【管理栄養士が選ぶ】血圧を下げるおすすめの食べ物ランキングベスト5

血圧計

「何もしていないのに、いつの間にか年齢と共に血圧が高くなっていた!」

そんな、お悩みがある方は多いのではないでしょうか。

若い頃は高血圧など自分には関係ない話だと思っていた方も40代50代になり、健康診断で見たこともない血圧の数値に驚いた経験のある方もいるのかもしれません。

現代では寿命が伸びている一方で、年齢による機能の低下を始め、長年積み重ねてきた生活習慣により高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病が増加しています。

生活習慣病は、前兆がほとんどないため注意が必要です。

血圧が高いと心筋梗塞や脳梗塞などの血管の病気を招くリスクがあり、これらは発症の直前でも予測をすることが難しいです。そのため、日頃の血圧管理で予防することが大切になります。

生活習慣病は日頃の生活が招く病気である一方、そのリスクを回避するには食事を始めとした生活習慣の改善が効果的と言えるでしょう。

今回は、生活習慣病を予防するために血圧の上昇を抑える食品をご紹介したいと思います。

血圧の上昇を抑える食べ物ランキング

第1位「海藻類」

わかめ

海藻類が血圧の上昇を抑える理由は、まず海藻類全般に多い成分でカリウム・マグネシウム・カルシウムといったミネラルが豊富に含まれている点です。

海藻類に含まれるカリウムが摂りすぎた塩分(ナトリウム)を体外に排出するとともに、マグネシウムはその働きを助けてくれます。カルシウムは骨の成分というだけではなく、体内のホルモンや神経伝達を調整して、血圧を正常にコントロールするのに必須の成分です。

さらに注目を集めているのが、わかめやこんぶに多い「アルギン酸カリウム」です。

アルギン酸カリウムは海藻に含まれている粘性を持った成分の一つで、これまで使用されていた海水から作られる塩(ナトリウム)の代わりに血圧への影響が少ない減塩調味料として加工食品に多く取り入れられており、注目を集めています。

このアルギン酸カリウムを用いた動物実験で、ナトリウムを体外に排出することで結果高血圧の抑制に効果があることを示唆しており、実際に摂取して一週目には血圧降下がみられたとも報告されています。

参考:日本家政学会誌 Vol.44 No.3~9(1993)

アルギン酸カリウムが高血圧自然発症ラットの血圧,ミネラル出納,血清コレステロールに及ぼす影響

おすすめの食べ方は、きざんで混ぜるだけ「海藻のねばねば白和え」です。

生わかめ(なければ塩蔵わかめをよく洗ってから)や、めかぶを細かくきざんで、なめ茸と豆腐の小パック一丁をよく混ぜます。

味付けは、ポン酢とおろし生姜で減塩しながら香りを楽しみましょう。お好みで、きざみのりや薬味ねぎ、ごまをかけてください。

第2位「納豆」

さまざまな健康効果の高い発酵食品として、習慣的に食べられている人も多い納豆!

実は、その健康効果の一つとして血圧の上昇を抑える作用も注目されています。

納豆に含まれている「イソフラボン」は、女性ホルモンの代わりとして知られており、血圧正常化にも効果が期待されています。

ここで重要なのが、生大豆でも豆腐や豆乳でもなく、「納豆」という点です。

元々、ヒト実験において大豆のタンパク質には血圧を下げる効果が報告されていましたがイソフラボン成分にはその効果があまりみられていませんでした。

そこで国立がん研究センターでは<大豆製品>、<大豆製品からのイソフラボン>と、<発酵大豆製品>、<発酵大豆製品からのイソフラボン>それぞれを習慣的に摂取する2グループを分けて5年間追跡したところ、<発酵大豆製品>と<発酵大豆製品からのイソフラボン>のグループのみ高血圧発症リスクの低下がみられました。

同じ大豆や大豆製品でも【発酵】という過程で、イソフラボンがより吸収・体内利用しやすい形に変わったからではないかと推測されています。納豆は単なる整腸作用のみではなく、血圧管理も期待できる万能食品といえます。

おすすめの食べ方は、風邪予防にも最適な「長いもと納豆のふわふわねぎ焼き」です。

粗めにすった長芋と、小口切りにした長ねぎとひきわり納豆(つぶ納豆でも可)、卵1個を混ぜ合わせ、和風だしとお家にある味噌をほんの少し隠し味に入れさらに混ぜ合わせます。

ごま油をひいたフライパンに生地を流し入れて、両面こんがり焼いたら完成です。

しょうが醤油やポン酢とかつお節で和風のあっさり味で召し上がれ。

第3位「鮭・サーモン」

サーモン

魚の脂には血液をサラサラにする効果のあるDHA(ドコサヘキサエン酸)・EPA(エイコサペンタエン酸)が豊富に含まれています。

鮭やサーモンにはビタミンDが含まれており、カルシウムの吸収を助けてくれます。カルシウムは血圧降下作用があるので、ほかの魚よりも血圧には効果が期待できる食品です。

おすすめの食べ方は、「鮭とアボカドのチーズ焼き」

耐熱皿に、薄くバターを塗って一口大に切った鮭・じゃがいも・アボカド・ミニトマトを散らします。

軽く塩・こしょう・ケチャップをかけて市販のホワイトソースとピザ用チーズを振りかけたらオーブン(トースターもOK)で焦げ目が付くまで焼いて完成です。

チーズとホワイトソースで、脂に溶ける性質のビタミンDやアボカドに多く含まれるビタミンEが効率よく摂取できます。

第4位「チョコレート」

近年、チョコレートのポリフェノールによる抗酸化作用やコレステロール低下などの健康効果が広く浸透されてきました。ポリフェノールの効果の一つに高血圧を予防する効果も注目されています。

国立がん研究センターでは、男女でチョコレートの摂取量をアンケート調査し13年間での脳卒中発症率を追跡しました。その中で、チョコレートの摂取量が多い女性において有意に脳卒中発症リスク低下がみられました。

これは、チョコレートのポリフェノールによって作られる一酸化窒素が血管を拡張させる効果があり、それにより血圧降下をもたらしたと考えられています。

参考:国立がん研究センター

男性と女性のチョコレート消費量と脳卒中のリスク:大規模な人口ベースの前向きコホート研究。

おすすめの食べ方は、乗せるだけでおしゃれなおつまみ「チョコチークラッカー」

プレーンクラッカーの上に、クリームチーズを塗り、生チョコレートをのせてお好みでブルーベリージャムを少量かけます。

ポリフェノールたっぷりな赤ワインと共にお楽しみください。

第5位 トマト

トマトには強い抗酸化作用のある「リコピン」が含まれており、血圧の予防効果にも期待できる食品です。

トマトには、塩(ナトリウム)排出機能のあるカリウムが豊富に含まれており、特によく刻んで食べると効率よく摂取できます。また、近年ではストレス軽減作用のあるポリフェノールGABAがトマトにも含まれており、GABAにはリラックスと同時に血管を拡張させることで血圧上昇を予防することが知られています。

参考文献:日本調理科学会退会研究発表要旨集
著:東海学園大学  トマトの決悦抑制効果について

おすすめの食べ方は、スープで丸ごと「いろいろ野菜のコンソメスープ ミネストローネ風」

冷蔵庫にある余り物の野菜と、トマトを刻みます。ソーセージ、豆の水煮と水、コンソメで煮込み、塩・こしょう(あればバジル)で味を調えたら完成です。

ポイントとして野菜から水分がでますので、水は控えめにしましょう。

カリウムは水に溶けだす性質があるので野菜は細かく刻んで細胞を崩しスープに溶けだいたカリウムをまるごといただきましょう。

番外編:血圧を下げる飲み物はココア。コーヒー好きにはモカを。

ココア

先ほどのランキングにおいて、高血圧予防効果のある食品にチョコレートを紹介しました。

それに関連して、ココア製品にもチョコレートと同様に血圧降下効果があるポリフェノールが含まれていることが報告されています。その際には、カカオの割合が多いダークココアに効果があるとも示しています。

コーヒーに含まれるカフェインは諸説ありますが、一時的に血圧を上昇させる作用があるという研究結果が報告されています。

循環器疾患への影響はまだ研究段階ですが、日常的によくコーヒーを飲む方は、高血圧が少し気になると思います。そこでいつものコーヒーに少しココアパウダーやチョコレートを混ぜて、血圧上昇予防効果をプラスした風味豊かなモカ風コーヒーも良いでしょう。

参考:国立循環器病センター 循環器病情報サービス [79] 循環器病と気になる嗜好品

気を付けるべき食習慣

良い生活習慣イメージ

塩分の取りすぎには要注意

血圧が上昇する原因の一つとして塩分の摂り過ぎが挙げられます。

塩分(ナトリウム)を過剰に摂取すると血管内の浸透圧を調整するため、血液中の水分を増やそうとします。

血管内の水分量が増えると体内を循環する血液が増え、血管の圧が増えて血圧が高くなると言われています。

これまでに、いくつか血圧の上昇を抑える効果のある食品を紹介してきましたが、基本的な食事のバランスや塩分の摂りすぎに注意しなければ、血圧に効果的な食品をいくら摂っても効果が見込めません。

外食やお惣菜を利用する時や家での調味料の使い方に注意しながら減塩に取り組みましょう。

お酒は適量で

アルコールには、一時的に血管を拡張させる働きがあり、飲みすぎは肝臓の働きを低下させ、血液ドロドロや水分をためこみ浮腫の原因につながります。

血液や血管の状態が悪化すると血流がスムーズでなくなり、その分強く押し出されることで血圧上昇に繋がってしまいます。あくまでもお楽しみとして適量を心がけましょう。

食べすぎにより肥満になってしまうと血圧のリスクが高まる

食生活の乱れや運動習慣の不足からくる肥満は、高血圧と深く関わっています。

例えば、チョコレートに含まれているポリフェノールが高血圧予防に効果があるからと、チョコレートばかりを食べて、糖質や脂質の摂りすぎになっては肥満の原因になります。

現在、糖尿病の治療を行っている方や血糖値の高めを指摘されている方は、これらの食品の糖質には十分気を付け、医師の指示に従った血圧のコントロールが必要です。

食事や運動、睡眠など生活のバランスを整えることを基本に、自分の今の身体の状態や好みにあった健康食材を生活に取り入れていきましょう。

この記事を書いた人:佐藤幸穂

この記事を書いた人:佐藤幸穂この記事を書いた人:佐藤幸穂

保有資格:管理栄養士・フィットネスインストラクター
大手スポーツクラブのインストラクターを退職後、管理栄養士免許取得のため大学に入学。 その後、スポーツクラブを併設するクリニックに就職し、運動と栄養の両方を指導。 述べ1500人以上の指導に携わる。 並行して、フリーの管理栄養士としても活動を広げ、企業とのイベント企画・パーソナルダイエット・道の駅プロデュース・栄養コラムの執筆など既存の管理栄養士に囚われない自由な活動を行っている。

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