ほうれん草の栄養は?栄養素を逃さない茹で方や食べ方などを紹介!

栄養価が高い野菜の代表格ともいえる野菜である【ほうれん草】。その上、皮を剥く手間が無く、火も通りやすいので日ごろから良く食卓に上がる野菜ですよね。買い物に行くと毎回購入する方も少なくないのではないでしょうか。

今回は、普段からなじみ深い食材であるほうれん草が含む栄養素のパワーや、栄養素を無駄なく摂取するちょっとした工夫などをお伝えします。

ほうれん草のもつ栄養素と効能とは

ほうれん草は大変栄養価が高く、体を若々しく保ちたい人や、貧血気味の人におすすめの野菜です。

野菜は栄養価を含む量によって「緑黄色野菜」と「その他の野菜」の大きく2つに分類されます。

緑黄色野菜とは、可食部100gあたりに600μg以上β-カロテン(ベータカロテン)を含む野菜で、その他の野菜はβ-カロテン含有量が少ない野菜です。ほうれん草は茹でたものでも100gあたり5000μg以上のβ-カロテンを含んでおり、緑黄色野菜に分類されます。

また、ほうれん草に含まれている鉄や葉酸は血液の成分を正常な状態に保つために必要な栄養素です。

免疫力を高めるβ-カロテン(ベータカロテン)

β-カロテンは抗酸化作用を持ち、細胞や栄養素の酸化を抑える働きや、免疫力を高める働きがあります。

また、β-カロテンは体内でビタミンAに変換されて働く栄養素です。ビタミンAに変換さると、視力の維持や皮膚・粘膜を正常に保つ働きを持ちます。

貧血を予防する鉄

鉄は一つの赤血球を構成するための核となることから、赤血球に必要不可欠なミネラルです。

鉄が不足すると、酸素を体内に循環させる赤血球が少なくなることから、立ち眩みや頭痛・倦怠感などの症状が出ます。これが【鉄欠乏性貧血】といわれる、いわゆる貧血です。

現代日本人の食習慣の中で不足しがちな栄養素であることから、積極的な摂取がすすめられています。

正常な血液を保つ葉酸

葉酸は正常な細胞の生産や再生に必要な栄養素です。葉酸が不足すると、赤血球が正常に作られなくなり、【巨赤芽球性貧血】という貧血になります。

また、妊活中の女性や妊娠前期の妊婦には多めの葉酸摂取がすすめられており、胎児の奇形リスクの低減に関与するといわれています。

血管を若々しく保つポリフェノール

実は、ほうれん草は野菜の中で1番多くポリフェノールを含んでいる野菜。可食部100g中にポリフェノールが100㎎前後含まれています。 次に多いとされている玉ねぎには、100g中に80㎎前後の含有量です。

ポリフェノールは強い抗酸化作用を持つ栄養素で、体に有害な活性酸素などの物質を無害に変える働きを持ちます。血管を丈夫で健康に保つ働きもあることから、動脈硬化や生活習慣病などの予防に役立つとされています。

ほうれん草は茹でると栄養が減ってしまうの?

ほうれん草が含む栄養素の中には、水に溶けやすいものが含まれています。ビタミンC、ビタミンB群の仲間である葉酸などです。

また、加熱すると壊れてしまう栄養素も多く、茹でると【水への流出】と【加熱による破壊】により栄養価が低くなってしまいます。これは、ほうれん草に限ったことではなく、他の野菜や食べ物にもいえます。

このことから、ほうれん草を茹でる際は、加熱による栄養価の損失を抑えるため【短時間で茹でる】ことをおすすめします。沸騰したお湯にほうれん草を入れた後、再沸騰したらすぐにザルにとる程度がベストです。

また、ほうれん草を細かく切ってから茹でてしまうと、切り口から栄養素がより逃げ出しやすい状態になってしまいます。ほうれん草を茹でる際は水でさっと洗った後、切らずに茹で、水けを絞ってから切るようにしましょう。

ただし、茹でることで栄養素がすべて無くなってしまうわけではありません。少し多めに食べる事を意識すれば健康に支障は無いですよ。

また、ほうれん草はアクとしてえぐみの素である「シュウ酸」という成分を含みます。シュウ酸は大量に摂取すると体に蓄積して結石の原因にもなります。このことから、アク抜きをするために、茹でる調理法が一般的です。

しかし、大量に摂取しなければ蓄積されないことから、気にしすぎないでも大丈夫でしょう。近年ではほうれん草のえぐみを少なくするような品種改良がされていて、シュウ酸の含有量が少ないほうれん草も出回っています。結石ができやすい方で、どうしてもほうれん草を生で食べたい場合は「サラダほうれん草」と表記されている生食用ほうれん草がおすすめです。

ほうれん草の栄養を効果的に摂取する食べ方

ほうれん草に含まれている栄養素の素晴らしさがわかったところで、この栄養素をより効率良く摂取する食べ方をお伝えします。

調理法や食べ合わせによって栄養素の吸収率がアップしたり、栄養素の損失を抑制したりすることができますよ。同じほうれん草でも少しの工夫で体内に入る栄養価が変わってくるので、ぜひ意識して食べてみてください。

ビタミンCを含む食品や動物性たんぱく質と一緒に食べる

ほうれん草に含まれている鉄は、ビタミンCや動物性たんぱく質と一緒に摂取することで、体内への吸収率が高まります。ビタミンCは野菜の中だとブロッコリーやパプリカ・じゃがいもに多く含まれるので、これらの食材と一緒に調理することをおすすめします。

油脂と一緒に食べる

ほうれん草はβ-カロテンやビタミンK・ビタミンE などの油脂に溶けやすい栄養素も多く含んでいます。

ビタミンKは出血の際に血液を止血するために必要な栄養素で、ビタミンEは体内の細胞の酸化を防ぐ栄養素です。

これらは油脂と一緒に摂取することで、体内への吸収率がアップする栄養素です。油炒めや乳製品と調理する他、お浸しなどの茹でて食べる場合も少量のオリーブオイルやごま油を垂らして食べたり、他のおかずに油脂を使用すると吸収率が高まりますよ。

ほうれん草を使ったおすすめレシピ3選

ほうれん草はビタミンCや動物性たんぱく質・油脂類と一緒に摂取することで、より効果的にに栄養素を摂取することができるということがわかりましたね。

実際、どのような料理にすると栄養素をたくさん摂取できるのか例を示してみます。どれも簡単にできるレシピです。ぜひ参考にしていただき、ご自分なりにアレンジして食生活に取り入れてみてください。

ほうれん草と赤パプリカの卵炒め

パプリカに含まれるビタミンCと、卵の動物性たんぱく質を油で炒めた料理です。ビタミンCとたんぱく質で鉄の吸収率をUPさせ、油で脂溶性のビタミンの吸収率を高めます。

オリーブオイルを熱したフライパンで軽くパプリカとほうれん草を炒めた後、卵を入れて炒めるだけ。味付けはお好みでケチャップや塩、醤油などで召し上がれ。

ほうれん草とモッツアレラチーズのおかか和え

茹でたほうれん草とモッツアレラチーズを鰹節と醤油で和えた料理。

モッツアレラチーズなどの乳製品には動物性たんぱく質と脂肪分が含まれています。赤血球を作る鉄と、免疫力を高めるβ-カロテンや抗酸化作用を持つビタミンEの吸収をより高める食べ合わせです。

ほうれん草のオイルお浸し

茹でたほうれん草に、醤油と少量の油をかけて食べるお浸しです。油はオリーブオイルやごま油、えごま油などがおすすめです。

料理②と同様に、脂溶性のビタミンの吸収を高める食べ合わせです。

まとめ

今回は、ほうれん草の栄養を最大限に摂取する方法から、レシピや食べ合わせをお伝えしました。

ほうれん草を茹でる際には、茹ですぎに注意しましょう。お湯に水溶性の栄養素が逃げてしまうのと同時に、熱による栄養価が破壊されてしまうからです。また、切らずに茹でることもポイントです。

ただし、たくさんほうれん草を食べるのであれば栄養素の損失はそれほど気にしなくても大丈夫。この調理法はダメ、食べ合わせが悪い、などと考えすぎて食事がストレスになってしまうよりも、美味しく楽しく食べる事が心にも体にも良い影響を与えることにつながりますよ。

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この記事を書いた人:井澤綾華

この記事を書いた人:井澤綾華この記事を書いた人:井澤綾華

幼少期から畑で土いじりをしながら育ち、野菜を料理するのも食べる事も大好き。
管理栄養士・栄養教諭第一種の資格を取得。
今は農家の嫁となり、1男1女の母。
農作業をしながら管理栄養士として企業の食に関する執筆作業や栄養価計算、レシピ開発等を行う。

ブログ:https://izawa-farm.com/blog 
インスタ: @izawa_ayaka

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