かき混ぜておいしい!納豆の栄養とおすすめの食べ合わせを紹介

納豆は日本の食文化を語る上では欠かせない、古くから親しまれてきた食品です。納豆は調理の手間が不要でそのまま食べられる利便性はもちろん、健康面でもうれしいメリットがあります。

ここでは、納豆にはどのような栄養が含まれているのかを解説し、おすすめの食べ合わせ方について紹介していきたいと思います。

納豆のもつ栄養素と効能とは

納豆は植物性たんぱく質を含む食品で、たんぱく質源として役立ちます。たんぱく質は筋肉や臓器、血液など身体の組織を形成するために必要な栄養素で、健康づくりには欠かせません。加齢に伴い筋肉量は減少していくことが多く、筋力の衰えを防ぐためにもたんぱく質は重要な役割をします。

また、納豆に含まれているイソフラボンは更年期の女性におすすめの成分です。更年期近くになると女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が減少して、さまざまな症状が現れやすくなります。イソフラボンはエストロゲンと似た構造を持ち、同様の作用をします。

納豆は脂質が少ないながらもたんぱく質が摂れる食品です。肥満や生活習慣病予防をしたい方や更年期障害の症状などを緩和したい方などにおすすめの成分といえるでしょう。

たんぱく質

たんぱく質は身体の構成成分となる重要な栄養素です。加齢に伴い運動量が減ると筋肉量が減少し、運動能力や体力が低下するサルコペニアやフレイルなどが起こるリスクが高まります。また、ホルモンや酵素、免疫細胞などを作る役割も持っています。

たんぱく質は肉や魚などに含まれる動物性のたんぱく質と、大豆製品に含まれる植物性のたんぱく質があります。動物性の食品からたんぱく質を摂ろうとすると、同時に脂質の摂取量も上がってしまいますが、植物性の食品は脂質が少なくカロリーを抑えることができるので肥満予防などにおすすめです。

イソフラボン

イソフラボンは大豆製品に含まれている成分で、ポリフェノールに分類されます。イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンと似たような構造を持つことから、更年期に見られる女性特有の症状の緩和に効果が期待されています。

更年期障害の症状として挙げられるものには、「ホットフラッシュ」と呼ばれるほてりやのぼせがあります。また女性ホルモンの働きとして骨量を維持したり血中脂質のコントロールをしたりする働きがあるので、減少した女性ホルモンの働きをイソフラボンが補うことによって、骨粗しょう症や脂質異常症を予防すると考えられています。

ビタミンK

ビタミンKは「止血のビタミン」と呼ばれ、出血したときに血液を固めて止める作用があります。また骨の健康維持も維持にも必要なビタミンで、骨にあるオステオカルシンというたんぱく質を活性化して骨の形成を促す働きがあります。骨粗しょう症の治療薬としてもビタミンKが使われています。ビタミンKにはその他にも動脈の石灰化を抑制する作用があり、血管の健康づくりにも役立っています。

ビタミンKは腸内細菌でも作られ、さまざまな緑黄色野菜に多く含まれているので通常の場合は不足することはありません。ただし、抗生剤を常時飲んでいる人には腸内細菌からの供給が不足する場合があります。

一方で血栓の治療薬としてワーファリンという薬を飲んでいる場合は、納豆の摂取やビタミンK剤の服用は控えるように伝えられることがあります。これはビタミンKの止血の作用によってワーファリンの効果を減らしてしまうためです。

粒納豆とひきわり納豆の違い

納豆には粒の大きさや形の違いによっていろいろな種類があり、大きく2つに分けると粒納豆とひきわり納豆が存在します。糸引き納豆と呼ばれる粒納豆は豆のふっくらした食感や食べ応えのある歯ごたえを楽しむことができる納豆です。一方で、ひきわり納豆は豆を砕いて表面に菌をつけて発酵させるため、旨味を強く感じるのが特徴となっています。

栄養価をみると、エネルギー産生栄養素である糖質・脂質・たんぱく質の含有量に違いはほとんど見られず、大きく異なるのがビタミンKの量です。ひきわり納豆は粒納豆よりもビタミンKの含有量が多く、1.5倍ほどの量となっています。他の栄養素には大差ありませんが、鉄や亜鉛、銅などのミネラルはひきわり納豆よりも粒納豆の方がわずかに上回っています。

納豆は混ぜると栄養が変わるの?

納豆はよく混ぜた方が身体によいといわれることもあります。混ぜる回数は個人の嗜好によって異なりますが、身体にとってはどのような影響があるのでしょうか。

納豆のネバネバは「ポリグルタミン酸」という物質でできています。この物質は胃の壁を保護したり、腸管での老廃物の排出を促進したりする働きがあります。混ぜるときの向きについても、途中で混ぜる方向を変えてしまうと、うまみ成分が壊れてしまうためずっと同じ方向で混ぜることが大切だとの説もありますが、これは科学的に実証されているわけではありません。

また、納豆を混ぜる回数は多い方が粘りやすくなり、100回程度混ぜると白っぽい粘りが全体に行き渡り強い粘性を持つようになります。しかし、500回程度混ぜると納豆の粒がつぶれ始めて口当たりが悪くなってしまうのです。

納豆のネバネバに胃腸を保護する成分が含まれているのは確かですが、「混ぜれば混ぜるほど身体によい」という確証は得られていません。また、ビタミンKや食物繊維などの栄養素も混ぜるほど多くなるということはないので注意しましょう。

納豆は自分の嗜好に合わせてベストな混ぜる回数を見つけ、美味しさを感じながら食べるのがおすすめです。

納豆におすすめのちょい足し

納豆はそのままでも美味しく食べられるのがメリットですが、具材を足してアレンジすることでより栄養価を高めることができ、楽しみも広がります。ここでは、納豆をさらに美味しく楽しく食べるためのおすすめのちょい足し食材を紹介していきます。

納豆とキムチ

キムチは調味料としてもおかずとしても役立つ食材。納豆とも相性抜群です。

キムチは白菜や大根などの野菜を使って作る漬物なので、食物繊維やビタミン・ミネラルのアップ効果があります。納豆にも食物繊維が含まれていますが、キムチの発酵パワーでさらに腸内環境の改善が期待できるでしょう。また、キムチに含まれているカプサイシンは血流改善効果もあるので、冷え性の方にもおすすめです。

納豆と卵

卵は栄養の宝庫で、ビタミンCと食物繊維以外の栄養素を全て含んでいます。また、アミノ酸スコアというたんぱく質の質を表す数値が100となっており、良性のたんぱく質なのです。

納豆に卵を合わせるなら生卵や温泉卵がよいでしょう。口当たりをまろやかにしたい人、たんぱく質をさらにアップさせたい人におすすめの食材です。

納豆とネギ

ネギは薬味として使われることが多い野菜で、風味や食感をよくしてくれます。栄養価アップを目的としてネギを追加するなら、青ネギがおすすめです。青ネギは緑黄色野菜に分類され、抗酸化作用を持つβ-カロテンを多く含んでいます。

栄養価を逃さないためには切る前にサッと水洗いしてからカットして、加熱をせず生のままで納豆に加えましょう。

まとめ

納豆にはたんぱく質やイソフラボン、ビタミンKなどの栄養素が豊富に含まれています。「たんぱく質は摂りたいけど、脂質が気になる」という方に特におすすめです。

また、納豆は調理の手間がかからずすぐに食べられるのもメリット。忙しいときや疲れたとき、納豆があれば栄養があり満足度の高い食事を摂ることができるでしょう。

納豆は1年中価格が安定しており、いつでも手に入れやすい食品です。困ったときのために冷蔵庫にストックしておくと便利ですよ。

この記事を書いた人:片村 優美

この記事を書いた人:片村 優美この記事を書いた人:片村 優美

保有資格:管理栄養士

フリーランスの管理栄養士として、短大の非常勤講師、webライター、料理家など幅広く活動。
栄養学をもとに、食の楽しさや美味しさの方を重要なものとして捉え、情報を発信。
食の歴史や地域特性、経済と健康の関連など様々な活動を精力的にこなし、現在はローカル版のレシピサイトを運用しており、新しい可能性を模索中。

Twitter:https://twitter.com/katamurayumi 

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