要介護3について網羅的に解説!費用限度額や使えるサービス内容、在宅にすべきか施設にすべきか。

今回は要介護認定の7段階のうちのひとつの要介護3の状態について網羅的に解説していきます。

要介護3の特徴として「特別養護老人ホーム」への入所が可能になることが挙げられます。

自分の親が要介護3の状態なので特養などの施設への入所を検討している方や、もらえるお金などの限度額はどのくらいなのかが気になる方、デイサービスやショートステイの回数はどのくらい可能か?毎日でも可能か?と気になる方もいると思います。

他にも要介護3の状態で一人暮らしは可能か?認知症も重なっているがその場合どうすべきか?そもそも要介護3の状態とはどういう状態か?といった疑問があると思います。

こういった疑問に対して、今回は高齢者住まいアドバイザーの筆者が解説していきます。

▼そもそも介護保険とは何?という方はこの記事をチェック!▼

【最新】介護保険制度とは|仕組みや申請方法、2021年の改正も解説

要介護3の身体や認知症の状態とは

要介護3の状態の方を介護するヘルパー

©godfather/stock.adobe.com

要介護3になると、室内の移動は自分1人で行うことは難しく車椅子を使用することも多くなります。

また、家族だけでは入浴介助を行うことも難しく、住宅改修を行なったとしても環境的に不十分な中で入浴するのは大変難しいです。

排泄に関しては、ポータブルトイレを利用することがありますが、デリケートな介助であるため気を使いますし、要領よく介助ができなくて、精神的に追い詰められるケースも増えるため、在宅介護に限界を感じることが多くなってきます。

 

補足として厚生労働省の定義を引用します。

要介護2 要介護1の状態に加え、日常生活動作についても部分的な介護が必要となる状態
要介護3 要介護2の状態と比較して、日常生活動作及び手段的日常生活動作の両方の観点からも著しく低下し、ほぼ全面的な介護が必要となる状態

引用:介護保険制度における要介護認定の仕組み

また要介護3に関しては、普段の生活でほぼほぼ介護が必要と理解しておけば問題ないため、日常生活動作と手段的日常生活動作の違いを覚える必要はないと考えます。

※日常生活動作などの解説を読みたい方は要介護2の記事をご覧ください。

要介護3と認定される基準

要介護3と認定されるひとつの基準として、排泄を一人で行なうことができるかどうかということが挙げられます。

例えば、立位を保ててもズボンやパットの上げ下げの介助が必要かどうか、便を失敗してしまうことが頻繁に起こるかが判断の基準になります。

要介護3で表れる認知症の症状とは

要介護3の方の認知症では物忘れに加えて軽い介護抵抗、時間や場所が分からなくなる見当識障害などが現れ、家族の多くは「認知症だな…」と感じるほどになります。

ただし、会話は可能で、その場に合わせて適切な返答が返ってくるでしょう。

家族の訴えとして「何度も同じことを言わないと分からない」「物忘れが酷い」などというようなことを口に出し、認知症へのストレスを頻繁に感じるようになります。

家族の顔を見ても、どこの誰だか分からないほどまでは進行しませんが、一時的にわからなくなるといった症状は要介護3あたりから見受けられます。

参考:見当識障害 | 介護・ケア | 相談e-65.net

要介護3で受けられるサービスについて

要介護3の状態で受けられるサービスは、要介護認定を受けると利用できるデイサービスや訪問介護などの介護保険サービスに加えて、特別養護老人ホームへの入所の基準を満たすことが挙げられます。

もちろん、それ以外に一部の有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅、老人保健施設などにも入居は可能ですが、終の棲家として利用が可能で、他の施設と比べて安価な特別養護老人ホームへの入居を希望するご家族の方が多いです。

在宅サービスでは、支給限度額が上がるため、他のサービスとの兼ね合いを見ながら施設に入居したくてもできない人の受け皿として人気が高い、ロングショートを利用することができます。

ロングショートを利用する場合、1泊2日であれば、食事代と居住費を含めて13,000円ほどかかり、1割の自己負担ですと1,300円ほどが必要となります。

他にも、訪問系のサービスの時間を増やすことができるので、1週間の回数が3~4回にすることもできますし、訪問時間そのものを増やすこともできるでしょう。

 

特別養護老人ホームなどの施設サービスやロングショートステイの他にも様々な介護保険サービスがあるので、興味のある方は以下の記事をお読みください。

▼介護保険サービスのまとめ記事はこちら▼

【保存版】介護保険サービス一覧全25種解説(2021年改正版)

要介護3で利用できる介護保険の限度額とは

要介護3の状態でかかる費用について

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厚生労働省の区分支給限度基準額の資料を見ると、要介護3の場合金額は約27万円となります。

参考:区分支給限度基準額|厚生労働省

それぞれの段階によって、介護保険サービスの適用を受けて、1~3割のみの費用負担の範囲内で受けられる金額が示されています。

例えば要介護3であれば、介護保険サービスは約27万円分までなら1割(所得等によって2・3割)でサービスを受けることができます。
※上限を超えた分はもちろん10割負担となります。

残りの9割は保険者が負担してくれるので、多くの人はこの27万円の範囲に納まるようにサービスを受けられるように組み立てます。

 

この利用限度額の中で介護保険サービスを利用すると、一例として下記のようなケアプランを作成することができます。

あくまで一例になりますが、平日はショートステイを利用しながら週末は家で訪問介護を利用することで家族も無理なく過ごすことが可能です。

  月曜日 ショートステイ
  火曜日 ショートステイ
  水曜日 ショートステイ
  木曜日 ショートステイ
  金曜日 デイサービス(9:00~16:00)

訪問看護(17:00~18:00)

  土曜日 訪問介護 (11:00~13:00)
  日曜日 デイサービス(9:00~16:00)

訪問看護(17:00~18:00)

要介護3だと特別養護老人ホームに入居が可能

要介護3であれば特養へ入居することが可能になりますが、特養は比較的安価で終の棲家としても利用できるところが多いため非常に人気があります

そのため、申し込みをしてからすぐに入居できるわけでなく、要介護4や5の方など緊急度の高い方を優先的に入居させるため、入居までに時間がかかることが大半です。

どうしても、入居を急ぐのであれば、下記のような旨を担当職員に伝えて、配慮してもらうこともできます。

  • 在宅介護でどれだけ困っているのか
  • 家族だけでは介護の負担が大きい
  • 独居なので一日でも早く施設に入りたい

特別養護老人ホームへの入居を検討している方は以下の記事を併せてご覧ください。

▼特別養護老人ホームに関する記事はこちら▼

特養とは?気になる費用や入居条件について詳しく解説!【2021年度最新版】

ユニット型特養とは?居室の特徴や費用などの特養との違いをご紹介

特養の費用相場は?要介護度別の料金表でわかりやすく解説

【特別養護老人ホームの入居条件】要介護3と認定されなくても入所する方法をご紹介

特養の入居待ちとは?期間の目安と待機時間を短くする方法をご紹介

一人暮らしは可能だがギリギリというのが正直なところ

要介護3でも、うまく介護保険サービスを利用することで一人暮らしをすることは可能です。

ただし、心身状況によっては支給限度額内でサービスを抑えるのが難しく感じ、自費でサービスを受けることを検討されることもあります。

要介護3では屋内を自由に移動することは難しい状態のため、転倒・転落のリスクを考慮して、訪問介護などの訪問系のサービスを多くしながら、見守りの時間を増やしていくようにしましょう。

このような対応をするようにすれば、なんとか一人暮らしは可能です。

在宅介護はもう無理、限界だと感じたら

要介護3の親を在宅介護するのに限界を感じ、施設介護を検討する人たち

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本来なら在宅介護に限界を感じる前に施設入居を検討する方がいいのですが、家族が頑張って「もう無理だ」「これ以上続けたらこっちが倒れる」などと感じるようになれば、早急に施設入居を検討しましょう

介護は家族によって正解は様々ですが、間違いは共通しています。親子共倒れだけは絶対防ぎましょう。

 

まずは担当のケアマネジャーに相談し、在宅介護から施設介護に切り替えたい旨を伝え、入居できる施設の情報を集めるようにします。

申し込みをしてもすぐに入居できないのが現状ですので、その際はロングショートなどを利用し順番待ちをする方法があります。

もし、ロングショートも難しければ、サービス付き高齢者向け住宅に入居し、そちらの方で外部の介護保険サービスを受ける方法もあります。

施設介護に切り替えるタイミングはこちらで詳しく解説してあります。

▼在宅介護に限界を感じた方はこちら▼

 

 

まとめ

以上が要介護3の解説でした。

要介護3の状態の方を介護するとなると、ご家族の中には在宅介護に限界を感じる方も多く、ストレスを抱えることも多いです。

 

利用者本人はもちろん、介護をする家族も、介護保険サービスを上手に利用し、無理の無い介護を心掛けましょう。

今後要介護度が進んだらどうなるのか気になる方や、要介護認定などについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

▼要介護認定の記事はこちら▼

【2021年改正版】要介護認定について認定基準や認定の流れをわかりやすく解説

要介護認定区分とは?認定の流れから介護保険の利用限度額まで詳しく解説!

▼要介護3以外の要介護度の記事一覧はこちら▼

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この記事を書いた人:ヒトシア編集部

保有資格:高齢者住まいアドバイザー検定 ファイナンシャル・プランニング技能士(3級)
高齢者住まいアドバイザーの知見を活かしたわかりやすい解説を行っていきます。

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