メロンの栄養素は?種類や保存方法、食べ頃を管理栄養士が解説!
高級フルーツのイメージが強いメロン。頂き物や、レストランでのデザートで食べるととてもありがたい気持ちになりますよね。
ただ、熟した合図がわかりにくく、せっかく買ったのに満足できない味だったという場合も少なくありません。
今回はメロンに含まれる栄養素や保存方法、最高の食べごろの見分け方などについてお伝えします。
目次
メロンのもつ栄養素と効果とは
メロンは100gあたり42kcalのエネルギーをもちます。約1㎏のメロンの1/6カットは可食部が120gほどなので、1人前で50kcal程度です。
メロンはビタミンB6やたんぱく質消化酵素を含みます。ビタミンB6はたんぱく質や脂質をエネルギーに変換し、たんぱく質分解酵素はたんぱく質を消化しやすい形に分解することから、消化や代謝に不安がある方に特におすすめの食材です。
エネルギー生産に関わるビタミンB6
メロン100g中に0.1mgのビタミンB6を含みます。特別にビタミンB6が多いというわけではありませんが、他の果物類と比べると含むビタミンB6の量は上位に入ります。
ビタミンB6はたんぱく質や脂質の代謝に関わる栄養素です。食事中のたんぱく質や脂質が腸で吸収された後、エネルギーとして体が使えるように変換する際のカギのような役割をします。
ビタミンB6が不足すると、貧血や口内炎、うつ状態になりやすくなります。不足すると体の不調につながりやすい栄養素なので、日ごろから多めの摂取を心がけたいですね。
野菜の中では赤パプリカが100gあたり0.3㎎と多く、光物の魚や豚肉には0.5㎎以上含まれています。ビタミンB6の1日に推奨される摂取量は成人男性で1.4mg、成人女性で1.2mgです。
消化を助けるククミシン
ククミシンはメロンに含まれるタンパク質分解酵素の名称です。
メロンを食べると舌やのどが少しイガイガした経験があるという人はいませんか。これはククミシンが口の中のたんぱく質を分解している働きの証拠です。
肉や魚、大豆などと一緒にメロンを食べると消化器官の中で消化を助けてくれます。
免疫力を高めるβ-カロテン
赤肉メロンには100gあたり3600μgのβ-カロテンが含まれています。青肉メロンの場合は33μgと桁違いに少なく、栄養価は赤肉メロンの方が高いといえます。
β-カロテンは体内でビタミンAとして働く栄養素です。免疫力を高めたり、皮膚や目などの粘膜を保護する役割があります。色の濃い野菜や果物に多い特徴があるのですが、果物の中ではダントツの含有量を誇ります。
メロンの種類と栄養素
メロンには大きく分けて、青肉、赤肉、白肉の3種類があり、種類によって栄養価に差があります。味や見た目でメロンを選ぶのも良いですが、栄養価に注目すると赤肉のメロンがおすすめです。
青肉メロン
果肉が黄緑色をしているメロンです。赤肉よりもさわやかな香りで甘みもすっきりしている印象があり、こってりとした赤肉のメロンよりも青肉の方が好きだという人もいます。
赤肉メロン
果肉がオレンジ色をしているメロンです。芳香な香りと滑らかな舌触りが特徴の、高級志向のメロン。
β-カロテンが100g中3600μgと果物の中ではトップの含有量で、栄養価が高いメロンです。
白肉メロン
果肉が白っぽく、皮も白くてネットの模様ができないメロンです。安価で買えるメロンで、海外から輸入されています。果汁が多く、みずみずしいのが特徴。味は甘いのですが、香りや味の濃厚さでは国産メロンには劣ります。
色も白っぽいので栄養価は低めです。たんぱく質消化酵素の含有量も、国産のメロンよりは少ないといわれています。
子メロン
メロンは一つの苗に何個もの実をつけるのですが、プロの農家はメロンがより大きくおいしく育つように、メロンが未熟なうちに余計な実を剪定することがあります。若いうちに摘み取ったメロンのことを「摘果メロン」や「子メロン」とよびます。
子メロンの味はキュウリに似ていて、栄養価もそれほど高くありません。しかし、ほんのりと甘いメロンの香りがあってシャキシャキとした食感が心地よいことから、産地では浅漬けや粕漬けなどにして楽しまれています。
旬とおいしいメロンの選び方
メロンはビニールハウスの中で栽培されていることがほとんどで、ビニールハウスの中で外気よりも温度を高く保つことができるため春から秋まで店頭に並ぶのですが、旬はやはり夏。産地にもよりますが、5月から暑くなりすぎない7月ごろまでがおいしい時期とされています。
メロンは店頭で購入する場合、ずっしりと重くてメロンの底が柔らかくないものを選びましょう。柔らかかったり、すでに甘いにおいがするものは熟しすぎている場合があるからです。
また、ブランドメロンはメロンについているシールに美味しさの階級がつけられていることがあります。産地によってランク付けの方法が違いますが、糖度によって「優」「秀」「良」とランクが変わるので、高いランクのシールがついているものは産地のお墨付きだと考えて大丈夫です。
メロンの保存方法と食べ頃
メロンは追熟して食べる果物です。未熟なうちに収穫し、数日間かけて熟すのを待ってから食べましょう。
冷蔵庫に入れるとしっかりと追熟できないので、保管は常温で日の当たらない場所を選びます。
食べごろの日付がシールになってメロンについてある場合もありますが、目安が書いていない場合は香りと柔らかさで食べごろを判断します。メロンのツルの根元付近から甘いにおいがし、メロンの底がほんのり柔らかくなったら追熟完了の合図です。
冷蔵庫で3~4時間冷やして食べてみてください。
メロンは熟しすぎると苦みが出たり、アルコール臭がします。追熟完了後はすぐ冷蔵庫に入れ、数日以内に食べ切るようにしましょう。
メロンは冷凍保存もできます。皮から身を外して一口大に切り、密閉袋に重ならないように入れて冷凍すると食べやすいです。完全に解凍すると実が崩れてしまうので、半解凍してシャーベット感覚で食べると良いです。また、スムージーにも使いやすいですよ。
まとめ
メロンに含まれる栄養素から、旬や種類、保存方法までお伝えしました。「メロンの食べごろに自信がないので買いづらい」「大きいメロンは食べきれない」という場合は、カットメロンもおすすめです。プロが食べごろを見極めてくれているうえ、食べ切りサイズなのがうれしいですよね。旬の時期にはしっかり追熟され、とろけるように甘くなったメロンを楽しみましょう。
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