【管理栄養士が選ぶ】血圧が高めの方におすすめのお茶5選

健康診断などで高血圧症と診断され、お悩みの方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

高血圧症の原因としては、肥満、塩分の摂りすぎや野菜不足、飲酒や喫煙、運動不足などがあげられており、血圧を管理するためにはこれらの生活習慣の改善がとても重要です。

普段の生活の中で、高血圧の対策を取り入れられると嬉しいですよね。

日本で昔から親しまれてきたお茶には、血圧の上昇を抑えてくれる働きがあるお茶もあります。お茶を飲むだけで血圧が下がるというわけではありませんが、普段飲むお茶を高血圧対策になるものに変えることができれば、気楽に取り入れることができて良いですよね。

ここでは身近にあり、高血圧の予防に役立つお茶をご紹介していきます。

血圧も心も穏やかにする代表的なお茶の成分

昔から親しまれ、飲まれてきた日本のお茶には、血圧コントロールに有効な成分が含まれているものが多く存在します。

またお茶には、血圧ケア以外にも、健康、美容、殺菌効果などにも良い成分も含まれており、私達は日々の生活の中に健康増進になるお茶を自然と取り入れてきました。

お茶の中のどの成分が、どのように血圧をコントロールする働きがあるのか、代表的なものを説明していきます。

  • カテキン

血管の収縮や血圧の上昇に関わる酵素の働きを抑える。

体内の細胞を酸化させ、老化や免疫力低下の原因となる活性酸素を除去する抗酸化作用がある。LDLコレステロールの酸化を抑えることで、コレステロールの吸収を抑え、排出を促す。

血糖の上昇を緩やかにする。

  • テアニン

リラックス作用があり、筋肉の緊張や血管の収縮を抑える。

  • サポニン

血流をスムーズにし、血管内に血栓をできにくくする。

余分な脂肪の蓄積を抑制することで、肥満を予防する。

抗菌、抗ウイルス作用がある。

  • カリウム

余分な塩分(ナトリウム)を排出する。

 

紹介した成分は一部ですが、このように血圧ケアとなる成分がさまざま入っています。

毎日のお茶がおすすめ

お茶には、血圧コントロールに有効な成分が含まれていますが、血圧が高めの方にとって、一時的にお茶を飲むことだけでは、あまり効果は期待できません。このお茶を飲んでいるから血圧が下がるのではなく、日常の生活習慣や食生活を見直したうえで、血圧ケアになるようなお茶を毎日飲み続けることが、高血圧対策のポイントになります。

それでは、昔から日本人に親しまれてきた、身近で手に入りやすいお茶の中から血圧ケアに効果的なお茶をご紹介していきます。

 緑茶(煎茶)

日本人にとって緑茶は、一番身近なお茶で、昔から飲まれている国民茶とも言えますよね。昔の人は、漬物などを多く摂取していましたが、緑茶を飲む習慣もあり、食生活の中で自然と高血圧対策を取り入れていたのかもしれません。

緑茶には、エイジングケアにもなる抗酸化作用成分「カテキン」が豊富に含まれています。老化や病気の原因となる活性酸素を除去する強い抗酸化作用によって、血管壁の酸化を防止するため、高血圧対策におすすめできるお茶といえます。

ある調査によると、緑茶を毎日湯飲み1杯程度飲み続けている人は、高血圧の発症のリスクが低いという結果が発表されています。

また、リラックス効果があり、旨味成分でもある「テアニン」が豊富に含まれていることも緑茶の特徴です。緑茶を飲んで、ホッとされた経験がある方もいると思いますが、これはテアニンの効果によるものといわれています。

ある研究では、テアニンを飲んだ後の脳波を測定した際、リラックスしている状態のときに多く出現するα波が上昇することが判明しています。副交感神経を優位にし、筋肉の緊張や血管の収縮が抑えられるため、高血圧対策にもなるという優秀な成分です。

緑茶には、血圧ケアのほかにも、血糖値の急上昇を緩やかにしたり、殺菌効果によって口臭ケアになったりと嬉しい効果がたくさんあります。朝食時や、ほっと一息リラックスタイムのお茶菓子のお供にもおすすめです。

ほうじ茶

ほうじ茶は、その名の通り、お茶の葉(煎茶や番茶)を褐色になるまで焙煎してつくられたお茶です。煎茶や番茶を炒ってできたお茶なので、実は緑茶の一種でもあります。そのため、ほうじ茶にもカテキンやテアニンが含まれており、血圧の上昇を抑えたり、コレステロールの吸収を抑えたりする働きが期待できます。

ほうじ茶の特徴は、やはり香ばしい香りですよね。この香ばしさは、「ピラジン」という香り成分が関係しています。ピラジンは、血流を良くする作用があり、血圧ケアに有効とされています。血流が良くなると身体も温まるので、冷えでお悩みの方にもおすすめです。

また、ピラジンにはリラックス効果もあり、香ばしい香りとの相乗効果で気持ちを落ち着かせることができるため、血圧を上げる因子の一つであるストレスの緩和にも繋がります。

そば茶

そばは、日本食の代表ともいえる食材です。そばを食した後、そば湯を飲んだことがある方も多いかと思います。そばの実に含まれる「ルチン」という成分が、血圧ケアにも有効とされています。

「ルチン」は抗酸化作用のあるポリフェノールの一種でビタミンPとも呼ばれています。その効果は、毛細血管を強くし、血液の流れを促進するため高血圧対策に役立つとされています。

そのほか、ルチンの効果としては、コレステロールの吸収抑制、肥満の抑制、体脂肪率を下げるともいわれています。また、ビタミンCの吸収を促進し、血管や細胞の老化防止に役立つので、お肌をふっくらさせ、たるみや毛穴を目立たなくさせる効果もあることから、化粧品にも使われているなど、美容面からも注目が集まる成分です。

血圧ケア・健康・美容に良いことから、最近ではスーパーでもそば茶が売られるようになり、ペットボトルでの販売も目につくようになりましたよね。そば茶は、血圧ケア・健康・美容と良いということで、すでに嬉しいこと尽くしですが、さらにノンカフェインのお茶という優れものです。

注意してほしい点として、ルチンは水溶性で水に溶けるため、そばとして食べるのではルチンは摂ることができません。そば茶にして飲むことが血圧ケアのポイントになります。

※そばアレルギーがある方は飲めませんのでご注意ください。

 ごま麦茶

最近、高血圧対策や老化防止として注目され、コンビニエンスストアでも手に入るようになったごま麦茶。高めの血圧を下げるとして特定保健用食品として売られ有名になりました。

ごまの中に含まれる「ゴマペプチド」という成分が、血圧を上げる働きのある酵素を抑制してくれるというものです。そして、ごまには、抗酸化作用があり、血管壁の酸化防止、老化防止をし、ゴマペプチド以外でも血圧ケアになるような成分が含まれています。

血圧ケアに良いゴマペプチドですが、摂るにはポイントがあります。ゴマペプチドの「ペプチド」とは、たんぱく質の構成成分であるアミノ酸が複数繋がったもので、「ゴマペプチド」は、ごま由来のたんぱく質を酵素で分解することで得られるたんぱく分解物です。たんぱく質の分解された成分が高めの血圧を下げるのですから、ごまを食べればゴマペプチドが摂取できるわけではありません。そのため、ゴマペプチドが抽出されたお茶を飲むことが摂取できるポイントになります。

ごま麦茶にゴマペプチドが含まれているかを見分ける方法として、商品の栄養表示にゴマペプチドの記載があるか確認しましょう。

ごま麦茶でも、ゴマペプチドが含まれていない可能性があります。

そして、ごま麦茶には、カフェインが含まれていないのが優れた点ともいえます。夕方以降に飲んでも睡眠に影響がないのも良いですね。

ドクダミ茶

ドクダミは、日本各地で生息している野草で、刈ってお茶にした経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

万能な効能があるといわれているドクダミ茶。血圧ケアに良いお茶と聞くと、ドクダミ茶と思いつく方も多いかと思います。

ドクダミには、野菜に多く含まれるカリウムが豊富で、カリウムは、血圧上昇の原因の一つでもある塩分を体外に排出してくれる作用があります。そして、クエルシトリンやイソクエルシトリンといった血圧ケアに有効な成分も含まれています。

ドクダミは、名前からも想像ができるように、デトックス効果が高い薬草です。便通を良くする食物繊維や、血圧ケアに良いマグネシウムも豊富です。デトックス効果が高く、利尿作用も強い野草なので、濃いお茶にして飲むと下痢をすることもあります。摂りすぎには気をつけるようにしましょう。

まとめ

日本食は、血圧を上げる要因の一つである塩分が高い傾向にあります。塩分の摂りすぎが注目され、控えている方も多いと思いますが、昔の方は血圧ケアになるようなお茶を自然と食習慣に取り入れていたのだと思います。

近年は生活習慣の変化による肥満や、年齢を重ねるごとに体重の増加もみられます。飲み物でもアルコールなどの要因も加わり、血圧を上げる生活習慣がますます増えてきています。日頃の食事や運動を心がけ、生活習慣を見直すことで高血圧を予防することが必要です。まずは、手軽に飲める毎日のお茶を変えることで、血圧ケアに役立ててみてください。

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この記事を書いた人:那須由紀子

この記事を書いた人:那須由紀子この記事を書いた人:那須由紀子

保有資格:管理栄養士 NST専門療法士 オーソモレキュラー栄養医学研究所認定カウンセラー 
Pre-Nutrition合同会社 代表
医学的根拠と自身の臨床経験から、脳の栄養の本『栄養で人生は変わる-食はあなたの人格を作り人生の善し悪しも決める』(旭屋出版)を2018年7月に出版。 病院勤務にて、内科、外科、精神科、歯科など全診療科を経験。 栄養管理数 約1万人。提供食数340万食。 認知症や精神疾患、高齢者の低栄養などに力を入れている。 講演会、研修、セミナー、講座、メディア出演、執筆、監修など多岐に渡り活動。 乳幼児から高齢者まで幅広く栄養ケアを行っている。
Pre-Nutrition合同会社:https://pre-nutrition.com/ 

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