要介護4だと生活はどうなる?費用や上限額、おむつ代控除など知らないと損する内容も併せて解説

今回は要介護認定の7段階のうちのひとつの要介護4の状態について網羅的に解説していきます。

要介護4ともなると重度な介護度ということもあり、介護給付金の費用や上限額がどれくらいか、施設の費用はどれくらいかといった点が気になるところでしょう。

また介護度も高く、おむつ代が控除になる場合もあり、しっかりと情報を得ることが重要になってきます。

こういった抑えておくべき内容を、今回は高齢者住まいアドバイザーの目黒が解説していきます。

▼そもそも介護保険とは何?という方はこの記事をチェック!▼

【最新】介護保険制度とは|仕組みや申請方法、2021年の改正も解説

要介護4の身体と精神の状態や認定の基準とは

要介護4の方を介護するヘルパー

hiroshiteshigawara/stock.adobe.com

要介護4の状態であれば、身体的には車椅子での移動が主になり、人によってはベッド上での生活が主体になる方もいらっしゃいます。

また精神面では、認知症によって日常生活に支障が出て、自分の場所が分からず這って部屋から出て行くようなケースもあります。

基本的にはほぼほぼ介護なしには生活が難しい状態だと言えるでしょう。

 

参考までに厚生労働省の定義を記載します。

要介護3 要介護2の状態と比較して、日常生活動作及び手段的日常生活動作の両方の観点からも著しく低下し、ほぼ全面的な介護が必要となる状態
要介護4 要介護3の状態に加え、さらに動作能力が低下し、介護なしには日常生活を営むことが困難となる状態

引用:介護保険制度における要介護認定の仕組み|厚生労働省

 

以下、身体面と精神面、全身の様子にわけて詳しい状態を解説していきます。

要介護4の身体面の状態

要介護4の状態では歩行器や杖、手すりなどを使用しても歩行することは難しいため、通常の車椅子、もしくはリクライニング機能付きの車椅子での移動となります。

その日の状態や、持病によっては、ベッド上での生活が主体となり、車椅子は短時間でしか利用できない方もいらっしゃいます。

 

排泄に関しては、尿意・便意がなく、オムツ内にされるようになり、認知症の影響で排泄物を手で触ったり、サイドレールや壁を汚すようなことも現れます。

入浴は家族だけで行なうのは大変困難で、浴室までの移動、洗身、洗髪など全てにおいて介護が必要になるばかりか、床がお湯で滑るため常に注意が必要な状態になります。

食事はなんとか自力で口まで運ぶことができますが、食べこぼしが多くなり、エプロンをして食べないと服が汚れてしまいます。

また、嚥下機能の低下が目立ち、トロミ剤をつけて食事をしないと誤嚥を起こす可能性が高まります。

寝たきり状態では、自分の唾液で誤嚥性肺炎を起こす方もいらっしゃいます。

 

以上が身体面の状態となります。解像度高くイメージできるかと思います。

要介護4の精神面の状態

要介護4での認知症は、意思の疎通がかなり難しくなり、状況によっては家族であっても顔と名前が一致せずに、他人であると認識することも少なくありません。

物忘れなどの症状に加えて、周辺症状と呼ばれる、被害妄想、物盗られ妄想、異食行為、暴行や暴言なども出現します。

例えば、いつも介護をしている嫁に対して「ここに置いておいた財布がない、あんた(嫁)が盗んだに違いに」というような訴えや、すでに食事をしているにも関わらず「昨日の朝から何も食べていない」と訴えることもあります。

要介護4と要介護5の認定基準で最も大きなポイントは

要介護4と要介護5では、自力で食事ができるかどうかが認定基準の大きなポイントになるでしょう。

一部介助でもなんとか口まで食べ物を運ぶことができたり、手づかみで食べることができれば要介護4になるケースが多いですが、要介護5では食事に関する全てのことに関して介助が必要となります。

認知症では、先述したような症状があったとしても、その頻度が少なければ要介護4であると認定され、常に誰かが見守りをしていないといけないような状態なら要介護5と認定されるようになります。

要介護4で受けられるサービスについて

要介護4の状態で受けられるサービスの種類について

leno2010/stock.adobe.com

要介護4になると在宅介護を行なうのはかなり大変になります。

1ヶ月の殆どの時間で介護保険サービスを受けるようになります

介護の多くを介護保険サービスに任せて、時間的・精神的に余裕があるときだけ家族が介護をするようになります。

ショートステイや訪問介護

例えば、月曜日から土曜日までショートステイで過ごし、日曜日のみ自宅で介護をするケースも考えられます。

この日曜日に、最も介護が大変である食事の時間帯の朝、昼、夕に訪問介護を入れたりします。

要介護4にもなると、自宅で入浴をする人が少なくなりますので、デイケア、デイサービスなどに行った時に入浴をしてもらようになります

医療に関しては訪問診療の必要性が高い方がいらっしゃいますが、自宅(家庭)に訪問して診療するだけではなく、ショートステイをしている施設まで行ってもらうことも珍しくはありません。

要介護4は利用限度額が上がっているため、実際に利用する介護保険サービスの頻度と時間も高くなります。

要介護4では訪問入浴を利用する人が増える

入浴に関してはデイケアやデイサービスを利用し、そこで入浴も実施してもらうケースもありますが、自宅まで特殊浴槽を持参してもらい、入浴をしてくれる訪問入浴のサービスを検討する方が多いのは要介護4の特徴です。

看護師も同行しますので、寝たきりの方でも安全に快適に入浴することができます。

要介護4のケアプランの例

要介護4で作成するケアプランは、家族だけでは継続して介護をし続けていくことが難しくなるため、ショートステイを中心に週末の余裕のある時間に家族と過ごすようにするか、家にいてもらいながら訪問介護を受けて負担を軽減していくケースが多くなります。

具体的なケアプランは下記のようになります。

【ショートステイを中心とするケアプラン】

  月曜日 ショートステイ 出発
  火曜日   〃
  水曜日   〃  訪問診療
  木曜日  ショートステイ 帰宅
  金曜日  デイサービス    (9:00~15:00)
  土曜日 訪問介護      (12:00~13:00)
  日曜日 デイサービス    (9:00~16:00)

【なるべく家で介護をする場合のケアプラン】

  月曜日 訪問介護(朝・昼・夕) 日中に訪問看護
  火曜日    〃
  水曜日    〃 訪問入浴(14:00~15:00)
  木曜日    〃
  金曜日    〃
  土曜日    〃 訪問入浴(14:00~15:00)
  日曜日    〃 訪問診療

※上記のケアプランは例であり、実際には事業所の加算等で異なる場合があります。

ショートステイやデイサービスの他にも施設サービスなど介護保険サービスは色々と種類がありますので、興味のある方は以下の記事をお読みください。

▼介護保険サービスのまとめ記事はこちら▼

【保存版】介護保険サービス一覧全25種解説(2021年改正版)

要介護4での利用限度額は約30万円

要介護4の利用限度額

参考:板橋区 介護サービスの利用者負担と支給限度額

上記の表にある通り、要介護4では10月より30,938単位(約309,380円)と記載されています。

これは、介護保険の適用を受けて利用できる限度額であり、これを超えた部分に関しては全額自己負担となります。

例えば、ショートステイやデイサービスなどの介護保険サービスの月間の合計利用金額が309,380円ならば、1割負担の場合だと30,938円を実際に支払うことになります

仮に、合計金額が400,000円になれば、限度額を超過した金額の90,620円が自費になり、90,620円+30,938円=121,558円になります。

ここでは1割負担の場合でご紹介しましたが、所得等によっては2~3割負担となる場合もありますでご注意下さい

おむつ代が助成されることもあるので要確認

要介護4の状態の場合、おむつ代の助成が可能な場合があります。

東京都北区ですと、要介護4の場合月額5,000円を限度に助成を受けることが可能です。

生活保護を受けていない、介護保険施設に入所していないといった条件もあるので、介護を受ける方が該当するかどうか、自治体のHPで調べてみましょう。

参考:要介護高齢者等おむつ代金助成

要介護4の親や夫、妻を在宅で介護するのはもう限界…

要介護4の方を介護するのは、よほど家庭環境が充実していない限り、介護に対する不安やストレスは強くなると思われます。

在宅介護に限界を感じた場合には、まずは担当のケアマネジャーの相談することをおすすめします。

すぐに施設入所を希望してもなかなか入居できない場合は、なるべく家族の負担を軽減したケアプランに変更してくれます。

そして、本人の心身状態に合わせて施設を紹介してくれたり、一緒に見学に行ったりもしてくれます。

施設介護に切り替えるタイミングについては、こちらでご覧頂けます。

▼在宅介護が大変になった方はこちら▼

在宅介護に限界を感じる…施設介護に移すタイミングはいつ?メリット・デメリットを徹底比較!

またLINEでも相談を承っております。毎日相談を頂いており、お気軽にご相談が可能です。

親の介護に限界を感じたらLINEで相談

ロングショートという選択肢もある

入所申し込みをしても順番がなかなか来ないで、介護負担やストレスばかりが蓄積される場合は、連続したショートステイの利用『ロングショート』をご検討されるのも一つの方法でしょう。

ロングショートは、施設に入所を希望することを前提にして、施設待機者として利用できます。

要介護4であれば、支給限度額的にも考えてもロングショートは可能で、31日間利用した場合でも、特養に入所するのと同じぐらいの費用で利用ができます。

▼ロングショートステイの記事はこちら▼

ロングショートステイとは?ショートステイ長期利用の費用や期間

要介護4での一人暮らしは限度額内での介護保険サービスでは難しい

100%一人暮らしはできないということではありません。

但し、家族の協力が得られないということを前提とするならば、支給限度額を超えたサービスをしなければ現時的に安心した生活を送ることはできないでしょう。

要介護4の状態で利用できる介護施設・老人ホームは?

要介護4になり、施設介護を検討される場合に、どのような施設に入所することが可能か解説していきます。

特別養護老人ホーム

実際に入居される方は、要介護4・5の方が多く、心身状態で重度で介護の必要性が高い人が利用できる施設です。

人生の最期を迎えることができるため、一度入所すれば、次の行き先を探さなくても構いません。

介護保険施設であるため、初期費用は不要で、1~3割の負担と、食事代・居室代で入所することができます。

要介護4であれば、目安12万円前後で入所が可能です

▼特別養護老人ホームの記事はこちら▼

特養とは?気になる費用や入居条件について詳しく解説!【2020年度最新版】

介護医療院

介護保険施設でありますが、病院のひとつとして扱われます。

そのため、医師・看護師が中心で、介護と同時に医療も必要な方が入所(入院)されます。

病院なので生活の場である特別養護老人ホームとは雰囲気が異なり、医療色が強く出ています。

脳梗塞などで倒れて大きな病院で処置をした後、ある程度病状が安定した再に入所(入院)されるケースなどがあります。

費用は、特養に比べて若干高いですが、介護保険の適用を受けるため1~3割負担となります。

▼介護医療院の記事はこちら▼

介護医療院とは?費用やメリットをわかりやすく解説!【2020年最新版】

介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームも選択肢の一つとなります。比較的予算に余裕があり、特養の入居待ちを待つことが難しい方は検討しましょう。

また有料老人ホームは民間企業で運営されていることが多いため、施設ごとにサービスの特徴が変わってきます。

食事が豪勢な施設や、レクリエーションが手厚い施設もあったりしますので、複数の施設を見ると良いでしょう。

どの施設が良いか検討したいという方はヒトシアでLINE相談を承っておりますので、お気軽にご相談ください。

LINE@はこちら

▼介護付き有料老人ホームの記事はこちら▼

介護付き有料老人ホームとは?サービス内容や入居条件を徹底解説【介護福祉士監修】

まとめ

以上が要介護4の解説でした。

要介護4の状態の方を介護するとなると、ご家族の中には在宅介護に限界を感じる方も多く、非常にストレスを抱えることも珍しくありません。

限界を感じる前に、施設への入所に向けて取組むことをおすすめします

その他の要介護度が気になる方や、要介護認定などについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

▼要介護認定の記事はこちら▼

【2021年改正版】要介護認定について認定基準や認定の流れをわかりやすく解説

要介護認定区分とは?認定の流れから介護保険の利用限度額まで詳しく解説!

▼要介護4以外の要介護度の記事一覧はこちら▼

要支援1 要支援2 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5

「親の介護費用が足りるか心配」「介護をしない兄弟がいる」「介護のために仕事を辞めようか考えている」など、介護に関する悩みをお持ちではありませんか?

「親の介護」特集ページでは、在宅介護にまつわるお悩みの解決策をケアマネジャーが解説した記事を紹介していますので、ぜひご覧になってみてください。

当サイトでは、介護に関する情報以外にも、終活や健康、定年・子育て後の再就職について、役に立つ情報を毎週発信中!
「新着記事をいち早くチェックしたい!」「終活や老後の楽しみ方について、情報収集したい」という方にむけ、LINEアカウントでは新着記事の情報や充実したセカンドライフに役立つ記事を定期的に配信していますので、ぜひチェックしてみてくださいね! 友だち追加はこちらから。

LINE友だち追加はこちら 新着記事をいち早くお届け!

この記事を書いた人:目黒 颯己

保有資格:高齢者住まいアドバイザー検定 ファイナンシャル・プランニング技能士(3級)
大学卒業後、株式会社ネオキャリアに入社。総合求人サイトの立ち上げの経験後、老後を自分らしく過ごすための情報サイト「ヒトシア」の立ち上げを経て介護施設・老人ホームの紹介事業を行っております。
現在はヒトシアと並行して介護士向け求人サイトも兼務しており、介護全般に精通しています。
参考:http://ksa-kentei.com/adviser/3695

関連する記事

記事のカテゴリ