かぼちゃのもつ栄養素や成分を管理栄養士が解説!栄養を効率的に摂る食べ方もご紹介

夏から秋冬にかけて旬のかぼちゃ。保存性も良く1年中食べることができる食材ですよね。かぼちゃ特有の濃い黄色や緑は、食卓に並ぶと彩りも良くなるので、料理によく使われている野菜ではないでしょうか?

実はかぼちゃはその彩りだけでなく、免疫回復抗酸化作用に効果のある栄養素を持ち合わせた万能な野菜です。

今回は、寒暖差が大きく体調を崩しやすいこれからの季節にも有効な、かぼちゃに含まれている栄養素をご紹介します。

さらに、かぼちゃの栄養素を効率良く摂取するためのおすすめ料理もまとめています。ぜひ参考にしてみてください。

かぼちゃのもつ栄養素と効能とは

かぼちゃ

かぼちゃのもつ栄養にはβカロテン(ビタミンA)、ビタミンCやビタミンEなどがあります。まとめてビタミンACE(エース)とも呼ばれており、生活習慣病や老化に関連する疾患の予防や免疫力を高めることが期待できる栄養素です。冬にも旬を迎えるかぼちゃは、寒い冬を健康に乗り越えるために必要な栄養が含まれているのが特徴ともいえます。

さらに、かぼちゃといえば「緑黄色野菜の王様」ともいわれています。緑黄色野菜とは、切っても内側の色が濃く、栄養価の高い野菜のことを指します。

緑黄色野菜の中でもかぼちゃは、内側の黄色だけではなく、皮の緑色も濃く、栄養価は高水準です。普段は調理の際に捨ててしまいがちなワタですが、その部分にも多くの栄養素を含んでいるため、余すことなく栄養を摂取できる食材です。

かぼちゃは、どんな栄養素が生活習慣病対策や免疫力の向上に有効なのか詳しくお話ししていきます。

βカロテン(ビタミンA)

かぼちゃといえば、色鮮やかな黄色が特徴的ですが、その濃い黄色は、カロテノイドという色素成分です。

かぼちゃのカロテノイドには、βカロテンという栄養素が多く含まれています。目の神経伝達物質に多く使われる栄養素であることから、老眼や視力の低下など、目のトラブルにも良い栄養素として知られています。

また、抗酸化作用もあるため、老化防止、生活習慣病予防にも役立ちます

そしてβカロテンは、体内でビタミンAに変わる栄養素です。ビタミンAは、細胞増殖、角質代謝、新陳代謝を活性化し粘膜を強化します。喉、鼻、腸壁の粘膜を強化することから、免疫力を高めます。

ビタミンC

ビタミンCは果物に多く含まれるイメージをお持ちの方も多いと思いますが、野菜であるかぼちゃにも多く含まれています。ビタミンCは抗酸化作用があり免疫力を強化する栄養素です。冬に摂取することで風邪予防にも繋がります

同じ抗酸化作用のあるビタミンA、ビタミンEなどと一緒に摂ると、栄養の効果が高まる特性があります。

また、ビタミンCの抗酸化作用があることから、シミ対策に良いとされています。コラーゲンの合成にも役立つので、肌にも良い栄養素です。

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ビタミンE

かぼちゃに含まれるビタミンEの量は、他の野菜に比べてもトップクラスです。かぼちゃ100gには、1日に必要なビタミンEの半量が含まれています。

ビタミンEは、ビタミンA、Cと同様に抗酸化作用のある栄養素です。老化防止や動脈硬化などの生活習慣病予防に働くといわれています。

また、ホルモンの原料になる栄養素で更年期障害にも良いとされている栄養です。血流も良くすることから、冷え症の方にもおすすめです。冬の寒い時期にピッタリですね。

食物繊維

かぼちゃは食物繊維がとても豊富な食材です。かぼちゃ100gあたりには、食物繊維が3.5g含まれており、これはほうれん草の約3倍の量です。

かぼちゃ100gというのは、小鉢に収まるほどの食べやすい量です。

かぼちゃの煮物の画像

食物繊維は善玉菌のえさになることから、摂取することにより腸内環境を改善してくれます。お通じを良くし、便のカサを増す効果もあります。デトックスの働きもあり、有害物質を排出することで腸がきれいになり体調も整います

かぼちゃの皮やワタの部分にも食物繊維が含まれているので、調理する際はワタをきれいに取り除かず、残し気味に切って調理すると食物繊維を多く摂れますね

カリウム

野菜は全体的にカリウムが豊富ですが、かぼちゃに含まれているカリウムは、他の野菜に比べても多く含まれています。

カリウムは本来水に流れやすい性質を持っていますが、かぼちゃのカリウムは、生でもゆでても冷凍でも大きな差はなく摂取することができます

カリウムには、ナトリウムと相互に作用し、余計なナトリウムを尿中への排泄を促す働きがあります。塩分が多い食事をする方や高血圧の方、むくみにお悩みの方に摂ってもらいたい栄養素です。

かぼちゃの種や皮も栄養たっぷり

かぼちゃの種

栄養価が高く、冬におすすめなかぼちゃは、種や皮にも多くの栄養が含まれています。

調理の際は捨ててしまうことがほとんどであるかぼちゃの種には、たんぱく質や身体の調子を整えるミネラルが豊富に含まれています。

種はワタから取り、よく洗った後にフライパンやオーブンなどで軽く焦げ目がつくまで炒ると食べることができます。そのまま食べても良いですし、サラダやお菓子のトッピングにしても良いでしょう。ただし、種の皮は固くて食べられないため、ニッパーやキッチンバサミなどを使ってむいてくださいね。

また、かぼちゃの皮にもβカロテンが含まれているため、調理の際はすべて捨ててしまわずに、皮を少しそぐ程度にすると良いでしょう。

さらに、捨ててしまいがちなかぼちゃのワタには、食物繊維が多く含まれています。すべてを食べることは難しいかもしれませんが、少しワタを残して調理すると良いでしょう。煮物などにしてよく火を通せば食べやすくなり、甘みも増すためおすすめです。

かぼちゃのもつ栄養成分を効率的に摂取するには

βカロテン(ビタミンA)、ビタミンC、ビタミンEの三大抗酸化作用をもつ栄養素を、かぼちゃ一つで摂取できるというのは、大きな特徴です。

その他にもたくさんの栄養が含まれているかぼちゃですが、食べ方や工夫によっては、より効率的に栄養を摂取することができます。ここでは、かぼちゃのもつ栄養をより効率的に摂取する調理方法についてお伝えします。

油と一緒に料理する

ビタミンA、ビタミンEは一緒に摂ることでより栄養価が上がります。かぼちゃにはビタミンA、ビタミンEが豊富で栄養の吸収が良いですが、さらに有効に取り入れるには、油を使用した調理法がおすすめです。

かぼちゃに含まれるβカロテンは体内でビタミンAに変換されることは先述しましたが、ビタミンAは脂溶性ビタミンで、油と一緒に摂取する事により体内への吸収力が上がります。また、ビタミンEも脂溶性ビタミンであることから同様に油と相性が良いビタミンです。

加熱で壊れやすいビタミンCもかぼちゃなら大丈夫

かぼちゃにはビタミンCも多く含まれています。ビタミンCは水溶性ビタミンで熱に弱く壊れてしまう弱点があります。せっかくビタミンCが豊富に入っているのに揚げたり炒めたりしてしまっては、ビタミンCが壊れて摂取できないと思う方もいらっしゃると思います。

しかし、かぼちゃには、良質な炭水化物や食物繊維が多くビタミンCを包み守るため、火にかけても壊れにくいという特徴があります。

油と一緒に火にかけると、ビタミンA、Eの吸収力が上がると共に、ビタミンCを壊さず摂れるため、抗酸化力が高い状態で摂取をすることができます。

かぼちゃを使ったおすすめ料理3選

かぼちゃは、油と一緒に食べることで栄養の吸収を良くすることから、油を使用した料理がおすすめです。また、かぼちゃには甘みがあるのが特徴ですが、ゆっくり加熱することでその甘みをさらに増やすことができます

かぼちゃの特性を活かし、かぼちゃの栄養をしっかり摂取できる料理をご紹介します。

超簡単!かぼちゃのソテー

かぼちゃのソテー

かぼちゃに含まれるビタミンA、Eの吸収を良くする簡単な調理法は、油を使うことです。

油で炒めるだけのかぼちゃのソテーには、ナッツ類をトッピングしてみてください。ナッツ類はミネラル豊富で栄養価も増え、さらに油も含まれていることから栄養の吸収率も良くなります。味付けも甘くなり過ぎません。

もし、かぼちゃの甘さを活かしたい場合は、バターで炒め、はちみつでコクと甘みを出した「バターハニーソテー」がおすすめです。

栄養満点かぼちゃのお菓子

かぼちゃのマフィン

かぼちゃは甘みのある野菜なので、スイーツとも相性抜群です。

すりつぶしたかぼちゃとホットケーキミックスを混ぜれば簡単にかぼちゃマフィンが出来上がります。卵と牛乳を使用するためたんぱく質もたっぷり摂取することができます。

すりつぶす前にゆでて加熱することで既に甘みが増しているので、糖質が気なる方は砂糖を使わなくてもかぼちゃ本来の甘みだけでスイーツとして楽しむことがます。

かぼちゃのポタージュ

かぼちゃのポタージュ

かぼちゃの甘みを活かし、栄養の吸収力を上げつつも、消化吸収まで良くなるおすすめのかぼちゃ料理が、「かぼちゃのポタージュ」です。かぼちゃのポタージュは身近な食材だけで簡単に作ることができます。

ポタージュにするために加える牛乳や豆乳で、たんぱく質を摂ることもできますね。仕上げに、バターでコクを出して本格的なポタージュにしたり、生クリームをかけたりすると油も摂れて栄養の吸収率が上がって良いでしょう。

仕上げにかぼちゃの種を散らせば、見栄えも良くなり、かぼちゃを余すことなく使うことができます。

まとめ

かぼちゃは一つで栄養を満点にとれる野菜です。調理しても栄養価が崩れにくく、料理法によってより吸収が良くなるなど優れた特徴も持っているので、おすすめの料理を参考に他の食材とも組み合わせてバランス良く食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。

また、かぼちゃには、免疫力を高めるβカロテンや風邪予防に効果的なビタミンCといった栄養が含まれていることから、「冬至」にも食べる習慣ができたのだと思います。かぼちゃを食べて、寒い冬を乗り越えましょう。

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この記事を書いた人:那須由紀子

保有資格:管理栄養士、NST専門療法士、一般社団法人オーソモレキュラー認定ONP
プレ・ニュートリション 日本栄養士会認定栄養ケア・ステーション 代表
病院管理栄養士として臨床経験を積みながら、分子整合栄養医学を学ぶ。独立後、精神疾患における栄養療法も行う管理栄養士として、栄養指導、うつ病による休職者の復帰プログラムに取り組んでいる。特定保健指導、歯科、スポーツ、乳幼児における栄養療法など幅広く栄養ケアを行い、講演会、セミナー、メディア出演、執筆など、多岐に渡り活動している。
著書に『栄養で人生は変わる-食はあなたの人格を作り、人生の良し悪しを決める!-』(旭屋出版)『疲れた心がラクになる食べ方大全』(永岡書店)がある。

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