要介護2で受けられるサービスや1人暮らしで注意すべきことについて徹底解説!

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介護保険制度では40歳以上の国民に加入・支払いの義務が生じ、65歳以上で要介護の認定を受けた方や加齢に伴うとされている40歳以上の特定疾病である方も対象になります。

要介護認定では自立、要支援の場合は1~2に、要介護の場合は1~5にわけられ、要支援、要介護ともに数字が若い方が軽い状態です。

この記事ではその中でも「要介護2」の状態について、どんなサービスを受けることができるのか、1人暮らしを継続することは可能なのか、利用できる限度額についてなど詳しく見ていきます。

要介護2の状態とは

個人差があるため一概には言えませんが、要介護2の方は身体面での筋力の衰えなどで掃除や身だしなみ、排泄や歩行など日常の動作において何らかの介助が必要な状態、または認知症などで日常生活に介助が必要であると認定された状態になります。

要介護1と要介護2の状態の違い

肉体面で要介護1か要介護2を比較すると、屋外での歩行が難しく車椅子を使用する必要があるかどうかということが違いとして挙げられます。

また、精神面の要素の一つとして認知症で考えた場合、要介護1に比べるとやや進行しており、もの忘れに加えて、時間や場所が分からなくなる失見当識障害や、同じ話を何度も繰り返し訴えるような症状が現れることが多くあります。

そのため要介護1の認知症では介護者のストレスが少ないのに対して、要介護2では「なんでこんなことも分からないの!」と時々ストレスを感じることもあるかもしれません。

ただし介護保険サービスと平行して、家族が支援することで在宅での生活を継続できるレベルであるのが要介護2の特徴と言えます。

要介護1ってどんな状態?受けられるサービスや費用について徹底解説

要介護2で受けられる介護サービスとは

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要介護2ではデイサービスや訪問介護、介護保険施設への入居や福祉用具のレンタルなどのサービスを受けることができます。

デイサービスや訪問介護などを利用して在宅サービスを継続して受けている人が多いのが現状で、レスパイトケアのために月に数日間のショートステイを利用する場合も出てきます。

要介護1では利用することが難しかったサービスも要介護2と認定されることで利用が可能になるケースも存在するので要介護2で利用することができるサービスをご紹介していきます。

デイサービス

要介護認定を受けていれば、介護保険を利用してデイサービスを利用することができます。

デイサービスは日中に施設に通い、入浴や昼食、高齢者の同士の交流や、レクリエーションの実施などをおこなうサービスです。デイサービスは事業所によってさまざまな種類に分かれており、デイケアと呼ばれるリハビリに特化した事業所や、認知症に対応した事業所、趣味に特化した事業所など様々に分かれています。

在宅介護をする場合には、ずっと家にいるとなかなか人と話す機会がなく認知症が進行してしまったり、体を動かす機会がなく身体の機能がだんだんと弱っていってしまう可能性があるので、うまく活用するとよいでしょう。

介護をする方もデイサービスを利用している時間帯は介護から離れることができるので、リフレッシュをするために時間を使うことができます。

訪問介護・訪問看護

訪問介護とは、ヘルパーさんに自宅に来てもらい入浴や食事などの身体的な介助や、掃除や調理などの生活面での援助をおこなうサービスです。

一人暮らしの高齢者の方や、同居している家族も高齢である場合などは家のことをお願いすることができるので非常に助かるサービスになります。

一方で家族の分の食事を作ったり、庭の掃除をお願いするなど、サービスを受ける本人以外に対するサービスは提供することができないため注意が必要です。

ショートステイ

ショートステイとは、一時的に介護施設に入居をして介護のサービスを受けるサービスのことです。

同居しているご家族が急用で出かけなければいけないタイミングや、旅行にいく際などにお願いすることができます。

こちらも要介護の認定を受けていれば介護保険を利用しながらサービスを受けることができます。

ショートステイとは?気になる費用や利用できる期間まで徹底解説

介護ベッドや車いすなどの福祉用具のレンタル

要介護1では介護保険を利用して福祉用具をレンタルする場合、杖や手すりなどの用具に限定され、車いすや介護ベッドなどをレンタルすることは疾病などの例外的な理由がなければ制限されていました。

それが要介護2の認定を受けると、制限がなくなり車いすや介護ベッド、リフトなどの高価な福祉の用具のレンタルもすることが可能になります。

1~3割の自己負担で利用することができるので、生活の中で不自由を感じるシーンがあれば利用を検討するとよいでしょう。

要介護2で入居することができる介護施設とは

在宅介護をするのが難しい場合には、介護施設の入居を検討することになります。

ここでは要介護2の状態で入居できる介護施設を見ていきましょう。

有料老人ホーム

有料老人ホームは民間が運営する、高齢者の生活支援や食事の提供などを行う介護施設です。

有料老人ホームの中でも介護が必要な方を対象とした「介護型有料老人ホーム」、自立~身の回りのことが自分でできる人を対象とした「住宅型有料老人ホーム」、自立の方を対象にした「健康型有料老人ホーム」と三つの形態に分かれています。

施設ごとに食事が豪華な施設や、海が見えるきれいな施設、温泉に入れる施設など様々な特徴があり、ご自身の望む老後の生活を過ごすことができます。

有料老人ホームとは?費用や入居条件について徹底解説!

グループホーム

グループホームとは、認知症と診断された高齢者が専門の職員から介護を受けつつ、共同で生活をする施設です。

ユニットと呼ばれる5~9人のグループで一緒に生活をして、できることは自分でやりながら生活をしていきます。入居をすることが可能なのは要支援2以上で認知症であると診断された方に限り、お住まいの市区町村の施設にのみ入居することが可能です。

グループホームとは?気になる費用や入居条件を徹底解説!【介護福祉士監修】

特例で特養に入居できることもある

特養は正式には特別養護老人ホームと呼ばれる介護施設で、安価な費用で手厚い介護を受けることができる人気の施設です。

特別養護老人ホームに入居できるのは原則要介護3以上とされており、一定の要件を満たしていなければ入居することはできませんが、特例として要介護が1や2の状態でも下記のようなケースでは入居が認められる場合があります。

  1. 認知症であり、日常生活に支障を来すような症状・行動や意思疎通の 困難さが頻繁に見られる。
  2.  知的障害・精神障害等を伴い、日常生活に支障を来すような症状・行動や意思疎通の困難さ等が頻繁に見られる。
  3.  家族等による深刻な虐待が疑われる等により、心身の安全・安心の確保が困難な状態である。
  4. 単身世帯である、同居家族が高齢又は病弱である等により、家族等による支援が 期待できず、地域での介護サービスや生活支援の供給が不十分であること。

要介護2の認定を受ければ上記に該当する場合に優先的に特例入所が認められることがあるので、該当する場合には特養への申し込みを検討してみてください。

要介護2という時点で入所申込みを受理してくれない場合もありますが、そのような場合には、「要介護2ですが、特例入所としての入居を希望しています」と施設の職員に伝えましょう。

そうすることで特定入所の要件に該当するか話を聞いてくれ、入居の可否が決まります。
※自治体によっては異なる場合もございます。

特養とは?気になる費用や入居条件について詳しく解説!【2019年度最新版】

要介護2で利用できる介護保険の利用限度額とは

2019年10月時点では、要介護2の介護保険の利用限度額は197,050円となっており、1割負担に該当する場合に上限まで利用すると19,705円が自己負担額となります。

仮に、限度額を超えるようなことがあればその分は自己負担になるため注意が必要です。

限度額内でサービスを利用する場合のケアプラン例

下の表は要介護2の方が利用限度額の中で介護保険サービスを利用する場合のケアプランの一例になります。

これ以外にも無数の組み合わせでケアプランを組むことができますが、参考にしてみてください。

 月曜日 デイサービス 9:00~16:00
 火曜日 訪問リハビリ 14:00~15:00
 水曜日 デイサービス 9:00~16:00
 木曜日
 金曜日 デイサービス 9:00~16:00
 土曜日 訪問看護 10:00~10:40
 日曜日

※デイサービスを中止し、ショートステイに切り替えるケースもあります。
※上記の表はひとつの事例として参考にして下さい。

あえて限度額を超えてサービスを利用するケースも

介護保険制度を利用していて、限度額を超えて自費でも構わないと考えてサービスを利用するケースがあります。

それには以下の2つのケースが主な理由として考えられます。

①ケガにより一時的に身の回りのことが出来なくなった

独居の方に多いケースです。

例えば、手を殴打して暫く安静にしておく必要があり、自分のことを自分でできなくなってしまった場合には、回復するまでショートステイを利用せざるを得ず、利用限度額を超えてサービスを利用するということが考えられます。

②経済的に裕福でサービス量が十分でない

経済的に裕福な方の場合、サービス量が少ないと感じればその分は自費で利用しようとするケースも考えられます。

高級有料老人ホームに入居するのも一つの手ではありますが、地方の村や町に住んでいてそのような施設が近くにない場合や、自宅で介護を受けたいと考えている方は限度額以上のサービスを受けるというのも一つの手です。

要介護2と認定されても一人暮らしを続けることはできる?

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要介護2では介護保険サービスを中心に、家族や近隣に住んでいる地域の方の支援があれば、在宅介護を受けながら一人暮らしをすることは可能です。

ここでは、要介護2で1人暮らしをしていても心配なくスムーズに一人暮らしをする方法をお伝えします。

何か起きた時の対応を考えておく

要介護2は要介護の認定を受けた人の中では比較的軽度な方ですが、高齢者はいつ何が起こるか分かりません。

例えば、朝ベッドから起きようしたら膝が激痛に襲われて身動きがとれなかったり、トイレの便座に腰掛けたあと力は入らず立ち上がることができなくなったという事例もあります。

そのような場合にそなえて、携帯電話を首からぶら下げておき、外部といつでも連絡を取れるようにしたり、緊急連絡装置を設置する方法もあります。

MISAWA 押すだけコール

上記の商品は『押すだけコール』というもので、小さな装置を常備しておいて、異常時にそのボタンをおせば、外部の業者に連絡は入り駆けつけてくれる仕組みです。

生活動線を短くしておく

リビングからお手洗いが遠くにあって、寝室はまた別の部屋に移動して眠らないといけないような、生活動線が長い環境だと本人の身体的負担が大きいだけでなく、転倒・転落のリスクも高くなります。

普段使わなくなる部屋も出てくるかもしれませんが、なるべく生活動線を短くし食事、入浴、排泄などの行為を簡潔にできるように環境を整えるようにします。

そのため、ポータブルトイレを設置したり、リビングにベッドを入れて生活するのもひとつの方法です。

精神的な負担を軽減させる

高齢者の1人暮らしでは地域から孤立する傾向にあり、近所付き合いも希薄になる傾向にありますが、そのようなことがないように精神的な支援ができるように環境を整えることも大切です。

ケアマネジャーが作成するケアプランといえば、介護保険サービスのみを入れて立案すると思われていますが、それは大きな間違いです。

むしろ、国の指針として介護保険サービスよりも、社会資源をなるべく多く取り入れるように指導しているため、地域との繫がりを作るようなプランを作成してもらうといいでしょう。

具体的には、隣の人にゴミ出しをお願いしたり、回覧板を届けた際に話し相手になってもらうなどがあります。

また、民生委員の訪問を受けることも可能です。

まとめ

要介護2の状態になっても家庭で生活を送ることは可能です。

生活環境によっては施設への入居を希望する方もいらっしゃいますが、軽度であるため特養などの介護保険施設では待機期間が長くなる可能性があります。

家族の介護力が高く、介護保険サービスを利用しなくても住宅改修や福祉用具貸与などを有効的に使うと生活環境を整えることができます。

認知症などで介護者のストレスがあれば、施設入居を検討するのもひとつの方法でしょう。

要介護3になると特養に入居できる!状態や認定基準など詳しく解説

監修者:陽田 裕也

監修者:陽田 裕也監修者:陽田 裕也

資格:社会福祉士 生活相談員 介護福祉士 介護支援専門員
2001年介護福祉士の養成校を卒業と同時に介護福祉士を取得、翌年には社会福祉主事任用資格も取得した。 2002年から特別養護老人ホームで介護職員として勤務しており、その後、同一施設内で生活相談員や施設ケアマネジャーなどを経験しながら社会福祉士の国家試験に合格した。 現在は副施設長を兼任し生活相談員として相談援助に携わっている。 今後は権利擁護への知見を広げるため、成年後見人養成研修にも参加予定である。

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