みかんの栄養とは?皮や白い筋にも栄養はある?管理栄養士が解説!

みかんは皮が剥きやすくて食べやすく、日持ちがするので一度に箱でたくさん購入するという方も多いのでは?

みかんは見た目は同じように見えて、栽培方法や産地で味ががらりと違うのはご存知でしょうか。知れば知るほどみかんの世界は奥深く面白いですよ。

今回はみかんに含まれる栄養や、栄養素を効率よく摂取する方法から、おいしいミカン選びのポイントの紹介、保存する方法までご紹介します。

みかんのもつ栄養素と効果とは

「みかんを食べて風邪予防」や「みかんでお肌がきれいになる」とよく聞くように、みかんには健康や肌に良いイメージがありますね。実際、みかんに含まれているビタミンCは免疫を強化する働きや、肌のコラーゲンの生成にかかせない栄養素です。

また、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維を両方兼ね備えている果物なので、すっきりとしたお通じを実感したい方にもおすすめの果物ですよ。

みかんは中くらいのサイズで1個100g、可食部(皮を剥いて薄皮は向かない状態)が75gほどになります。75gあたりのエネルギーは35kcalと低カロリーなのもうれしいですね。

免疫力アップにビタミンC

みかんの栄養素といえばビタミンCですよね。ビタミンCは免疫力を高めたり、皮膚を健康な状態に保つために必要な栄養素です。

みかん100gには32㎎のビタミンCが含まれています。実はこの数値、他の食品と比べてとびぬけて多いというわけではないのですが、みかんの強みは気軽に生でたくさん食べられるという点です。

ビタミンCは熱に弱い栄養素なので、火を加えることなく食べる事ができるみかんはビタミンCの摂取にピッタリですね。

生活習慣病予防にβ-クリプトキサンチン

みかんは可食部100gあたり、1700μgのβ-(ベータ)クリプトキサンチンを含んでいます。

聞き慣れない栄養素ですが、β-クリプトキサンチンはβ-カロテンと同じように体内でビタミンAに変換される栄養素です。ビタミンAになると、免疫の維持や粘膜の強化などに役立ちます。

また、β-クリプトキサンチン血中濃度が高い人は糖尿病や動脈硬化、腎機能障害などの生活習慣病のリスクが低かったり、骨粗しょう症になりづらいともいわれており、注目の栄養素です。

お腹のスッキリ感に食物繊維

みかんの皮を剥き、白いふわふわした繊維や薄皮を一緒に食べる場合、100gあたり1gの食物繊維を摂取することができます。ただし、薄皮まできれいに取って食べてしまうと、食物繊維が6割も減ってしまうので要注意。

食物繊維には、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2種類があります。不溶性食物繊維は便のカサを増やし、腸の運動を活発にする働きがあるのに対し、水溶性の食物繊維は腸の中の不溶なものを絡め取り便として排出する働きがあります。この2つの食物繊維をバランスよく摂取することで快便が期待できるのですが、みかんの食物繊維は不溶性と水溶性が半分ずつ含まれています。

疲れを取り除くクエン酸

みかんの酸味はビタミンCによるものだと思われがちですが、実は違います。みかんの酸味成分はクエン酸なのです。クエン酸は疲れを感じる原因となる乳酸を体内で消失させるときに使われる栄養素です。

運動の前後や疲れを感じた時にはクエン酸を摂取すると良いですよ。甘みが強いミカンよりも、酸味を感じられるみかんの方が多くクエン酸含んでいます。

旬とおいしいみかんの選び方

コタツにみかんのイメージが定番なように、日本の冬のお供の果物の代表ともいえるみかん。ところがお店に並ぶ時期は冬だけではないのはお気づきでしょうか。

私たちがみかんと普段呼んでいる果物は、「温州みかん」という品種です。有田みかんも、愛媛みかんも温州みかんのブランド名です。栽培方法や産地によって収穫に適した時期が違うので、産地リレーをしながら長い期間売り場に登場しているのです。ここではみかんが出回る旬の解説と、どんなみかんが甘くておいしいのかを解説します。

秋前のみかんは温室で育った収穫時期を人の力で調整しているものなので、希少で高価です。味は甘みが強くて酸味が少なく、水分管理などを人が調節できるので味も濃いとされています。

屋外で育つみかんは9月ごろからが収穫期。早くに出回るみかんは皮がまだ青みがかった状態で出荷され、甘みと一緒に酸味を感じられるみかんです。

12月ごろに収穫されるみかんは糖度が高くて酸味は少なめ。日持ちもする品種になります。

1~3月に出回るみかんは味が濃いのが特徴。酸味も加わり、昔ながらのみかんを食べたい人はこの時期のみかんを選ぶと良いですよ。

栄養の面ではというと、9月に早く出回るみかんよりも、12月ごろの旬を迎えたみかんの方が若干ですが栄養価が高いです。

このことから、【甘くておいしいみかんが出回る時期=旬】の季節は冬といえます。

おいしいみかんの見分け方はというと、ヘタが小さくてみかんが黄色っぽく、皮の表面がきめが細かいものがおすすめです。変に柔らかかったり、大きすぎるものは大味で余り美味しくないといわれています。

みかんの効果的な食べ方

皆さんはみかんの筋は食べますか?オレンジ色の皮を剥いた後、白いふわふわとした繊維(筋)を取り除いて食べるという方もいらっしゃるかもしれません。口当たりが悪くてこの筋の部分が苦手という人もいるはず。

実はこの筋にも栄養価が含まれているので捨ててしまうのはもったいないですよ。健康のためには実と一緒に食べることをおすすめします。

皮や白い筋もたべる

みかんの白い筋はほぼ食物繊維。白い筋がついたままみかんは100gあたり1gの食物繊維が摂れるのに対し、筋や薄皮をすべて取り除いたみかんは0.4gと食物繊維が半分以下になってしまいます。

中には薄皮が厚くて食べづらいみかんもありますが、よほどでない限りは筋も薄皮も丸ごと食べた方がみかんの健康効果を最大限に期待することができます。食物繊維は日本人が日ごろから不足しがちな栄養素なので、少しずつでも様々な食品から摂取することが大切です。みかんは調理の手間がなくそのまま食べられる優秀な食品ですね。

どうしても繊維が気になる場合はスムージーなどにして細かく刻んでしまいましょう。

食後に食べる

みかんは食べる手間が少なく、小腹が空いたときや食後のデザートに気軽に食べる事ができますが、栄養素の吸収率を最大限にアップさせるためには、食後に食べることをおすすめします。

お腹が空いているときにみかんを食べるよりも、食後の方がビタミンCの吸収率が約2倍になるのです。これは、ビタミンCは小腸で吸収されるため、他に食べ物がある状況でゆっくりと腸の中を移動したほうが吸収できる時間が長くなるためです。

みかんのおいしさを保つ保存方法

みかんはある程度は日持ちする果物です。また、比較的安価な果物なので一度にたくさん購入する人の多いのではないでしょうか。旬の時期にはスーパーに箱で山積みになっている場合もありますね。みかんをたくさん食べる人は、小袋で買うよりも箱で買ったほうがお得です。

箱でみかんを買った場合、まずは箱をひっくり返して底にあったみかんから食べるのがおすすめです。輸送中に衝撃がいくらか加わってしまうので、箱の底にあるみかんが痛んでいる場合があるのです。

保管は箱のまま常温だと約10日ほど。痛んだみかんから食べた後、少なくなってきたら冷蔵庫の中で冷風が当たらないよう新聞紙や紙袋に入れた状態で保存すると、1か月ほど長持ちします。

袋のみかんは少量なので、そのまま冷蔵庫に入れて保管することができますね。みかんが小分けされている専用の袋の場合、通気性が良いので買った袋のまま保管して大丈夫です。こちらもおいしく食べられる期間は冷蔵庫で1か月ほど。

みかんを保管するときはヘタを下にすると、水分の蒸発を防ぐことができますよ。

まとめ

みかんの持つ栄養素から、おいしいみかんの見分け方、保存方法までをお伝えしました。

寒い季節は免疫力を高めることでウイルスや菌に負けない身体を保つことができます。適度な運動と睡眠も必要ですが、毎食の食事やおやつでも気を付けることができますね。ぜひ、みかんを常備して健康維持に役立ててください。

この記事を書いた人:井澤綾華

この記事を書いた人:井澤綾華この記事を書いた人:井澤綾華

幼少期から畑で土いじりをしながら育ち、野菜を料理するのも食べる事も大好き。
管理栄養士・栄養教諭第一種の資格を取得。
今は農家の嫁となり、1男1女の母。
農作業をしながら管理栄養士として企業の食に関する執筆作業や栄養価計算、レシピ開発等を行う。

ブログ:https://izawa-farm.com/blog 
インスタ: @izawa_ayaka

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