腸活だけじゃない!まいたけの栄養と効果とは?管理栄養士がおすすめの食べ方やレシピを紹介

「腸活」という言葉を聞くことが多くなり、きのこ類の健康効果が注目されるようになりました。きのこは一年中安定した価格で購入することができ、炒めたりスープにしたりと調理法が幅広いので使い勝手もよい食品です。きのこといってもいろいろな種類がありますが、ここでは「まいたけ」に注目をして、含まれる栄養素や選び方、活用法などについて詳しく解説をしていきます。

まいたけのもつ栄養素と効果とは

まいたけは「舞茸」と書きますが、これはかつて「幻のきのこ」と呼ばれるほど希少価値の高いもので、見つけた人が舞い上がってしまうことが由来とも伝えられています。江戸時代ではまいたけの美味しさはもちろん、健康効果があるとして幕府に献上されるほど重宝されていたようです。

昔からまいたけの健康効果について唱えられていたのは間違いないようですが、現代では「なぜ身体に良いのか」までが解明されるようになっています。まいたけは、食物繊維を多く含んでおり、きのこ類のなかでも特に低カロリー。ダイエットや腸活、美肌に良いとして人気があります。このような悩みを持つ人には積極的におすすめしたい食材です。

それでは、まいたけにはどのような栄養素が含まれているのか、効果と合わせて具体的に解説していきます。

食物繊維

食物繊維には水溶性と不溶性の2種類がありますが、まいたけに多く含まれる食物繊維は不溶性食物繊維です。不溶性食物繊維は水に溶けにくい性質を持つ食物繊維で、便の量を増やしたり、腸の全動運動を促進したりする働きがあります。女性に多く見られる便秘解消に役立ち、さらに便秘が原因で起こる肌荒れの解消にも効果が期待できます。

食物繊維の1日の目標量は、50〜64歳の男性では21g以上、女性は18g以上、65歳以上の男性は20g以上、女性は17g以上となっています。食事全体の量が少なかったり、野菜やきのこ、海藻類の摂取が少なかったりする場合には食物繊維が不足しがちです。意識して副菜を揃えながらも、まいたけのような食物繊維の多い食材を摂り入れるように心がけることが大切だといえるでしょう。

ビタミンD

ビタミンDは、カルシウムの吸収や体内での利用に関わるビタミンです。骨の石灰化を促し、丈夫な骨を作る働きがあります。ビタミンDには動物性のもの(コレカルシフェロール)と植物性のもの(エルゴカルシフェロール)があり、まいたけに多く含まれるのはエルゴカルシフェロールです。

ビタミンDは食品から摂取する以外に紫外線を浴びることによって作ることもできます。しかし、過剰に紫外線対策をしたり、屋内で過ごすことが多かったりすると体内でビタミンDを合成することができません。そのため、紫外線だけに頼らず、食事からもしっかりとビタミンDを摂取することが大切です。不足すると骨粗しょう症や骨軟化症といった骨の病気の原因となるので気を付けましょう。

MDフラクション

MDフラクションは、「マイタケ-D-フラクション」という成分で、きのこ類でもマイタケにしか含まれていないものです。MDフラクションは糖が多数結合した多糖類が含まれており、そのなかでも特に食物繊維の一種であるβ-グルカンが多く含まれていることがわかっています。

β-グルカンは腸に直接作用して免疫機能をサポートしたり、アレルギー予防や改善に役立ったりすると考えられています。まいたけは食物繊維をたっぷりと含むことから腸活に良いといわれますが、細かく見ていくとβ-グルカンの作用が大きく働いているともいえるでしょう。

β-グルカン自体はまいたけだけではなく、他のきのこにも含まれているものです。ただ、まいたけの場合はβ-グルカンと、それを中心として結合した他の栄養素も併せたものをMDフラクションと呼んでいます。

まいたけの選び方と保存の仕方

せっかく食べるのであれば、美味しく新鮮なまいたけを選びたいもの。ここではまいたけの選び方や、鮮度を維持するただしい保存の方法を紹介します。

まいたけの選び方

まいたけを選ぶときは、軸とカサの部分に注目してみましょう。まず、カサの部分はパリッと折れそうなもの、肉厚で色が濃く光沢のあるものが新鮮です。古いものは表面に水分が馴染んで色がぼやけてきます。

次に、軸の部分は白く弾力があるものを選びましょう。房を小分けにすると傷みやすいので、一株で売っているものが理想です。パックで売られている場合、袋に水滴がついていないか、パッケージが湿気で曇っていないかというのも目安になります。すぐに食べるのであれば問題はありませんが、数日後に使う予定であればなるべく新鮮なものを買っておきたいですね。

まいたけの保存方法

まいたけは水分があると傷みやすいので、水気がある場合はしっかりと拭き取ってから保存します。パックの場合はそのままでよいのですが、剥き出しになっていたり少し使って残っていたりする場合はラップに包んで保存しましょう。冷蔵保存の場合は3〜4日が賞味期限の目安ですが、店頭で保管されていた日数が分からないので見た目や匂いで状態を確認することも大切です。

また、きのこ類は冷凍することもできます。まいたけを冷凍する場合は石突きを取り除き、小房に分けて袋に入れてから冷凍庫に保管しましょう。冷凍した場合の賞味期限は約1ヶ月です。使うときは自然解凍や、そのままの状態で炒めるなどして調理することができます。

まいたけの栄養を効率的にとれる食べ方

栄養素は水に溶けやすかったり加熱に弱かったりと、調理法によっては失われてしまう場合もあります。同じ食品を摂取するのでも、調理によって栄養価が変わる場合もあるのです。せっかく健康効果のあるまいたけ食べるのであれば、なるべく調理中の損失を抑えて効果的に摂り入れたいものですね。ここでは、まいたけの栄養を効率的にとれる食べ方を紹介します。

油を使ってビタミンDを吸収しやすく

ビタミンには水に溶けやすい水溶性と油に溶けやすい脂溶性ビタミンがあります。ビタミンDは脂溶性ビタミンに分類されるため、油と一緒に摂ることでビタミンDを効率よく摂取できるのです。まいたけの油炒めや、サラダに乗せてオイル入りのドレッシングで食べるという食べ方もおすすめですよ。

また、骨の健康を考えると同時にカルシウムも摂取しておきたいところ。まいたけを使った料理を食べるときには、チーズや牛乳、ヨーグルトなどの乳製品を一緒に揃えておきましょう。

スープでビタミンB群、カリウムを逃さず摂取

ビタミンDのように脂溶性の栄養素もあれば、まいたけにはビタミンB群やカリウムなどの水溶性の栄養素も含まれています。まいたけは水で洗ったり浸けたりすることはないと思いますが、まいたけをスープの具材として使うと、水に溶けやすい栄養素も逃さず摂取できます。

ただし、味の濃いスープは塩分の過剰摂取に繋がってしまいますので、できるだけ薄味で作ることが大前提です。まいたけからも出汁や旨味が出ますので、できるだけ自然の味わいに近づけて食べるようにすると尚良しです。

まいたけを使ったおすすめレシピ3選

便秘解消や美肌効果など身体にうれしい効果が多々期待されるまいたけですが、効果を最大限に活かすためには摂り方が重要だとお伝えしました。どんな食品も使い方次第。せっかく食べるのであれば身体にとってよりよい効果をもたらしてくれる食べ方を選びたいですね。ここではまいたけの栄養とその効果を引き出すおすすめのレシピを3つ紹介していきます。

鶏肉とまいたけのマリネ風サラダ

たんぱく質源となる鶏肉とまいたけを合わせてマリネ風にさっぱりと仕上げたものを、レタスなどの葉菜に乗せた豪華なサラダアレンジです。鶏肉とまいたけを油で炒め、酸味のあるオイルドレッシングをかけて食べるので、脂溶性のビタミンDも効率よく摂取できます。

また、たっぷりの野菜の上に盛り付けて食べるので、相乗効果で食物繊維もしっかりと摂取できます。副菜と主菜の役割を兼ねたごちそうサラダはおもてなし料理としてもぴったり。ボリューム感がありながらもカロリーを抑えられるのでダイエット中の食事としてもおすすめです。

まいたけたっぷり和風スパゲティ

スパゲティはナポリタンやミートソースなど、幅の広いアレンジを楽しめる料理です。「こってりした味付けは苦手…」という人におすすめしたいのが、まいたけを使った和風のスパゲティ。口当たりはさっぱりしているので、和食好きな方にも美味しく食べられるパスタ料理です。

まいたけや玉ねぎ、肉類を炒めて茹でたスパゲティを加え、めんつゆや醤油、みりんなどで味付けをしていきます。油やバターを使って炒めるのでビタミンDの摂取はバッチリ。サラダや乳製品を付け合わせれば、身体にとってより理想的な組み合わせとなります。

栄養を逃さず丸ごと摂取!まいたけのホイル焼き

蒸し料理は栄養を逃さず摂取できるというメリットが。また、油を使わずに作ることもできるので低カロリーに仕上げることが可能です。まいたけを玉ねぎやじゃがいもなど他の野菜と合わせてアルミホイルに包み、好きな味付けをしてからフライパンに乗せて蒸し焼きにします。

ホイル焼きは蒸し料理なので、水に溶けやすいビタミンB群やカリウムの溶出を抑えることができ、栄養価を高く保持することが可能です。電子レンジ調理が栄養を逃さないと謳われているのと同じと考えてよいでしょう。肉や魚の上にまいたけを乗せて調理し、主菜として食卓のメインに飾ってもよいですね。

まとめ

まいたけは現代だけではなく古くから人の健康にとってよい作用をしてくれる食品として大切にされてきました。食物繊維やビタミンDなどの栄養素を含み、ダイエットや便秘解消、骨の健康など、非常に幅広い領域にわたって効果が期待されています。

しかし、まいたけの良さを健康に活かせるかどうかは調理の方法によって左右されるといっても過言ではありません。それぞれの栄養素の特性を知って、より効果的に身体に摂り入れられるような食べ方をしていきましょう。

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この記事を書いた人:片村 優美

この記事を書いた人:片村 優美この記事を書いた人:片村 優美

保有資格:管理栄養士

フリーランスの管理栄養士として、短大の非常勤講師、webライター、料理家など幅広く活動。
栄養学をもとに、食の楽しさや美味しさの方を重要なものとして捉え、情報を発信。
食の歴史や地域特性、経済と健康の関連など様々な活動を精力的にこなし、現在はローカル版のレシピサイトを運用しており、新しい可能性を模索中。

Twitter:https://twitter.com/katamurayumi 

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