要介護認定の不服申し立ての方法とは?変更申請についても解説

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「一人で歩くこともできないのにこんな結果に…」

「認定員の方が来ると緊張するのかいつもよりしっかりと受け答えをしていて…」

このように要介護認定を受けても、認定の結果に納得できない人は珍しくありません。

しかし、我慢して納得ができない結果を無理に受け入れる必要はなく、『不服申立て』としてもう一度調査を行ってくれる方法があります。不服申立てという言葉を聞くと、あまり良いイメージではないかもしれませんが、私達に与えられた権利でもあります。

この記事では不服申し立ての方法から、実際に要介護認定の結果に納得できない場合の対処法について解説していきます。

不服申し立ての方法

自分達が想定していた結果でない要介護度の判定を受けた際に、結果が出た翌月から60日以内の間の期間で不服申立てをすることができます。

申し立ては都道府県の介護保険審査会に対して行いますが、最初に担当のケアマネジャーに相談し、保険者である市町村にもその旨を伝えておくと良いでしょう。

方法は自治体によって異なり、電話での申し立てか書類に記入して提出するかのどちらかとなります。

不服申立てをできるのは本人、家族、ケアマネジャーが代理で行なうことができますが、不服申立てを受理したくないのが保険者の本音であるため、ケアマネジャーが代理で行なう場合には、スムーズに申し立てができないことがあります。

そのため自分の気持ちを伝え、なぜ納得ができないのか伝えるならば本人か家族が申請を行なう方がスムーズです。

不服申し立てのデメリット

不服申立てをしたからといって、必ずしも自分達の望むような結果が出るとは限りません。

調査員はかなり細かく質問してきますし、話に矛盾を感じた場合には指摘することも珍しくなく、ケアマネジャーに対しても保険者は本当に変更申請するのか、何度も尋ねてくることもあります。

このように、不服申立てをして再度調査を受けても、求めるような結果に変わる可能性は低いことは大きなデメリットと言えるでしょう。

また、不服申立ては結果が出るまでにおおよそ2ヵ月弱ほどの時間を要することもデメリットとして挙げられます。

保険者は万全を期して再調査を行い、より正確な結果を出すように努めますし、認定審査会でも時間を要して、充分に審査が行われるのです。

「この結果は不満だ…」と感じても、不服申し立てはせずに一度その結果は受け入れて、心身状況が変わった場合に行なう『変更申請』を行なう方法があります。

要介護認定の変更申請とは

上記でも少し触れましたが、変更申請とは時間が経過して、介護保険被保険証に表示されている要介護度と実際の要介護度が違うと感じた場合に申請を行い、再び要介護認定を行ってもらうものになります。不服申立ては、調査の結果が出たもの自体に納得ができない場合に行うので、再調査で新しい結果になれば前回の結果はなかったことになるのです。

変更申請の方法ですが、担当ケアマネジャーに「最近、身体の状態が変わったように思いますが、変更申請しようと思いますが」などと相談してみましょう。

相談の結果、ケアマネジャーも変更申請に賛成してくれたら、多くの場合はケアマネジャーが代理で変更申請をしてくれます。

ケアマネジャーを通さなくても、保険者(介護保険を扱う市区町村の窓口)に行くと対応してくれて、書類などの記入を求められますが、家族や本人だけではその内容をスムーズに書くことができないこともあります。

ケアマネジャーに代理申請してもらう方が、手間も時間もかかりませんし、訪問調査のとき同行することを求めやすくなる利点があります。

不服申立ては一度出した行政の結果に納得できていないことを示しますので、「なぜ納得できないのか」などを保険者から質問されたり、訪問調査を行うなどするので、家族としては面倒に感じることなどから、変更申請を行う方がメリットが高いと言えるでしょう。

まとめ

介護認定の結果に不満を感じたら、我慢してそれを受け入れる必要はありません。

まずは、担当のケアマネジャーに相談して妥当なのか、尋ねてことをお勧めします。

ケアマネジャーと意見が一致すれば、不服申し立てをすることを視野に入れてもいいですが、実際には変更申請した方が、時間も手間もかかりません。

調査員や医師が本人の心身状態をどれだけ正確に把握できるかも課題で、なるべく不服申立てが出ないように国としても取り組んでいます。

監修者:陽田 裕也

監修者:陽田 裕也監修者:陽田 裕也

資格:社会福祉士 生活相談員 介護福祉士 介護支援専門員
2001年介護福祉士の養成校を卒業と同時に介護福祉士を取得、翌年には社会福祉主事任用資格も取得した。 2002年から特別養護老人ホームで介護職員として勤務しており、その後、同一施設内で生活相談員や施設ケアマネジャーなどを経験しながら社会福祉士の国家試験に合格した。 現在は副施設長を兼任し生活相談員として相談援助に携わっている。 今後は権利擁護への知見を広げるため、成年後見人養成研修にも参加予定である。

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