要介護3になると特養に入居できる!状態や認定基準など詳しく解説

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介護が必要になれば社会保障として受けられるのが、介護保険制度です。

介護保険制度でサービスを受ける際には申請を行い、その結果『要支援』か『要介護』の結果が出る必要があります。

要支援は1と2、要介護は1〜5に分けられ、数字が増えるほど介護にかかる時間が多い(一般的に重度)とされています。

この記事ではその中でも要介護3について、どのような状態が要介護3と認定されるのかや、要介護3で受けられるサービス、費用について詳しく書いていきます。

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要介護3の身体や認知症の状態とは

要介護3になると、室内の移動は自分一人で行なえなくなり、車椅子を使用することも多くなります。

また、家族だけでは入浴介助を行うことができず、住宅改修を行なったとしても環境的に不十分ななかで、入浴するのは大変難しく感じます。

排泄に関しては、ポータブルトイレを利用することがありますが、デリケートな介助であるため気を使いますし、要領よく介助ができなくて、精神的に追い詰められえるケースも増えるため、在宅介護に限界を感じることが多いです。

要介護3と認定される基準とは

要介護3と認定されるひとつの基準として、排泄を一人で行なうことができるかどうかということが挙げられます。

例えば、立位を保ててもズボンやパットの上げ下げの介助が必要かどうか、便を失敗してしまうことが頻繁に起こるかが判断の基準になります。

要介護3で表れる認知症の症状とは

要介護3の方の認知症では物忘れに加えて軽い介護抵抗、時間や場所が分からなくなる見当識障害などが現れ、家族の多くは「認知症だな…」と感じるほどになります。

ただし、会話は可能で、その場に合わせて適切な返答が返ってくるでしょう。

家族の訴えとして「何度も同じことを言わないと分からない」「物忘れが酷い」などというようなことを口に出し、認知症へのストレスを頻繁に感じるようになります。

家族の顔を見ても、どこの誰だか分からないほどまでは進行しませんが、一時的にわからなくなるといった症状は要介護3あたりから見受けられます。

要介護3で受けられるサービス

要介護3で受けられるサービスは、要介護認定を受けると利用できるデイサービスや訪問介護などの介護保険サービスに加えて、特別養護老人ホームへの入所の基準を満たすことが挙げられます。

もちろん、それ以外に一部の有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅、老人保健施設などにも入居は可能ですが、終の棲家として利用が可能で、他の施設と比べて安価な特別養護老人ホームへの入居を希望する家族は多いです。

在宅サービスでは、支給限度額が上がるため、他のサービスとの兼ね合いを見ながら施設に入居したくてもできない人の受け皿として人気が高い、ロングショートを利用することができます。

ロングショートを利用する場合、1泊2日であれば、食事代と居住費を含めて13,000円ほどかかり、1割の自己負担ですと1,300円ほどが必要となります。

他にも、訪問系のサービスの時間を増やすことができるので、週間の回数が3~4回にすることもできますし、訪問時間そのものを増やすこともできるでしょう。

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要介護3で利用できる介護保険の限度額とは

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上記の表は要支援1から要介護5の7段階の利用限度額が書かれています。

それぞれの段階によって、介護保険サービスの適用を受けて、1~3割のみの費用負担の範囲内で受けられる金額が示されています。

例えば要介護3であれば、介護保険サービスは約27万円分までなら1割(所得等によって2・3割)でサービスを受けることができます。

残りの9割は保険者が負担してくれるので、多くの人はこの27万円の範囲に納まるようにサービスを受けられるように組み立てます。

この利用限度額の中で介護保険サービスを利用すると、一例として下記のようなケアプランを作成することができます。

あくまで一例になりますが、平日はショートステイを利用しながら週末は家で訪問介護を利用することで家族も無理なく過ごすことができるでしょう。

  月曜日 ショートステイ
  火曜日 ショートステイ
  水曜日 ショートステイ
  木曜日 ショートステイ
  金曜日 デイサービス(9:00~16:00)

訪問看護(17:00~18:00)

  土曜日 訪問介護 (11:00~13:00)
  日曜日 デイサービス(9:00~16:00)

訪問看護(17:00~18:00)

要介護3だと特養に入居できる

要介護3であれば特養へ入居することが可能になりますが、特養は比較的安価で終の棲家として利用できるため人気があります。

そのため、申し込みをしてからすぐに入居できるわけでなく、要介護4や5の方が優先的に入居できるため、入居までに時間がかかることが大半です。

どうしても、入居をいそぐのであれば、下記のような旨を担当職員に伝えて、配慮してもらうこともできます。

  • 在宅介護がどれだけ困っているのか
  • 家族だけでは介護に負担大きい
  • 独居なので一日でも早く施設に入りたい

特養とは?気になる費用や入居条件について詳しく解説!【2019年度最新版】

要介護3でも一人暮らしはできる

要介護3でも、うまく介護保険サービスを利用することで一人暮らしをすることは可能です。

ただし、心身状況によっては支給限度額内でサービスを抑えるのが難しく感じ、自費でサービスを受けることを検討されることもあります。

要介護3では屋内を自由に移動することは難しい状態のため、転倒・転落のリスクを考慮して、訪問介護などの訪問系のサービスを多くしながら、見守りの時間を増やしていくようにしましょう。

このような対応をするようにすれば、なんとか一人暮らしは可能です。

在宅介護はもう無理だと感じたら

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本来なら在宅介護に限界を感じる前に施設入居を検討する方がいいのですが、家族が頑張って「もう無理だ」「これ以上続けたらこっちが倒れる」などと感じるようになれば、早急に施設入居を検討しましょう。

まずは担当のケアマネジャーに相談し、在宅介護から施設介護に切り替えたい旨を伝え、入居できる施設の情報を集めるようにします。

申し込みをしてもすぐに入居できないのが現状ですので、その際はロングショートなどを利用し順番待ちをする方法があります。

もし、ロングショートも難しければ、サービス付き高齢者向け住宅に入居し、そちらの方で外部の介護保険サービスを受ける方法もあります。

施設介護に切り替えるタイミングはこちらで詳しく解説してあります。

在宅介護はもう限界です…施設介護を利用するタイミングはいつ?メリット・デメリットも徹底比較!

まとめ

要介護3になると家族は在宅介護に限界を感じ、介護者は介護に対するストレスを抱えている時間が増えるケースが多くなります。

一人暮らしも可能ではありますが、家族の介護が期待出来ない分、介護保険サービスに頼る部分が増えてくるため、支給限度額に納めるのに苦労される方も珍しくありません。

利用者本人はもちろん、介護をする家族のためにも、介護保険サービスを上手に利用し、無理の無い介護を心掛けましょう。

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監修者:陽田 裕也

監修者:陽田 裕也監修者:陽田 裕也

資格:社会福祉士 生活相談員 介護福祉士 介護支援専門員
2001年介護福祉士の養成校を卒業と同時に介護福祉士を取得、翌年には社会福祉主事任用資格も取得した。 2002年から特別養護老人ホームで介護職員として勤務しており、その後、同一施設内で生活相談員や施設ケアマネジャーなどを経験しながら社会福祉士の国家試験に合格した。 現在は副施設長を兼任し生活相談員として相談援助に携わっている。 今後は権利擁護への知見を広げるため、成年後見人養成研修にも参加予定である。

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