トマトが血圧の上昇をおさえる?トマトのもつ栄養素やおすすめ料理を管理栄養士が解説

トマトの画像

年齢が高くなるほど高血圧で悩んでいる人は多くなるとわいれていますが、高血圧を放置してしまうと、脳血管疾患や心筋梗塞など命に関わるような病気につながってしまうこともあります。血圧が気になる場合は、食事や生活習慣を見直すなど、早めにケアを始めることが大切です。

そこで、血圧対策に効果があるといわれる「トマト」に注目し、効能やトマトの栄養素を効率よく摂取するおすすめの料理をご紹介します。

トマトが高血圧に効果がある仕組みとは

近年、トマトジュースが「高めの血圧を下げる」と注目され、機能性表示としても書かれるようになりましたが、これはトマトに含まれる「GABA」の効能です。

GABAの正式名称は「γ-アミノ酪酸」といい、一般的には英語表記の頭文字をとった「GABA」という呼び名で知られています。トマトやじゃがいも、なすなどの野菜や発芽玄米、チョコレート、緑茶などに含まれており、特にトマトはGABAの含有量が多い食材です。

GABAは私達の体内に存在するアミノ酸の一種で、健康機能成分として注目を浴びています。リラックス効果安眠効果があるほか、交感神経末端からのノルアドレナリンの過剰な分泌を抑制し、細動脈血管の収縮を防ぐことで血圧の上昇を抑制する働きがあるといわれています。

生のトマトの摂取はもちろん、トマトジュースの摂取でもGABAの血圧に対する効能を得ることが期待できますが、トマトジュースを選ぶときは、食塩無添加のものを選ぶことがポイントです。塩分の過剰摂取は血圧上昇に直結してしまうので、加工品を選ぶ場合は注意しましょう。

トマトが含む血圧以外にも健康に効果のある栄養素とは

トマトは非常に栄養価の高い食材で、血圧への効果だけでなく、がんや生活習慣病の予防、美肌づくりなど健康と美容へのさまざまな効果が期待されています。

今回はGABA以外に、特に注目したいトマトの栄養素を3つご紹介します。

栄養素①リコピン

1つめは、トマトの赤い色素成分に含まれる「リコピン」です。

リコピンはカロテノイドの一種で、非常に強い抗酸化作用があります。特に肌への効果が高く、紫外線を浴びることで発生する活性酸素を除去し、メラニンの生成を抑制することで、シミやそばかすから肌を守ってくれます。そのほか、がんや動脈硬化などの生活習慣病への予防も期待できます。

リコピンは加熱に強いため、調理による損失の心配がなく、トマトケチャップやトマトペーストなど加工品からも摂取することができます。

生のトマトを選ぶときは、赤色が濃いものを選ぶようにしましょう。

栄養素②ビタミンC

2つめは「ビタミンC」です。

ビタミンCは抗酸化作用を持つほか、体内でのコラーゲンの生成に欠かせない栄養素です。コラーゲンは体内のたんぱく質の約1/3を占めるといわれ、細胞と細胞をつなぐことで丈夫な血管や筋肉、皮膚などを作ります。

また、ビタミンCには鉄の吸収を助ける働きもあるので、鉄不足になりやすい女性には積極的に摂ってほしい栄養素です。

ビタミンCは水に溶けやすく、熱に弱いので、生で食べるのが良いとされています。そのため、トマトはビタミンCを摂るのにぴったりな食材です。

栄養素③β-カロテン

3つめは、「β-カロテン」です。

β-カロテンもリコピン同様に強い抗酸化力を持ち、がんや生活習慣病の予防、美肌づくりなどへの効果が期待できます。リコピンとの違いは、体内でビタミンAに変わることです。ビタミンAは皮膚や粘膜の細胞形成や働きに欠かせない栄養素で、体内のさまざまな組織の機能維持や免疫力を高めるなど健康への高い効果があります。

ビタミンCとβ-カロテンは、それぞれ抗酸化作用があるため、合わせて摂ることで相互作用し、より高い効果が得られるといわれています。トマトはビタミンCとβ-カロテンを合わせて摂ることができ、さらにリコピンも含むので、「抗酸化作用」という効能においてとても優れた食材です。

トマトを使ったおすすめの料理3選

トマトの栄養素を効率よく摂取するポイントは、ビタミンB6ビタミンEの3つです。GABAはアミノ酸の代謝を助けるビタミンB6を含む食材と組み合わせて摂ると良いでしょう。

リコピン、β-カロテンはどちらも脂溶性のため、油と合わせて摂ることで、体内での吸収率が高まります。トマトはそのままでもおいしく食べられますが、炒めものに入れたり、オイル入りのドレッシングでマリネしたり、油と合わせる料理がおすすめです。1食の献立の中で、トマトと油を使った料理を組み合わせても良いでしょう。

また、リコピン、β-カロテン、ビタミンCは抗酸化作用を持っているので、同じく抗酸化作用を持つビタミンEを合わせることで、より高い効果を得ることが期待できます。
トマトの栄養素を効率よく摂取できるおすすめレシピをご紹介します。

料理①トマトのさっぱりマリネ

トマトのマリネの画像

材料(2人分)

  • トマト…1個
  • 大葉…2枚
  • しょうゆ…小さじ1
  • 酢…小さじ1
  • 砂糖…小さじ1/2
  • ごま油…小さじ1
  • 白いりごま…小さじ1/2

作り方

  1. トマトは乱切り、大葉は千切りにする。
  2. ボウルにしょうゆ・酢・砂糖・ごま油・白いりごまを入れてよく混ぜ、1を加え和える。
  3. 器に盛り付ける。

トマト×油のレシピです。また、ごまにはビタミンEが含まれています。作り置きもできるほか、簡単なのでもう1品なにか欲しいときにもおすすめです。

料理②トマトと卵のふんわり炒め

トマトのスクランブルエッグの画像

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材料(2人分)

  • トマト…1個
  • 卵…2個
  • ツナ缶…1/2缶
  • マヨネーズ…小さじ1
  • 塩…少々
  • 白こしょう…少々

作り方

  1. トマトはくし型切りにする。
  2. ボウルに卵を割りほぐし、ツナ缶を入れてよく混ぜる。
  3. フライパンにマヨネーズを入れて熱し、1を加え両面サッと焼く。
  4. 2を加えふんわりと混ぜ、塩・白こしょうで味をととのえる。
  5. 器に盛り付ける。

トマト×ビタミンEのレシピです。卵にビタミンEが含まれています。マヨネーズを使うことで、炒め油で味付けもでき、料理の苦手なかたでも手軽に作れます。

料理③トマトの豚汁

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材料(2人分)

  • トマト…1個
  • 豚薄切り肉…100g
  • 長ねぎ…1/2本
  • ごま油…小さじ1
  • だし汁…300mL
  • 味噌…大さじ1

作り方

  1. トマトは乱切り、豚肉は食べやすい大きさに切り、長ねぎは斜め切り。
  2. 鍋にごま油を入れて熱し、豚肉を加え、両面焼き色を付ける。
  3. トマト・長ねぎを加えサッと炒め、だし汁を加え煮る。
  4. 味噌を溶き、器に盛り付ける。

トマト×ビタミンB6のレシピです。豚肉にビタミンB6が含まれています。トマトには旨味成分のグルタミン酸が含まれているため、味噌汁のおいしさがアップします。

まとめ

トマトは通年で手に入り、私達の食生活にとても身近な野菜です。さまざまな種類がありますが、大きいトマトよりもミニトマトのほうが栄養価が高いといわれています。サッと洗うだけで食べられるので、料理の時間がとれないときでも食事にプラスできますよね。

健康づくりには食事へのアプローチが欠かせません。血圧ケアをはじめ、生活習慣病予防美容のために、トマトをおいしく活用してみましょう。

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この記事を書いた人:植草真奈美

この記事を書いた人:植草真奈美この記事を書いた人:植草真奈美

保有資格:管理栄養士 フードコーディネーター
保育園で栄養士の実務経験を積んだのち、大手料理教室へ。本社商品開発部でレシピ開発を担当後、ヘルスケア事業部の立ち上げに携わる。独立後は、レシピ開発やコラム執筆をはじめ、セミナー講師、実業団への栄養指導のほか、離乳食メディアの監修なども手がける。

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