部屋)に入居した場合です。それぞれ見ていきましょう。

夫婦部屋に入居した場合の費用

夫婦部屋に入居する場合には、入居の際にかかる初期費用と月額費用は当然ながら一人部屋のものよりは高くなります。

ただ、別々の部屋に入居した場合の費用と比べるとかなりの値段がおさえられるので、費用面を抑えたいという方にはおすすめです。

別々の部屋に入居した場合の費用

別々の部屋に入居した場合には、入居一時金と月額が単純に2倍になってしまうため、支払う金額は大きくなってしまいます。

ただ、お二人のうちの片方の要介護度が進んでしまうと、どうしても同室内で介護を受けたりすることがあり、ストレスを感じるようになってしまうケースもあるので、費用面で余裕のある方はこちらも選択肢として考えるとよいでしょう。

▼高齢者住宅・施設の費用に関しての情報はコチラ

【高齢者住宅・施設への入居費用まとめ】老人ホーム、介護施設、サ高住など全解説

夫婦で一緒に入居する際のおすすめの高齢者住宅・施設

高齢者住宅・施設は有料老人ホーム特別養護老人ホームなどの介護施設、サービス付き高齢者向け住宅と様々な種類があります。

その中でもご夫婦で一緒に入居するのにおすすめな4つの施設と、その施設に入居するとどんな生活を送ることができるのかについてそれぞれ見ていきましょう。

介護付き有料老人ホーム

有料老人ホームの種類の一つである「介護付き有料老人ホーム」。

介護専用型の介護付き有料ホームへの入居条件は原則65歳以上要介護認定を受けている方となっています。

※介護サービスを受ける方は65歳以上。特定疾病の方は40歳以上。また入居のみは60歳以上が原則。

 

こちらも夫婦ともに65歳以上で要介護認定を受けている場合には、夫婦で入居することが可能です。

施設によっては片方が要介護認定を受けていなくても入居することが可能な施設も多くあります。

介護付き有料老人ホームは食事や排泄、入浴といった介護サービスを受けることが可能で、介護が必要になった場合でもそのまま入居をし続けられることは大きな魅力です。

そのため片方が要介護状態の方、またはお二人がすでに介護が必要な状況だけど一緒に暮らしたいという方におすすめです。

▼介護付き有料老人ホームの詳しい情報はコチラ

介護付き有料老人ホームとは?サービス内容や入居条件を徹底解説【介護福祉士監修】

住宅型有料老人ホーム

有料老人ホームの種類の一つである「住宅型有料老人ホーム」。

こちらは、60歳以上自立~要介護度の低い方が対象の施設であり、夫婦での入居が可能です。

※要介護度が高くても入居可能な施設もありますが、訪問介護など外部の介護サービス費用がかさむため要介護度が高くなると、同系列の介護付き有料老人ホームに引っ越したり、特養に移ることが比較的多いです。

 

住宅型有料老人ホームでは、主に食事の提供や家事、安否確認などの生活支援サービスを受けることができます。またレクリエーションを豊富におこなっている施設も多いです。

介護サービスは提供しておらず、介護が必要な際には外部の介護保険サービスの利用が必要となります。

しかし、デイサービスや訪問介護などを併設している施設が多いため、入居者の状態によって介護サービスの利用頻度を調整しつつ、介護を受けることができます。

そのため、住宅型有料老人ホームでは、いまはまだ元気だけど少し見守りなどのサービスが欲しいという方や、今後介護が必要になったときに備えておきたいという方におすすめです。

▼住宅型有料老人ホームの詳しい情報はコチラ

住宅型有料老人ホームとは?気になる費用やメリットをご紹介!

サービス付き高齢者向け住宅

一般的にサ高住と呼ばれている「サービス付き高齢者向け住宅」。

こちらは、夫婦ともに60歳以上であれば基本的に夫婦で入居することができます。

 

施設には設備基準やバリアフリーの基準が設けられているため、高齢者の方でも安心して生活することができます。

受けられるサービスは基本的に安否確認や生活相談などの生活支援サービスとなっており、食事や介護などのサービスは提供していません。

介護施設というよりは高齢者向けの住宅として活用できるため、いままでの暮らしをそのままにもう少し住みやすく、安心できる見守りサービスを受けたいという方におすすめです。

▼サービス付き高齢者向け住宅の詳しい情報はコチラ

サ高住とは?サービスの特徴や実際にかかる費用を徹底解説!【2021年最新版】

健康型有料老人ホームやシニア向け分譲マンションはシニアライフを楽しむための施設

有料老人ホームの種類の一つである「健康型有料老人ホーム」と、シニア向け分譲マンション。

健康型有料老人ホームは「今は夫婦とも元気で自立しているので、できるだけ楽しいシニアライフを過ごしたい!」という方におすすめの老人ホームで、夫婦ともに60歳以上で自立していれば入居することができます。

シニア向け分譲マンションに関してはマンションごとに異なりますが、50歳以上からのところもあります。

入居条件について教えてください。

入会条件は原則50歳以上

引用:スマートコミュニティ稲毛

施設内でイベントやレクリエーションなどが豊富におこなわれたり、図書館やスポーツジム、プールなどが設備されていたりと「シニアライフを楽しむため」に特化したサービスが提供されています。

また、施設スタッフから食事の提供、掃除、洗濯などの家事サービスを全般的に受けることができます。

ただし、富裕層向けの施設が多いためどこも費用が高いことが多く、要介護認定を受けたり要介護度が上がると退去する必要があることもあるので注意が必要です。

▼健康型有料老人ホーム、シニア向け分譲マンションの詳しい情報はコチラ

健康型有料老人ホームとは?気になるサービス内容や費用をご紹介

シニア向け分譲マンションとは?気になる価格や特徴について解説

介護保険施設に夫婦で入居するのは難しい

介護保険施設に入居できない老夫婦

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ご夫婦で入居するのにおすすめの施設を見てきましたが、特別養護老人ホームや、ケアハウスといった国や社会福祉法人が運営している施設の形態は一緒に入居することが難しい施設になっています。

老人ホームやサ高住、シニア向け分譲マンションは基本的に夫婦での入居が不可能なところはありませんが、ここまでで紹介した高齢者住宅・施設の中でも、施設数や定員数などによって夫婦で入居する難易度に差はあります。

以下では、高齢者住宅・施設のなかでも夫婦での入居難易度が特に高い施設を紹介します。

【特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)】比較的安価で看取りまで可能だが入居待ちが多い

一般に特養と呼ばれている「特別養護老人ホーム」。

こちらは一部の例外を除き、原則65歳以上もしくは65歳未満で特定疾病がある方要介護3以上の方でなければ入居できません。

また、地方公共団体と社会福祉法人により運営され比較的安価で利用できることから、とても人気が高く、入居待ちが発生している施設も多くあります。

それに加えて入居の順番に関しても、施設が個々の申込者に対して入所の必要度合いを判定し、その判定にしたがって決めていきます。

そのため、夫婦が同時に施設に入居することはとても難しいでしょう。

また、夫婦同時の入所を想定してなくても、将来的に同じ施設に入りたいと考えているのであれば、どちらかが先に入ったあとにもう一人も入所したいという旨を施設に伝え、なるべく配慮してもらえるようにしましょう。

ただし、居室に関しては数は少ないものの、多床室の扱いとして2人部屋があるなど夫婦の入居に対応している施設もあります。

とはいっても特養は1人でも入居するのが難しく時間がかかるため、夫婦での入居となるとさらに難易度は上がるでしょう。

特養とは?気になる費用や入居条件について詳しく解説!【2021年度最新版】

まとめ

老後も一緒に暮らしている夫婦

©godfather/stock.adobe.com

せっかく同じ老人ホームに入居し、夫婦部屋で過ごせるようになったとしても、あまりにも夫婦間で要介護度に差があった場合には別室に移らざるを得なくなるといったこともあります。

これまで苦楽をともにした夫婦がこれからも一緒に過ごせるよう、まずはお互いの自立度や介護の必要度合いを確認し、自分たちにあった高齢者住宅・施設を見つけましょう。

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この記事を書いた人:ヒトシア編集部

保有資格:高齢者住まいアドバイザー検定 ファイナンシャル・プランニング技能士(3級)
高齢者住まいアドバイザーの知見を活かしたわかりやすい解説を行っていきます。

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